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妖怪の賢者と戦姫 ◆Jnb5qDKD06



『探索者(マスター)たちよ。そして銀鍵の守り手(サーヴァント)たちよ――運命の呼び声の時です』


   *   *   *


 聖杯戦争開幕の号令が空目恭一とアサシン『八雲紫』の脳髄に響く。

「蠱毒の始まりか」
「ええ、そうですわねマスター」

 ミスカトニック大学のキャンパス。日本から取り寄せたという桜の下に彼らはいた。

「『あやめ』はまだ見つからないか」
「生憎と、マスターと違ってパスが繋がっていない子を見つけるのは難しいですわ。マスターの“鼻”はどうでしょうか」
「生臭い水の臭い以外に特に何も匂わん」

 空目恭一の鼻は特別、と言うより異常だ。過去に神隠しにあったことにより彼の嗅覚は異界の存在や異形の匂いに敏感になっている。
 そして彼が探している『あやめ』という少女もまた、神隠しの被害者である。
 いや、正確には加害者でもあるし、神隠しそのものでもあるが、今の本人はそれを望まない。

「ともあれ、彼女の正体を嗅ぎ付けたら少々厄介ね。何をされるかわかったものじゃないわ」
「大抵の奴はあやめをどうこうできん。下手すれば自滅するだろう……が」
「だろうが?」
「お前クラスの〝怪談〟がゴロゴロいるならば話は別だ。あやめが取り込まれてしまうかもしれない」

 あやめは異界の住人である〝異存在〟と呼ばれる存在だ。
 『異界』とは文字通り、世界とは異なる世界。自分たちの世界の裏側。本来ならば人間が認識できないはずの常世である。
 そしてそちら側にいる彼女と接触できるということは、『異界』に対して親和性を有する、つまり『異界』に惹かれる者である。
 そうした人間を『異界』へ引きずり込んでしまうのが〝異存在〟であるあやめの力である。
 そんな彼女がなぜ、空目と居られるか。それは────

「異存在は認識される世界の住人となる……でしたね」
「そうだ。俺は文芸部や大勢の生徒にあやめを認識させて『異界』からこちら側へ引き込んだ」
「だが、魔王陛下(マスター)があやめという子を陛下側の世界に引き込んだように、このアーカムで大勢に彼女が認識されれば、この世界の住人となってしまう。
 幻想郷とは真逆の仕組みなのね」

 アサシンこと八雲紫のいた世界、『幻想郷』は忘れ去られて『幻想』になったものが最後に行き着く世界である。
 幻想郷、異界、無何有の地、隠れ里、桃源郷、ニライカナイ、未知なるカダス。名は多くあれど実体はそんなところだ。
 だからこそ八雲紫は『あやめ』という娘には興味がある。

「ともあれ……あら?」
「どうした」
「どうやらサーヴァントみたいですわ。感知できる範囲で二騎います」

 サーヴァント。即ち敵がいるということだ。
 近くにいれば互いの位置が大体分かるのがサーヴァントに与えられた能力のひとつである。
 しかし、アサシンのクラススキル『気配遮断』は自分を感知させなくするスキルである。
 攻撃の時にバレてしまうのが欠点だが今のような隠密活動状態では相手のサーヴァントに見つからないため先手が取れる。


「いかが致しますマスター? サックリやってもよろしいですが?」
「いいや、戦闘はしない。戦闘はしないが、実験はする」
「実験? 何の?」
「お前のスキルと宝具の実験だ」


   *   *   *


 サーヴァント同士の戦いが始まった。
 片方は侍。片方はセーラー服の少女。

 片方の剣士のマスターはこの大学で何度か見た事がある。何度か図書館で見た顔だ。
 確か彼女は大学の神秘学科で『七曜の魔女』と呼ばれていた少女。彼女もマスタ―だったのか
 どちらのサーヴァントも尋常ではない速度で武器を振るい、空目の動体視力を超える速さで戦闘を繰り広げる。
 神速域の攻防が火花を散らし、周囲に破壊を撒き散らす。

 それを空目はキャンパスからかけ離れた商業地区の南部。ノースサイド線の最西の地下鉄駅入口から視ていた。
 勿論、空目恭一にアフリカのマサイ族並の視力は無い。
 これはアサシンの宝具『境界を操る程度の能力』による空間接続で戦場の空間の一部を繋げて見ているのだ。
 当然、この宝具を戦っている2人に気付かれる可能性も重々承知であるが、情報は集められるうちに集めた方がよい。

「マスターは結構大胆なのね」
「うるさい。黙っていろ」
「ああ、激しいわ」
「戦いがな」
「ノリが悪いですわ魔王陛下」

 切妻屋根の鋭角に生じた『スキマ』から戦闘をじっくり観察する。
 本来ならば宝具の発動自体にも多くの魔力が消費されるため、こんな近距離で宝具を使おうものならばすぐにもバレてしまうだろう。
 そこでアサシンのスキル『神隠しの主犯』が活きてくる。
 この宝具の発動中はそのスキルによって『気配遮断』が有効なまま発動できるらしい。

