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*《運転》ヴィレッタ・バディム&ライダー》  ◆HQRzDweJVY 風の色が変わる。世界が変わる。    ■   ■   ■ アーカム内の商店の実に6割以上が集中するとされる商業地区は、今日も今日とて買い物客で賑わっていた。 その内の一つ、雑貨店から紙袋片手に出てきた"彼"は、ここアーカムに暮らすごく普通の一般市民だ。 鼻歌交じりに駐車場に向かう"彼"は、ブラブラと自分の車を探していた。 だがそんな彼の足がピタリと止まる。 その原因は視界に飛び込んできた一台の車にある。 彼の目に留まったのはメタリックシルバーに輝く滑らかなボディ。 あふれんばかりの魅力をコンパクトなボディに詰め込んだようなその車を見間違えるはずもない。 ――ポンティアック・ソルスティス。 業績不振によりその歴史を閉じたGM社の名ブランド、ポンティアック最後の一台だ。 こんな片田舎でこんなイカす車にお目にかかれるとは……中古屋で買った自分のオンボロカマロとは大違いだ。 そんなことをぼんやりと考えながら、ついつい見入ってしまう。 「――貴方、私の車に何か用かしら?」 だから背後からかけられた声に心臓が飛び出るかと思うほど驚いた。 そこでやっと自分の行動がいかに不審だったか、ということに思い至り全身の毛穴から冷や汗が流れだす。 ――まるで車上荒らしの下見みたいじゃないか。 違うんだ、と弁解しようと振り返り――そこで彼の思考は停止する。 何故ならばそこにはスポーツカーよりもレアなとびきりの美女がいたからだ。 モデル顔負けのスラっとした長身にメリハリのきいたボディ。 何より鋭利なナイフを思わせる切れ長の目が美しい。 その白い手には銀色に鈍く輝く車のキーが握られている。 「どうかしたのかしら。答えてもらえると助かるのだけど」 美女に声をかけられ、青年の思考は再起動する。 早く答えねば……と思う青年の脳裏に『もしかしてこれはチャンスではないか』という天啓が閃いた。 そう、『ピンチはチャンス』と昔の誰かが言っていた。 ここでなるべく自然にこの車を褒め、そしてそのままデートに誘うのだ。 極上の美女に極上の車――滅多にないチャンスに青年は意を決して声をかける。 「……悪いわね。先約がいるの」 だが答えはにべもないものだった。 女性の視線を追うと、助手席には男の姿があった。 整った顔立ちのコーカソイドの男。 美形ではある――だがどうにも印象の薄い、そんな男だった。 呆然とする青年を尻目に女は鍵を開け、車に乗り込むとそのまま急発進。 加速音とタイヤの焼けた香りをかすかに残し、青年の前から消え去った。 『元々ダメ元だったのだ――』負け惜しみじみた言い訳を口の中でモゴモゴさせながら、踵を返そうしたところで青年は気づく。 彼女は車内に人を残しているのに、態々鍵をかけたのだろうか。 いや、そもそも自分が車を見た際に――あの青年はそこにいただろうか?    ■   ■   ■ 『どうしたボス、ぼーっとしてよ。  あ、もしかしてさっきの男とデートしたかったのか?  だとしたら余計な真似しちまったかい?』 ノースサイドへ向かう車内。 ハンドルを握る美女――ヴィレッタ・バディムに話しかける男の声がある。 だがその声は助手席の男から発せられたものではない。 それどころか男は微動だにせず、なおかつその声は車のスピーカーから聞こえてくる。 それもそのはず、助手席に座る男は高性能な立体映像(ホログラフ)に過ぎないのだ。 「冗談が過ぎるわね"ライダー"」 そして今、この車もヴィレッタが運転しているわけではない。 この車は自分の意志で動いている。 いや、正確に言えばこれは"車"ですらない。"サーヴァント"という魔術で構成された神秘なのだ。 『それにしても……アンタ、変わってるよな』 「……その言葉、どういう意味かしら」 『俺の知る"地球人"は俺達の姿を見るなり、大なり小なり驚愕の表情を浮かべてたからな。  ま、"未知との遭遇"っていうのは大抵そういうもんだよな。  だってのにボスは初めて会った時からその仏頂面を崩そうとしないんだからな』 「……私のいた"地球"では、貴方のような存在も許容する余地があった……ただ、それだけの話よ」 ――この世界はまるで実験室のフラスコだ。 ある友人は自分がいた世界のことをそう言っていた。 事実、あの世界は様々な宇宙人や異世界人、地底人や平行世界からの侵略者など多種多様な脅威にさらされていた。 故にヴィレッタ自身もこの異端の英霊を受け入れることが出来たのだ。 そして同様に自分を取り巻くこの異常な世界についても、ヴィレッタは受け入れていた。 (……そう、ここは私のいた"地球"ではない。  地球連邦軍もコロニーも存在しない旧世紀の一都市……けれども私の知る限り"アーカム"という都市は存在しない。  故にこれはタイムスリップではなく平行世界の一種……というのが現時点で推測できる内容かしらね。  そしてその起因となったのがこの銀色の鍵というのは、ほぼ間違いない……) ヴィレッタが鍵を入手したのは、とある調査の最中だった。 彼女が追っていたのは連邦軍内で発生した謎の連続失踪・発狂事件。 その背後に怪しい影を感じたヴィレッタは、新たなる侵略者の仕業である可能性を考え調査を行っていた。 そしてとある失踪者の部屋でこの鍵を拾った次の瞬間、この街にいたのだ。 