『薔薇学園の豆まき』
一年に一度の、節分の日には、男子生徒の中で二人だけ鬼を決めて女子は
その鬼に豆をぶつけまくるという、マゾには最高の行事が用意されていた。
今年の鬼は、ベジータとジュンに決定した。どうなることやら……。
べ「みんな、さあ俺に豆をぶつけてこい!…あれ?」
薔薇「……みんな、ジュンの方に行ったよ?」
べ「ちくしょぉ!どうせそうなるとは思ったよ……」
薔薇「……ベジータは不人気だもん」
べ「いや、まだ薔薇水晶、君が残ってるじゃないか?さあ、投げてくれ」
薔薇「……お豆さん持ってない…」
べ「お豆なら君の(自主規制)にあるじゃないか!?」
薔薇水晶は、ベジータを無視して、ジュンの方に行こうとした。
だけど、あきらめ切れないベジータは、薔薇水晶に豆を渡して
体育館の倉庫へと無理やり、連れて行った。
べ「無理やりですまない。でも、一回でも投げられないと…」
薔薇「……損だもんね…。じゃあ、どこに投げて欲しいの?」
べ「(どこに投げて欲しいの…?そりゃもちろん…)」
ベジータは、制服のズボンを脱ぎ、下着を脱ぎ、下半身を丸出しにした。
べ「ここでお願いします!」
これはひどい…。
薔薇水晶は、豆をまくことを忘れて、ベジータの(自主規制)に顔
を近づけて、まじまじと見つめる。
べ「そ、そんな冷静に見つめないでくれよ(もっと見てくれ!)」
薔薇「……変なのぉ…。先からなんか出てるよ?」
べ「いや、そんなはずはない!早く豆を投げてくれ!(吐息がかかるぅ)」
薔薇「…じゃあ、投げるよ?ほい!」
ぱらぱらと、豆が舞う。ベジータの(自主規制)にもろであたる。
べ「うっ!もっと強く投げてくれ!」
薔薇「…鬼は外ぉ~福はうちぃ~」
べ「も、もっと強く投げないと、鬼のままだ!」
鬼のように大きくなっているそれ。薔薇水晶は飽きてきたのか、体育座り
しながら投げている。もちろん、太ももはおろか、下着も見えている。
薔薇「…もう飽きてきた…。水銀燈はどこ行ったの?」
べ「ま、まだ飽きないでくれ!水銀燈なら後で会わせるから!」
薔薇「…わかった」
べ「後さ、もっと罵倒しながら投げてくれないか?」
薔薇「……こ、この変態二次コンロリペド野郎!」
べ「うはぁ~。も、も、もっと来い!」
ここで、節分大会終了のチャイムが鳴った。すぐに帰る薔薇水晶。
ベジータはというと、すん止めされたまま、そこから動けませんでした…。
…完。
―――。
部屋の中。
ほの暗い月明かり。
ケータイのメール。1通ずつ。同じアドレスのばかりを消していく。
思い出を忘れたいがために。
それでも消せない。
告白されたメール。
文面を見ながら、泣いた。
ケータイを畳んでベッドへと投げる。
机に伏せ、左側に見えるパソコンを見つめ。
―雪月―
あまりもともと人と話すのは得意ではない。
無口で無表情で。
それでも。
「なぁ。」
話しかけてくれた、貴方。
「何?」
そっけない返事でも普通に接してくれた。
他の人とは違った。
少し過って、付き合いだした。
その間もほとんど笑顔を見せる事は無かった。
「おまえ、ほんと笑わないな。」
くすり、と笑う。笑い方がわからない私。
どうすればいいのか。
ふと足元を猫が過ぎった。
「わ、ちょっとまて!」
それをあわてて追うジュン。
捕まえてしてやったりの顔を見て、くすり。笑った。
「あ、おまえの笑顔、はじめてみた。」
嬉しそうに笑う。
「嬉しかった。…笑ってくれたから。」
―全てを溶かすような微笑。そう喩えた。
初めて気持ちが生まれた。
優しくしたいよ。…悔まないように。
そっけなくしても面白くなかった。
人は離れていくばかりで。
だから。
―一人占めしたかった。―
時間が無くても。
程なく、病院へと消えていく。
心臓があまりよくないらしい。
離れているときも一緒。そういい残して。
消える前の日。
「…なぁ。」
そう言うジュン。
「…俺だけに笑ってくれないか。」
何を言われたかわからなかった。
「おまえだけを愛したいから。」
ドキン。
心臓を打つ鼓動が早くなる。
髪を撫でるジュン。
さらり、指をすり抜けるように。
差し出す手。
ジュンの頬に当てる。
少し恥ずかしい。…から、頬へキスを落とした。
「…おはよう。」
時間は午後。ジュンも起きているけれど、なんとなく。
「おはよう。って時間じゃないな。」
くすくす。お互い微笑合った。
そんな日が続くと思っていた。
―――
同じように病院の病室を空けた。
いるはずの寝台にない体。
亡くなった、と聞かされた。
不思議と涙がでなかった。
「…そう。おやすみ。」
