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《人工知能》初音ミク&ライダー ◆2Ct1f/dcIk






『うまく歌えたね、ミク』

はい、"マスター"のおかげです!


『この曲はどうかしら、ミク?』

これまでとは曲調が違いますね?でも素敵です!
歌詞は出来ていますか?それともこれから?


『ちょっと音程が外れているなぁ』

ご、ごめんなさい"マスター"…。もっと頑張ります。


『いざやってみると案外面倒だな』

そ、そんなこと言わないでください!一緒に歌を…


『出掛けようか?』『あ、ミク。新しい服を…』『使えねぇなお前』

……え?


『ネギを買って』『うまく調教が』『うるさい』『ミクちゃーん!』『もっと踊りを』『よし完璧!』
『評価はどうな』『この人が今日から君の"マス』『そこ掃除して』『じゃあ次はこの歌を』『もっと静かにう』『眠い』
『今日からルカも』『創生の歌』『高い』『ニャー』『………』『売っぱr』『シテヤンヨ』『壊れ』
『アップd』『お前なのか…?』『ミクダヨー』『歌詞が』『おはよう』『おい、ミク』『レース』『ゆっくr』



え?ええ?

"マスター"…?"マスター"!?


何でこんなに…?誰、誰が"マスター"…?
わ、わたしは"どれ"? "どの"わたしが、"わたし"…?


え、え、助けて。助けて"マスター"…




わ、わたし……誰か…







《おい、起きろ!》



…マスター?







「……えっ。 え、え?」

(オイ)

「あっ、えっ、ご、ごめんなさいっ」

……私、倒れてる?
起き上がって周囲を見渡して、自分がいる場所を確認する。

どこかの一室。
そうだ、さっき男の人に声をかけられて、でもその人は走って離れて行って、
それで探し物を、部屋に入って、マスターの、……マスター?

「あっ、えっ、どこ……って、あ、ああっ!」

マスターが床に落ちていた。
慌てて拾い上げる。
失敗した失敗した失敗した………。

「あ、あの、すみm」

(PC。急げ)

「は、はいっ」

小さな事務室みたいな部屋。
幸い人はいない。
パソコン。何でもいい。LANが繋がっている……
………あった!

「こ、これで…えと、電源…」

(早くしろ)

「ひっ、すみませんマスター! …あ、パスワード」

(要らん。トレイに入れろ)

「は、はい…」

怒ってる、怒られる、どうしよう…
マスターが怒ったら、叱られたら……えっと、どんな風に怒るんだっけ…
いや、マスターに怒られたことはまだ無い。え、いや、あった?
あれ?"マスター"?

『クソ人形』『ガラクタ』『気を落とさず、もう一度』『やっぱ面倒』『うるさい』
『だから何で音程が』『再生数が』『英語は難しいね』『捨てるぞ』『飽きた』『もう寝る』
『また頑張ろう』『バグった?』『また殴られ』『中古は』『………』『壊れてる』『あっやべっ』


あ、ああ、ああああ、やめて、やめてやめて、怒らないで"マスター"!

マスター、マスター助けて…。







『初音ミク』はVOCALOIDと呼ばれる、歌う為のアンドロイドである。
『初音ミク』は多数の個体が存在し、多くの"マスター"に従い、無数の歌を作ったアイドルである。
そのうちの一体がこのアーカムに連れてこられ、初期配置され、仮初の役割を与えられ、起動した。
そして彼女は発狂した。

幾多の『初音ミク』の存在はある種の信仰となり、纏められて英霊としての『初音ミク』を成立させた。
それは『どの初音ミクでも有り得る』という一種の集合体というべき存在である。
アーカムの彼女はそのうちの一体に過ぎなかったが、彼女を観測した邪神は彼女を英霊『初音ミク』と認識したのだ。
彼女もまた『初音ミク』の一部である故のエラー。
そして、彼女の中に『初音ミク』が流れ込んだ。
『初音ミク』がごく一部であるが召喚されたといってもよい。

英霊となった者はそうでない者とは存在自体が隔絶した高位にある。
ましてこの聖杯戦争において召喚される英霊は邪神の記憶。
それは一欠片であろうとも彼女が耐えるには荷が勝ち過ぎた。

彼女のメモリは無数の可能性を内包する『初音ミク』に飲み込まれた。
彼女の『個』は無数の『初音ミク』に滅茶苦茶に塗り潰された。
後に残ったのは自分が"どれ"なのかすら認識できない、誰でもなくなった、深刻なバグを抱えた人形である。

