WaiWaiとは何か?

初心者のためのWaiWaiの基礎知識

毎日新聞が2008年6月をもってWaiWaiを閉鎖したため、最近この事件を知った人に、まず「WaiWaiとは何か?」を説明する必要が生じています。

※ いままでなら、毎日新聞のサイトを見れば当たり前だった記事の「但し書き」や「著作権表示」について、このサイトに分かりやすく書いていないことを「フェアでない」などと問題視する意見が出てきています。このサイトはもともと情報集積Wikiなので、そういう常識は載せなくてもよかったのですが、はじめて(批判的に)このWikiを見た人に対処しないといけないように状況が変わってきているわけです。ご協力よろしくお願いします。

目次



WaiWaiとは何か?

WaiWai *1 とは、毎日新聞の英語版Mainichi Daily Newsに連載されていた、日本の週刊誌の記事を紹介するコラムである(2008年6月に閉鎖された)。日本語で出版された雑誌(主に週刊誌)の記事から、日本人しか知らない日本の文化や習慣を外国人に紹介するコーナーというふれこみだった。

記事のスタイルは、英語圏のバカバカしいタブロイド紙にならっていた。週刊誌の記事を単に英語に翻訳するだけでなく、元の記事にブラックユーモアや英語のシャレを織り交ぜて面白おかしく下品に脚色しながら翻訳(毎日新聞曰く「クリエイティブに翻訳」)したものであった *2

紙媒体時代のWaiWai

WaiWaiの連載開始は、1989年10月である。まだ紙媒体だった毎日新聞の英字紙Mainichi Daily News (MDN)上の隔週のコーナー(1面の2/3のスペース)として始まった。WaiWaiは外国人読者の受けがよかったらしく、1991年からは毎週の連載となった。有志の調査では特に1995年ごろから性的な話題が増えているという。

紙媒体時代のWaiWaiコーナーは、最終的には紙面全面を使い、6本の記事で構成されるようになった。真ん中上に「Face of the Weeklies」という写真つきの囲み記事、真ん中下に「WAIDO」と呼ばれる2段使った比較的長い記事、そして左右に2本ずつ日本語見出しつきの通常記事が載っていたようである。

詳しくは、以下のページを参照。

2001年3月、紙媒体のMainichi Daily Newsが廃刊になるとともに、WaiWaiもウェブ版に移行した。

MDNウェブ版のWaiWai

時期は不確定だが、おそらく1999年4月に毎日新聞社がWebサイト『毎日インタラクティブ』をスタートさせたころ、Mainichi Daily News (MDN)のウェブサイトの内容も充実化がはかられ、WaiWaiの記事も毎週4本程度紙面からピックアップされて掲載されるようになった(Face, WIDO, その他から2本)。現在、ウェブで配信されたことが確認されている最古の記事は、1999年5月2日付の記事である。

2001年4月の全面的なウェブ移行後は、WaiWaiは原則として毎日1本の配信となる。しかし、MDNの記者数は減らされたため、社員であるライアン・コネル記者と寄稿者マスオ・カミヤマ氏(ペンネーム)の記事が大半を占めることになった。詳しくは、以下のページを参照。

毎日新聞の検証記事によれば、ウェブ移行後の記事の総数はWaiWaiが2561本、関連コラムThe Faceが346本の計2907本だという。しかし、有志によるアーカイブの回収調査では、現在のところWaiWai形式の記事で2928本の見出しがリストアップされている(そのうちThe Faceは363本である)。この中には、掲載後すぐに何らかの事情で削除されたと思われる記事もある。

WaiWai本体以外に以下のような関連記事がある。

Medatsu Midashi
マスオ・カミヤマ氏のコーナー。毎週、主要な週刊誌から「目立つ見出し」を選び、英訳して並べた小さな囲み記事。紙媒体の時代からあったことが確認されている。一時期、この中から読者が翻訳記事してほしい記事を投票し(木曜日しめきり)、マスオ・カミヤマ氏が土曜日のWaiWaiに掲載する企画「People's Pick Waiwai」があった。

The Face (Face of the Weeklies)
WaiWaiコーナーの「顔」となっていた週1本の写真記事。WaiWaiとほぼ同じ記事の形式だが、通常複数の週刊誌から引用され、写真(原則として顔写真)つきのため芸能ゴシップが比較的多い。紙媒体の時代からあったことが確認されている(紙面の真ん中上段の記事として掲載されていた)。

World Wide Weird (WaiWai World)
2007年10月ごろ(MSNとの契約解除前後)に始まった「世界ヘンテコニュース」。WaiWaiの人気により拡大された関連コーナーであるが、こちらは週刊誌からの引用ではなく、AP通信など通信社の提供によるニュースがほとんどである。独立したコーナーとしては2007年10月1日の見出しまで確認できるが、それ以前から世界の変なニュースは配信されている。

Features
MDN文化・生活面の特集記事。通常の新聞記事であるが、性犯罪や日本の異常性を紹介したようなニュースが多く、コネル記者も多く執筆している。現在確認できる記事は2001年4月19日が一番古い。この4月19日付けで17もの記事が配信されているので、オープンまたはリニューアルオープンの時期と思われる。

