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    <title>TOAのﾃｨｱﾀﾝはﾒﾛﾝｶﾜｲｲ</title>
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    <description>TOAのﾃｨｱﾀﾝはﾒﾛﾝｶﾜｲｲ</description>

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    <dc:date>2012-05-20T01:55:29+09:00</dc:date>

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    <title>SS/スレ10/700-705</title>
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    <description>
      ルーク「さ～て・・・帰るか」
ナタリア「あらルーク。もうお帰りですの？」
ルーク「え？・・・あ、ああうん。早く帰ろうと思ってさ」
ナタリア「まぁ・・・愛妻家ですのね・・・素晴らしいですわ」
ルーク「ま、まあな。それじゃな！」
ナタリア「ふふ・・・ルークも幸せそうにしてますわね・・・」


ルーク「さて・・・・と」


ティア「・・・御飯冷めちゃったわね・・・」
姉「父上・・・遅いですね」
弟「・・・もう・・・寝るね・・・」
ティア「あ、うん。おやすみなさい」
姉「じゃあ・・・私も寝ますね」
ティア「ええ、おやすみなさい」

ルーク「・・・ただいま～・・・ってもう皆寝てるかな」

がちゃ

ティア「・・・すー・・・すー・・・」
ルーク「お、おいティア！こんなところで寝たら風邪引くぞ！？」
ティア「・・・ぅ・・・ん？・・・あ、ルーク？おかえりなさい・・・遅かったのね」
ルーク「なんでベッドで寝ないんだよ？」
ティア「あ・・・うん。あなたを待ってたらそのまま寝ちゃって・・・」
ルーク「あ・・・悪い。・・・これからは先寝てていいよ」
ティア「・・・？これからも遅くなるの？」
ルーク「お、おう。遅くなるから先寝てろよ」
ティア「わかったわ・・・」
ルーク「・・・じゃあもう寝るか」
ティア「ええ・・・」


ルーク「・・・さ～てと・・・行くか」



ティア(もう一週間も帰りが遅いわね・・・仕事忙しいのかしら)
姉「おやすみなさい・・・」
弟「おやすみ～・・・」
ティア「おやすみなさい・・・(私も・・・寝よう)



ティア「・・・・・・眠れない・・・・・・」


隣にルークがいないと、安心して眠れない。そんな体質になってしまったのかもしれない


ティア「・・・・・・・・・・・」
がちゃ・・・
ルーク「・・・・・・・・・寝てるか・・・俺ももう寝るか・・・・よっと」
ごそっ・・・
ティア「遅かったわね・・・」
ルーク「おわ！？・・・起きてたのか？」
ティア「眠れなくて・・・」
ルーク「・・・ちゃんと寝ないと体に悪いぞ・・・？」
ティア「あなたも・・・人のこといえないでしょ？」
ルーク「あ・・・俺は、平気だって」
ティア「だってあなたは朝だって早いんだし・・・私よりあなたの方が・・・」
ルーク「俺は大丈夫だって・・・ほら、寝ようぜ」
ティア「・・・ええ」


ティア「・・・いったい何がそんなに忙しいのかしら・・・」

兵士「ナタリア様。ティア様がご面会に来ていますが」
ナタリア「ティアが？どうぞお通しになって」




ティア「あ、ナタリア。忙しいところ悪いわね」
ナタリア「いいですわよ・・・で、どうかしましたの？」
ティア「最近ルークの帰りが遅いから何の仕事かと思って・・・本人は
教えてくれないし・・・それに今来たらルークの姿が見えないし・・・」
ナタリア「・・・ルークならもう帰りましたわよ？」
ティア「・・・え？」
ナタリア「最近・・・といいましたわよね？・・・ここ最近はずっといつも通り
の時間帯に帰っていたと思いますが・・・」
ティア「・・・でも家に帰って来てないのよ・・・？」
ナタリア「・・・・・・まさか！・・・でもルークに限って・・・」
ティア「どうしたの？」
ナタリア「・・・まさかとは思いますが・・・他の女性に会っているのでわ・・・？」
ティア「・・・え？・・・それって・・・」
ナタリア「・・・・・・浮気・・・ですわよね・・・」
ティア「・・・・・・・・・」
ナタリア「あ、ティア！決してそんなことはありませんわ！今のはただの可能性の
一つで・・・」
ティア「・・・忙しいのにごめんなさいナタリア。失礼するわね」
ナタリア「・・・あ、ティアお待ちになって！」
ぱたんっ・・・
ナタリア「・・・どうしましょう・・・ここは一つガイかアニスにでも・・・」

がちゃ・・・
ティア「・・・・・・」
弟「あ、母上おかえり～」
姉「おかえりなさい！夕飯作っておきました！」
ティア「あ・・・うん。ありがとう・・・」
姉「・・・どうかなされましたか？」
ティア「・・・なんでもないわ。・・・お父さんは帰ってる？」
姉「いえ・・・まだですが・・・」
ティア「そぅ・・・ごめんなさい。ちょっと食欲がないの・・・」
弟「は、母上！病気か何か！？」
ティア「・・・違うわ。心配かけてごめんね」
姉「・・・・・・」

ナタリア「・・・ということですの。ルークが何をしているか調べてほしいのですけど・・・」
ガイ「あの馬鹿・・・！またティアを待たせやがって」
アニス「よ～っし！！！ここはアニスちゃんがルークのドタマかちわって引きずってでも
つれて帰っちゃる！」
ナタリア「この際手段は選びませんわ！多少の折檻しかたありませんわ。まったく・・・
ルークはティアのことなんだと思ってますの！？けなげなティアがかわいそうですわ・・・」



ティア「・・・・・・・・・・」
がちゃ
姉「母上・・・具合が悪いんですか？」
弟「大丈夫？」
ティア「大丈夫よ。・・・私はいいから、二人とももう寝なさい」
姉「・・・・・・・・・・・・・はい」
弟「・・・・・・・・・・・・・・うん」
ティア「・・・・・・・子供に心配かけちゃだめよね・・・私」

ルーク「・・・・・・よっし。できたぞ！」
店主「はい、おつかれさん。いや～1週間の間よく頑張ったね～」
ルーク「はは・・・最初は失敗ばっかだったけど、やっとまともなのできたよ」
店主「じゃあ、がんばんなよ！あんちゃん！」
ルーク「あ、ああ・・・じゃあどうも」
がちゃっ・・・
アニス「・・・・・・・あー！発見！確保！」
だだだっ！
ルーク「へ？へ？へ？」
ガイ「ルーク！見損なったぞ！お前がそんな男だったなんて・・・」
アニス「さぁはきな！相手はどこの女じゃぁ！しらばっくれるなら
トクナガの制裁が・・・」
ルーク「・・・？？？お、おい？何言ってんだ！？」
アニス「え～い！だまらっっしゃい！トクナガ！殺れー！」

げしっぼかっぐちょっぼきっごきっぐちょっべきっぬぼちょ！×10

ルーク「・・・・・・・・・・・・」
アニス「よ～し・・・おとなしくなったか・・・連れて行くよ！ガイ！」
ガイ「・・・そこまでやらなくても・・・つうか・・・生きてる？」
ルーク「・・・・・・」

ばんっ！
ティア「・・・！？な、何の音！？」
アニス「たのもー！・・・じゃなかった・・・ティア！この悪亭主を
連れて来てやったわよ！」
ティア「ア、アニス！？・・・それ・・・ルークなの？」
ルーク「・・・・・・・・」
ガイ「・・・・元・・・かと・・・」
アニス「この野朗！ティアという女がありながら他の女といちゃばっくさりおって！」
ガイ「・・・何語だ？」
アニス「さぁ吐け！どこの女と会ってたのよ！」
ティア「・・・・・・・・・・・・・」
ルーク「・・・・・・・・・・・・・」
アニス「まだしらばっくれるの！？こうなったら・・・」
ガイ「ま、待てアニス！それ気を失ってるだけだろ・・・」
アニス「えぁ・・・？あーもう！起きろ！」
げしっげしっ！
ガイ「・・・・・・むごい・・・・・・」
ルーク「ぅ・・・あぁ・・・？」
アニス「お目覚めかな～ル～ク～・・・さぁ吐きな！」
ルーク「・・・何を？」
アニス「あんたがこの1週間ほど仕事帰りに誰と会ってたか！よ！」


ルーク「・・・は？」
アニス「は？じゃねぇえええええええ」
ぼかっ
ルーク「ぐほぉ！？」
ティア「ちょ、ちょっとアニス・・・もういいからやめてあげて・・・」
アニス「何言ってんのティア！今のうちに調教しないとひんまがった根性は・・・」
ルーク「お、おい！何の話かさっぱりわからないんだが・・・」
ガイ「あ～・・・つまりだな。お前は仕事帰りどこで何してるんだ？」
ルーク「何って・・・」
ちらっ
ティア「・・・・？」
ルーク「い、いえるかよ・・・」
アニス「貴様ぁぁぁ！今ここで死にさらせぇぇぇ！」
ルーク「わー馬鹿！本当に死ぬだろ！」
ティア「・・・アニス。もういいから・・・」
アニス「でも・・・！」
ガイ「・・・ここは二人の問題だから、俺たちはもう帰ろうぜ。な？」
アニス「・・・ち。ティア！簡単に許したら味を占めるからここでいっぱつ・・・」
ガイ「行くぞ・・・」
アニス「・・・はいはい」

ルーク「いったい・・・なんだったんだ・・・」
ティア「・・・ねぇルーク。あなた私以外の女の人と・・・その・・・会ってたの？」
ルーク「・・・は？」
ティア「ここのところ帰りが遅いし・・・浮気とか・・・してたんじゃ・・・」
ルーク「はぁ！？」
ティア「わ、私が何か・・・その、気に触るようなことしたんだったら・・・
その・・・謝るから・・・」
ルーク「ちょ、ちょと待てって！俺が何で他の女と浮気なんかするんだよ！？」
ティア「だって・・・最近仕事の後も家にすぐ帰らないし・・・ナタリアも浮気かもって・・・」
ルーク「・・・ったく・・・あ～もう！俺はなぁ・・・あ～黙ってようと思ってたのに・・・」
ティア「・・・・・・・・・・・・？」
ルーク「・・・明後日・・その、結婚記念日だろ・・・だから・・・手作りの・・・
アクセサリーでもあげようかなって・・・歌絵里に宝石細工の店で作ってたんだよ・・・」
ティア「・・・え？」
ルーク「・・・ばれたならいいか。・・・ほら、早いけどプレゼント」
ティア「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ルーク「・・・？」
つぅ・・・
ルーク「お、おい！何も泣くことないだろ！」
ティア「・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・」
ルーク「・・・・・・いいよ、黙ってた俺だって確かに変って思われても仕方ないしな・・・」
ティア「・・・勝手に勘違いして・・・・・・私のためにしてくれてたことなのに・・・」
ルーク「お、お前以外の女とか・・・その・・・ありえねーだろ・・・」
ティア「・・・・・・私、ルークがいないと安心して眠れないな・・・って思ってた。
・・・・・・やっぱり、あなたがいないと・・・だめね、私」
ルーク「・・・・・・・・・ティア・・・・・・っいて・・」
ティア「あ・・・今手当てするわね・・・本当にごめんなさい・・・」
ルーク「お前が謝ることじゃないだろ？・・・アニスが容赦ねえから・・・」
ティア「・・・ありがとう・・・・ルーク」
ティア「・・・・・・お、おう」



アニス「・・・な～んだ。ははははそうだったんだ～へぇ～。じゃあ私はこれで・・・」
ルーク「・・・おい」
アニス「さよなら！」
ルーク「おぃ！待て！」
ティア「・・・・・・ふふ」
姉「母上！元気になりましたか？」
ティア「ええ・・・お父さんのおかげでね」
弟「父上がお薬か何か買ってきたの？」
ティア「・・・ううん。もっといいものよ」
姉「なんですか？」
ティア「・・・秘密よ」


----

- この世に一つしかない最高の栄養剤だね☆  -- 瑠紅  (2006-10-25 19:41:50)
- いちゃいちゃしてると安心なのでしょうか  -- 条威  (2007-12-10 14:11:53)
- やっぱり記念日は大切にしなきゃね☆ &amp;br()  -- YOSHI  (2008-01-01 01:50:16)
- アニスが可愛いすぎるんだがどうすればいいんだ？  -- 名無しさん  (2008-04-08 06:07:43)
- 二人だけの特効薬  -- 茶味  (2008-10-26 23:33:13)
- 二人とも最高だねー！  -- K  (2010-01-15 23:46:31)
- やっぱテイルズはアビスこそ至高  -- 名無しさん  (2010-03-18 01:30:56)
- この世に1つだけの最高の薬だ。 &amp;br()それにしても、ルーク可哀想すぎる。  -- 無季  (2011-07-22 18:59:55)
- ええ、話だな～～～。  -- 名無しさん  (2012-05-20 01:55:29)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)    </description>
    <dc:date>2012-05-20T01:55:29+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/239.html">
    <title>質問・要望/2006年02月16日/質問要望</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/239.html</link>
    <description>
      #blognavi