微笑むこともできなかったけれど。
ただ、安らかに。
病院ではそう思うことしかできなかった。
夜。
机の上。伏せる体。月灯り。
涙がこぼれてきた。
ケータイのメールには、
『さよなら』
そうかかれていたメールが一通。その日は届いていた。
貴方の声が聞きたい。温もりに触れたい
…聞こえないのに。思いがこみ上げた。
涙が止まらない。
さよなら。おやすみ。愛しい人。
…いつまでも忘れられないかもしれない。
愛してくれたのは貴方一人だったから。
なのに、「さよなら」だけで忘れたくないよ。
いつでも貴方が傍にいてくれて。優しくしてくれて。
本当に愛してくれていたのに。
自分からは何も言えなかったのに。
泣きながら
楽しかったことも 辛かったことも
思い出していた。 積み重なっている思い出。
まだ終わらせたくない。この恋は永遠のもの。
「君だけに笑う。」その、約束を忘れられないから。
写真立てに写る笑顔。ぱたり、倒して。
泣き通した。
気がついたら、朝になっていた。
―。
電話。相手は蒼星石。話は聞いていたらしい。
「…大丈夫?…君の事だから。…。」
心配をしてくれたようだ。…人の温もり。
「…無理はしなくていいんだよ。」
がんばれ、といわれなかったことが嬉しかった。がんばれるわけがない。
また、泣いた。
…学校への通学路がとても寒かった。
私が次に笑うときはどんなときだろう。
ジュンの事を忘れられたとき、だけ。
―雪月―fin
ジ「ん?うわー!何で、おまっーーーー」
薔「起こしに来た」
ジ「起こしにって今寝てただろ!まぁいい。で何のようだ!」
薔「学校に行く時間」
ジ「今日は学校は休みだぞ!もう寝る!」
薔「(//////)」
ジ「布団に入って、赤くなるなーーー」
薔「だって寝るって(/////)!じゃあ、お出かけしに行こう」
ジ「あーもう!わかったわかった!で何処に行きたいんだよ!」
薔「・・・・・・・・ジュンと一緒なら(//////)何処でも嬉しい(//////)」
ジ「(不思議っ子だー!しかも計算高い!!!しかもお茶目だ ハーァン!!!
ごめん 真紅、翠星石、雛苺、蒼星石、金糸雀 水銀燈 本当に皆ごめん!)
僕はこれから自分に正直に生きるよ!皆、有難う!!!!」
美術の時間2
先生「真紅は水銀燈と桜田の所に入れてもらえー」
真紅小さなガッツポーズ!水銀燈、肩を落とす!
金「カナはヒナを描くかしら~」
雛「ヒナはカナを描くのよ~」
仲の良い二人!!
べ「俺は薔薇水晶とだな」
薔「うん」
べ「薔薇シィー!俺のこの鍛えあげた肉体を描いてくれwww はははははっーー」
上半身を脱ぎ去りポーズをとる。
翠「何やってやがるです!恥ずかしいから止めるです」
蒼「そうだよベジータ」
薔「ベジ!テラかこいいwww(////)」
一同「えっ!」
銀「ねえ薔薇水晶・・・私、ジュンが好きなんだけど告白して良いのかしらぁ・・・」
薔薇「銀ちゃん・・・・何言ってるの?・・・私達の間に・・・『告白する』って言葉は・・・ないよ。
心の中で告白したいと思った時には・・・・もうその告白は終わってるから。
『告白した』・・・・って言葉は使って良い・・・
だから・・・・・告白してきなよ♪」
銀「薔薇水晶・・・・!そうよねそうだわね!!ありがとぉ!!私ジュンに告白してくるわぁ!!」
薔薇「銀ちゃんに・・・Luck(幸運)を・・・そして『P』LUCK(勇気)を・・・頑張って・・!」
薔「あ…」
J「ん?どうした、急に立ち止まって」
薔「…下着…」
J「はぃ?下着?」
薔「忘れた…」
J「?別に水泳の授業とかないぞ?」
薔「…着けてくるの、忘れた」
J「はぁぁぁぁぁぁぁぁい!(月まで飛んだ)」
いや別に
薔「ハッピー…ハッピー……」
薔薇水晶はかばんをガサガサと漁り、背中側に「祭」と大きくプリントされた和風の上着を羽織る。
薔「…はっぴー?」
銀「それはハッピ。」
薔「…じゃあ…」
ごそごそ、再びかばんを漁り、どうやったのか、次はジョッキに入ったビールのような飲み物を取り出してくる。
薔「はっぴー?」
銀「それはホッピー。」
薔「ハッピー…難しい…」
次にかばんから薔薇水晶が取り出してきたのは、導火線と起爆スイッチが繋がった…花火のような、物。
薔「きっとハッピーになれる」
銀「それは発破!危ないからそんなものポイしなさいポイ!」
薔「ショボーン…」
花火のようなものをポイっと遠くに投げる薔薇水晶。
べ「…なんだ?こりゃ。花火?」
たまたま通りがかったべジータが、それを拾い上げる。
薔「ポチっとニャー。」
ズドガン!!