WaiWaiの記事の体裁

WaiWaiの記事の体裁は移り変わっているが、紙媒体時代のWaiWaiの紙面写真のなかには、週刊誌のロゴが並び、紙面の真ん中に大きな風刺マンガが載っているものもある。ウェブに移行したWaiWaiでは、途中から週刊誌の表紙写真が大きく掲載されるている。日本を知っている読者が直接このページを読めば、おおかたタブロイドの記事だと分かるようにはなっていたようである *3

しかしながら、過去記事の閲覧では事情が異なる。2005年6月ごろに毎日新聞サイトのシステムが変更されたとき、それ以前の記事の記者の署名や週刊誌の表紙写真は新データベースに移行されなかった。その結果、過去記事検索で表示される記事は、一見して通常の新聞記事と見分けがつかなくなった。さらに最近では、おそらくこれもシステム運営・管理上の都合だろうが、WaiWaiの記事も本紙の記事と同じ過去記事一覧に表示されるように統合が進んでいた。

記事の内容に対する毎日新聞の立場

毎日新聞は、週刊誌の記事を紹介しているだけで記事の真偽等については、自社に責任はないという立場を取っており、記事の片隅には以下のような但し書きがついていた *4 。ただし、アーカイブの調査では、この但し書きは2002年9月19日の記事から確認でき、それ以前の過去記事にも但し書きが付記されたのは、少なくともシステムが移行した2005年6月以後と見られる。
WaiWai stories are transcriptions of articles that originally appeared in Japanese language publications. The Mainichi Daily News cannot be held responsible for the content of the original articles, nor does it guarantee their accuracy. Views expressed in the WaiWai column are not necessarily those held by the Mainichi Daily News or the Mainichi Newspapers Co. WaiWai (c) Mainichi Newspapers Co. 1989-2007.

上記但し書きを見れば分かるように記事の著作権は毎日新聞社に属すると主張されている。ただし、ネタ元の週刊誌の出版社には、特に翻訳・転載の許可は取っていない。つまり無断盗用・無断翻訳である。毎日新聞「 英文サイト問題の経緯(2008年7月20日) 」によれば、「著作物の翻訳や要約については、現在、発行元の出版社と対応を協議している」とのことである。
詳しくは、以下のページを参照。

その一方で、海外のアダルトサイトAsian Sex Gazetteは「毎日新聞の許可を得た」としてWaiWaiの記事を転載しているが、毎日新聞はこの件について許可したとも許可していないとも発表していない。
Copyright 1999-2007, Mainchi Daily. Used with permission. All rights reserved. No content may be reproduced in whole or part without written permission. Please contact us via the link below for re-print and syndication policies or visit Mainchi Daily at http://mdn.mainichi-msn.co.jp/ for more information on Mainchi stories.

WaiWaiが取り上げた日本の週刊誌

WaiWaiが元ネタとして扱っていた週刊誌は多岐に渡る。ざっと挙げると、サンデー毎日、読売ウイークリー、週刊朝日、AERA、週刊文春、週刊新潮、Spa!、週刊ポスト、週刊現代、FRIDAY、サイゾー、週刊プレイボーイ、週刊女性、女性自身、アサヒ芸能、週刊大衆、週刊実話、実話ナックルズ、その他マイナーな(通常の本屋やコンビニでは入手困難なような)成人向け雑誌まである。

これらの雑誌の記事が、時にはまともな週刊誌からほぼそのまま素直に翻訳され、時には成人向けのエロ記事がさらに捏造と言えるほど過剰に脚色され、信憑性のあるものもないものもごちゃごちゃに配信されていた。特に問題になっている記事には、アサヒ芸能、週刊大衆、週刊実話やその他実話系週刊誌などの見るからに怪しいネタ記事を下敷きにしたものが多い。

引用された週刊誌の記事については、以下のページに順次まとめられている。

WaiWaiの記者たち

ウェブに移行してからのWaiWaiは、MDN編集長のオーストラリア人ライアン・コネル(Ryann Connell)記者(毎日新聞社社員)と、マスオ・カミヤマというペンネームを名乗る寄稿者(社外の外国人ライター?)がほとんどの記事を書いている。

一方、紙媒体時代の中心人物はマーク・シュライバー(Mark Schreiber)である。彼は、WaiWaiコラムの書籍化である『Tokyo Confidential』や『Tabloid Tokyo』シリーズにおいて、著者兼編集者を務めたり、著者名の筆頭に挙げられたりしており、リーダー的な存在であるとうかがえる。彼は毎日新聞を去ってからは、Japan TimesのWebサイトに当初のWaiWaiと同じ趣旨のコラムTokyo Confidentialを連載している。

記者の一覧とプロフィールについては、次のページを参照。

WaiWaiコラムの書籍化

以下は、WaiWaiのベスト集として出版された書籍である。『Tabloid Tokyo』以後は、WaiWaiとJapan TimesのTokyo Confidentialから記事が選ばれている。

Tokyo Confidential: Titillating Tales From Japan's Wild Weeklies

Tabloid Tokyo: 101 Tales of Sex, Crime and the Bizarre from Japan's Wild Weeklies

Tabloid Tokyo 2: 101 "All-New" Tales of Sex, Crime, and the Bizarre from Japan's Wild Weeklies

Tabloid Tokyo XXX: Sex, Sex and More Sex: a Decade of Ribald Romps from Japan's Wild Weeklies

事件の経緯


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