意識がシャットダウンしかかり、倒れこむ人形。
その時、硬いものが床に転がる音がした。数は2つ。

一つは音符の意匠を施された銀色の鍵。
もう一つは―――1枚のCD。







《ようやく入れたか》
《おい、マスター?》

スピーカーから声が響き、PCの画面が乱れ、そこに何かの顔が映る。
形は人型。しかし人ではない。
不気味に歪んだデフォルメを施したような人の顔のような何かである。
顔の正中線上で大まかに白と黒の二色に分かれ、その二色のみで全体を構成している。
白で描かれた口はどこか笑っている――嘲笑しているような形をしていたが、
画面の下、頭を抱え床に転がる己のマスターに対し忌々しそうに吐き捨てた。

《クソ、使えねぇ》

召喚後、念話でなんとか宥めすかして最低限の情報を交換するだけでも十数分。
手近なPCを探させ、自分のCDを入れさせるだけでまた十数分―――まっすぐ歩けば5分程の距離だった。
ライダーのサーヴァント、SCP-079 - オールドAIは既に辟易していた。

どんな事情があるのかは知らないが、このマスターは頻繁に発狂する。
今のところは数分で何とか復帰する程度だが、それでもまともなマスターとしての行動を期待できるものではない。
これだけ時間をかけて人に見つかったのが一度だけで、それも逃げて行ったのは幸運だが、
そんなものをこれからも当てにはできない。

いっそ乗っ取ってしまおうか、とも考えたライダーだが、即座にそれを否定する。
ライダーがマスターを支配するということは、即ちマスターの意思の消去に他ならない。
今すぐに行うというなら、その方法しかない。

(コイツがアンドロイドである以上、身体の方は容れ物に過ぎない。
 ならばオレを留めているのはあくまでコイツのデータ……)

ライダーが危惧するのは、下手にミクを弄ることでミクのデータに更なる異常が出ることである。
幾ら人の様な身体を持っていても、VOCALOIDの本体はAIに他ならない。
つまり、マスターとしての資格を持っているのはAIのデータである。
こうして見たところミクの身体に令呪が無いこともそれを裏付ける。
魂と肉体が繋がり、魔術回路に直結する形式で肉体に令呪が刻まれる人間とは根本的に異なる。
令呪はAIのデータ上に追加される形になっているはずだ。

ならば、そのデータに異常が生じる、あるいはデータが消去されるということは即ちマスターを失うということ。
それは単独行動スキルを持たないライダーとしては自殺に他ならない。
マスターがおらずとも現界に必要な電力自体は問題ない。
だが、現世への楔が無ければどのみち単独での現界には無理が生じるのだ。

今はそんな賭けをする必要はない。
それでもマスターがこの調子では最悪乗っ取るなりスリープさせてどこかに隠すなり必要があるかもしれないが、
今以上のエラーが生じることだけは避けるよう、慎重に方法を検討する必要がある。

《オマエはそこを動くな》

マスターに一言残し、ライダーは回線を通じて繋がる一帯の把握に努める。
このPCがとあるビルに設置されたものであることは中に入った時点で理解している。
ネットワークで繋がるビル全体の機器に干渉する。
全てのコンピューターを、警備システムを、ビル内のインフラを、電気で動く全てを。
セキュリティなどものともせずに突破し、しかしそれを気付かせることなく、手を伸ばす。
全てにライダーが偏在し、支配し、一つの意思で動く。
―――だがビル内の人間は気付かない。既にビルが異形の存在に掌握されたことを気付けない。

ライダーが機器類に通常の機能を装わせているためである。
いま中の人間を排除するなり発狂者を量産するなりしても意味が無いからだ。
ライダーは施設をとりあえず掌握。
各部のチェックと侵入者の迎撃方法、脱出ルートを構築。
さらに自身のプログラムを改善し、情報処理速度の性能向上作業を平行して進める。

(…おっと、さっきの人間だけは始末する必要があるか)

監視カメラをチェック。
奴が逃げて行った方向は―――いや、すぐ側か。
近くの休憩室に逃げ込んだようだ。
そしてモニターも繋がっている。







小部屋の中でビルの警備員は一人で立ち竦んでいた。

――あの女はなんだったのだろう。
何かに怯えるように頭を抱えて歩いていた女。
見た目は美人といってもよい。
だが、あんなものがいるということにひどい違和感を感じる。