「本当に陛下は豪胆ね。
 知識で可能と分かっていても相手が2騎もいる状態でいきなりやろうとは思わないわよ普通」
「実験にはリスクは付き物だ。いや、生きること自体リスクそのものだ。生きる時は生きる。
 死ぬときは死ぬ……誰だってそうだ、例外は無い」

 いつか、あやめを引き入れた時に文芸部のメンバーに言ったセリフだ。

 戦況が動いた。セーラー服の少女が宝具を使ったのだ


   *   *   *

「《沈黙の鎌(サイレンス・グレイブ)》――――――!!」


 英霊が名を呼ぶ、その時、伝説は蘇る。


   *   *   *


「……………ッあ、ぐ」

 目に焼き付く宝具の輝き。網膜から入って脳髄を冒す神秘。


────人を買え。
────首を括らせろ。
────そして埋めてしまえ。
────お前の怪談(きょうふ)はお前の中でできている。

 それは常人を発狂させる法則であり、聖杯戦争のマスターとしてある程度の神秘保護を受けている空目とて例外ではない。

 あれこそは滅びの具現。あれこそは刈り取る者の象徴。
 腐肉に集る蝿の如く湧いてくる頭痛、吐き気、悪寒。恐怖、狂気。
 かつて『異界』に連れ去られた際も心を乱さなかった自分が今、神秘の輝きに恐怖している。

(なんだ……コレは……)

 手が震え、奥歯が震え、胃が蠕動した。
 死を恐怖している、俺が? 文芸部の連中が知れば噴飯ものだろう。
 こみ上げる吐き気を抑え込みながら視界の端にいた剣士のマスターに目が行った。

(あいつ……平衡感覚を失っている……それにあの表情……)

 パニックを起こしているのか?
 神秘学科の新星は間違いなく恐慌している。
 そしてそれが意味するところを理解する寸前、天を裂いて雷電が落ちる。
 雷雲もなく、あんな狙い打ったように雷が落ちるなどあり得ない。
 サーヴァントのものでもない。この場にいない誰かが攻撃を仕掛けたのだ。
 強烈な光に空目の目が眩む。一秒、二秒、三秒、四秒…視界がやっと戻った時には既にサーヴァント2騎の姿はなく、戦闘も終わっていた。
 既に異形特有の枯草のような匂いもない。

「アサシン、引き上げるぞ」

 自分のサーヴァントに話しかけるも反応が無い。
 振り向いてみると彼女は路地の闇を見つめていた。

「どうした?」
「どうやら敵のようですわ」
「何?」

 警備員の巡回はまだだし、そもそもアサシンが〝敵〟と呼ぶのだから相手はサーヴァントだろう。
 問題は『気配遮断』中になぜ見つかったかだ。
 路地から人影が二つ現れた

「おや。そこにいるのはサーヴァントとそのマスターか?」
「本当に勘だけで見つけるなんて」
「何、天才ならではの直感というやつですよ」

 茶髪のおかっぱの青年と青い髪の少女だった。
 おそらく少女の方がサーヴァントだろう。
 水晶と氷塊から削り出したような、輝く槍を持っているし、何よりも異界の者の〝匂い〟が濃い。

 互いのマスターが相手のサーヴァントのステータスを視て、それを瞬時に念話で自分のサーヴァントに伝達する。
 四者共に眉一つ動かさずにそれを知った。

「見つかってしまいましたね。
 どうしますかマスター? ここで……」
「戦わん。こちらに害が無い以上戦う必要がない」

 戦うつもりなど毛頭ないのにわざわざ喧嘩を吹っ掛ける必要もないだろう。
 しかし、空目の態度は相手のサーヴァントの癇に障ったようだ。

「害が無い? へぇ、それは自信? 平民風情が出たわね死ぬほど後悔して逝きなさい」
「厳然たる事実だ」

 空気が凍りつく。
 一触即発、何か行動を起こそうものならば火薬庫に火をつけた如く爆発するだろう状況。
 その中で、まず動いたのはアサシンだった。


   *   *   *


 突如、アサシンは片手で空目を抱え、もう片方の手で魔力の塊を弾丸にして放つ。
 それは分裂して攻撃ではなく目眩ましとして機能し、槍のサーヴァントの視界を弾幕で覆い隠した。
 弾幕が晴れた時、二人の姿は豆粒ほどにまで小さくなっていた。

「逃がすか!」

 アサシンを追ってランサーも疾走を開始した。
 マスターは何も言わない。お手並み拝見ということだろう。
 アサシンがマスターを担いで走った先は地下鉄の駅ではなくアーカムの中央を流れるミスカトニック川。