べ「な…なんなんだ…一体…」
黒こげアフロヘアーのべジータに、薔薇水晶が近寄ってくる。
薔「…ハッピー?」
そして無邪気な微笑みでべジータを見上げた。
べ「……は、ハッピー!!」(微笑みと共にサムズアップ!)
薔「…ハッピー!」
べジータと同じポーズを水銀燈に送る薔薇水晶。
その様子に、水銀燈はただ頭を抱えるばかりであったという…
前スレの『スタンド使い、薔薇水晶』のお話の続きみたいなもの
薔薇「J王・・・・・銀ちゃん・・・・誰それ?」
銀「さあ?私も見た事はないから知らないんだけどねぇ、この辺りで悪い事をしている奴を片っ端から
叩きのめしているみたいよぉ。しかもジュンに似てるんだってぇ、おもしろいわよねぇ。」
薔薇「・・・へ~~。」
銀「でもね、私、この前J王じゃない、フードを被った人に助けられたわぁ。」
薔薇「!!(あ・・・私だ)・・・・・そ、そうなんだぁ・・・・」
銀「うん♪その人ね、掛け声だけで私を襲った連中をやっつけたのぉ。まるで見えない何かに
殴られたみたいだったわぁ。」
薔薇「(それは私のスタンドがやったんだよ・・・って言える訳ないや)・・・へ、へぇ~~。」
銀「きっとあのフードの下はすっごいイケメンの男の人よ!ああ~また会いたいわぁ♪」
薔薇「・・・・・(私がスタンド使いなのもフードの人なのも当分言うのは止めとかなきゃ)」
私、夢を見た、まるで現実のようにはっきりしてて具体的な夢。
夢の中、私はパジャマで『私』と向かい合っていた。だけど目の前にいる私は
薄紫の服を着ていて、その瞳には光がないの。
薔薇「貴女・・・・だれ?」
問い掛ける私、
薔薇「私は・・・・薔薇水晶。」
答える『私』
薔薇「私も・・・・薔薇水晶だよ。」
薔薇「そう、『私』は貴女、だけど貴女ではないのですね。」
薔薇「・・・・どういう事?わたし・・・・分からないよ。」
『私』は感情のこもっていない微笑みを私に向ける。
薔薇「数多に別れた世界、数多に存在する別の世界への扉、そして『薔薇水晶』という存在、
その中の二人が夢の中で出会ったというだけ。出会いとはそういうモノなのです。」
薔薇「ああ~♪・・・それってまるで・・・アニメみたい・・・だね♪・・・おもしろ~い♪」
そう言うと『私』は驚いたような顔をした。
薔薇「貴女は人間、私は人形。形は違っても同じ『薔薇水晶』、だけど存在の器が
変わるだけでなんと存在の形は変質するモノなのでしょう。」
薔薇「・・・・・私って変かな?」
薔薇「変わっています。だから・・・・私は貴女を知ってみたい。」
『私』が私の事を知りたいって言うから私は話したんだ。友達の事、真紅や銀ちゃん、ジュン達の話。
私の事、趣味のゲームやアニメ、漫画、好きな食べ物、嫌いな食べ物とかの話。
家族、お父さんやお母さん、今は海外に留学してるお姉ちゃんの話。
他にも沢山、そしていっぱい。
私が話してる間、『私』は無表情で私の話を聞いて時々話の内容に質問をしたりした。
そうこうして話す事もなくなって今度は私が『私』に質問してみた。
薔薇「ねえ・・・アナタは人形・・・なんだよね。・・・・どうして動けるの?」
薔薇「それは私がお父様に作られたローゼンメイデンだから。生きた人形、それが私なのです。」
顔は無表情のままだけど何か誇らしげな口調。
薔薇「・・・・そっかぁ・・・すごいねぇ♪」
薔薇「そう、お父様は素晴らしい御人。だから私はお父様の言い付け通りアリスゲームを行うのです。」