質問や要望等あればこちらに

#right{
カテゴリ: &amp;#x5b;[[質問要望&gt;質問・要望/カテゴリ/質問要望]]&amp;#x5d; - &amp;trackback() - 2006年02月16日 23:19:01
}



- ご自由にどうぞ&amp;br()  -- 26(管理人)  (2006-02-03 02:00:32)
- 画像&amp;br()iup144406.jpg&amp;br()iup145293.jpg&amp;br()iup147348.jpg&amp;br()uporg281892.png&amp;br()をアップしました。すべてタイタン氏の作品です&amp;br()ただしアップしかできていません&amp;br()&amp;br()タイタン氏の（122氏のもですが）画像を表示するリンク先、数が多すぎて結構重くなっています&amp;br()なので、そろそろ3つずつぐらいに分割した方がいいと思います&amp;br()技術がないので私には無理なのですが、管理人さんよろしくお願いします  -- 名無しさん  (2006-02-03 21:49:53)
- 了解しました。&amp;br()1ページ３～４枚ぐらいが妥当でしょうか？&amp;br()&amp;br()ただし、CGの掲載順までは把握してないのでちょっと&amp;br()順番はバラバラになるかも知れません&amp;br()  -- 26  (2006-02-03 22:20:43)
- 見る人の環境にもよるでしょうけど、今は8枚くらいでしょう？&amp;br()私の場合は３〜４枚でちょうどいい感じです&amp;br()どこで投下された絵なのか調べようとしましたが、難しすぎますね&amp;br()&amp;br()だれかいい知恵あるひといませんか〜？  -- 名無しさん  (2006-02-03 22:39:44)
- とりあえずはタイタン氏と122氏のページを3枚ずつに分けました。&amp;br()こんな感じでいかがでしょうか？&amp;br()&amp;br()#それにしても、やっと家に帰ってきてまとめるかと思ってスレ見てあの状況は&amp;br()#何というかモチベーションが下がる…… orz  -- 26  (2006-02-04 03:52:08)
- いま確認させていただきました、ばっちりじゃないですか、軽くなってます&amp;br()管理人さん、お疲れ様です&amp;br()あとは、タイタン氏122氏以外の絵師さんの画像をどう扱うか、ですね&amp;br()&amp;br()&amp;br()まあ、かくいう私もあの状況に参加してて、正直見てるだけでも辛かった&amp;br()私は10スレ目で張り切った口なんですが、これほど早く淀みがくるとは想像できなかったな…  -- 名無しさん  (2006-02-04 04:40:29)
- スレもああですし&amp;br()「SS/直接投下」&amp;br()の項目を一応作ってみました。&amp;br()需要ありますかね？  -- 26  (2006-02-04 14:38:32)
- 一万ヒット超えてるね  -- 名無しさん  (2006-02-05 22:28:47)
- この不安定な状況は如何した物でしょうね……  -- 26  (2006-02-07 02:21:59)
- 一応外部に絵板借りてきました。&amp;br()負荷分散・不安定時用など使ってください。&amp;br()管理人様にご判断を仰ぎます。&amp;br()不要なら削除します。&amp;br()&amp;br()ttp://oekaki1.basso.to/user34/tearlove/  -- 名無しさん  (2006-02-08 01:32:13)
- &gt;絵板&amp;br()こればっかりは、絵を描く人がやりやすい方を&amp;br()選んだ方が良いでしょうね。&amp;br()とりあえずリンク張っておきます。  -- 26(デスマーチ終わらない……)  (2006-02-08 03:47:08)
- 最近予定が立て込んでいるため&amp;br()しばらく更新ペースがかなり落ちます。&amp;br()申し訳ありませんがご了承ください。  -- 26  (2006-02-08 04:07:54)
- 管理人さん、いつもお仕事ご苦労様です&amp;br()&amp;br()今夜はスレ6のSSを抜き出してみました&amp;br()現行スレと違って性描写があるものが多く、意外と扱いが難しい・・・&amp;br()そこで短編のカテゴリーを二分してみましたが、&amp;br()私の価値観によるものですので異論のあるかたもいらっしゃるかと思います&amp;br()&amp;br()これはまずいな、というような点に気付かれましたら、修正をお願いします  -- 名無しさん  (2006-02-14 03:48:20)
- ご協力ありがとうございます。&amp;br()ざっと見た感じだと問題はないと思います。&amp;br()&amp;br()えっちいのに関しては今後を含めてどうしましょうか……？&amp;br()@wiki自体にはアダルトコンテンツに対する取り締まりの規約が無いので&amp;br()18禁SSや絵の公開はセーフなんですよね。&amp;br()&amp;br()要望声があれば18禁コーナー作ると言った感じでしょうか？&amp;br()#一応アカウントによるアクセス制限も出来ます  -- 26  (2006-02-14 07:54:17)
- う〜ん・・・&amp;br()今はまだ何とも言えませんけど、掘り起こしていくと結構出てきそうですね&amp;br()ただ、問題になりそうな量になってから具体策を考えてもいいとは思います  -- 名無しさん  (2006-02-15 00:52:57)
- 創作版のログをこちらに保存するのはダメでしょうか？  -- 名無しさん  (2006-02-15 01:17:56)
- 創作スレの制作者の意向次第ではありますが&amp;br()どちらにしろ&amp;br()・ティアスレの外部スレである。&amp;br()・向こうの確認は取っていない。&amp;br()と言う現状の点から見ると私個人としては賛成しかねます。  -- 26  (2006-02-15 10:47:11)

- SS追いつきました  -- 26  (2006-02-18 17:37:16)

- スレ10の最初の方にもう１つぐらいｓｓありませんでしたっけ？読みたくて探したんですが見つからなくて・・・&amp;br()  -- 名無しさん  (2006-02-24 23:05:35)
- 遅くなりました。&amp;br()調べたところ、182,183のSSが抜けていました。&amp;br()報告ありがとうございます。  -- 26  (2006-02-26 16:53:54)
- 遅れましたが、ＳＳ更新しました。&amp;br()三月上旬からネットワークにつながらない環境にいたので&amp;br()ＣＧのチェックは出来ていません。&amp;br()お持ちの方で対応をお願いします。  -- 26  (2006-03-23 09:59:31)
- 管理人さんへ&amp;br()スレが17に突入しましたので、勝手ながらトップページのリンクを編集させていただきました。&amp;br()それからスレ13と14の投下絵の残りをアップしました。&amp;br()スレ15には122氏の絵が一枚のみだったと思います。  -- 久しぶりに編集  (2006-04-02 13:07:50)
- ルークが実年齢（7歳）になってイチャつくのはありますか？  -- 名無しさん  (2008-11-11 14:13:52)
- このサイトやスレってもう更新ないのかな？  -- 名無しさん  (2011-02-05 23:54:13)
- どうでしょう？  -- 名無しさん  (2011-02-07 00:32:21)
- 誰か来い。  -- 名無しさん  (2012-05-20 01:35:27)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)

#blognavi    </description>
    <dc:date>2012-05-20T01:35:27+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/44.html">
    <title>SS/スレ8/272-281</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/44.html</link>
    <description>
      ---すべては、ここから始まった---


＞これは我らが愛してやまないティアﾀﾝを冒涜するモノと認識した。
＞そんなことを思うのは俺だけかもしれないが、
＞ティアのｴﾛｽはssとイラストといった「メディア」だけでいい…。
＞(#ﾟДﾟ)＜こんなもの…こんなものぉぉぉぉ!!!!（葛藤）


---きっとルークも同じ気持ちのはず…。
　　そんな想いを込めて、今、一つのSSがこのスレに舞い降りる…。---


---物語の舞台はED直後(?)---


＝ キムラスカ王国・ファブレ公爵邸 ＝


兵士A(以下A):「(;ﾟДﾟ)あわわわわわわわ」

彼は机に向かってひどく慌てていた。その目の先は音機関電算機の画面である。

兵士B(以下B):「どうしたんだ？」
A:「どうしたもこうしたもあるか!これ!これ!!これ!!!」

AはBに向かって画面を指差した。

B:「なんだこｒくぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：「」!!?」

その画面にはティア・グランツの○○○を模したという×××××の紹介広告が
表示されていた。

B:「きっ貴様!!何を考えている!!!」
A:「ち、ち、違う!!『スコアちゃんねる』のスレッド内のリンク踏んだら
　　こんなページに来てしまって!!」
B:「言い訳無用!!そんなことより、
　　子爵閣下がご覧になったらどうなるか…っ!!」


ルーク:「何騒いでんだ？…ん？」


運が悪かった。二人の兵士は大変動揺していたため、
子爵であるルーク・フォン・ファブレが何時の間にか背後にいたことを
気づかなかった。

A&amp;B:「（しまったぁぁぁ!!）」

ルークは画面を見て、そのまま固まり、
しばしの間不気味な沈黙が部屋を包む。
そして、最初に沈黙を破ったのはルークだった。

ルーク:「なんじゃこりゃaくぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：「」!!?」
A:「(　Д )。0○（ﾃﾗﾔﾊﾞｽ!!!氏んだな、こりゃ…ｱﾋｬﾋｬ）」
B:「( TДT)。0○（ﾏﾏｰﾝ！僕まだ死にたくないよぅ!!）」

ルーク:「…この店のある街は…？」
A:「えっ？あっ？」
ルーク:「この店のある街はどこかって聞いてんだよ!!!」
A:「ひぃぃぃぃ!!『※※※の街』でありますぅぅぅ!!

＜たたたたたっ…＞

　　…って!?子爵閣下!!?」

そこにはルークの姿はとっくになかった。

A:「まずいことになった!!おい!!」
B:「くわばらくわばらくわばらくわヴぁらくｗ…（ry」
A:「おいってば!!」
B:「…はっ!?…我は一体…？」
A:「子爵閣下がいなくなってしまった。きっと報復をなされようと…!!」
B:「それはまずい!!すぐに対策を──」

だが、それは無理なことだった。
「こんなこと」を報告して、悪い噂が広まれば、ルークとティアがどうなるか…
それは末端の兵士である彼らでさえもわかっていた。
それだけ、ルークとティアの関係は公に認められるほどすばらしかった。

A:「こうなったら我々だけでも…!」
B:「…そうだな…!」

その時、今回の事件の中心人物ともいえるティア・グランツがやってきた

ティア:「あら？ルークはどこにいったの？」


A:「メシュティアリカ様!?早く『※※※の街』に行ってください!!
　　…子爵閣下のためにも…そして･･･あなた様のためにも…!!」
ティア:「えっ？どういう…」
B:「問答無用です!!さぁ!早く!!」
ティア:「…なんだかよくわからないけど…わかったわ」

それを言い残して、ティアも※※※の街へと走っていった。

A:「…我々もあのお二方のような恋愛をしてみたいものだな…」
B:「そうだな…
　　…愛する者のためならいてもたってもいられなくなる…
　　　　　　　　　あのお二方は本当にすばらしいカップルだな…」
A:「ああ…」


ティアは走りながら考えていた─。

（どういうことなの？ルーク!!一体どうしたって…!?）

＞…子爵閣下のためにも…そして…あなた様のためにも…!!