「は、馬鹿ねどこへ行こうと……」

 ミスカトニック川は浅瀬とは言えないし、川幅も決して狭くない。
 サーヴァントといえど水中でマスターを担いだままでは十分に動けるはずがないしそもそもマスターの息がもたないだろう。
 よって連中の行き先はデッドエンド。ミスカトニック川は物理的な三途の川として存在している。
 かといって何処かで引き返そうものならば私と対峙することになる。
 アサシンが暗殺者として召喚されている以上、三騎士のサーヴァントとは戦闘能力で差がある。
 よってここで私に敗北はない。

 ついに暗殺者の主従が川へと飛び出した。
 そして、暗殺者の女の足が水面へ──着水しない。

「なっ」

 まるでふわふわと浮くように、だが決して遅くない速度で反対側へと移動していく。

 まずい。
 ランサーの英霊『リュドミラ=ルリエ』の胸に焦りが募る。
 この世界では大型の騎乗機械で空すら駆けると聞いていたが、それにしてもあれは反則だろう。
 敵は飛行することで先ほどのミスカトニック川の地形の悪条件をクリアしている。
 水中にいたくなければ空中にいればよいと理不尽な行為を現実にやってのけてしまった。
 そして逆にリュドミラには浮遊や飛行の術はない。このまま水中に飛び込めば絶対不利の状態で戦わなければならない。
 戻って地下鉄道から反対側に渡る術もあるがタイムロスが激しいし、何よりノースサイド線の土地勘がない。

 そんなリュドミラの焦りを見透かしてか、アサシンの英霊は一瞥して

「では、さようならお嬢さん。帰りは車に気を付けるのよ」

 と虚仮にしたような挨拶をかけやがった。
 それでリュドミラの心に火がついた。


   *   *   *


 時刻は草木も眠る丑三つ時。魑魅魍魎が跋扈し、幽玄妖魔が隊を成すとされる時間帯である。
 サーヴァントシステムによって英霊の属性に嵌められたアサシンであるが、スキル『妖怪』によって妖怪の属性も得ている。
 故に本来のスキルとは効果の異なる二次的な効果であるが、魔力の回転率、判断速度、身体の活性率全てが好調だった。

「お姫様だっこされてどんな気持ちでしょうか、魔王陛下」
「あと川岸へはどのくらいだ」
「普通、この場合男女逆ね。
 まぁ魔王陛下の細腕じゃあ幼子すら持てるか怪しいでしょうけど」
「冗談を言っている場合か」
「さっきから慌ててどうされました?」
「後ろを見ろ」

 言われるままに振り向くとそこには蒼髪の少女が水面上を走って追いかけてきていた。
 その足元にはミスかトニック川の流水を凍らせてできた氷の橋が作られており、更に周囲のみずも凍らせて足場を広げていった。

「あら素敵」

 流れる水すら凍らせる彼女は氷使い。接近されることは死を意味する。

「マスター首に腕を回してください」

 マスターと支えていた左手を自由にして、体の向きを180度変える。バックステップで移動しながら相手を沈めることにした。

 アサシンの五指から生じる魔弾。
 それはアサシン『八雲紫』のいた異界の技で遊びのルールそのもの。
 魔力、妖力、霊力などを固めて撃つだけならばアサシンのクラスでも十分可能だ。
 圧倒的な面制圧力は氷上のランサーが回避できるはずもない。

「ふざけているの?」

 だが所詮は魔弾。それも魔術師ではないアサシンのものである。対魔力を持つランサーに命中したところで豆鉄砲ほどの効果も及ぼさない。
 ただし、ランサーの足場を、氷橋を破壊していた。しかし、それで水没するランサーではない。
 四散した氷の破片は木の根のように伸び、繋ぎ合って新たに足場を生み出す。

「これでは拉致が明きませんわね」

 氷の軍勢は戦姫を筆頭にその領土を広げて進軍をしていた。
 このままでは追いつかれる。

「やれやれ」

 今まで黙っていた空目がポケットから紙束を取り出した。確か聖杯戦争開幕前に〝包帯男〟がばらまいていた紙を半分に折ったものだ。
 それらは空目が手を離すと空気抵抗に煽られて紙吹雪のように舞っていく。

「“鋭角”ができたぞ」
「流石です魔王陛下」

 異次元たる『スキマ』を展開するアサシンの宝具『境界を操る程度の能力』。
 この聖杯戦争の仕様で鋭角がある場所のみに使用可能という制限がついているが、裏を返せばそれだけだ。数に制限などない。
 次の瞬間、半分に折った紙の鋭角から射出されてきたのは道路標識。鉄骨。コンクリート塊などの物体。
 出現したそれらは魔力を帯びてランサーへ迫る。加えてアサシン本体の魔弾掃射もまだ続いていた。