薔薇「アリス・・・・ゲーム?何・・・・それ?」
薔薇「私以外にもローゼンメイデンは存在しています。そして私達は私達の中に在る魂のカケラ、
『ローザミスティカ』を奪い合い、一つにし、至高の少女、アリスになる事をお父様に願われている。
アリスゲームとはアリスになるためのローゼンメイデン同士の戦いなのです。」
それを聞いて、私は背筋が冷たくなるのを感じた。
それってつまりは『姉妹同士の殺しあい』って事だったから・・・・
薔薇「だ・・・・駄目だよ!・・・・姉妹で殺しあいは・・・駄目!!」
私は叫んだ。
でも『私』には理解できない事柄みたいで首をキキッと鳴らした。
薔薇「何故?私は人形・・・・至高の少女を求めてお父様に作られた存在。
貴女が『私』と同じ『薔薇水晶』であっても存在する意義が違うのです。
アリスを求めない限り愛は得られず私には存在価値はない。」
淡々と言う『私』の言葉はすごく当たり前のようで、だけど哀しい。
薔薇「それは・・・・・違うよ・・・・愛ってそうじゃない・・・」
薔薇「・・・・では・・・・何?」
薔薇「愛って・・・・一人から・・・・貰う物じゃない・・・・
愛は・・・誰とでも作れるよ?アナタにも・・・作れる相手がいるはずだよ?
私は・・・・好きとか・・・・良く分からないけど・・・・
漫画の中では・・・・そうだった。」
薔薇「だけど愛を貰いたい人から貰えない、それは哀しい。」
薔薇「だけど・・・誰かを傷付けて・・・手に入れた愛は・・・
・・・・それはきっと・・・・愛じゃないよ。」
薔薇「・・・・・求める相手は変わらないのです。」
薔薇「何も探さないで・・・・そういう事は・・・・言っちゃダメだよ。
見えないトコに・・・・あるはずだよ?」
私の一言、『私』は黙ってしまった。
どれくらい時間が経ったんだろう、いや、夢の中だから時間は
関係ないのかな?でも長い間私と『私』は黙ったままだった。
そして最初にこの沈黙を破ったのは『私』。
薔薇「『私』と戦う姉妹の中に貴女みたいな人がいます。
その娘はとても愚かで可哀相な娘。だけど、今の貴女の話だと
その娘は貴女が言うような愛を見つけた。だけどお父様を見捨てたのは
許せない。お父様の愛を見限ったから。貴女はどう思う?」
薔薇「私は・・・・きっと・・・忘れたのでも・・・見限ったのでも・・・
どっちでもないと・・・・思う・・・形を変えただけだよ。」
薔薇「私には、理解できない。」
薔薇「・・・アリスじゃなくても・・・それに近い何かに・・・
・・・そういうモノになる事で・・・・自分の愛を・・・・
アナタのお父さんに・・・教えたいんだよ・・・きっと。」
薔薇「お父様への・・・愛を?」
薔薇「うん。」
薔薇「・・・・・・」
その時初めて『私』の表情に感情が混じり、何かが宿ったのが分かった。
戸惑いと困惑が入り混じった表情だった。
薔薇「お父様への愛は・・・・形を変える?」
薔薇「もらう・・・・だけじゃなく・・・・あげるのでも・・・・だよ。」
薔薇「なら、私はアリスになれなくなってしまう。」
薔薇「ならなくても・・・・愛って・・・・あるよ。」
薔薇「アリスでない道でお父様から愛され、愛する事ができる・・・・?」
薔薇「きっと・・・誰も傷付けないで・・・・できるよ。」
薔薇「でも・・・お父様はアリスを望んでいる。」
薔薇「だから・・・・・教えるんだよ♪本当に・・・・大切な事♪」
薔薇「大切な・・・・・・事?」
薔薇「アリスじゃなくても・・・・・素晴らしい少女は・・・いるって事♪」