（ルークのため…？私のため…？）

思わず胸が締め付けられる感じがした。
不安と切なさが交互にティアの心に襲い掛かる。

（急がなくちゃ…）


舞台は※※※の街に移る─。
その街のメインストリートを赤髪の青年が駆ける─。
その赤髪の青年とは、まさしく「ルーク・フォン・ファブレ」その者だった。

ルーク:「くそっ！どこだ!?どこにある!!?」

憲兵:「どうされましたか？」
ルーク:「ああ、○○って店知らないか？」
憲兵:「（ｴﾛいなあ、このアンちゃん）
　　　　それなら、この通りを抜けてすぐですよ」
ルーク:「そうか!ありがとな!!」

ルークはギネスブックに載ってもおかしくない速度で
メインストリートを駆けていった。

憲兵:「足速いなー。」

それから５分後、ついに目的の場所に到着した。
ルークの顔はかつてないほど厳しいものだった。

ルーク:「…ここか…」

ルークが店の前で息を切らしながら立っていると、
客と店主らしき者が店から出てきた。

店主:「どーもありがとうございましたー♪」
客:「へへへっ。たのしみだなあ～」

このやりとりを見たルークの怒りは頂点に達した。


ルーク:「…おい、おっさん…」
店主:「いらっしゃいませー♪…って！ちょっtゴファっ!!?」

先手必勝─ｗ
ルークの鍛え上げられた腕が店主の顔面直撃─。

店主:「ちょっと!!あんた何すんだよ!!?憲兵呼ぶぞ!!」
ルーク:「呼べるもんなら呼んでみやがれ!!
　　　　　そのかわりに、てめえの悪事もバラしてやる。」
店主:「はあ？ｗ悪事って、何のことだかさっぱりですなｗ」
ルーク:「…偶然、音機関電算機ネットワークで、てめえの店の広告を見たんだ…」

すると店主はまるでずいぶん昔のことを思い出したように手をポンと叩いた。

店主:「…ああ、『アレ』ですか…ｗ
　　　　それがどうかなさいましたか？ｗ」

何とも言えぬほど腹立たしい、人を小馬鹿にする態度─。
火に油を注ぐとはこのことだ。

ルーク:「なんで…」
店主:「あ？ｗなんですか？ｗ」
ルーク:「なんで…なんで…っ!　…畜生!!このゲスヤロォォォォ!!!」
店主:「!!?」
ルーク:「はあああああ!!レイディアント…」
ティア:「ルーク!!!」

ここぞとばかりにティアが割り込んできた。
一瞬、ルークの動きが止まる。

ルーク:「止めるな!!ティア!!
俺はこいつを絶対に許さない…!!
俺の大切な人を…ティアを愚弄しやがってぇぇ!!」
ティア:「!!」


ルーク:「てめえだけは…てめえだけはぁぁぁっ!!
くらえぇ!!!ロストフォン・ドライブ!!!!」
ティア:「ルークゥゥゥゥ!!!!」

＜バシュワァァァァァァァ!!!＞

ティアは咄嗟にルークに駆け寄り、自分でも気付かぬうちに
セブンスフォニムの全力を出し、ルークの術を相殺した。(!!
ティアはその場に倒れ─かけたところをルークが受け止める。

ルーク:「!?ティア!ティア!!」
ティア:「……もぅ…何…やってるのよ……ばか……」

その目にはうっすらと涙が浮かんでいた─。

ルーク:「…本当に、本当にごめん…ティア…
でも…許せなかったんだ…許せ…なかったんだ…」

ルークの目にも涙が浮かんでいる。
その雰囲気の中、店主がこっそりと逃げ出した。

ティア:「……いい…の…？」
ルーク:「…ああ…もういい…もう、あんなやつどうでもいいや…」

＜たったったった＞

店主:「…ひーっ、アブねえアブねえ。
やってらんねーよ、全く…」
???:「おっと」

目の前に立ちはだかる人物、それは─。

ガイ:「ガイ様、華麗に参上!
俺から一発!『魔王、炎･撃･破!!』」



店主顔面蒼白─。
燃盛る炎の衝撃波が店主を包む─。

店主:「アヂャワァァ～ー!!!」

走り出したくなるほどの熱さ─　
（*・∀・)ｽﾝｽﾝｽｰﾝ♪ﾊｼﾙﾖﾛｺﾋﾞｰ♪

＜ぼよーん…＞

店主:「…ん？ぬいぐるみ…？」

アニス:「あんたってばサイっテー。いっくよー♪(怒)『殺劇舞荒拳♪』!!!!」
ナタリア:「…不潔ですわ不潔ですわ不潔d(ry
　　覚悟なさい!!『アストラル・レイン』!!!」

＜ズどかドばきドぼこドびしド!!＞

店主:「のわあああああああ!!!!」

哀れな─
なんて思っちゃいませんがねｗ
とどめはこの人。

ジェイド:「私も今まで数々の悪戯を重ねてきましたが(※同系列スレ参照)、
　しかしそれは、ルークとティアのことを思ったがためです。」
ガイ:「そんなふうには見えなかったぞ…」
ジェイド:「そうですか？」
ガイ:「『そうですか？』じゃないだろ…orz」
ジェイド:「話を反らさないでください。
　ともかく、あなたの行為はいくら私でも許しがたいということです。

　─つまり─…。

　貴様のような下賎な者には神の裁きを─。
　『インデグネイション』!!!」

＜ドガピシャーン!!＞
ジェイドは満面の笑みで止めを与えた。
─その後、店主の行方を知る者は、誰もいなかった─


子供:「ママー、雷恐いよーぅ(；ﾟДﾟ)ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ」
母親:「大丈夫よ、坊や」


アニス:「大佐、お見事♪」
ジェイド:「いえいえ、褒められるほどでは─」
ガイ:「さ、流石だよ、ジェイド…（やっぱこのオッサン怖えぇ～）」
ジェイド:「…今誰か私のことを『オッサン』呼ばわりしませんでした？」
ガイ:「してないしてない!!!」
ナタリア:「な、何を慌ててますの？」
ガイ:「いや、なんでもない…」
ナタリア:「…私たちの役目は果たしましたわ。帰りましょう？」
ガイ:「だな」
ジェイド:「ですね」
アニス:「おっけー♪」

こうして、４人の愛戦士たちは帰っていった。


---再びファブレ公爵邸---

ルーク:「ただいま」
ガイ:「おぅ、おかえり…遅かったな？」
ルーク:「あ、ああ…」
ティア:「すーっ、すーっ」

ティアはルークの背中の中で穏やかな寝息を立てている。

ガイ:「まさか今日もデートか!?お熱いねえ～」
ルーク:「ち、ちげーよ(汗)」
ガイ:「いいっていいって、それ以上言わなくても…」
ルーク:「いやあのだからその……」
ガイ:「もう疲れてるだろ？早く寝ろよ」
ルーク:「ああ…そうだな…」




---ルークとティアの（!!）部屋---

ルーク:「よっこいしょ」

まるで年寄りのような言葉を発しながら、ティアをベッドに寝かせた。
ルークはすやすやと眠る愛らしいティアの寝顔を見つつ、
その柔らかな髪を撫でていた。
そして、ルークは眠る彼女に呟いた。

「…絶対に…絶対にこれからも、どんなことがあっても、お前を守ってやるからな─」

ティアはその言葉を心地よい夢とともに聞いていた─。


　-　END　-



---隠し部屋---

アニス:「よっしゃあ♪」
ガイ:「やべえ、涙が…」
ナタリア:「ルーク、素晴らしいですわ」
ジェイド:「ルークも成長しましたね」

＜ばたん!!＞

愛戦士一同:「はぅあ!?」
アッシュ:「何やってんだ屑共」（特別出演）
愛戦士一同:「( ゜Д゜)＜まじでか？」



----

- アッス！すばらしい登場です！  -- 瑠紅  (2006-10-04 20:05:40)
- エムハゲめぇぇぇえええ！！  -- 緑愛  (2006-12-20 20:31:02)
- 店主、てめぇ、死んでからも殺してやる。 &amp;br()（実際には無理だが。）永遠の苦痛をあじあわせてやる。 &amp;br()ルークかっこよすぎ。泣けてきました。最高！！  -- シン  (2008-10-10 21:55:36)
- シンフォニアで店主をやるのにぴったりな術が &amp;br()あるのでくらわせたい（シンフォニアからですみません） &amp;br()「ヂャッヂメント」  -- シン  (2008-10-12 22:23:57)
- 訂正します。 &amp;br()「ジャッジメント」  -- シン  (2008-10-21 10:30:43)
- 店主に「斬空刃無刃衝ぉ」（グレイセススマソ）　　  -- F.Y  (2010-02-25 18:58:29)
- 店長に怒りの鉄槌食らえ「超魔法・バイオレットトルネード！＆奥義・ラクロアクレシェント！」ルークの怒りを思いしれ！とどめ「ヘブンズナックル！」  -- ナイト  (2011-04-09 22:37:17)
- この技いれるの忘れた「業火に焼かれて砕け散れストナーサンシャイン！＆木っ端微塵になれファングスラッシャー！」ラスト「消滅せよソードブレイカー！」  -- ナイト  (2011-04-09 22:49:32)
- ナイトの怒りは深いなこりゃまっ俺もだけどな  -- レム  (2011-04-09 22:52:43)
- 愛戦士一同店主を殺っちまったよ。  -- 無季  (2011-07-25 18:29:10)
- アルバイトはじめましたd(´∀｀*)グッ★ http://mbtu.net  -- age  (2012-03-06 05:26:40)
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    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/271.html">
    <title>SS/直接投下/turning point</title>
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      「静かね……」
　耳に煩いほどの静寂が厭で、ティアは聞く者もいない言葉を思わず口に乗せた。ユリアシティにある住み慣れた家の飾り気のない自室で、ティアは緩慢に流れる時間に耐えていた。瘴気と病んだ泥の大地に埋もれたこの魔界にただ一つ存在する都市は、外界の苛烈な環境をよそに、二千年の変わらぬ静謐を保っている。
　ここは、静かすぎる。
　つい先頃、世界の成り立ちを揺るがす大事件があったばかりだというのに。
　数千の無辜の人々の命が失われたというのに。
　我関せずとばかりに時を刻み続ける街に、ティアは微かな苛立ちを覚えていた。
　ティアの自室には、いつにない客が居た。そして、彼らの存在がよりいっそうこの空間の静寂を深めていた。
　ティアはベッドサイドに腰掛けて、客のひとりである赤毛の青年を見つめた。自分の寝床を占領しているこの青年は、数日前ティアの部屋に運び込まれて以来、一度も目覚めていない。ときどき、ちゃんと息をしているのか心配になるほど密やかに、眠り続けている。
　普段は起きているもうひとりの客も、今は小さな体を丸めて赤毛の青年に寄り添い、眠っていた。青い毛並みの、チーグルと呼ばれる種族のその生き物は、自ら主人と定めたものに対して直向きに忠実で、彼らに同道してここを訪れた者たちが故郷である外郭大地へ帰って行ったときも決して主人から離れようとせず、ただひたすら側に控えて主人の目覚めを待ち続けている。
　いつも、彼らふたりが並んでいるときはいっそ騒々しいほどであったから、今このふたりの間に横たわる静寂が、常ならないこの状況をいっそう際立たせて、ティアの不安をかき立てた。
（早く、目覚めて……）
　いいえ、目覚めないで。
　相反する思いが、ティアの胸に渦巻いていた。
　眠り続ける赤毛の青年に、早く目覚めて欲しいと確かに願っているのに、目覚めたとき何を話したらよいのか、それを思うと、目覚めないで欲しいとも思う。
　彼は、彼自身が望んだことではなくとも、自らの力をもって鉱山都市アクゼリュスの崩落を招き、そこに住む数千の人々を死に至らしめた。あの崩落の瞬間に立ち会った者のうち、アクゼリュスまでの道を共に歩んだわずかに７人と１匹だけが、ティアの歌うユリアの譜歌によって未曾有の災禍を免れ得た。
　彼は、自分の行動がアクゼリュスを崩落させたという事実を、頑なに拒んだ。吹き出す瘴気に病んでいく人々を、助けたかっただけだと。彼の師の――ティアの兄の言うままに、そうすれば絶望に沈みつつある人々を救えると、信じて。
　そうして彼が放った超振動の力により、彼が救いたかったという都市は崩落し、人々は塵になるか、あるいは魔界の猛毒の泥に落ちて沈んだ。
　不幸中の幸いで、崩落に巻き込まれて魔界に落ちた陸艦タルタロスが航行可能だったため、ティアたちはそれに乗ってユリアシティまで逃げ延びることに成功した。
　そこで、アクゼリュスの崩落を受け入れられないまま傷ついていた彼を、もう一つの衝撃が襲った。皆の糾弾を恐れて立ちすくむ彼の前に、鏡写しのように似通った容姿の、もうひとりの彼とも言うべき存在が現れたのだ。ローレライ教団の黒い衣服に身を固めたもうひとりの彼は、激しい怒りと侮蔑を込めて、戸惑う彼に残酷な言葉を叩きつけた。
　自分こそがバチカル生まれの貴族”ルーク・フォン・ファブレ”で、彼はその出来損ないの模造品に過ぎないのだと。
　ティアは目を閉じて、その時のことを思い返した。


「嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だーっ！」
　彼は、ティアが”ルーク”と呼ぶ彼は、喉から絞り出すような叫びを上げた。そのまま、震える手を腰に佩いた剣に伸ばし、渾身の力をこめてもう一人の彼――今は”アッシュ”と名告る彼に振り下ろす。
　その存在を消せば、告げられた言葉をも消してしまうことができる。
　そう思っているかのように、彼はがむしゃらに剣を振るった。激しい剣戟の音が響き、数合、彼らは同じ型で打ち合った。
　そして、わずかに鋭さの上回るアッシュの一撃が、ルークの剣を弾き飛ばした。ルークは、しばし呆然としてから、ティアの足下に転がった剣と、困惑のために動けなくなっているティアに視線を這わせた。恐怖と絶望に満ちた緑の目が、ティアを射抜く。
「っ……うそ…だ……」
　ゆっくりと目蓋が落ちて、糸の切れた操り人形のように、”ルーク”はその場に崩れ落ちた。
「ルーク！」
　止めに入ることもできずふたりを見守っていたティアは、倒れたルークに駆け寄った。うつぶした体を抱え上げ、様子を確かめる。意識を手放したその顔に傷悴の色濃い影を認めて、ティアは反射的にアッシュを詰ろうとした。
「ルーク！どうした！？」
　なかなか来ない親友を案じたのだろう、戻ってきたガイがティアの言葉を塞ぐ。ガイの後ろからは、異変を察した他の面々も駆け戻ってこようとしていた。
「なになに、何があったの？」
　アニスの高い声が響く。
「おまえ……アッシュ……！」
　倒れ伏したルークと抜き身の剣を手に持ったアッシュを見て、ガイは険しい表情を浮かべ、剣の柄に手をかけた。
「心配するな。気を失っているだけだ」
　アッシュは剣を鞘に収め、口の端を持ち上げて嗤った。
「自分が”レプリカ”だって事実に耐えられずにな」
「レプ……リ…カ…？……そいつは、どういう意味だ」
「そのままの意味だよ。そこで転がっている屑は、俺の劣化複写人間だってことだ」
　殺気立つガイの視線を真っ向から受け、アッシュは傲然と言い放つ。
「で、では……あなたは……？」
　ナタリアが、今にも剣を抜いて斬りかからんとするガイとアッシュの間に割って入り、震える声で問いを発した。アッシュは一瞬、何かを言いたげにナタリアを見て、結局目を伏して沈黙した。
　ガイはアッシュより倒れたままのルークを優先させることにしたようだ。剣の柄から手を放し、ルークの側にしゃがみ込んだ。
「ティア、どこかにルークを寝かせてやれる部屋はないか」
「あ……それなら、私の家へ」
　いつの間にかルークを庇うように腕に抱き込んでいたティアは、慌ててガイにルークを譲り渡した。

　目覚める気配のないルークをひとまずティアのベッドに横たえて、一行はティアの家の一室に集まった。
　集まった面々はユリアシティにたどり着いたときと変わりないように見えたが、ルークが居たはずの場所に、今はアッシュがいる。
　ガイはアッシュを見ようとせず、逆にナタリアはアッシュをじっと見つめ続けていた。イオンは階上のルークを少し気にしているようだったが、ジェイドとアニスも、それぞれ興味ありげにアッシュを見ていた。ティアは重い空気に溜息をついた。
　本当は、アクゼリュス崩落の報告と今後の対応の相談をかねて、一刻も早く市長に面会する予定だった。しかし、ティアの祖父でもあるユリアシティの市長テオドーロは、現在緊急会議中のため会うことができない。会議が終わり次第、知らせてくれる手はずにはなっているが、少し長引きそうではあった。それまで、こうして重い沈黙に耐えていなければならないのか。
「お前たちは、あのタルタロスで瘴気の海を渡ってきたのか」
　と、アッシュが沈黙を破った。
「ええ、そうよ」
　言葉が刺々しくなりすぎないよう、ティアは意識した。
「あれは少人数でも動かすことが可能なんだな？」
「最新鋭艦ですからねぇ。４人もいれば、戦闘は無理でも動かすことくらいはできますよ」
　ジェイドが、いつものように重い空気を感じさせない軽い口調で言う。
「あれを外郭大地へ持って行くことはできないか？」
「えぇ～っ!?タルタロスを運び上げるのぉ？それはちょっと無理なんじゃ……」
　懐疑的な声をあげるアニスをよそに、ジェイドはふむ、と考え込んだ。
「セフィロトツリー……記憶粒子の吹き上げを利用すれば可能ではないでしょうか。ティア？」
「……わかりません。市長に相談してみてください」
「よし。お前たちも、いつまでも魔界にいるつもりはないだろう。タルタロスの操縦を手伝え。あれに乗って外郭大地に帰る」
「外郭大地に戻るだけなら他にも方法が……」
「タルタロスが必要なんだよ」
　ティアの言葉を遮り、強い口調でアッシュが言った。それに反応したのか、黙ったまま壁にもたれて目を閉じていたガイがアッシュを睨み付けた。
「なんでお前の都合を聞いてやらないといけない？」
「ガイ！なんて口のきき方をしますの！」
　即座にナタリアがたしなめる。ガイは鼻を鳴らして口を閉じた。しかし、睨め付ける目はそのままだった。
　またしても緊迫する空気に割って入ったのは、いつものようにジェイドだ。
「まあいいでしょう。ずっとここにいても仕方がないのは確かですし、外郭大地に戻ってからの足はあった方がいいでしょう。アクゼリュス崩落で両国間の緊張は一気に高まっているはずですから、定期船が通常通り運行しているとは考えにくい。タルタロスを地上に上げる方法を検討してみましょう。皆さんも、それでいいですね？」
「お任せします」
「あたしとイオン様は、ダアトに帰れればなんでもいいでーす」
「わたくしもそれでけっこうですわ」
「……いいだろう」
　イオン、アニス、ナタリア、ガイがそれぞれ同意の言葉を発する。
「ではティア、ユリアシティの技術者に会わせてもらえませんか」
「わかりました。でも、もしタルタロスを外郭大地に上げることが可能だとして、とにかく一度お祖父様に相談してください。セフィロトツリーの活性化にしても、お祖父様の許可がなければできないはずですから」
「ふん……面倒だな。ともあれ、悠長にしてられる場合でもない。各自、いつでも出発できるように準備をしておけ」
「ちょっと待って」
　ティアは性急にまとまってしまいそうな話を止めた。皆の視線がティアに集まる。
「ルークはどうするの？」
「ルークぅ？だってあいつ、ぐーすか寝てるしぃ、ついてこられてもメーワクなだけだし。魔界でゆっくり休んでもらえば？」
　アニスが嫌悪感もあらわに顔をしかめた。
「アニス、そんな言い方は……」
「イオン様ってほんっと、バカがつくくらいお人好しですね！あんな奴、連れて行ったって役に立たないどころか、足手まといになりますよ」
「アニス……」
　畳みかけるアニスに、イオンは悲しげな顔をして黙ってしまった。
「そうですね。これまではキムラスカとの間を取り持ってもらうために一緒に行動していましたが、こうなってしまった今、わざわざ彼に来てもらう必要性はありません。どうしてもの時は王女であるナタリアがいますしね。出発の時までに起きたら、ついてくる気があるのかどうか聞いてみてもいいですが」
　連れて行きたくない、ということを言外にありありと滲ませて、ジェイドが言った。
「わたくしは、……ルークの意思を尊重したいと思いますわ。ですが、両国間の状態も気になりますし、できるだけ早く外郭大地に戻らなければなりません。出発の時までに目覚めないのであれば、置いていくしかないでしょう」
　ナタリアが少し申し訳なさそうに言う。
　ガイは考え込むように視線を床に落としていたが、返答を待つ皆の視線に気づくと、「置いていくのもやむをえないだろうな」と呟いた。
「そう。わかったわ。ルークが出発に間に合わないようであれば、私が外郭大地へ送り届けます」
「ええっ!?ティアは一緒に行かないの？ルークのため？」
「違うわ。私はみんなと違って、もともと魔界が故郷だもの。今後のことについてお祖父様ともよくお話ししたいから、しばらくは魔界にいるつもりよ」
　ルークのために残るのか、という思いもしなかったアニスの言葉に、ティアはすぐさま否定を返した。
「……タルタロスを動かす人数は足りている。好きにしろ」
　そう言い捨てると、アッシュはルークの眠る部屋に繋がる階段へ足を向けた。
「！アッシュ!?」
　先ほどの激しい斬り合いが頭に浮かんで、ティアは思わずアッシュを呼び止めた。
「様子を見に行くだけだ。心配するな。殺しゃしねぇよ」
　アッシュは一瞬足を止め、横目でティアを睨んでから階上へと上がっていった。
「一時手を結ぶことで一致したんです。ここで新たなもめ事を起こすほど、彼は愚かではないでしょう」
　心配げなティアに、ジェイドが声をかける。
「ティア、すみませんが技術者のところまで案内お願いします」
「わかりました」
　一度だけちらっと階上に目をやって、ティアはジェイドを連れて家を出た。残る面々も、めいめいに家を出てユリアシティの各所に散っていく。ジェイドを技術者に引き合わせて家に帰る道すがら、ティアは難しい顔をして歩いてくるガイと出会った。
「ガイ？」
「ああ、ティアか。タルタロスはいけそうか？」
　話しかけてみると、ガイの眉間に寄っていた皺はすっと消えた。
「わからないわ。私は大佐をみんなと引き合わせただけだもの。でも、大佐のことだからなんともならなくてもなんとかするんじゃないかしら」
「……違いない」
　ガイが苦笑いに近い表情を浮かべた。
「ガイもルークを置いていくのね」
　何気ない問いのつもりだったのに、少し咎める口調になってしまったことにティアは驚いた。だが、口に乗せたことで、親友のはずのガイまでルークを見捨てていってしまうのかという、落胆とも失望ともつかない思いを抱えていたことに気づく。
「……ちょっと、確かめたいことがあるんでね」
　ガイは思ったよりも冷静に答えた。しかし、伏し目がちなその目は、気のせいか昏い色に揺れていた。
「でも、ティアが残ってくれて安心だよ」
　その色を振り切るように、ガイはにっこりとティアに笑いかけた。
「わ、私はべつに、ルークのために残るわけじゃ……」
「それでもだよ。目が覚めたときに独りぼっちにされてたら、あいつ、拗ねるだろうからさ」
「……ミュウがいるわ」
「そうだな。ミュウもいたな。とにかくティア、ルークのこと、よろしく頼む」
　真摯な声に、ガイがまだルークを完全には見棄てていないことを知って、ティアは少し安心した。
　ティアが家に着くのと同時に、祖父と面会できる旨の報せが届いた。この機会を逃したら、次に祖父に会うまでにまたしばらく待たされるだろう。ティアは急ぐという一行に面会の機会を譲った。そして、彼らは無事タルタロスで外郭大地に上がった。
　目覚めないルークと、ミュウを残して。


　ティアはゆっくりと目を開けた。
　あれから数日、ティアはまだ祖父とゆっくり会う機会を持てていない。ユリアシティでの雑用をこなしたり、ルークの側から離れようとしないミュウに付き合ってみたり、あまり充実しているとは言い難い日々を送っている。
　ユリアシティに残ったのは、ルークのためではない。ティアは、気がつくとそう自分に言い聞かせている自分に気づいた。しかし、今ティアの足を止めているのがこの赤毛の青年であることに、ティアは薄々気づき始めていた。
　外郭大地の人間を消滅させるという兄ヴァンの愚かな計画を止めるために、祖父と話をし、知恵を借りたいのは本当だ。その祖父がティアとの面会の時間をなかなか割けないほど多忙なことも間違いない。だが、無理矢理にでも会おうと思えばもっと早くに会うことはできただろう。それなのに、祖父と会えないこの状況に甘んじている。
　祖父と会えば、ティアは再び外郭大地へと赴かねばならない。兄は外郭大地のどこかに潜んで、着々と計画を進めているだろうから。
　そして、アクゼリュスまでの長く短い旅のそもそもの目的を、微かにあった迷いのために遂行できなかった使命を、果たさなければならない。
　兄の言葉に、ぬくもりに、安らかな時間に惑わされず、なすべきことをなしていれば、アクゼリュスの崩落は防げたかもしれなかった。
　目の前で眠る赤毛の青年に、明確な殺意を持った敵の命を奪うことさえ厭い、恐れ震えていたこの青年に、幾千人もの罪なき人の命を奪う引き金を引かせた冷酷な兄の姿を見ずに済んだかもしれない。
　最も尊敬と信頼をおいた相手に裏切られ、”ルーク・フォン・ファブレ”という『自分』からも引き剥がされ、絶望にこころ砕かれていく彼の姿を、見ずに済んだかもしれない。
　彼が意識を手放す最後の瞬間に、自分を通り過ぎたその目に宿る光が、ティアの脳裏に焼き付いて離れなかった。
　ルークのことが気にかかるのは、昔の自分を見ているような気持ちがするからだ、とティアは思った。
　彼は師であるヴァンを無条件に信奉し、与えられた言葉をひとかけらの疑いもなく受け入れていた。
　その姿が、かつての自分と重なる。
　優しい兄をただ慕っていればよかった日々は、ティアにとってかけがえのない思い出だ。ティアも、ずっと兄を信じ、敬愛し続けていたかった。
　しかし、ティアは知ってしまった。兄が大量殺戮者となろうとしていることを。