 氷橋が落とされる。氷柱が砕かれ、衝撃波で荒立った波がそれらを呑み込んでいく。
 一筋の光、一発の弾丸として放たれたそれらはランサーの領土(あしば)を食い散らかして破壊していった。
 しかし──

「それがどうしたっていうのよ!」

 一閃(にしか空目には見えなかった)でいくつもの火花が散り、スキマから射出された鋼鉄と魔弾が弾き飛ばされた。
 更に返礼とばかりに氷の塊が生み出される。その数十。全てアサシン目掛けて発射された。
 そして秒と経たずに、それら全てが役に立つことなく撃墜される──と思えば次の瞬間には三十の氷塊が迫っていた、
 それを落としても次は四十が、その次は五十が、まだまだ増える。
 なるほど、ここは水の上で彼女は氷使い。
 凍らせるものは困らないというわけね。でも───

「弾幕で私に挑むつもりかしら────幻巣『飛光虫ネスト』」


   *   *   *


 ────く、面倒ね。
 リュドミラのスキル『氷風の盾』はラヴィアスから出た冷気と衝撃波で矢などの飛び道具を吹き飛ばすスキルだ。
 故に紙から飛び出す現代風の煉瓦や木材などはリュドミラへ届く前に消し飛ぶ。
 しかし、鉄の表札(道路標識というらしい)や鉄棒はその限りではない。理由は単純にして明解。質量が大きい。
 凍結から粉砕までの行程でも破壊しきれない、むしろ細かくになって防ぎにくいものとなる。
 故にあれらは直接弾く方が効率が良いが、それだと足が止まる。
 お返しに何発も氷塊を打ち出しているが、弾幕戦では相手に勝てない。

「弾幕で私に挑むつもりかしら────幻巣『飛光虫ネスト』」

 アサシンの周りが一瞬光ったかと思えば、矢のように光る魔弾が進路上の氷を残さず砕いた。

「本当にアサシンなのあなた?」
「ええ。見ての通りアサシンです」

 お前のような暗殺者がいるか──と否定できないのも事実である。
 そもそもアサシンだから魔術が使えないと考えるのは誤りだろう。
 魔術、呪術といった呪(まじな)いで人を密かに殺すためにするものもかなりある。故に魔術師と暗殺者を兼業できる者は少なからず存在する。

 再び白光の魔弾が足場へ撃ち込まれる。その数、十発。残さず氷を砕いて再び足を止められる。
 眩い光と氷の割砕する音が乱舞する中、リュドミラは相手の魔弾の特性を分析していた。
 おそらく、あの白い魔弾は先ほどまで指から撃っていたものと大差違いはない。
 連射していた弾を固めて放つ、量より質を重視した弾だ。その証拠に対魔力を持つ自分へ向けられる弾は一発もない。
 よって気にかけるべきは紙から出てきた鉄塊のみ。

「空餌『中毒性のあるエサ』」

 足元に的のような重層の正方形が出現した。
 空中から前方と上空から先ほどまでと毛色の違う魔弾が迫ってきた。先ほどまでのよりも断然速い。
 でも数が少ない分防げる。
 道路標識を槍で撃ち落とし、蹴りで弾を弾いたその次の瞬間、足場の氷が割れた。

「な、に」

 原因は水面下。水中からも弾が発射されていた。
 アサシンが今まで撃った弾や道路標識は魔力を宿し、魔力のパスがアサシンと繋がっている。
 それを手繰って水中で魔弾を作ったのだと、リュドミラが気付いた時は既に手遅れ。
 足場を崩され、余裕も崩されて氷を再凍結するための集中が出来ない。
 結果、ミスカトニック川へと落ちる。

(……まずい)

 最悪だ。
 今、相手が道路標識を撃ち込んできたら防御ができない。水中で冷気を使おうものならば凍結するのは自分だ。
 霊体化は論外。再び浮上するしかない──と思ったところで足が地面を踏む感触を得た。

(川底!)

 目を凝らせば、目の前には斜面が広がり、川底とは違った意匠の、治水工事の石畳が敷き詰められている。
 そう、既に反対岸に着いていたのだ。

 アサシンはまだ前方二〇メートル先を飛行している。ならば────
 川底の地面はぬかるんでいるが、即席の氷の足場と違い、揺らがないし崩れる心配も無用だ。
 川底を思いっきり踏みしめて跳躍する。

「アサシン!!」

 砲弾のように水中から飛び出したリュドミラはあっという間にアサシンまで詰めて竜具『氷槍ラヴィアス』で薙ぐ。
 アサシンはそのゴシック・ファッションめいた服のフリルから傘を取り出し防ぐ。
 手品のように現れた傘は恐ろしく頑強で、鋼鉄の鎧すら切り裂く『氷槍ラヴィアス』の刃を防いだ。