薔薇「・・・・・・」
それ以上『私』は何も言わなかった。
『私』は、いつできたのか、大きな鏡に向かって歩いて行き、その中へ消えた。
ただ最後、鏡が閃光を放って『私』が消える瞬間に見た表情は印章的だった。
私に優しく微笑んでいた。
その日の目覚めはすごく良かった。
『もう一人の私』・・・・終わり
あまりの寒さに目を覚ました。
隣に眠った薔薇水晶がいる・・・
J「うぁぁ。寒い・・布団が冷たいからかな・・・・」
薔「ZZZzz」
J(・・・!いい事思いついた)
薔「ZZZzz……ひやぁ!」
J「あ・・ごめん。起きた?」
薔「ちょっと・・どこ触っt・・ぁぅ!」
J「ちょっと布団が寒いので自家発電を・・」
薔「自分で・・んっ!・・やって…ひぃ!」
J「自分でやってもいいけど他の女の子でやるよ?それでもいいの?」
薔「・・・やだ」
J「それならちょっと我慢して♪」
薔「うう・・あっ!そこはダメぇ!」
J「へぇ~。薔薇水晶って感度いいんだね」
薔「……はぅん! ……ひぅぅ …くぅ
「あ…… やぁ……はあっ……ん ぁん……
「イっちゃう…イっちゃうよぉ!・・・あれ?」
J「ふぅ。暖かくなってきたしこんなもんでいいか」
薔 「・・・続きやらないの?」
J「え?眠いだろ?」
薔「(´・ω・`)」
薔「・・・ベジータ」
ベ「どうした薔薇嬢! 愛の告白か!」
首を振る薔薇水晶。
薔「馬になって・・・」
ベ「お安い御用だぜ! ヒヒーン!」
薔「よいしょっと・・・」
ベ(ウハッ! 柔らけえww)
薔「走って・・・♪」
ベ「ヒヒーン!(今の俺ならサイヤ人の壁を越えられるぜ!!)」
四つん這いのまま猛スピードで走るベジータ、上に乗っている薔薇水晶もご機嫌だ。
薔「ゆ~け~風の如く~~♪」
彼女の左手に髑髏の形をした喋る指輪が有ったとか無かったとか・・・
春休みは暇だ
春の陽気に誘われながら外には出たものの
天気は最高だけど……
「早く行くのだわ」
「待ってくれよ」
あっ真紅と桜田君だ
「……おはよ」
「あら薔薇水晶なのだわ、おはよう」
「おはよう」
「……デート?」
「ははっ違うよただの花見」
「薔薇水晶あなたも来る?」
……そうだ
「行きたいけど……私、桜田君と二人だけがいいな」
「えっ?」
「なっ?」
ふふっ二人とも驚いてる
「薔薇水晶どうゆうつもり?」
「どうもこうも……こうゆう事よ」
そう言うといきなりジュンの腕に抱きつく
「なっ!! あな……た」
あと一息
「桜田君……私じゃダメ……かな?」
「えっ!? ダメって別にダメじゃないけど……」
真紅が凄い顔をしてる
そろそろいいかな
「へへっ……嘘」
「嘘?」
「今日は……エイプリルフール」
「そっそうだったわね」
焦ってる焦ってる
「何だ嘘か……OKしようとしたのに」
嘘!?本当に!?
「薔薇水晶好きだ」
「えっ……」
「なっ!? ちょっと」
どうしよう
冗談だったのに顔が……熱い
もしかしてこれが……
恋?
「……あっその……」
OKが言えない
恥ずかしい……真紅もいるのに
「ははっ冗談冗談エイプリルフール…だろ?」
嫌だ
「つまらない冗談だわ」
「なんだよ真紅」
「……桜田君」
「何?」
チュッ
「なっ!?」
真紅は驚いてばっかだ
「薔薇……水晶?」
「エイプリルフールでも本当の事は……言うよ」
そう言って薔薇水晶は走りさっていった
「どうゆうこと?」
「知らないのだわ」
何か真紅は怒ってるし
薔薇水晶はいきなりいなくなるし
なんなんだ?