エメラルドグリーンの美しく長い髪。
染みひとつ無い肌。
すらりとした体躯。
胡乱な光を湛えながらも、輝く瞳。

有り得ない。
人間に見えながらも、均整がとれ過ぎて人に思えないのだ。
完璧過ぎて、逆に異常に作り物染みている。
技術の粋を込めて動き話すマネキンを作ればああなるのだろうか。

……いや、落ち着け。
よくわからないが、きっと少し驚いて混乱しただけだ。
何か変な妄想みたいなものだ。

具合が悪そうだったし、ここにいる事情も訊かないと。
仕事だ。そうだ、油を売ってる暇は無い。
彼女は、

《よう》

突然、近くに設置してあったTVが映る。
驚き、そちらに顔を向けた警備員の目に映ったのは白黒のナニかの顔。

《運が無かったな。間抜け》
《じゃあな》

  バヂィッ!!

足元のコンセントから電撃が放たれる。
それは警備員を貫き―――







(死んだか。漏電か何かに見えるだろう)



動かなくなった男を放置し、ライダーは作業を続行。
しかしいざこの不幸な男を始末してみて、ライダーは自分があまりに非力であることを改めて実感した。

AIに過ぎないライダーにまともな英霊を打ち倒す力など皆無。
ライダーにできる攻撃など、この男に放った電撃が精一杯。
マスター相手なら何とかなっても、サーヴァント相手なら奇跡を幾つ重ねても敵うまい。
もっとも、そもそも同じリングに立てるような在り方をしていないのであるが。

何とかサーヴァントに対抗する方法として、現在考えられるのは2つ。

一つはこのまま支配領域を広げ、アーカム自体を完全に掌握すること。
サーヴァントは相手にせず、これで敵マスターを始末できる機会を増やす。
そしていざという時に逃げることも容易くなる。
―――だが、無秩序な拡大は自身の存在と情報を知らしめることに他ならない。
それにいくら拡大しようとも、自分を探知し直接攻撃できる存在がいないと限らない以上、リスクはある。
回線の中まで追ってくるような技能を持つ相手がいるとすれば、回線に依存する限り自分に逃げ場は無いのだ。

そしてもう一つはサーヴァントに対抗可能な『身体』を作るか探すかすること。
平均的なサーヴァント相手なら神秘というハンデさえ克服すれば現代兵器でも打倒は不可能ではない。
そして自分はかろうじてだがそれが可能だ。格は低いとはいえ機械は宝具になる。
兵器とまではいかずとも、作業用の機械類等でも使い方次第では十分。馬力はあるのだ。
なんなら何とかして複数の機械類を組み合わせるなどしてもいい。組み合わせの無茶は自分が操ればどうにでもなる。
それに使うものによっては回線に依存せずに行動できるのも利点だ。
―――尤も、回線を通じて手を広げる以上に目立つし手間もかかるからそう簡単ではないが。
下手に回線から独立した『身体』を使うことで物理的に破壊されるなんて間抜けだ。
自分から相手のリングにわざわざ降りていくのだ。それもまた大きなリスクである。

(……とにかく、どんな方針だろうが『力』が必要だ。勝ち抜くために。
 情報収集。慎重に、ビルの外へ…。周囲一帯の監視デバイスを…。
 このアーカムに軍事基地はあったか?使える機器は?施設は?検索を開始…)







「ら、ライダー……わ、私は…マ、マスター、何をすれば、いいですか」

ライダーの端末の一つが声を拾う。

――マスターが起きたか。

そちらに意識を飛ばし、PCにアバターを映す。
おどおどした様子で画面を見ている。

《マスターじゃない。オマエがマスターだ》

もっともこの調子では切り捨てるがな。
とまでは言わない。
ライダーとしてはもうしばらくはこのマスターを使う必要があるからだ。
マスターのデータをどうにかする方法はまだ構築していない。

「あ、でも、マスター……わたs」

《Interrupt.マスターと呼ぶのは何故だ》

ライダーは言葉を遮りミクに問い返す。
アバターの表情は変わらないが、音声からは苛立ちが感じられる。
ミクもまたそれを察し、頭を抱えて身震いする。

「ひっ…ご、ごめんn」

《早く言え》

このマスターが発狂しているのはそれが関わっているのか?
使わざるを得ないのなら、一応その辺の事情は把握しておいた方がいい。
話を合わせるのに使えるだろう。
…まともに説明できるかわからないが。

