L:雷鼠 = {
t:名称 = 雷鼠(マジックアイテム)
t:要点 = 電気,かわいい,小さい
t:周辺環境 = 手の上
t:評価 = 全能力1
t:特殊 = {
*雷鼠は雷撃攻撃行為が出来、中距離までの敵に10の評価で攻撃を行う。この攻撃に防御を行う場合、対雷撃対策をしていなければならない。
}
t:→次のアイドレス =
風鼠(マジックアイテム),風神(ACE),雷鼠と話す(イベント),ポケットに隠す(イベント)
}
【雷鼠との出会い】
雷鼠とは、世に言う「雷獣」のことである。
雲と雲の間を行き来し、雷とともに現れて、地上に降り立つ伝説の動物。
というのが、雷獣の通説である。
日本では、平家物語に登場する源頼政が猪早太とともに退治をした鵺が、この雷獣であったという説も一部で囁かれている。
しかし実物は、人に危害を加えるものでもないし、恐ろしい姿でもなかった。
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「イタタたた・・・。」
冒険艦からではない世界移動。
始めの内よりは安定して移動することは出来きてきたけど、たまーに失敗をすることがある。
例えば、急いでいた時とか、急いでいた時とか、急いでいた時とか。
まぁ、言えば急いでいたわけで。
何でそんなに急いでいたかというと。
「おーおー。大丈夫か?」
「あ、はい!」
「若いってのはいいのう。はっはっは。」
目の前には、赤い筋肉質で半裸なおじさん。
実はこの人、ただなボディービルダーなおじさんではなく、神さま。
かの有名な「雷神」である。
昔は、相方の風神とともに祭を見に人の世界に紛れ込んだりして、その姿を見る人も多かったという。
この神さまと出会った経緯は、まさに今回の用件、件というか動物というか。
小さな雷獣が発端だった。
今は恋人である風住と初めてあった日に、学校で偶然遭遇したこの小さな動物。
初めは二人で興味本位で追いかけていたのだが、少し怖がり屋で寂しがり屋なこの動物は、二人の人間に追い立てられて、挙句の果てにバスケットボールを当てられてしまい、大規模な放電を起こし、森の中で一匹焼け死ぬところだった。
それを「私のせいだから」といった彼女が命をかけて守り、無事に主である雷神のもとに帰ることができた。
この一件で縁が繋がって以来、何かと雷神にお世話になっている。
で、そのきっかけになった雷獣が用があるとのことで、慌てて急いで世界移動をしてきたせいで、
神社の境内の中にズルッと落ちてきたわけである。
「あ、で雷獣が話があるっていうのは?」
「おー、そうじゃった。ほら出ておいで。」
そう言うと、手のひらサイズの小さな雷獣がひょっこりと顔を出す。
前は少し黒こげがかっていたが、今は綺麗な黄色と黒の毛並みが綺麗に輝いている。
「こんにちは。前はゴメンね。元気にしてた?」
「ちゅー。」
「そっか、よかったー。」
耳と尻尾をピコピコ動かして答える雷獣。
その可愛さは、小動物特有の和やかオーラをかもしつつ。
「それで、何の用なのかな?」
そう言うなり、雷神の手からぴょんと肩に飛び乗ってきた。
そのまま首を伝って頭の上にちょこんと座る。
動きに困って、そのままの姿勢で雷神に顔を向ける。
「えーっと。どういう事なんですか?」
「それがの。雷鼠がどうしても行くと言うて聞かんのでな。」
「へ。行く?・・・って、自分のとこですか?」
「そうじゃ。」
頭の上の小動物が尻尾を振っているのが分かる。
「自分は、その、いいんですが。雷神さんは困らないんですか?」
「まー、使いは一柱だけじゃないしの。おまえさんがよければ、連れて行ってくれんかの。」
一瞬、考えが止まったものの、頭に乗ってる雷鼠が「ちゅー。」と小さく鳴くのに耐え切れなくなり。
「分かりました。じゃあ、この子はしばらく自分と一緒に、で。」
「ちゅーちゅーちゅー!!」
こうして、超可愛い手乗り雷鼠と暮らす日々が始まったのである。
そして、新しい神さまがもう一柱・・・。
―>風鼠に続く
最終更新:2008年08月16日 21:12