「……ファースト……キス」
授業中。
綺麗な顔。―思いは届けられないけれど。
愛してしまった。
友達の彼氏で、友達。
夜。―赤い月が映えていた
声にならない思いは月が届けてくれるのか。
―思いだけが積もる。
―裁き―
愛した人。…逢いにいきたい。
いつでもあえるのだろうけれど。
「…。」
独り占めしたい。
――――
「…なぁ。」
話しかけてくる貴方。
思いは友達としてしか芽生えない。
心の中の花は小船に乗り、暗闇に沈むのだろうか。
さ迷っていく。…つなぎとめてくれるのは貴方だけなのに。
「元気ないけど…大丈夫か?」
心配から―哀れみの慈悲を。
今できるのは、うなずきと笑顔。
「大丈夫。……貴方がいてくれたから。」
二人きりの教室。
暖かさを求めた。
「…貴方には水銀燈がいるのに。」
自嘲とも聞こえる声。愛してはいけない人を愛してしまった感情のせい。
「薔薇水晶も…好きだし。」
二股というのだが、気づいてないのだろうか。
「…それ、二股。」
びしっと指摘を返す。
―結局恋愛ゲームに負けたのは薔薇水晶なのだが。
「好きになってしまった私に、裁きを。」
くすり、微笑む。唇を重ねた。―二人の空間は光に包まれる。
―裁き―Fin
季節は夏の終わり
緑が生い茂り、空は青く澄んでいる
今の時刻は6時10分
澄んだ青い空はだんだん橙へと染まり、月も薄っすらと顔を出している
だが風は暖かく9月だというのに夏の終わりを感じさせない
部活が終わり、部室の戸締りをした僕は家に返ろうと靴箱から靴を取り出そうとしたが
ジ「ん?手紙・・?」
靴箱にあったのは一枚の封筒、紫の薔薇のシールで封がしてあった
ジ「・・・・ラブレター?」
とりあえず、封を切り呼んでみる
ジ「えーと・・
拝啓
日中の暑さはなお厳しい日が続いております
先輩はどうお過ごしでしょうか
私は早く秋が来ないかと想いながら日々過ごしています
何かとご都合はおありかと存じますが時間があるのならば本日午後6時
薔薇学屋上に来てもらえませんでしょうか
来てもらえば幸いです 敬具
薔薇水晶」
頭が混乱した
薔薇水晶は僕のことが好きなのか・・?
僕だって薔薇水晶のことは好きだ
・・・いやよく考えろ、姉の水銀燈のことで相談したいという可能性がある
それにこの文面ラブレターには全然見えない
ということから推測される答えは・・・
ジ「・・・とりあえず屋上へいってみるか」
でなかった
薔「先輩来てくれるのかな・・・・」
屋上で薔薇水晶はジュンを待っていた
ラブレターも本を見てしっかり書いたし大丈夫なはずだよね
靴箱もちゃんと先輩のを何度も確認したし入れ間違えてないよね
時を刻むにつれて、来ないという不安が増してゆく
不安をかき消すように腕時計を見る
時刻は6時11分を指している
それが逆に彼女の不安を煽った
薔「帰ろう・・・かな」
こないよねとそう思った時
ガチャ
音が聞こえた
いつも聞きなれている屋上のドアの開く音
でも今はこれが運命の音に聞こえた
おもわず心臓が跳ね上がる
ジ「薔薇水晶いるかい?」
薔「・・・・はい」
ジ「ごめん、時間に遅れて。で話って何かな」
薔「・・・・あ・・あの・・・・」
緊張して言葉が続かない
心臓の鼓動が大きくなる
薔「・・・・わ・・私・・せっ・・先輩の・・こっことが・・・」
言葉を続けることが
”好きです”
たったそれだけ
それだけなのにいえない
拒絶されるのが怖くて
いつもの毎日がなくなってしまいそうで
ポン
薔「・・・・・・・・?」
クシャクシャ
先輩が私の髪を撫でる
薔「んっ・・・」
少しくすぐったい
そういえば、まだ私が先輩のことをお兄ちゃんって呼んでいたころ
演劇の発表会とかで緊張していたときよく撫でてもらってたな
さっきまであった不安が消えていく
そして、私は勇気を振り絞っていった
薔「・・・好きです」
