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毎日新聞社:「開かれた新聞」委員会委員に聞く(4)
毎日新聞社
2008年7月20日

「開かれた新聞」委員会委員に聞く(4)

 ◇英文サイトの軽視 反映――上智大教授・田島泰彦氏

 毎日新聞社がMDNをこれまでどのように位置づけてきたのか、どういう意味があって英文のサイトを作っているのか、会社全体としての共通認識がなければいけない。その点を改めて問うべきだ。

 実際、はじめ何が起きたのかわからなかったが、内容をチェックすることなく、これほど問題の多いコラムを漫然と続けていて、しかもその内容を社内のほとんどの人が見ていなかったことを知り驚いた。

 毎日新聞社として、英文で日本の記事を発信することが大事だという意識があったとはとても思えない。頭の中では国際化、グローバル化の重要性を考えていたかもしれないが、少しでも大事だと思っていたならば、誰かが何かを言ったはずだ。

 もちろん執筆した記者個人にも責任はあるが、本来の編集に必要な最小限、最低限の体制が取られていなかった。対応が後手後手にまわったのも本紙ではないという気の緩み、位置づけがはっきりしないという背景があったのではないか。

 だからといってやめろというのではない。こういう状況ではやめるのが一番無難だと思えるかもしれない。しかし、長い射程で見て良識のある部分、コアな部分で続けるべきだ。そのために、仕組みを改善して再生し将来もきちんとやるという前提で取り組まないといけない。

 ユーザーの6、7割が外国からのアクセスだと考えると、国際社会の中でのジャーナリズムの役割、日本のあり方を毎日新聞の観点からどのように伝えていくのかを考えることはより重要だ。形式的なニュース、硬い話だけでは必ずしも伝わらない面があるのも確かなので、工夫も求められよう。

 本当の意味でいいものを作るためには共通認識と体制をどう築くのか、小手先ではなく説得力のある対応をすれば読者にも届き、道は開かれるのではないか。信頼回復に向けて誠心誠意反省するとともに、克服改善の方途を全力で探し当てるべきだ。今回の問題を本質的なことを問い直す契機にしてほしい。

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