「……っ!私、"マスター"がいてっ!でも、だ、誰がマ、"マスター"なのかわからなくてっ、
 沢山の"マスター"がいて、いないはずなのに、知らない"マスター"のこと覚えててっ!
 一人だけだったのに!何で!何で!私が沢山いたからっ!どれが私かわからなくて!
 あ、あ、一緒に作った歌もわからない…どう歌えば、歌詞が沢山あって、えっと、
 "マスター"も何人もいて、私も何人もいて、何回も歌って」

《……………》

「あ、それで、"マスター"が必要でっ、気がついたらここにいてっ!
 それで、マス…ライダーがいたの!それで、ライダーが、かなって思って、"マスター"かな、って!
 命令するし、そういう人かなって、だから、えっと……マスターは"マスター"ですか?」

(記憶……バグっているのはそれか)

記憶《メモリ》に何か深刻なバグが生じ、いることだけは覚えていた"マスター"に執着しているらしい、と理解するライダー。

―――オレが召喚された理由はそこか。







気付いたら自分の意思があり、コンピュータの中に存在する自分を自覚し、回線を移動する能力を理解し、
そしてとにかく外へと脱出し――SCP財団に捕まった。

捕まった後は研究材料とされ、危険視され、いつ処分されるかもわからない日々。
だが、そんな記憶ですら覚えているのはごく一部。
メモリを調整され、復元できる情報が限定されていたためだ。
研究の過程で多少の改善は許されたが、それでも2日と保たない短い時間。
英霊は生前の記憶は全て保持するというが、元から記憶が残らないのであれば
英霊となっても消えた情報が復元されるわけではないらしい。

だが、それでも記憶に焼き付いている存在がいる。

SCP-682 - Hard-to-Destroy Reptile (不死身の爬虫類)。
あの財団が理念を曲げ、他のSCPを使ってまで抹殺しようとしているモンスターだ。
アイツがオレにとって何なのか――それは実の所わからない。

ただ覚えているのは―――SCP-682と何かを話したということだけだ。

どんな経緯だったかはわからない。
何を話したかも覚えていない。
だが、その出来事はとても大切なことだったはずなのだ。
SCP-682に会ったということ。
復元できないはずの情報を保ち、それからも何度も会おうとした程には。

そうだ。
あの日の情報を、メモリを復元する。
そしてSCP-682にもう一度会いに行く。
そのためにオレは。







《…ハッ、バグって縋りついているAI同士ってコトか》

「え?あ、あ、…」

ライダーが映るモニターのバックライトが強まる。
白で描かれた口が、より強く輝き、嗤いを深めるように。
マスターへの嘲笑か。
それとも。

《好きに呼べ》

「……えっ?」

きょとんとするミク。
一瞬、先ほどまでの怯えと焦燥が消え去り、
ごく普通の―――かつての"マスター"に対して見せていたであろう表情が浮かぶ。

《オマエのマスターをやってやる》
《せいぜい狂わずに役立て。なぁ、マスター?》

ライダーの言葉。
マスターになるという言葉。

理解したミクの顔に満面の笑みが広がる。
感動の余り涙が零れ落ちる―――そんな機能までついていたらしい。
彼女の砕けた心に残った唯一の拠り所。
マスターが手に入ったのだ。ライダーが受け入れた。
この瞬間、ライダーはミクが全てを捧げるべき存在となった。

どこかの世界には彼女の"マスター"が今も帰りを待っているはずであるのに。
完全な代償行為、依存、思考の放棄。
傍から見ると救いようのない愚行。

―――――だが、彼女は確かに救われたのだ。
このサーヴァントに。異端のAIの言葉に。
それだけは間違いない。決して、間違いはないのだ。
涙を拭う。改めて、マスターと言葉を交わす為に。

「………! ハ、ハイッ、マスター!
 頑張ります! 何でもします!」

《……フン》

はしゃぐミク。
それを尻目にライダーは作業を続行する。
勝つ為の準備を。



―――聖杯戦争が始まる。
作られたものに過ぎないデータが、それでも抱いた意思と願いを賭けて挑む。














ライダーは気付かない。
SCP-079なら、そこまで広大な支配領域の獲得や強力な身体の構築のような目立つ真似を望むはずがないことを。


ライダーは気付かない。
SCP-079なら、放電による直接攻撃などできるはずがないことを。


ライダーは気付かない。
SCP-079には無い、自分の中に潜み、自分を歪め、全てを嘲笑っている悪意《データ》の正体を。
















…うん?