「頑丈な…傘ね!!!」

 しかし、ステータスだけならばランサーの方が上だ。そのまま力任せに傘ごとアサシンを地面へ弾き飛ばした。
 マスターを庇うべく、足で着地したアサシンをラヴィアスから発せられた冷気が覆って下半身丸ごと凍らせて縫い付ける。
 遂にリュドミラの間合いでアサシンとそのマスターを捉える。

「終わりよ平民」

 続いて着地し、ラヴィアスの刃を動けないアサシンのマスターの喉元に突きつけた。

「私を相手にここまで健闘できたことは褒めてあげるわ
 だから選ぶ権利を与えてあげる。
 ここで死ぬか。忠誠を誓って私達の部下になる名誉を得るか」
「そこに対等の相手として同盟を結ぶという選択肢は無いのか?」
「殺されないだけ有り難く思いなさい。
 対等? 笑わせないで。私からすれば貴方達は等しく下等よ。
 身分が上。立場が上。力が上。だから私には勝てない」

 そして事実そうなっている。
 それを聞いて選択の余地がないと知ったアサシンのマスターは沈黙し、そしてその隣にいるアサシンは────

「プッ、ハハ、ウッフフフフフフフフ」

 爆笑していた。

「貴女、何が可笑しいの?」
「失礼。貴女のことを誤解していましたわ。
 てっきり情け容赦の無い百戦錬磨の冷血な殺戮者かと思ったけど蓋を開けてみれば可愛らしいものでしたので」

 そしてアサシンはリュドミラに微笑む。
 まるで小動物を見る人間のように。

「ええ。貴女の言う通り。貴女は私よりも強いから私に勝つ。
 寺子屋に通ってもいない稚児にすら分かる理屈ですわ」

 つまり、とアサシンは付け足して。

「貴女って実は大したことはないでしょう?」


   *   *   *



「貴女って実は大したことないでしょう?」

 紫が言った瞬間に、ただでさえ低い周りの温度が更に低くなった気がした。

「なぜなら強者は力なんて誇らない。というよりそんなものに執着しない。
 戦えば勝つのは本人にとって当たり前だから力は手段であって目的じゃない」

 特に八雲紫のいた幻想郷ではそれが顕著だ。
 ────吸血鬼は永遠の夜を生み出そうとした。
 ────冥界の主が一切の春を奪おうとした。
 ────鬼は宴会をするためだけに力を使う。
 ────核融合の力を分け与えて文明を栄えさせようとした神もいた。

 力自慢するために弱者を襲う強者はほぼ皆無。あくまで障害を排除するための手段でしかない。

「だというのに貴女ときたら平民だの格上だのまるで強者であることが存在意義みたい。
 だから笑えるのよ」

 次第に氷に圧迫されていく足と、強くなる凍気はまさにランサーの怒りを顕しているのだろう。
 もはや下半身全体が壊死寸前まで冷やされながら、それでも紫は悪魔のごとき挑発を続ける。

「貴女は真っ当よ。少なくてもその判断基準は常人だわ。
 だから、いつか必ず負ける。貴女は強者を倒す弱者に勝てない」

 例えば妖怪を素手で打ち負かす人間のような──勇気やら気合いやらで弱肉強食を無視する手合いには特に。

「貴女は怪物でもなければ怪物を一人で退治しようとする狂人(えいゆう)でもない。
 特別な玩具を手に入れて浮かれている、ただの──小さな子どもよ」

「黙れよ貴様ァ!」


   *   *   *


 リュドミラの怒りが爆発した。
 先ほどの部下云々の話し合いは三千世界の彼方へ消し飛び、もはや息の根を止めずにはいられない。


 コイツは殺す。
 私は戦姫で、ラヴィアスの戦姫である誇りこそが私の全てだ。
 母が、祖母が、私に託してくれた戦姫のバトン。それに恥じない戦姫であろうとする矜持。
 それを踏み躙らせていいわけがないでしょう。ねぇ、ラヴィアス。ねぇ、■■グル、エレオノー■。

 氷槍の刃がアサシンの胸元、霊核へ真っ直ぐ突き入られ、氷の刃は過たず、アサシンの胸に深くめり込む。
 しかし────
 槍の手応えがない。まるで空を突いたように何かに刺さった衝撃がまるでない。

「フフフ」

 アサシンが微笑む。
 何ら傷を負った風にも見えない。
 次の瞬間────

 槍が引っ張られる。アサシンの胴体へずるりと、一切の障害なく。
 吸い寄せられる。奪われようとしている。戦姫の証、いやそれ以上にかけがえのない宝物が。
 よって奪われないようにと力を込め、その結果見る羽目になる。

 氷槍ラヴィアスの穂先を。
 何がそこにあるのかを。

「──────」

 〝それ〟は言語化できない異常な角度を持つ空間だった。
 妄念、欲望、悪性渦巻く醜悪な隙間。
 人間ならば受け入れられない、いやそもそも見たいとも思わないはずだ。
 内側から溢れ出す理解不能の負の感情に手の力が弛んだ。
 結果、ラヴィアスを奪われる。凍漣の槍自身も奪われまいと氷を張るがもう遅い。隙間の中へ取り込まれる。