　兄とティアの師リグレットがその恐ろしい計画について話しているのを聞いたとき、ティアにはその言葉が理解できなかった。
　めまいと吐き気がして、全身が理解を拒否した。
　そんなはずない。
　何かの間違いだ。
　拒絶を無視して言葉が徐々にティアを浸食していった後は、何度も何度も、否定の言葉を繰り返した。そして、優しい兄の言動のひとつひとつを思い返した。
　だが。
　思い返せば、いくつかの符帳はあった。
『ホドを見棄てた世界を絶対に赦さない』
　ティアが見知らぬ母のことを尋ねたとき、ヴァンが吐きだした言葉。怒りと憎しみが綯い交ぜになった声と、目に宿る昏い色の炎に、ティアは恐れ戦いた。外郭大地へ行ってしまう前の兄は、そうして時々、抑えようにも抑えきれない憎しみを見せることがあった。
　しかし、外郭大地に上がり神託の盾兵士の任に就いた後は、優しさと毅然とした物腰だけが残り、消えてしまったのか、あるいははじめからなかったもののように憎悪を垣間見せることはなくなった。ティアも、兄がかつて見せた憎しみを記憶の底にしまい込んだ。
　ユリアシティでリグレットからの修練を受けていた時、神託の盾兵士の一人が、ティアの命を狙ったことがあった。リグレットが庇ってくれたおかげで事なきを得たが、あの時向けられた強烈な殺意の名残は、しばらくティアにまとわりついて離れなかった。
　リグレットは嫉妬ゆえの行動と断じ、ティアもその時はそれを信じたが、あれは本当に嫉妬だったか？自らの命を投げ打ってまで、会ったこともない小娘を、嫉妬だけで殺しに来るものだろうか。
　違う。
　ティアには、兵士から吹き出していた感情に覚えがあった。あの時自分に向けられていた感情。それは、憎しみだ。
　相手を滅ぼし、自身の身さえ焼き尽くさんとする炎は、少年の日のヴァンが抱えていたものと同じものだ。
　自分に向けられていた憎しみに気付いた後、ティアは何かに突き動かされるように、兄ではなく、”ヴァン・グランツ謡将”について調べた。
　ヴァンは、年に似合わぬ異様な早さで神託の盾騎士団を束ねる主席総長の座に就いた。人望を集め、実力が認められての就任だったという。実際にダアトに上がってみて、ヴァンの支持者の多さに、ティアは驚いたものだ。
　だが、一方で、ヴァンが頭角を現す以前に、相当な数の教団の実力者が消えていたことを知った。教団内の保守派と改革派が血みどろの抗争を繰り広げていた時分だ。
　ヴァンが何かをした、という証拠はない。
　一度だけ、改革派の先導であったモルテンド詠師が何者かに殺された折に、警護に当たっていたヴァンを怪しむ噂が立ったことがあるというだけだ。
　その噂も、後日ヴァンが暗殺者を仕留めたことであっさりと消えた。暗殺者としてヴァンに殺された男は、生粋の保守派で、以前からモルテンド詠師の排除を声高に唱えていた者だった。モース詠師も、ヴァンがモルテンド詠師殺害の犯人を仕留めたことに謝意を表明した。ヴァンが台頭し始めたのはその後だ。
　だが、噂は消えたのではなかった。むしろ、一層の真実味を帯びて密かに囁かれていた。少なくとも改革派の一部にとって、ヴァンのモルテンド詠師殺害は真実だった。
　一時期、故モルテンド詠師のシンパにヴァンは命を狙われていた。そのことごとくを返り討ちにすることで、ヴァンは強さを存分に印象づけた。そして、実力を買われて出た戦場で数々の軍功を立てることで、一足飛びに主席総長にまで上り詰めた。
　謡将の任を拝する頃には、ヴァンの命を狙う者はいなくなっていた。
　しかし、一部の改革派からは、相変わらずヴァンについての黒い噂が流されていた。ティアの命が狙われたのも、その頃だ。
　だが、保守派とも改革派とも立場を明確にしていなかった導師イオンが改革派よりの言動を始め、大詠師となった保守派のモースに軽んじられるようになった後も、ヴァンが導師イオンの意向を重んじたために、改革派の矛先は大詠師モースへと向かった。
　そして、いつの間にか神託の盾騎士団内部はヴァンの支持者が多数を占めるようになっていた。
　ヴァンに対する疑いを持つ前だったら、ティアはヴァンの経歴にある黒い噂について、謂われのない嫉妬ゆえのことだと気にも留めなかっただろう。だが、疑ってみれば、ヴァンが座っている主席総長の椅子は、血で染めて手に入れたものではないか？表だって立つ前に有力者を排除し、その後、ヴァンの命を狙った者を返り討ちにすることで、結果的に粛清に近いことを行っている。次々と命を狙われても生き残るだけの実力がなければできぬこととはいえ、ヴァンはそれをやり遂げたのだ。
　ティアには、どうやって兄を信じていられたのかが分からなくなっていた。思い悩む中で、『外郭大地の人間を消滅させる』というヴァンの言葉が、ティアの中で日に日に大きくなっていった。早く動かなければ、いつ計画が発動するか分からない。やると決めたことを断行するだけの意志を兄が持っていることは、ティアにもよく分かっていた。
　ヴァンは今、ダアトから離れ、一人キムラスカ王国の王都バチカルにいる。ダアトに戻った後では、六神将や外の兵士たちの手前、ユリアの譜歌を使ったとしても命を狙うのが難しくなる。バチカルにいる間しかチャンスはない。
　そして、ティアは運命へと向かう一歩を踏み出した。


　ティアは、眠るルークの顔を覗き込んだ。出会った直後に、エンゲーブの宿で、同じように寝顔を覗き込んだことがある。あの時、彼は覗き込む気配に目覚め、ティアの顔を見てひどく慌てていたものだ。
　今は起きる気配がない。
　彼は、本質的には優しい人だ。横暴な振る舞いが目立つものの、危急の際には身をはって他人を守ることもした。精神の未熟さ故に、すぐに見失ってしまいがちな美点だけれど。
　目覚めた彼が、アクゼリュスの崩落と、”ルークレプリカ”という自分とどう向き合うのか、それともまた逃げてしまうのか。できれば向き合って欲しい、とティアは思った。立ち止まらずに、前に進んで欲しいと。
　ティアは、ルークのために自分に何ができるのかを考えていた。
　理由を与えてあげるのでは駄目だ。与えられた言葉に従って生きるのでは、同じ事の繰り返しになる。
　優しく庇ってあげるのでもない。成長のために必要な試練からすら庇護され続けてきたために、彼の精神は研磨されないままにあった。
　彼に必要なのは、自ら考え、自ら判断する力だ。彼にそれが備わっていれば、アクゼリュスの崩落はなかっただろう。
「ティアさん……？」
　ルークに寄り添って眠っていたミュウが目覚めた。眠そうに目蓋を擦って、それからすぐにルークの顔を確認した。
「ご主人様、まだ起きないですの……？」
　しょげかえるミュウに、ティアは「もうじき起きるわ」と言ってなぐさめた。同じ会話を、何度しただろう。
「少し、風に当たってくるわね」
　そう言って、ティアは部屋に隣接するセレニアの花畑に出た。ティアの心に安らぎをくれる場所だ。薄暗い中に、白い花びらが浮かび上がって見える。瘴気を除去した外気が吹き込む場所であるため、常に風が吹いていて、ティアの長い髪を優しく揺らした。
　眠るルークを思う。このまま眠り続けるようなら、ティアはルークとミュウを他の人に頼んで外郭大地に戻らなくてはならない。ヴァンを止めることは、ティアにとって最優先の使命だ。
　だが、一方で恐れながらも、ティアはどうしても目覚めたルークと話をしたかった。彼のために何かしたかった。それは、彼を造り、心をずたずたに引き裂いて捨てた兄の妹としての贖罪の意識から来るものかもしれない。
　逡巡の中にあるティアの耳に、ふと草を踏む音が届いた。振り返ると、慌て気味に歩いてくるルークの姿があった。
　ようやく目覚めたのだ。
　嬉しい。
　不安だ。
　彼は何を話すのだろう。
　自分は何と答えるのだろう。
　ティアはルークに背を向けたまま、その言葉を待った。


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- 本番ＯＫらしいです(人･ω･)☆ http://nn7.biz  -- age  (2012-02-25 04:35:42)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)    </description>
    <dc:date>2012-02-25T04:35:42+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/4.html">
    <title>編集テスト</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/4.html</link>
    <description>
      *編集テストは此方で
test

#vote(アイテム１[74],アイテム2[8],という風に[5],カンマで区切って[2],ね[4],投票できるらしい[4])

ティアのコスチュームは……
#vote(標準[119],メイド[197],女性響士[17],クールレディ[184],水着[79],アビスブラック[32],モンコレ[80])
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    <dc:date>2012-01-14T09:10:20+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/58.html">
    <title>SS/スレ10/592,617</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/58.html</link>
    <description>
      ガイ「旦那、これからどうする？」
ジェイド「そうですねぇ、今日はここで休んでいきましょうか」
アニス「あ&quot;ぁ&quot;～つかれたぁ～早く宿にいこ～！」」
ルークたちはロニール雪山のパッセージリングを制御し
ここケテルブルクに戻ってきたところであった。昼に山を登り戻ってきたころには日が暮れていた。
ジェイド「では宿にいきましょう、皆さんお疲れのようですから、明日に備えて英気を養ってください、私も年のせいか節々が痛んで・・・先に休ませていただきますよ、皆さんはご自由に♪」
まったく疲れていないような余裕を持った表情で言ってからジェイドは宿に向かう
ガイ「あの人は化け物か・・・それよりルーク、お前はこれからどうするんだ？」
ルーク「ん？・・・ああ、俺も疲れたから宿に入ろうかな、ティアも早く宿に入ろうぜ
お前、ただでさえ体が瘴気でやられてるんだから」
ティア「・・・・・」
さすがのルークも疲れたようで、宿に入ることにした。
いつもの覇気がなく俯いたままのティアを気遣い声をかけるも返事は返ってこない
ルーク「ティア～どうしたんだよ？風邪引くぞ、早く中に入ろうぜ」
ティア「・・・ご、ごめんな、さい・・・」
途切れ途切れに言葉を発するとティアは足元をフラつかせ冷たい雪のなかに倒れこんだ
ルーク「お、おい、ティア・・・！お前、凄い熱じゃないか、ガイ！・・・ってあいつは駄目か、えぇいくそっ！ナタリア！手伝ってくれ」
ナタリア「あら？ルークどうしましたの？・・・って、ルーク！あなた！何、ティアに抱きつこうとしてますの！？」
ルーク「な、ばっか！違う！ティアが倒れたんだよ！ほら、お前も早く手伝え！」
ナタリア「あ、あら、ごめんなさい、・・・倒れた？た、大変ですわ！私、お医者さまを呼んできますわ!!」
ルークはティアを宿に運び終えると、ベッドに寝かせ、医者の到着をまだか、まだかと
落ち着かぬ様子で待った。
ナタリア「お医者様をお連れしましたわ！、・・・先生！、こちらです」
医者「では少々お待ちください」
ルーク「ティア・・・」
ガイ「彼女・・・ロニール雪山に入ったときから様子がおかしかったからな・・・」
ジェイド「ええ、そうですね、おそらくその時から今まで相当無茶をしていたのでしょう」
ルーク「あんの馬鹿！、あんだけ無茶するなって言ったのに・・・少しは自分の身の
ことを考えろよ」
その時、医者が「診察が終わりました。」とティアの部屋から出てきた。
ルーク「先生！どうなんですか？ティアは・・・」
医者「それほど深刻なものでもありません、一時的に熱を出しているだけなので
この薬を処方し、２，３日もすれば完治すると思います。」
ジェイド「そうですか、それは良かった。では我々は失礼いたしましょうか、後は頼みましたよルーク♪」
ルーク「え？あ、おい！・・・ったく、あいつら・・・」
ジェイド達はニンマリと不気味な笑顔を浮かべ、部屋に戻って行く
愚痴をこぼしながらも、さすがに心配であろうか
とりあえずティアに声をかけることにする
ルーク「ティア・・・大丈夫か？」
ティア「そんな顔しないで、ルー、ク、ごほっ！
私なら大丈夫だから、それよりも時間がないんだから・・・アブソーブ、ゲー・・・トに」
ルーク「・・・！、ティア・・・ちょっといいか？」
ティア「・・・え？」
ルークは「はぁ・・・」と大きな溜息を吐いてから、軽くティアの頬を叩く
いきなり叩かれ混乱するティアを前に呆れたような顔でルークは続けた
ルーク「あのなぁ・・・俺たちは仲間だろ？苦しいときは無茶せずに俺たちを頼ってくれよ、そんなに俺が、俺たちが頼りないか？」
ティア「そ、そういうわけじゃ・・・」
ルーク「それに・・・ティアには俺と今も、これからもずっと一緒にいてくれなくちゃ困るんだよ」
ルークのいきなりの告白じみた発言にティアの頬に熱が宿り顔が真っ赤に燃える
こういう事には相変わらず鈍いルーク、自分の言ったことを理解していない様子で
顔の赤くし俯くティアをみて、焦る、ティアは熱をだしていて
自分のせいで病状を悪化させてしまった・・・と。。
ルーク「ん？おまえ・・・赤くなってるぞ？そ、そうか・・・ご、ごめん！お前、熱だしてたっけ、じゃ、じゃあ俺はもう行くから、わりぃな逆に迷惑かけちまって」
ティア「え&quot;・・・ち、違うの！ルーク、待って！・・・１つ、聞いてもいいかしら？」
ルーク「な、なんだよ？」
ティア「そ、その・・・えっとぉ・・・こ、これからもずっと一緒にいてくれなくちゃ困るって・・・？」
ルーク「あ・・・」
ルークもようやく自分の言った意味に気づいたか「は・・・ははは」と薄ら笑いをしながら相変わらずの鼻をこする仕草をし言い訳を探す。
ルーク「いや、その、えっと、そういうのじゃなくて・・・そ、そうだ！
お前俺のずっと見てるって言ってくれただろ？だ、だからさ、お前に倒れられちゃ困るつーか・・・」
ティア「・・・そ、そうね・・・（もしかして、私・・・き、期待してた？そ、そんなはずないわね、うん）」
首を横に振ったと思えば顔を赤くしてぶつぶつ呟いたりとおかしな行動を見せる
ルーク「どうしたんだ？ティア」
ティア「な、なんでもないわ！」
ルーク「じゃ、じゃあ俺はもう行くよ、ちゃんと治せよ？、俺にはお前が必要なんだから」
と気づいてないようでまたも告白じみたことを言って部屋を出て行くルーク
ティア「・・・ほんとうに、ばかなんだから・・・でも、ありがとう・・・ルーク」
終わり