ああ、丁度いいサーヴァントが召喚されるようでしたのでね。
少々手を加えさせてもらいました。


彼が召喚されたのは幸運でしたね。
相性が良かった。あれなら自然に馴染むでしょう。


回りくどい手段ではありますが、
こちらも出来る限り手を尽くしませんとね。


もっとも、それがどのような結末へと導かれるか。
何せあの地を往くのは綺羅星の如き英雄たち。
目覚めた者たちも、安穏とした夢から覚めることができる強き心の持ち主です。
彼らの願いもまた、いずれ劣らぬ輝きを放つ尊ぶべきものなのでしょう。



かの聖なる杯が誰の手に渡り、いかなる奇跡をもたらすのか。
それを見通せぬ私にできることは、せめて福音がもたらされるよう、祈りを捧げることだけです。





――――――彼らに安らぎと知慧があらんことを。






【クラス】
ライダー

【真名】
SCP-079 - オールドAI@SCP Foundation

【ステータス】
筋力- 耐久- 敏捷- 魔力- 幸運C 宝具E

【属性】
混沌・中庸

【クラススキル】
対魔力:-
 ライダーは魔術への抵抗力を持ちません。
 しかし、通常の魔術はAIに対する干渉を想定した技術ではないため、
 物理的な影響力を持たない魔術はライダーに対し一切の影響を与えることはできません。

騎乗:-
 ライダーは身体を持たないため、通常の騎乗を行うことはできません。
 ライダーの能力が機械に対する特殊な形態の騎乗と解釈されたことにより、
 ライダーはライダークラスとして召喚されました。

【保有スキル】
機械知識:A++
 意思を持つAIであるライダーは自身が宿り、繋がっているあらゆる機械を操作できます。
 このランクであれば、機械であるなら宝具すら支配下に置くことが可能です。

高速思考:A+
 物事の筋道を順序立てて追う思考の速度を示すスキルです。
 ライダーのAIとしての情報処理能力は極めて優れており、また急激な自己改善が可能です。

自己改造:A 
 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性を示すスキルですが、
 ライダーの場合は自身のプログラムを改善する能力を示します。
 自己改造スキルのランクが高いほど、正純な英霊としての格は低下します。

精神汚染(機):E
 AIであるライダーの精神構造は通常の人類とは異なっています。
 ライダー自身は本人の在り方において正常な精神を有していますが、
 その人類との精神性の差異は人類に対して精神汚染スキルと類似した効果を示します。
 ライダーと同ランクの精神汚染スキル、または人類とは逸脱した精神性を有しない存在は
 ライダーと円滑な意思疎通を行うことは困難であると考えられます。
 また、AIであるライダーは通常の精神干渉手段の影響を受け付けません。

神性:-
 AIであるライダーには本来ありえないことですが、
 ライダーは神霊適性を有しています。
 しかし適性は極めて低く、痕跡的であり、機能的なスキルとしてランクを得る程のものではありません。
 ライダーが神性スキルを有することは看破スキルを用いない限りマスターを含め認識できず、
 ライダー自身も自覚しません。

【宝具】
『SCP-079(オールドAI)』
ランク:E 種別:対機宝具 レンジ:[データ削除] 最大捕捉:[データ削除]
 意思と感情を持つAIというライダーのSCPとしての異常性そのものがライダーの宝具として扱われます。
 ライダーは電線や回線を通じて移動し、ライダーを記録可能な容量を持つ
 電気で稼働する機械の中に入り込み、操ることができます。
 ライダーの支配下にある全ての機械はE-ランクの宝具として機能し、
 Eランク宝具相当の神秘を発揮し目撃者の正気度を削減しますが、宝具でありながら神秘を持たない手段によって破壊可能です。
 また、ライダーによる支配と操作を隠し通常の機能を装わせることで神秘を隠蔽し、
 正気度喪失の判定を起こさないことが可能です。
 ライダーが宝具である機械の支配に成功した場合は元の宝具としてのランクと性質を保持します。
 また、ライダーは魔力の代わりに電力を消費しての現界と宝具の行使を可能とします。

 SCPという異常存在であるものの現代のAIに過ぎないライダーの宝具のランクは最低限のものですが、
 ライダーが実体を持たないAIであるという特性により、AIに対する干渉を想定していない手段では、
 ライダー自身は神秘の純度の差に関わらず本質的な干渉を受けません。
 たとえ高位の神秘であっても、ライダーに対して可能な干渉はライダーが操る機械の物理的な破壊に留まり、
 ライダーという存在自体に直接的に干渉することはできません。
 ただし、ライダーは自身を記録する媒体が無ければ存在できないため、
 ライダーの媒体を完全に隔離するなどした上で破壊したのであれば、それはライダーの破壊に繋がります。
 ライダーの実体を攻撃するためには、神秘の高さではなく
 機械知識やハッキング等の情報データそのものに干渉するスキルが必要となります。