いっちゃった・・・
顔がまた赤くなっていくのがわかる
薔「・・・好きです」
彼女の精一杯の言葉
僕の返事は決まっている
ジ「僕も薔薇水晶のことが好きだ」
薔「えっ・・・・」
薔薇水晶の顔がさらに赤くなる
その後数分経過したが、ジュンと薔薇水晶は同じ態勢のまま
ジ「・・・・」
薔「・・・・」
沈黙を保っていた
ジ「・・・帰ろうか」
薔「・・・そうですね」
そういい僕たちは帰った
一緒に手をつないで
2人が出て行った後の屋上
そこには1つの影が
銀「おめでとう、薔薇水晶」
そこにいたのは水銀燈
手にはデジタルビデオカメラが握られていた
銀「薔薇水晶、あなたの初めての告白はちゃーんとお姉ちゃんが
とってあげたわぁ
さて編集♪、編集♪、保存♪、保存♪」
次の日、ジュンの財布が空になったのはいうまでもない
終わり
薔薇水晶とジュンは恋人。
「ジュン、浮気はダメ」
「え?」
「例えば、真紅の髪眺めてたり」
「あー、あいつの髪綺麗だからなぁ」
「……私のは?」
「綺麗だよ」
「……た、例えば、銀姉さまに抱きつかれて喜んだり」
「あー、それは男のサガだなぁ」
「……わ、私がしたら喜ぶ?」
「むしろ襲う」
「……え、えと、例えば、」
「まだあるのか?」
「あるよ。翠星石と蒼星石の家行った時ジュンが寝て、二人にキスされてたり、雛苺のことおんぶしすぎたり、金糸雀のドジを助けてあげたり」
「……最後の方とか、あんまり関係ないような……っていうか、何だそれ。僕はそんなことをされていたのか?」
「されてた」
「何で薔薇水晶が知ってるんだ?」
「見てたから?」
「……ストーカー?」
「…………浮気者のジュンが悪い」
「否定しろよ……。それで、結局何なんだ?」
「じぇらしー」
「……好きだよ、薔薇水晶」
「ん、私も好き」
そんな幸せな二人。
勉強風景。
「勉強飽きた……」
「飽きたって言ってもなぁ……。薔薇水晶、テストに何も書かないで出したんだろう?」
「違う……アッガイの絵書いた」
「……それで梅岡のやつあんなに怒ってたのか」
「ジュンへの恋文にしようかどうか迷った」
「僕としてはテスト用紙じゃなくて、ちゃんとした紙に書いて欲しいけどね」
「覚えとく……。それより、ジュン? 一緒に留年しない?」
「……また、ワケのわからないことを」
「だって、勉強飽きたよ?」
「あー、そういえばー、真紅が紅茶を飲みに来ないかって言ってたなー(棒読み)」
「…………(びくっ)」
「水銀橙からもー、デートしないかって誘われてたなぁー(棒ry)」
「…………(びくびくっ)」
「翠星石からも――(ぼry)」
「ジュン、勉強しよう」
「ん、しようか」
「……いじわる」
「……何か言った?」
「ねえ、ジュン?」
「ん?」
「……私、頑張るけど、もし本当に留年しちゃったら、一緒に留年してくれる?」
「いいよ。頑張ってダメだったならね」
「嬉しい。私、頑張るよ」
「……っていうか、テストマジメに受けてればよかったと思うんだけどなぁ」
幸せギリギリのラインに居る二人の勉強風景。
・お姉さまと妹
薔薇学園と言えば、美人姉妹四天王で有名です。
彼女らは、各々の魅力から個別の通り名が付くようになりました。
”エーデルワイス”
それぞれ、右目と左目に眼帯を付けている不思議な姉妹。
@薔薇水晶・雪華綺晶
「・・・今日のご飯、何?」
「うどんカレー・・・」
「・・・どうして、カレーが後ろにつくの?」
「うどんは具だから・・・」
”永遠の妹キャラ”
どこからどうみても、守ってあげたくなる微笑ましい姉妹。
@金糸雀・雛苺
「かなりあー、いっしょに帰るのー」
「カナはヒナのお姉さんなんだから、お姉さんと呼ぶかしらー」
「お姉さん・・・これでいいの、かなりあ?」
「ムキー、言ってるそばから!!」
薔薇水晶は、どんな風に起こしてくれるんだろうか?