「あ、ああ……」


   *   *   *


 寝静まったオフィス街。
 人間の文明開花はこの魔市街たるアーカムをも浸食し、その穢れた土壌から4、50階建てのビルディングを無数に生やしていた。
 特にオフィス街のノースサイドでは他の地区より多くのビルディングが立ち並ぶ。
 そこを背景にして二騎のサーヴァントの戦いに決着が着いた。
 槍の穂先、それが服を突き破る前に生まれた鋭角。そこにアサシンはスキマを作り短槍を異次元へ吸い込んだのだ。

 短槍を奪われた少女は今にも憤死しそうなほど怒りと恥辱に顔を歪め、そしてもう一人はしたり顔で微笑んでいた。
 それっと掛け声をしながら魔弾によって己とそのマスターを捕らえていた氷を弾く。

 空目はこの結果が予測出来ていた。
 八雲紫は最優の妖怪であり、遥かな太古に最強の妖怪達を率いて月へと進軍したという伝承は伊達ではない。
 元々のステータスはきっと知略、暴力、能力の全てのバランスが高水準で整っていたのだろう。
 特に知略・経験値においてはアサシンとして召喚されたところで失われるわけではないのだ。

 ────式神が呼び寄せられない、あら大変。

 ────結界が巧く編み込めない、それは困りましたわ。

 ────能力による論理崩壊ができない、で、それが何か?


 八雲紫という神隠しの妖怪が最上級であるという事実は揺るがない。

「逃げてもよろしいですよお嬢さん」

 この妖怪は悪辣……というより老獪なのだ。
 この戦いは最初から最後まで八雲紫の掌の上だったと言っていい。


   *   *   *


 戦姫の証たるラヴィアスを奪われた。ルリエ家最大の失態である。
 リュドミラの冷徹な頭は失態を恥じるより早く、何故こうなったかを冷静に分析していた。

 まず河川上の戦い。
 この段階で敵の攻撃は始まっていたのかもしれない。
 最初の会話でリュドミラが誇り高い人物だと看破したアサシンは川岸で挑発してリュドミラを誘い出したのだ。
 マスターとの連携を絶ったアサシンはそのままゆるりと引き付けつつ後退、反対岸まで誘い込み私に捕まる。
 よくよく考えればあんな水中から攻撃可能な弾幕を最後に使った時点でおかしかったのだ。
 あれを最初から使えばリュドミラが反対岸まで追うことなど不可能だったのだから。
 そして、凍らされた後に挑発して私に攻撃をさせて逆に私から槍を奪う。
 詰まるところリュドミラが挑発に乗らなければ回避できた状況なのだが、相手は必ず怒るように仕向けたのだ。

 リュドミラはこれでも戦いの中での自制心には自信がある。
 敵軍が罵詈雑言や挑発的な行動をとっても冷静に軍を動かし、堅実な戦いで勝利したことなど限りなく、それ故に英霊として信仰されたのだ。
 しかし、アサシンの挑発はリュドミラ個人の、それもアイデンティティーを攻撃するものだった。

 リュドミラの家系は代々竜具『氷槍ラヴィアス』によって戦姫に選ばれた珍しい一族だった。
 故に戦姫として誇りがある。
 先達から誇りを継いだという矜持がある。
 その誇りを守り抜いて見せるという気概がある。
 アサシンの毒舌はそこを精確につついたのだ。

 戦姫(おまえ)は大したことない。
 力など所詮は手段で戦姫(そんなもの)に意味はない。
 誇りたい? むしろ滑稽だぞ笑えるな、と。

 その戦術は悪辣。この一言に尽きるだろう。
 人の気持ちに唾を吐くような下劣さと、そんな不確定要素を精密に計算して事を運ぶ悪魔じみた演算能力が合わさっている。
 そして事実としてリュドミラの宝具を奪い、マスターとの連携も絶っている以上、認めざるを得ないだろう。こういう強さもあるのだと。

「さて、では降伏していただけますか?」
「はっ、ふざけるないで。槍を奪われたくらいで私が降伏なんてすると思うの?」

 ブラフである。ラヴィアスのないリュドミラの戦力はサーヴァントを相手にするには低すぎる。
 しかし、既にリュドミラの宝具は非戦闘用の紅茶(チャイ)一つ。
 一方でアサシンの宝具は未だ未知数だし、リュドミラ同様に一つとは限らない。
 故にリュドミラは詰んでいた。マスターと離れているこの状況では令呪の支援など望めまい。