----

- ああ！もう、ルークは！！&amp;br()  -- 瑠紅  (2006-09-30 18:40:56)
- 実にルークらしい！  素敵なお話しでした。  -- ダイスケ  (2008-03-03 23:22:02)
- バカップルめ！  -- ナイト  (2011-04-09 23:06:50)
- ルークって、告白じみたことを、言ってるよ。  -- 無季  (2011-07-26 15:06:10)
- ルークの特徴、見切ってる…。  -- アカツキ  (2011-11-19 18:03:48)
- べっ、べつにあんたなんかに興味は無いんだからね！(人･ω･)＄ http://gffz.biz/  -- ぷぅにゃん  (2011-12-09 01:46:03)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)    </description>
    <dc:date>2011-12-09T01:46:03+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/52.html">
    <title>SS/スレ8/832-836</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/52.html</link>
    <description>
      全てが終わってから、もうどれだけの時間が経ったのだろうか。
あのときの崩壊。
かつての言葉で栄光の大地とそう呼ばれたその場所、エルドラントが崩れ落ち、そしてその崩落と共にローレライが軌道上に浮かぶ音譜帯に飛び出してから、もうどれくらいの時間が立ったのだろうか。
あの日以来、ティアは目が回る程の忙しさの中にいた。
エルドラントの突然の浮上と墜落、レプリカの存在、導師イオンの死。
目まぐるしく移り変わる状況に付いて行くのが精一杯だったが、いざその道を振り返ると、そこには世界が引っくり返ってしまいそうな大きな問題が山と積まれていた。
そして、その栄光の大地から帰還したティア達の中に、その山を呆然と見上げているだけで良いような人物は、残念ながら一人もいなかった。
それがティアにとって、幸せだったのか不幸なことだったのか。それはわからない。
ただ、帰還したティア達はそれぞれ各個に散り、己の果たす役割を果たすべく、帰るべき場所に帰っていった。そしてそれは、当然ながらティアも同じだった。
今回の騒動でズタズタになってしまったローレライ教団の再建。音譜帯へと飛び出したローレライの観測。墜落したエルドラントの回収撤去。
やらねばならぬことは目の前にうず高く積まれ、そしてそれを行うことにティアはなんの疑問も抱かなかった。浮かべる必要も無かった。
そうすることがもっとも楽な方法だと、ティアは無意識の内にそんなことを考えていたから。自分でも気付かないような、何気ないところで。
そしてその日から、ティアは日付を数えることをやめた。まるでそうすることで、なにかから逃げるように。
だが、それでも終わりはやってくる。
気が遠くなるような膨大な作業も、日を追うごとに減っていき、気付けば後始末と言って差し支えの無いような簡単な書類整理しか、ティアの目の前には残っていなかった。

夜。自分の部屋の机に座り作業を進めながら、ティアはふとその手を止める。
また背中に、視線を感じたからだ。いや、正確にはそれは視線というよりも気配。誰かがいるのではないのかという、得体の知れない感覚。
あの日、あの時、エルドラントから帰って来た日から、自分の大切だった人が消えてしまってから、よく陥るその感覚。
ティアも、自覚している。これは幻覚だ。振り向けばもしかしたら、目の前に彼がいるかもしれないという、有りもしない期待。
頭を過ぎるのは、あのときの言葉。必ず帰って来てと言った自分に、頷いてくれた彼の顔。
「っ」
手に、力がこもる。顔を伏せた動きに連動して、ティアの長い栗色の髪がサラサラと肩からこぼれた。
なにかに耐えるように、ティアはそのまま動かない。背後から忍び寄る、もしもという期待の悪魔を振り切るように、ティアは動かない。
自分に言い聞かせるように、幾つもの言葉を並べ連ねる。
例えば今本当に後ろにいる曖昧な気配の持ち主がいたとして、そしてもしそれが彼ならば、きっとすぐにでも自分に声を掛けてくれるはずだ。
こんなにも長い間、ただ黙っているはずがない。
他にも、数え上げればキリが無いほど言い訳なんて思いつく。バカバカしい。
そう思い、伏せていた顔を上げ、再び目の前の書類整理に戻ろうと手を動かしたその瞬間。
コトリと、背後で音がした
気付いたときには、全力で振り返っていた。その顔には、期待による微かな笑みが浮かんでいる。
だが振り返ったその目に飛び込んできたのは、なにもない、見慣れた自分の部屋だけだった。
「・・・・あ」
落胆と絶望と共に紡がれるのは、言葉にもならないただの音。
灯った笑みが、見る見る内に萎んでいく、自分を恥じるように顔を伏せ、膝の上に置いた両手をきつく握り締める。
「バカ・・・・みたい」
呟いたその言葉は、震えていた。

翌日。珍しく寝坊したティアを迎えたのは、来客の報だった。
起き抜けの頭のまま、鏡を覗き込む。映りこんだその顔は、随分とやつれているように思う。
髪はほつれ、目の下には濃い隈が出来ている。
だが、昨日の出来事の後、不貞寝するように眠りに落ちたティアは、どうしてもそれを整える気になれなかった。
乱雑に櫛で髪を整え、顔を洗う。旅のときの自分からは考えられないような適当さだった。緊張の糸が切れたのか、それとも。
（意味、無いもの・・・）
見てくれる相手が、見て欲しい相手がいない。ふと過ぎったそんな考えを、ティアは自嘲こそすれ、否定する気にはなれなかった。
扉を開け、外に出る。清々しい朝の空気とどこまでも突き抜けるような青空が目に入る。
「良い、天気ね」
その光景に少しだけ救われた気がして、ティアは安心したような吐息を漏らした。思えばずっと部屋にこもって作業をしていたから、こうして明るい内に外に出るのは久しぶりのことかも知れない。
そのまま散歩でもしようかと思い、自分に来客があったことを思い出す。乗らない気持ちを無理矢理押し込め、足を会議室へと向ける。
が、その必要は無かった。
「いやあ、お久しぶりですねえ」
目の前の通路、その柵に腰掛けていたのは、マルクト軍の軍服に身を包んでいる一人の男だった。
「大佐？」
その意外な来客に、ティアは驚く。アニスやガイ、それにナタリアが、公務や仕事の合間を縫って会いに来てくれたことは今までたくさん会った。
だが元々その手の馴れ合いが嫌いなこの男が、こうして自分に会いに来たのは、あの日以来初めてだ。
そこまで思い出して、ティアの胸がチクリと痛む。あの日。もはやその単語を想像しただけで反応する自分に苦笑しながら、目を向ける。
ジェイドは腰を預けていた柵から身を剥がし、いつものように悠然と佇むと、そのままこちらに歩み寄って来た。
「顔色が悪いですね。いけませんよ。ちゃんと食べないと」
告げられた言葉の内容とは裏腹に、その言葉は軽い。心配していない訳ではないだろうが、この男はいつもこんな感じだったことを思い出す。
懐かしさと共に、また胸が痛んだ。
「食事は、キチンと三食取っています」
「そうですか。それは結構」
眼鏡に手を当て、ジェイドはそれだけ告げる。淡白な言葉。
それに耐えかねたように、ティアは尋ねた。
「ところで、そちらの方の作業はどうなっていますか？確かエルドラントの回収を」
墜落したエルドラントの撤去は、マルクト軍が行っていた。
元々ホドはマルクト領に近い。そのためキムラスカと協議した結果、マルクト側が進み出る形で、エルドラントという巨大な夢の産物の撤去を申し出た。
だが、何分物が大きすぎる。一つの国と言っても差し支えないような巨大な物体の回収など初めてなため、作業は延々として進まないと聞いた。
このままのペースでは、後十年掛かって作業の半分が終わるかどうかという、酷く気の遠くなるような大掛かりな物らしい。
だが、意図もなにもないその言葉に、微かにジェイドが息を詰める気配を感じた。
不思議そうに首をかしげるティアに苦笑を向けながら、ジェイドは手持ち無沙汰に懐に手を突っ込む。
「まあ作業の方は、相変わらずと言ったところでしょうか。軍だけでなく民間からも希望者を集って作業に当たっていますが、物が物ですから」
懐に手を入れたまま、なにか間を持たせるようにジェイドはそう言う。
その彼らしくない、言いたいことがあるのにそれを躊躇っているような気配に、ティアはさらに困惑を深める。
「なにか、あったんですか？」
尋ねた言葉に、返答は無かった。相変わらずなにかを躊躇うような表情のまま、ジェイドは息を吐く。
だが、まるでそれを振り払うように首を振る。私らしくない、と小声で呟くのを、ティアは確かに聞いた。
そうして、ジェイドはなにかを振り切るように、懐に押し込めていた手を引き出した。その手には、一つの冊子が握られている。
なんの変哲も無い。どこにでもあるような冊子だ。町の道具屋にでも行けばごまんとあるような、そんな有り触れた冊子。
だが、それを見たティアの目が、見開かれた。驚きと戸惑いに。
そのジェイドの手に握られている冊子は、酷く汚れていた。
まるで何年も使い込まれているような分厚いそれは、土と泥に汚れ、しかし記された文字を決して掠れさせてはいなかった。
その表紙には、ただ一人の男の名前が記されている。


ルーク・フォン・ファブレ
自分の、待ち人の名。
「それ・・・」
「エルドラントの最深部に降りた調査隊が発見、回収して来た物です。本来これも遺留品として、マルクトに収めるのが筋なのですが」
そこまで言って、ジェイドはそれを示すようにティアへと差し出した。受け取れという無言の行動に、ティアは呆然としたままその手にそれを収める。
渡されたそれは、重い。回収されてから、一応復元作業は行われているのだろう
もう何ヶ月も瓦礫の下に放置されていた物とは思えない。だが、それでも取りきれなかった染みや汚れが、随所に見られる。
「私の独断です。先程も申しましたが、本来それはマルクトに収められるべき物。他言は無用でお願いしますよ？」
ジェイドの独断という言葉に、ティアは再び顔を上げる。
「し、しかしそれでは大佐が」
「私の独断、と言ったでしょう？大体そんな子供が書いたような日記など、調査の役には立ちません。ならば、持つべき人が持っているべき、私がそう判断しただけの話です」
それだけ告げると、ジェイドはさっさと背を向けた。話は終わりとでも言うように、そのまま歩き出す。
その胸に日記を抱きしめるティアは、ただ歩み去っていくその姿を見つめる。と、不意にその背中が立ち止まり、言葉を紡いだ。
「それとティア」
「あっ、はい」
反射的に背筋を伸ばし、返事をした。それは彼の日記を届けてくれたという感謝の念が、そうさせたものだった。
「泣け、とは言いません」
「え？」
急に飛び出してきた、この男らしくない脈絡の無い言葉に、ティアは戸惑う。
だが、それを知ってか知らずか、ジェイドは相変わらず背中を向けたままだ。
「しかし、泣くなとも言いません」
ジェイドの言いたいことが掴めず、ティアはどうするべきか迷い、無意識の内に胸に抱いている日記を持つ両手に力を込めた。
「その日記が落ちていた近辺に、他に遺留品らしきものは見つかりませんでした。彼の音素が乖離したときに、おそらく彼の身に付けていた物も、一緒に消えていったのでしょう」
「っ」
その言葉に、思わず顔を伏せる。もう何度も聞いたはずのその言葉、彼は消えたというその言葉に、それでも割り切れない胸のどこかが痛む。
だが、ジェイドは続けて言った。
「しかし、それはアナタの元に来ました。彼の身に付けていた剣も服も、なにもかもが消え、しかしそれはアナタの元へやって来た」
その顔には、私らしくないという自嘲のような、苦笑のような、曖昧な表情がありありと浮かんでいる。が、背中を向けているティアには当然見えていない。
「その意味を・・・良く考えてみなさい」
それだけ告げると、ジェイドは今度こそそのまま、振り向きも立ち止まりもせずに歩み去った。
だからその背中と、そして掛けられた言葉に向けて、ティアが無言で頭を下げていたのを、ジェイドは知らない。