彼女とて戦いの最中、異空間やワープなどの時空を超えた体験だって一度や二度ではない。 だが奇妙なのは自分がこの街で過ごしていた記憶があることだ。 ――連邦軍極東支部のSRXチーム所属である自分。 ――長期休暇中のCIAエージェントである自分。 どちらの記憶も矛盾することなく自分の中にあるのだ。 記憶操作の一種だろうが……それにしては妙なリアリティがある。 それに気を抜けばむしろ後者に引きづられてしまいそうな、名状しがたい感覚がある。 『それで――これからどうする? 拠点のノースサイド・ホテルに戻るか?』 「……いいえ、予定を変更するわ。このままダウンタウンに向かって頂戴。  とにかく些細な事でもいいから情報を収集しましょう」 幾つもの激戦をくぐり抜けてきた戦士としての勘が告げている。 これは"戦争"と名がついてはいるがこれは、あくまで個人間の闘争だ。 数ヶ月に渡る戦いになどはならない――むしろ一週間にも満たない短期決戦になるだろう。 だとしたら、少ない時間を無駄にするわけにはいかない。 実際の地形、そしてアーカムという存在そのもの、調べなければならないことはいくらでもある。 「聖杯戦争、サーヴァント、アーカム……やれやれ、ね。  悪いけど暫くの間付き合ってもらうわ、ライダー」 『OK、ボス。だったら少し飛ばすぜ。地球人曰く、"時は金なり(Time is money)"ってな!』 銀色の車体はアーカムの街を疾走する。 生ぬるい、不気味な風を切り裂きながら。 【マスター】  ヴィレッタ・バディム@スーパーロボット大戦OGシリーズ 【マスターとしての願い】  この街(世界)の調査を行い、帰還・報告する。 【能力・技能】 ・エージェントとしての技能  射撃・体術などエージェントとして必要な技能をひと通り身につけている。 ・PT操縦技術  巨大ロボット・パーソナルトルーパー(PT)の操縦技術を持つ。  その腕前は確かであり、幾つもの激戦をくぐり抜けてきた。 【人物背景】  SRXチームの教官でミステリアスな雰囲気を持った美女。  その正体はバルマーの手によって作られたクローン人間・バルシェムシリーズの一人。  だが自分のオリジナルとでも言うべきイングラムによって呪縛を解かれ、その指示で地球に味方することとなる。  クールビューティーを絵に描いたような美女だが、出自故か意外と天然ボケの一面も持つ。 【クラス】  ライダー 【真名】  ジャズ@トランスフォーマー(実写映画版) 【パラメーター】 (ビークルモード時)筋力:E 耐久:C 敏捷:B 魔力:E 幸運:E 宝具:C (ロボットモード時)筋力:A 耐久:B 敏捷:D 魔力:E 幸運:E 宝具:C 【属性】  秩序・善 【クラススキル】 ・騎乗:-  巨体のため、騎乗スキルを持たない。   ・自己操縦:B  騎乗の代替スキル。  対象を自身に限定することで、同ランクの騎乗スキルの効果を引き出すことができる。  Bランクともなれば一流レーサー並みの操縦が可能。 【保有スキル】 ・超ロボット生命体:B  サイバトロン星を故郷とする金属生命体であることを示すスキル。  数千年単位で同種族であるディセプティコンと戦いを繰り広げており、  蓄積された戦闘経験は同ランクの『心眼(真)』、『戦闘続行』スキルと同様の効果を発揮する。  また単純な毒など炭素生命体に対する一部のバッドステータスを無効化する。  (高ランクの概念毒などは効く可能性がある) ・気配遮断(偽):B⇔-  自身の気配を消す能力。宝具効果による擬似スキル。  本スキルは自身の姿を消すわけではなく、擬態によりサーヴァントとしての気配・神秘を遮断する能力である。  本スキル発動時に他のサーヴァントに目視されても、正体を看破することは非常に困難。  また耐性のない一般人に目撃されても、神秘を隠蔽しているため正気度が減少することはない。  ただし"無人で発進する"、"他者と会話する"など車としてありえない行動を目撃された場合は別である。 【Weapon】 ・右手のクレッセントキャノン、及び自身の巨体そのもの。 【宝具】 ・万象偽る鈍色の巨人(トランスフォーマー)  ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1  進化が生み出した"適応"という能力の極地。  スキャンした物体に擬態することで、ステータスの大幅な変更及びスキル『気配遮断(偽)』を得る。  擬態中は霊体化が不可能になるものの、魔力消費量は最低限に抑えられ、スキルによって"サーヴァントとしての気配"は完全に遮断されるため特段問題はない。  だが真の姿を開放すればその限りではない。  意思を持った巨大な鉄の異形――それはただそこにいるというだけで人間に恐怖を抱かせるのだ。 【人物背景】  オートボットの戦士にしてオプティマスの副官。  ポンティアック・ソルティルスにトランスフォームする。  彼らトランスフォーマーは地球環境に適応した際にインターネットで言語を習得したらしいが、  ジャズは黒人風のスラング訛りでしゃべるのが特徴である。  最終決戦で果敢にも単機でメガトロンに挑むが無残に破壊され、オートボット唯一の戦死者となる。

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