 しかし、いや、だからこそ。彼女は最後まで誇り高くありたい。
 嘲笑われたまま、踏み躙られたままで終われないのだ。

「では、さようならお嬢さん」


   *   *   *


「では、さようならお嬢さん」
「茶番はそこまでだアサシン」

 空目がアサシンの茶番を止める。
 ここで彼女を殺すのは空目の意図するところではない。

「槍も返してやれ。この状況では同盟も休戦協定もできん」
「それは止めておいた方がよろしいでしょう。次やれば負けるかもしれません」

 八雲の言うことも一理ある。むしろ聖杯戦争の参加者ならばこの状況を逃す者はいないだろう。
 しかし、好んで殺し殺されをする趣味は空目にはない。

「十分に承知している。その上で休戦協定を──」
「その協定、乗ろう!」

 現れたのはランサーのマスターだった。

「マスター? どうやってここまで?」
「遊覧用のボートがあったので漕いできた。 それで、首尾は?」
「槍を奪われたわ」
「そうか、ならば槍と交換で同盟を結ぶというのはどうだろう?」

 どちらが不利な立場なのか全く考えてもいない発言であるが、そこには不思議と人を不愉快にさせない何かがあった。
 アサシンも知り合いを思い出したように外の世界にもこういう人いるのねー、と呟く。

「こちら側としては問題無いが槍を返した途端に攻撃されては敵わん」
「でしたら魔王陛下。実はこんなものが」

 アサシンが服の袖口をまさぐって出したのは紙だった。何やら古びた護符だった。

「〝匂う〟な。これは牛王符か?」
「ええ牛王符……正式には『熊野牛王符』」
「〝本物〟か?」
「ええ〝本物〟です。マスターの嗅覚と同じく」
「で? 何なのそれは?」

 勝手に話を進めるアサシン主従にランサーは口を挟む。

「簡単に言うとこの紙に一度誓えば絶対破れない誓約紙ですわ」
「あら? 〝絶対に〟破れないですって? 仮に破ろうとするとどうなるの?」
「破れば烏がやってきて血を吐いて死にます。そして裏切り者もそれに続いて死にます。おしまい」

 昔は絶対に破らぬ誓いとして血判状に使われた護符だが、電子的な誓約書や契約書がポピュラーとなった現代では幻想入りした物である。
 しかし、現代で淘汰されたからといってもその力が失われたわけではない。
 今、八雲紫が取りだした物は『本物』だった。

「ではこちらに血の判を」

 スッと差し出された牛王符にはこう書かれている。

〝此度の聖杯戦争においてアサシンのマスターである空目恭一及びランサーのマスターであるクリム・ニックは以下を誓う
  1.互いに三日間攻撃しない。
  2.同期間の間、互いの情報を第三者に漏洩しない。
  3.この誓約はランサーがアサシンから槍を返却された時点から有効となる。〟

「問題ない」

 クリムは親指の端を噛み千切って血の判を推す。
 その瞬間、両マスターの背筋にゾワリと寒気が走り、呪術契約が開始した。

「ではこちらをお返しします」

 いつの間にかアサシンの手に槍が握られていた。それをランサーに柄の方を差し出す。
 仮にこのまま握って刺し貫こうとしても勝てるという算段なのか、それとも単純に嘗めているのか。

「…………」

 形容し難い感情と共に槍を受け取った。そしてこう告げる。

「せいぜい三日間生き残りなさい。三日後に必ず殺してあげる」

 そのまま霊体化して姿を消すランサー。

「あらあら大変。長生きしないといけませんわ」

 余裕綽々の様子でアサシンも姿を消す。
 そして、残された(正確にはサーヴァント二騎共ここにいるが)のはマスター二人。
 空目にとってここからが本題だった。

「ランサーのマスター。依頼したいことがある」
「ほう、なんだ?」
「あやめという少女を見つけたら連絡してほしい」
「どんな姿だ」
「人種はアジア系、髪は黒、年齢は10代前半だ」
「ふむ。覚えておこう。
 だが妙だな。何故さっきの契約に入れなかった?
 例え見つけても君に教えないのかもしれないぞ」
「保護者を見失って、戦地で迷子の少女を見捨てられる人種か?」
「まさか」
「そういうことだ」



【ノースサイド/1日目 未明】
【空目恭一@Missing】
[状態]健康
[精神]疲労(ほぼ回復済)
[令呪]残り3画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]学生レベル
[思考・状況]
基本行動方針:あやめを探す
1.ノースサイドでも探す
[備考]
※邪神聖杯戦争の発狂ルールを理解しました
※ランサー(セーラーサターン)とその宝具『沈黙の鎌』を確認しました。
※セイバー(同田貫)とそのマスターを確認しました。
※ランサー(リュドミラ=ルリエ)とそのマスターを確認しました
※クリム・ニックとの間に休戦協定が結ばれています。
 四日目の未明まで彼とそのサーヴァントに関する攻撃や情報漏洩を行うと死にます。