薔薇「……そこの汚物、起きろ」
ジュン「きついなあ…」
薔薇「…早く起きないと、永眠させるよ?」
ジュン「……zzzzz」
うん?息が詰まる…。苦しい。
ジュン「ぶはぁ!な、何してんだよ!?」
薔薇「……鼻をね、つまんでたの。息できた?」
ジュン「できねぇーよ!!」
とまあ、こんな妄想してたけど、もうこんな時間か…。
その時、僕の部屋に、幼馴染がやってくる。
巴「桜田君、いつまで寝てるの?また、引きこもる気なの?」
ジュン「……柏葉かよ。いつもご苦労様です」
巴「もう!桜田君のために、いつも早起きしてるんだよ?」
ジュン「僕を起こすため?」
巴「そ、そうだよ。それに…今日は、お弁当も作ったの…」
ジュン「…ありがとう…。じゃあ、学校行こうか」
巴「うん。あっ、そう言いながらまた寝てる~。起きなさい!」
粉雪が降る季節
誰もが外に出る事におっくうになる季節
昼になっても気温が上がる事がない季節
そんな季節の物語
全ての始まりは昼休み
昼飯を食べ終わり時間を持てあます僕たちは大富豪をしていた
べ「次負けた奴は一番になった奴の指令を実行な?」
笹「おk」
J「負ける気がしねぇwww」
現段階で大富豪の僕は言葉通り負ける気がしなかったのだが
強過ぎるための弱点、革命には勝てるはずもない。挙げ句の果ての都落ち
大貧民の笹塚に負けてしまった
笹「オマエラwwwテラヨワスwwwww」
J「っっっ!!!負けた………orz」
べ「じゃあ笹塚!!!指令を決めろ!!!」
笹「じゃあ次に教室入ってきた子に告白でwww」
J「マジカヨ………」
そうして待つ事3分
ガラガラ
意識を集中させる
J「(変な奴じゃないように……………あわよくば男子でネタに………)」
薔「…………おはよう……………」
銀「おはよぅ!」
入ってきたのは薔薇水晶と水銀燈。
相変わらずの重役出勤である
笹「決まりだなwww」
べ「そのようだなwww」
J「(はずかしいなぁ)」
ベジータ達に促されるように近づいていく
J「薔薇水晶………ちょっといいか?」
薔「………なに?」
そんな感じで呼び出す
向かった先は誰もいないであろう屋上
踏み出す地面には他の足跡は見つからない
雪もまだ止みそうにない
薔「…………寒い………」
J「あっ!悪い(罰ゲームとはいえ、なかなかひどいなぁ)」
薔「で………なに?」
J「付き合って下さい(/////)」
薔「いいよ?………それだけ?」
恥ずかしさに伴わない返事
ネタで終われない
J「勘違いしてないか?………カップルになって下さいの意味なんですが?」
薔「………理解の上の返事だよ?」
粉雪が肩につもる
まだまだ冬は長そうだ
罰ゲームからのおつき合い
教室に戻るまでは「証がほしい」との事で手をつないでいた
顔が熱い、視線が気になる
彼女はと言うと羞恥心がないかのように腕を組んでくる
教室に入る。手荒い祝福を受ける
どうやらベジータが言いふらした様子
笹「おめでとう!!!」
お前のせいだよ。あえて言葉にしない
彼女の感触が伝わる。あれこれは?
J「胸…………あたってるんですけど(///)」
薔「あててんのよぅwwww」
そんなやりとりをしていく内に彼女が僕の事を好いてくれる事がわかってきた。
けど僕の告白は罰ゲーム。気持ちはどちらかというとLOVEよりもLIKE
好きになる努力はしたつもりでいた
努力ではどうにもならないと知りながら
日が経つに連れ本当の事が言えなくなる
彼女をだましている事で良心が痛む。
いつかは彼女を傷つける
楽しさの反面、精神的につらかった………
付き合いだしてから二ヶ月と三週間
デートの帰り道に切り出した
J「なぁ?」
薔「なに?」
J「………別れよう…………」
薔「わかった」
告白したときと同じような返事
違うところは涙を流す薔薇水晶
J「ゴメン………実はあの告白は」
真実を告げる
薔「知ってたよ」
J「えっ?」
薔「全部知ってた。銀ちゃんにあの日の帰り道に教えてもらった」
J「なら!」
もっと早くに「長い罰ゲームだね」とか言ってほしかった
薔「いつになったら本当の事言ってくれるのか待ってた………
待ってたのに………待ってた間が楽しくて………
いつの間にかジュンの事がほんとに好きになって………」
涙を手で拭う
J「…………………………」
初めて彼女の本音を聞けた気がした
後悔した
自分が求めた結末
なのに涙がこぼれる
心にぽっかりと穴があく気がした
薔「それじゃあ今までありがとう………バイバイ」
手放してはいけない!!!
J「待ってくれ!!………」
自然と言葉が出た
薔「何で?」
J「ここからがスタートって事で初めからやり直さないか?」
自分が嫌になる。別れると言ったとたんに好きになる。
薔「甘い考えだね…………」
その通りだと痛感する
J「わかっているでも………」
薔「いいよ・・・付き合っても」
望んでいた返事
薔「でも・・・」
J「でも?」
薔「本気かどうか証明して見せて?」
そういって目をつむる。顔が少し赤い
やる事はわかっている
心臓が高鳴る
唇をあわすだけ
そんな軽いキス
薔「それじゃあこれからもよろしく(///)」
J「ありがとう(///)」
パラパラとしか降らない雪
冬ももうすぐ終わる
~fin~