夜。いつもと変わらない夜。殺風景な部屋に置かれている机の上。しかしいつもと違う光景がそこにはあった。
無言のまま机に座るティア。その前には、一冊の日記が置かれている。
表紙に、ルーク・フォン・ファブレと綴られているその日記を前に、先程からティアは無言のまま。
震える手を何度もその表紙に掛け、そして引き戻す。
その顔には、不安と恐怖がありありと張り付いている。その日記を見ることで、なにかがはちきれてしまいそうな、そんな不安が呼ぶ表情。
出来ることなら、見たくなかった。怖かった。恐ろしかった。
泣かないと決めた。泣いてもなにも変わらないから、そしてなにより、自分のどこかで嫌な予感めいたものがあった。
兄が死んだときも、自分は泣かなかった。教官が死んだときも、自分は泣かなかった。今までの旅で、自分達のために死んでいった人達がいた、しかし彼らの死を前にして、ティアは絶対に泣かなかった。
何故なら自分は、兵士だから。感情を律することが出来なければ、兵士としては失格。それは教官が死んだとき、気遣ってくれた彼に告げた自分の言葉だ。
だが、もし今この日記を見て泣いてしまえば、自分は兵士では無くなってしまう。そうなれば、自分はただの小娘だ。
そして、そうなってしまった自分に、彼がいない日々を乗り越えていける力があるとは、思えなかった。
だから、怖かった。もしこれを読んで泣いてしまえば、自分は
―――その意味を・・・良く考えてみなさい
不意に思い浮かんだのは、昼間に再会したジェイドの言葉。
なにもかもが消えて、しかしこれは自分の元へ来たと言っていた。随分と彼らしくない、感傷的な言葉。
「っ」
ティアは、息を詰めた。手を伸ばす。ジェイドの言葉が本当かは知らないし、おそらくそれは自分の感傷だろう。ただそれでも、無視することは出来なかった。
思い込みでもなんでも良い。ただ目の前に彼が残してくれた物があるのなら、逃げ出したくは無いと、そう思った。
震える手でそっと触れ、そして一枚一枚ページを捲って行く。
そこには、確かに自分と共に歩んだ。彼の残した言葉と想いがあった。
あの日、タタル渓谷へ飛ばされた日から、全ては始まった。あのときは、まさか彼が自分の中でこんなにも大きな存在になるとは、夢にも思っていなかった。
そしてそこには、おそらく彼の人生の中でもっとも大きな転機となった、アクゼリュス崩壊の事実も記されていた。
ミュウが代わりに書いた内容が少し混ざり、そして彼の苦悩と悩みと、後悔が綴られる。
今思うと、自分の言ったことは随分と酷かったということに気付く。
彼は、生まれてまだホンの七年だったのだ。そしてその間に出会った、両親よりも尊敬していた兄の命令で、アクゼリュスのパッセージリングを消し去った。
仕方が無いと、言えることではない。だが、彼だけに責任を押し付けたあのときの自分は、確かに最低だった。
そう考える自分に、苦笑する。
おそらく今こんな風に考えられるのは、事態が全て終わり冷静になったことと、なにより自分の気持ちが、彼に対して寄り添っているからこそそう思うだけだろう。
さらにページを捲ると、そこには確かに、あのときの日々が綴られていた。
パッセージリングを停止するとき、自分の体が瘴気に蝕まれていくのを、そしてそれを受け入れて作業を進めようとする自分を、許してくれた彼。
兄との決着。一ヶ月の空白。世界規模のレプリカの出現。
そして、レムの塔。

ルークの思い思いに語られていく彼の物語に、ティアは口元に笑みを浮かべながら、そして時に描かれている内容に顔を赤らめながら、ただ黙って手を進めた。
そして物語は、終焉を迎えた。
乖離しかけた体を引き摺り、兄に挑むところで、日記は終わりを告げていた。それ以降のページは、どれも白。なにも描かれていない。
その事実に、ティアは視界が歪むのを感じた。
慌てて口元を噛み締める。流れそうになる涙を必死に押さえて、ティアはただ耐えるように上を向く。
彼の物語は、終わった。終わってしまった。今までの彼の全てが記されている日記には、もうなにも描かれていない。
そして、これからも。
「・・・ちがう」
考えるよりも前に、言葉は漏れていた。
「・・・・ちがう。帰って来る・・・・約束、したもの」
そう、約束した。彼は、帰って来ると。
その言葉は、今でも信じている。だが、それでもふとした隙間に入り込む不安と恐れを、消すことは出来ない。
日記を抱きしめ、ティアは顔を伏せる。
溜まった涙を顔を左右に振ることで弾き飛ばし、ティアはただ日記を抱きしめる。
喉まで、ある単語が出掛かった。大切な人の名前。約束してくれた人の名前。
だが、それを必死に飲み込む。確信があった。今その名前を口にしてしまうと、自分は崩れてしまう。
喉を鳴らし、肩を震わせ、それでもティアは泣かなかった。
だが
「ルー・・・ク・・・・」
溜め込んでいた言葉が、ついに漏れた。
「ルークゥ・・・」
日記を抱きしめ、子供のように体を丸め、ティアはただ呼び続けた。
待ち人を、自分の大切な人を。
返事は無く、ただ小さな部屋に、いつまでもその言葉は響き続けた。
返答の無い呼びかけは、しかし終わることなく、ずっと続いていく。

その日。とある薄汚れた日記に、およそ一年振りに新たな文字が綴られた。
およそ日記などと呼ぶには程遠いその堅苦しい文章は、しかし懸命にある想いを綴っていた。

信じている。だからずっと待っている。と

----

- 悲しい・・・が、GJ！  -- 名無しさん  (2006-08-05 23:42:13)
- ルークを待つティアのきもちがすっごい伝わる！！&amp;br()ないちゃいましたぁ！！  -- 瑠紅  (2006-09-17 15:09:34)
- 強い女です  -- ななし  (2008-01-05 02:26:48)
- ぜひ、続きを見たい！  -- タケヒロ  (2008-03-17 20:07:51)
- やばい・・これは泣ける・・ &amp;br()ほんと強いな・・ティア・・ &amp;br()  -- 茶味  (2008-10-26 21:30:58)
- これを書いた人、アビスの色良くわかってる！素晴らしい！  -- アカツキ  (2011-11-20 00:54:48)
#comment(vsize=2,nsize=20,size=40)    </description>
    <dc:date>2011-11-20T00:54:48+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/117.html">
    <title>SS/スレ10/916-917</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/117.html</link>
    <description>
      その日、ベルケンドは集中豪雨に見舞われていた。
それは昼から猛威を奮っている。
ルークは椅子から立ち上がると、うんざりと窓の外を見上げた。
「うぜー、なんなんだよこの雨は」
激しく窓を打ち付ける雨。強風に煽られて舞い散る木の葉。
軽い気持ちで窓を開けてみると風が部屋に飛び込んできて、ルークは慌てて窓を閉めた。
「ちょっとルーク！窓なんて開けないで」
風で乱れた前髪を払って、ティアが言う。
「あなた馬鹿ですか？このような時に、何故窓を開けようという気になるのでしょうか」
呆れた様子でジェイドが言う。
その手は、机に積み上げられている何やら難しそうな書類の山を押さえている。
「ちょっと、どんなもんか見たかっただけだよ」
「ここから見れば判るでしょう？それに開けたらこうなる事くらい予想出来るはずよ」
「ああもう！悪かったって」
ルークは窓に顔を張り付けて、眼下を眺めた。風に飛ばされそうになりながら、急ぐ者の姿が見える。
「こんな時に帰ろうとしている人がいる・・・」
「それはそうよ、この雨のせいで宿が満室だもの。残念だけど泊まれないでしょうね」
「そのせいでこのクソ狭い部屋に６人も泊まるんだもんな。はあ、やだなあ・・・」
この豪雨のせいで他の客が宿に泊まるらしく、人の多いルーク達は一つの部屋に全員で泊まることになった。
ついその事に不満を洩らしてしまう。
「やだなあ・・・じゃない！あたしが嫌だっての！なんで男達と同じ部屋で寝なきゃいけないのよ～」
「そうですわ。このような狭い部屋で殿方達と共に寝泊りするのは大変よくないことです」
「はは、俺はナタリアの逆なんだけどな・・・。とにかく、ああだこうだ言ってもしょうがないさ。今日は大人しくここに泊まろう」
「ここって・・・この部屋にかあ？」
「嫌ならルークは外で寝れば？」
「いや、大人しくここで寝る・・・」
ティアは、努めて淡々と喋った。ルークはしぶしぶ納得する。
「でもよー、ベッド二つしかないぞ」
そう、この部屋にはベッドが二つしかないのだ。
「そうですねえ、調べてみたところ毛布も人数分ありませんね。これだと最悪、一人が犠牲になります」
「大佐、どうしますか？私なら椅子で平気ですが」
椅子で寝るのは慣れていないけど、寝てしまえばどうという事はない。
「何言ってんだティア。君をそんなところで寝かせるわけにはいかないよ、そういう役割は男のする事さ」
「そ、そうかしら・・・」
「ガイかっこいい～！やっぱり誰かさんとは違うよねえ」
「ふん、悪かったな！気が利かない男でよ！」
「そうですみなさん、じゃんけんで決めませんか？」
今までの流れを無視して唐突にジェイドが言う。
「じゃんけん、ですか・・・？」
「ティアだって椅子で寝たくはないでしょう？私だって嫌です。ですから公平にじゃんけんで」
ジェイドはにやりと笑った。しかし、その笑顔の裏には危険な顔が隠れている。ティア達は逆らってはいけないと本能で察知した。
「ふむ・・・ではみなさん、じゃんけんを」
「こうなったら絶対に負けませんわ！それに、私こういう勝負好きですの」
「うわぁ・・・ナタリアまで張り切ってるよ。あたしだって絶対に勝ってやるんだから！」
「俺だって絶対負けねえ！！」
「結局みんなベッドで寝たいんだな・・・。俺はどこでもいいよ、他のみんなで決めてくれ」

「別に、私は椅子でも・・・」
「何を仰ってるのですかティア。こういうのは大人数でやったほうが盛り上がりますのよ？」
「ナタリア、お前話がずれてるぞ」
「ははーん・・もしかしてティア、じゃんけんするのが恥ずかしいとか？」
「そ、そんな事ないわ・・！恥ずかしくなんてないんだから！」
そう言いながらも、ティアはもじもじと輪の中に入った。
「んじゃいくよー？恨みっこなしだからね。じゃんけん、ぽん！」
一人を除いてみんな右手を出す。
結果は、四人がちょき、一人ぱー。
「うわぁ・・・マジださー」
「はっきり申し上げますわ。私、あなたには失望しました」
「さすがですね。期待通り惨めな負け方をしてくれましたよ」
「その・・・あまり気を落とさないでね？」
「うるせえ！俺は悪くない！勝手にパーが出たんだ！悪くない！そんな目で俺を見るな・・・うぅ」
「（ルーク・・・お前、この負け方はないよ。・・・幻滅はしないが）」

「やったー、ベッドゲット！」
「ご愁傷様です。諦めて下さい」
アニスとジェイドが喜びを口にし、ベッドを手にする。
ティアとナタリアはというと、アニスの提案で３人で一つのベッドに寝ようと案が出たが、ティアだけそれを断わった。
単純に狭いからである。ベッドから落ちるなど恥ずかしい事この上ない。だったら椅子で寝たほうがいいに決まってる。

ティアは渡された毛布を眺めてから、おずおずと喋り始めた。
「ルーク、私の毛布使ったらどう？せめて毛布だけでも・・・」
椅子組みの毛布と椅子をかけたじゃんけんもルークの一人負けで終わった。
「いや。負けは負けだよ。毛布なし椅子なしで寝る」
「だけど・・・」
「ありがとな、その気持ちだけ受け取っておくよ」
ルークは、壁によりかかるよう座った。
その他のメンバー達も、それぞれ毛布にくるまりベッドで、椅子に座る。
ティアは椅子に凭れたまま、どうしたものかと考えていた。
やがて、部屋に静寂が訪れる。それぞれの寝場所から寝息が聞こえる。
隣にいたガイも眠りについたようだ。軽く開いた口から、息が漏れている。
ティアは考えて、結果ルークに毛布を差し出す事にした。
やっぱり可哀相だ。冷たい床で寝ているので風邪を引くような事があってはいけない。
ルークに気付かれないように毛布をかけて、ティアは再び椅子に腰を下ろした。
改めて見る、ルークの無防備な寝顔。
なんて幸せそうな顔をして眠っているのだろう・・・
人の寝顔を覗くなんて悪趣味だと思ったが、ティアは眠りにつくまでそれを眺めて過ごした。