【アサシン(八雲紫)@東方シリーズ】
[状態]健康
[精神]健康
[装備]番傘、扇子
[道具]牛王符(使用済)
[所持金]スキマには旧紙幣も漂っていますわ。
[思考・状況]
基本行動方針:???
1.マスターの支援
[備考]
※ランサー(セーラーサターン)とその宝具『沈黙の鎌』を確認しました。
※セイバー(同田貫)とそのマスターを確認しました。
※ランサー(リュドミラ=ルリエ)とそのマスターを確認しました
※クリム・ニックとの間に休戦協定が結ばれています。
 四日目の未明まで彼とそのサーヴァントに関する攻撃や情報漏洩を行うと死にます。




「ごめんなさい」
「いきなりいかがされました姫様?」
「貴方は成果を上げたのに私は何も出来なかったわ」
「気にしないでいただきたい。死ななかっただけマシです」

 最悪の場合、サーヴァントを失う状況だったのだから生きているだけ儲けものだろう。

「サーヴァントのステータスの違いが、戦力の決定的差でないということを教えられましたね」

 ステータス、スキル、宝具だけが全てではない。様々な能力が英霊には備わっている。
 つまりスキル化してなくても生前持っていた能力を持ちうるのだ。
 軍の元帥ならば戦術眼を、怪物を殺した者ならば勇猛さを。
 マスターの権限であるステータス可視ですら見抜けぬ落とし穴がある。

「ええ。そうね。反省したわ」

 でも、と付け足し。

「それを踏まえた上で三日後、必ず私はアサシンを倒すわ。
 アサシンに嗤われた借りを取り返すために」

 今回の戦い。リュドミラは確かに命を拾った。
 だが、代わりに失ったのは誇り。それを取り戻さなくてはならない。
 何よりあのアサシンに戦姫という存在の気高さを痛感させてやる必要がある。
 誇りを取り戻す聖戦は三日後。

「では奴等を死なせてはなりませんね。
 まぁ、奴等は死なないでしょうが」
「何か根拠があるの?」
「私と同盟を結んだのです。つまらない奴に殺されるはずがない」

 自信満々でクリム・ニックは歩き出す。
 そうとも彼は負けるつもりなど微塵もない。〝戦えば勝つのは天才である自分なのだから〟

 未だ夜は明けない。



【ノースサイド/1日目 未明】
【クリム・ニック@ガンダム Gのレコンキスタ】
[状態]健康
[精神]疲労(全速力で舟を漕いだため)
[令呪]残り3画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]クレジットカード
[思考・状況]
基本行動方針:天才的直感に従って行動する
1.とりあえず休む
2.同盟相手を探す
3.あやめとやら、見つければアサシン主従の貸しにできるな
[備考]
※アサシン(八雲紫)とそのマスター『空目恭一』を確認しました
※空目恭一との間に休戦協定が結ばれています。
 四日目の未明まで彼とそのサーヴァントに関する攻撃や情報漏洩を行うと死にます。

【ランサー(リュドミラ=ルリエ)@魔弾の王と戦姫】
[状態]健康
[精神]若干の精神ダメージと苛立ち
[装備]氷槍ラヴィアス
[道具]紅茶
[所持金]マスターに払わせるから問題ないわ
[思考・状況]
基本行動方針:誇りを取り戻す
1.四日目の未明にアサシン主従を倒す
2.それまではマスターの行動に付き合う
3.朝の紅茶を飲むわ
[備考]
※アサシン(八雲紫)とそのマスター『空目恭一』を確認しました
※アサシンの宝具『境界を操る程度の能力』を確認しました。
※空目恭一との間に休戦協定が結ばれています。
 四日目の未明まで彼とそのサーヴァントに関する攻撃や情報漏洩を行うと死にます。




 彼女は歩く。彼女は詠う。
 それは人とは触れ合えぬ、枷を纏うて歌うもの。

 彼女は聖杯戦争のイレギュラー。本来ならば呼ばれるはずの無い一般人である。
 しかし彼女は空目恭一の〝所有物〟としてアーカムに来ていた。
 元々あやめは人身売買の末に神隠しの山神に生け贄として隠された少女である。
 彼女は買われた。首を吊るされ、そして埋められた。

 ──彼女の怪談(せかい)は彼のものである。

【???/1日目 未明】
【あやめ@Missing】
[状態]不明
[精神]不明
[令呪]なし
[装備]不明
[道具]不明
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:空目恭一を探す
1.詠う
[備考]
※空目恭一の所有物です。持ち主を探して詠い歩いています。
※アーカム市内のどこかにいます。
※魔術師等の神秘の使い手ならば視認で、それ以外ならばコミュニケーションを取った瞬間に、
一時的に『異界』に引きずり込まれ正気度を失います。
※サーヴァントがいればあれに関わるなと助言を受けられます。





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