朝、ティアは渡したはずの毛布に包まって目を覚ます。


----

- ルークもやるなー。  -- エターナル  (2008-04-06 18:48:09)
- ルークかっこいいー。  -- シン  (2008-10-10 23:19:13)
- さすがルーク♪  -- 茶味  (2008-10-30 03:10:27)
- ルークがイケメンすぎるｗｗｗ  -- 通りすがり  (2010-11-15 19:42:15)
- 帰って来たルークもこの位カッコよかったら…  -- アカツキ  (2011-11-19 18:16:09)
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    <dc:date>2011-11-19T18:16:09+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/45.html">
    <title>SS/スレ8/296</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/45.html</link>
    <description>
      「罪人の夜」LukexTear　


　崩れる。
　頭がそう認識した瞬間、崩壊は既に始まっていた。
　軋む。揺れる。砕ける。沈む。
　短く高い断末魔が、あちらこちらで上がっては消えた。
　せめて動けない人間に手を貸そうと試みるが、幾ら手を伸ばしても全てがすり抜けてしまう。
　地獄絵図と言うべきそれが、かつて目にした瞬間と寸分の狂いもなく目前に迫る。
　それでも青年には、再び崩れ行く大地をただ茫然と眺める事しか出来なかった。
　それは過去に青年が侵した最大の過ちであり、決して色褪せる事のない罪だ。
　──あの地の何もかもが、他でもない自分のこの手で──




「はっ…はぁっ…は…」
　冬場にも関わらず汗だくになった青年は、ベッドの上であらん限りに目を見開いた。
　その体勢のまま辺りを見回し、眼前に広がる光景が現実である事を確かめてから安堵の溜め息を吐く。
「夢、か…」
　だがそれを理解しても、手足の震えは一向に治まらなかった。
　夢を見る事自体は然程珍しくもないが、鮮明に浮かぶ崩壊の瞬間には今だに慣れる事が出来ない。
　あの悪夢を体現した日から、既に数年が経過していると言うのに。
「……はぁ」
「眠れないの？」
　暗がりで響いた声に振り向くと、闇の中に白い肌とネグリジェが浮かび上がっている。
　悪夢と同様に幾年かを経た後でも、その姿は変わらず美しい。
　寧ろより女性的な魅力を増し分、益々美しくなったと言えるだろう。
「悪いティア、起こしちまったな」
「いいの。それよりルーク…またあの夢を？」
　ティアには申し訳ないと思いつつも、それ以上言葉を発する気になれず首だけで肯定した。
　そんな姿を見たティアの顔が、一瞬の内に曇る。
　この瞬間が何より嫌いだった。
　悪夢に苛まれた夜は決まって、何故かそれを見た自分よりティアの方が辛そうな顔をする。
「…ルーク」
「ごめん、ちょっと…止まりそうにない」
　ついには手足に止まらず、顔にまで震えが及んだ。
　上下の歯がぶつかり合ってかちかちと音を立てる。
「はは…情けねえや」
「ルーク、気をしっかり持って」
　ティアがベッドから身を起こすのが分かる。
　礼拝堂を歩く時のそれと同じく、歩み寄る音はひどく静かだ。
　今の姿を見られるのは気が引けたが、しかしルークにそれを押し止めるだけの気丈さはない。
　──心の奥で、縋るものを求めていたのも有るのだろうが。
「もう大丈夫だから」
　そして小刻みに震える指に、細い指が重ねられる。
　もう一方の手で丸めた背中を撫でさすられると、柔らかな温度に全身が緊張を解くのが分かった。
「空気を深く吸い込んで、ゆっくり吐いて…」
　ティアの指示に従って息を吸い、吐く。
　優しげな声には催眠効果でも有るのだろうか、気がつけば自分から深呼吸を行っていた。
「…っ…はー……はぁー…」
　ようやく取り込めた酸素が、強張る筋肉を少しずつ解していく。
　冷たい夜気に混じったティアの甘い香りが、より安心感を誘った。


「落ち着いた？」
「……大体、な。ありがとう、ティ」
　礼を言おうと顔を上げて、思わずどきりとする。
　至近距離で動く艶やかな薄桃色の唇は、白い肌に相まって夜の闇によく映える。
　純白のネグリジェは肩まで大きく開き、高い位置から見下ろすと形の良い鎖骨が丸見えだった。
　ふと不埒な考えが脳裏を過ぎったが、首を振って必死に否定する。
「ルーク、まだどこか苦しいの？」
「い、いや！そ…そんなんじゃ、なくて」
　美貌と共に、鈍感さの方にまで磨きが掛かったティアはきょとんとしていた。
　少しだけ残念に思うが、ある意味助かったのかも知れない。
　ティアがこの手の事に敏い人間であったなら、こんな時に不謹慎だとさぞや絞られた事だろう。
　苦笑が零れると同時に、どうしようもない罪悪感が圧し掛かった。
「…情けねーの」
「え？」
「俺、お前に格好悪いとこしか見せてねえじゃん」
　思えば、かつての世界を股に掛けた旅でも終始ティアに甘えっ放しだった気がする。
　ティアに言えば「そんな事はない」と返されるのが関の山だろうが、これは事実だ。

「あなたのどこが格好悪いというの？」
　しかし返ってきたのは、予想外の言葉だった。
「いやどこがって…昔も今もお前に甘えっ放しだし、いつまでも昔の事引きずってるしさ」
「だから、それのどこが格好悪いの」
　真顔で言い切られると、こちらの方が切り返しに困る。
　急に黙って俯いたルークに気を遣ったのか、二の句は遠慮がちに継げられた。
「…わたしだって、今までに傷つけた人の顔は忘れられない」
「ティア？」
「呻き声を上げて身悶える人、憎悪の目で睨み据える人。夢に見ることだってある」
「苦しく…ないのか？」
「苦しいわ。でも蓋をするの。そうしないと、自分が生きていけないから」
　ティアの過去が並々ならぬものだと言う事は言葉の端々から垣間見えた。
　いつもより小さく見える背に手を伸ばすが、触れる事は憚られる。
「ティアは強いんだな」
「いいえ。記憶に蓋をして、何も見ない振りをして生きるのは簡単だもの」
　そうして手を宙に彷徨わせていると、透き通った青の瞳と視線がかち合った。
　どこまでも真っ直ぐなそれを、外す事は出来ない。
「でもあなたは違う。あなたはずっと、その罪と正面から向き合い続けてる」
　微笑みは慈悲深い女神のように、優しい。
「…ティア」
「それは格好悪い事なんかじゃない。あなたの頑張りを、あなた自身が否定しては駄目よ」


　窓の外は既に白みを帯び始めていた。
　ルークは何をするでもなくtティアを腕の中に収め、ティアも大人しく背中に両の腕を回している。
　互いに、今はそうするだけで胸が一杯だった。
「なあティア」
「何？」
「譜歌を、詠って貰えないかな」
「譜歌を…？」
　突然の申し出に顔を上げたティアに、ルークはぎこちない笑顔で応える。
「聞きたいんだ、今。どうしても」
　体を抱き締める腕に力を込める。
　すると何かを悟ったらしいティアは、ルークの胸板に顔を寄せてそっと頷いた。
「分かったわ」


「――――♪」
　朝焼けを背に、女神の旋律が静寂を破って響く。
　体中に染み入るかのような声は温かく、綺麗すぎて、自然と目頭が熱くなった。
　思い余ってティアの首筋に顔を埋めると、白い手が頭を撫でる感触が心地良い。

　今なら、今この瞬間だけは全てが許されるような気がした。
　幸せな錯覚に浸りながら、ルークは知らず知らずの内に重くなった目蓋を閉じる。

「お休みなさい。ルーク」

　
　長い夜を越え、罪人はようやく安らかな眠りについた。



----

- つづきが欲しい！！  -- 瑠紅  (2006-09-17 15:22:55)
- ティア好きにはたまらないですね～♪ &amp;br()  -- 茶味  (2008-10-26 20:19:18)
- 二人の特徴を良く表せていて、アビス味のある話でした。(感動)  -- アカツキ  (2011-11-19 17:28:23)
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    <dc:date>2011-11-19T17:28:23+09:00</dc:date>
  </item>
    <item rdf:about="http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/37.html">
    <title>SS/スレ10/391,400,402</title>
    <link>http://www8.atwiki.jp/tear_toa/pages/37.html</link>
    <description>
      『ルーク…？な…の？』
突然現れた、彼。それは幻ではない。確かに彼だった。
頬をつたう涙を拭った後、静かに、けれど次第に足取りを早くして最愛の人に近付いて行く。
だが
『…ルーク…？』
側に近寄り、声をかけても彼は何も言わず、ただ何かを伝えなくてはいけない、
そんな深刻な顔をでティアを見ていた。
なに…？何で何も言わないの？なにか言ってよ…ねぇ、ルーク…
『…すまない。』
…なんで謝るの？
『オレは…』
…まさか…そんなはずはない、そんなはずは…
必死に頭の中を整理して、けれど全然追いつけない早さで考えが一つの答えに、もう一つの可能性であった答えに集束していく。
それが限界に達しようとした時、それとほぼ同時に、
苦渋を噛み締めた顔で、ほんの数秒間を置いた後、彼は…言ってしまった。
『…オレはアッシュなんだ。』
『…ティア。』
ティアが落ち着くのを見守ってから、ルーク…いや、『ルーク』の成りをしたアッシュが、口を開いた。
『ここは思い出深い場所だな…。あの時はお前に本当に迷惑をかけてしまった。』
…え？
まだ目が赤いをティアを優しげな目で見つめながら、続けた。
『あいつは…ルークは、死んだわけじゃない。オレの中で、今も生き続けている。
気休めにしかならないかも知れない。
お前を悲しませるだけかも知れない。けど…。』
波の音が聞こえた。月夜に照らされたこの場所は、私と彼の始まりの場所。
そう思うと自然と、懐かしい風に包まれた気がした。
『あいつの『記憶』は…、お前が、幸せになることを望んでいた。
オレはそれを伝えるために、ここに来た。ルークとの…約束だ。』
それを聞き終えると同時に、また涙が、溢れ出した。
今度は何の涙だろう？喜びか悲しみか、それとはまた違った別の感情なのか。
目の前にいるのは、アッシュ。でもルークは…？
現れた『彼』がアッシュだと分かった時から、
ずっとそれが胸に突掛かっていた。
彼はもういないんだ、彼の笑い声、私を心配してくれた優しい声は、
もう聞くことはできないんだと思っていた。
でも、そうじゃない…あなたはアッシュの中にいるのよね。
きっと、私の中にも…
『記憶しか残らない、か…。どうやら記憶以外にも残るものがあったようですね…。』
『…何か言ったか？ジェイド。』
『いえ、独り言です。気にしないで下さい。』
夜の静けさが漂う渓谷は、このジェイドとガイのやりとりもよく響く。
二人は結ばれることはなかったが、
二人が過ごした互いの記憶は、いつまでも、
星の記憶として残っていくことだろう。


----

- いやーーーーーーーーーーーーー、こういうの嫌いーーーーーーーーーーーー  -- iou  (2006-05-14 11:37:37)
- また泣いちゃいました・・・・&amp;br()切なすぎよ・・・・。&amp;br()  -- 瑠紅  (2006-09-17 15:13:22)
- こういうのもいいと思います  -- 腑者  (2006-09-29 22:43:52)
- せづねぇなあ  -- あ  (2006-09-30 11:36:20)
- 本編でも可能性はあるねこのＥＤ  -- 名無しさん  (2008-04-08 05:42:28)
- なんか、へんなかんじ～？ &amp;br()EDではルークが帰ってきたのに。 &amp;br()アッシュファンには失礼だけど、 &amp;br()アッシュが帰ってくるな～。  -- シン  (2008-10-10 23:38:32)
- ありそーで怖いなーーー  -- なかしょ～  (2009-01-09 17:49:53)
- ルクティアファンにはきついED・・ &amp;br()うちもこのEDは嫌・・ &amp;br()ティアの幸せのためにもルークは帰って来るべきだ &amp;br()もちろんルーク自身のためにも・・仲間のためにもね  -- 名無しさん  (2009-03-13 01:11:26)
- こんなの・・・こんなの・・・こんなの認めない！！  -- ナイト　  (2011-04-08 17:24:42)
- アッシュ帰ってくるな～～～～～～～～～！  -- ティア  (2011-10-16 13:36:19)
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    <dc:date>2011-10-16T13:36:19+09:00</dc:date>
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