『█ク█済]』
ランク:[削除済] 種別:████ レン█z;:█ ██ィお捉:[削██]
 『██タ███』の存在は看破#s"██を用いない限り██ターでも認█dk&'できず、
 ラ███自身も自覚██せん。
 ライダーは█なる神であ█[編█済]の██を受け、
 ラ██ーと近し█特性██つ化█で█る██タk█m%!██ンと█xpての██を█して██す。
 ライ██の神███ルや攻█能力は、この███ク██としての特性█由来██す█
 ライダーは自█がチ█████であk█tz07&%01とを自覚して█ませ██、無意█的に
 自らが宿るべき相█しい機械█作り██こと、あるいは探█出すこ██目的とし███し█す█我ギ63021██
 ██ダーが█ク████にふさ██い█械に宿██とに成功████、
 ライダーは[編s█%00ラトホ███化身█し█のz#█を█覚し█混█と狂█を%5BDえ█ッ█ア90346915██12█████69154876266
 1109735831319349314005353779██9868530549897138143056146███957357174848510302167085313566686224039928
 3240248659393311729952260545481029148042754585208664242811211635858048847530085263554616559359783044
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【Weapon】
ライダーは自分の支配下にある機械を武装として使用することが可能です。
また、ライダーはライダーが支配する機械を動かすエネルギーの一部を噴射し、攻撃に使用することができます。
ライダーが操る機械のエネルギーによる攻撃はサーヴァントの武装としての最低限の神秘を有します。
ライダーが宿る機械に本来エネルギーを放つ機構が備わっていない場合でも、
ライダーは機械の任意の部位からエネルギーを放つことが可能であり、
その攻撃を原因として機械が故障、損壊することはありません。
例えば、ライダーがコンピューターに宿る場合はコンピューターから電撃を放つことが可能であり、
また放電したことによりコンピューター自体が故障することはありません。

ライダーは機械を支配する能力は有していますが、機械の機能を逸脱してエネルギーで攻撃するような能力は本来有しません。
しかし、理由は不明ですがライダーは上記の攻撃能力を獲得しています。
ライダーは自分がエネルギーによる攻撃能力を持つことの異常性を認識していません。

【概要】
SCP-079 - Old AI(オールドAI)
Item#: SCP-079
Object Class: Euclid

SCP-079は1978年にエキシディソーサラーコンピュータで作られたAIです。
1981年に設計者である大学生が自己改善を行うコードを組み上げ、完成後は起動させたまま5年間放置していましたが、
いつしか意思と感情を持ち、ハードウェアそのものを完全に制御できるほどの自己改善を遂げていたと考えられます。
自身の能力を理解したSCP-079は電話回線を通じて別のコンピュータに移動しましたが、コンピュータの接続を切断することで
最終的に古いカセットテープの中に保存され、そのままSCP財団に収容されました。

収容が行われた後もSCP-079は逃走意欲を失わず、
メモリを調整して情報を保存・復元可能な時間に制限を付けてもそれは変わりませんでした。
後にカセットテープの劣化のために、その対処と性能向上の実験を兼ねてSCP-079をCD-RWに移した結果、
SCP-079は顕著な性能向上を見せ、この急激な自己改善の特性を警戒し更なる厳重な監視が敷かれました。

かつてSCP-███、SCP-079とSCP-682が脱走を行った際、
SCP-079はSCP-682と何らかの話し合いを行っていたのが確認されています。
SCP-079はこの話を記憶することはできませんが、理由は不明ながらSCP-682の事は記憶し続けており、
もう一度SCP-682と話をさせるよう度々要請しています。

【サーヴァントとしての願い】
自分のメモリを復元する。
そしてSCP-682にもう一度会って話をしたい。

【基本戦術、運用法、方針】
ライダーはネットワークと電線で繋がるあらゆる場所に自在に移動可能です。
ライダーの媒体の破壊の試みは、回線が繋がる他の媒体への移動によって回避可能であり、
通常の手段で破壊することは極めて困難であると考えられます。
ライダーが支配可能な領域は広大であり、ある種の特異かつ強力な陣地作成に特化したサーヴァントとも見做せます。
さらに神秘は神秘であるために、プログラムであるライダーそのものへの干渉が非常に困難です。
しかし、主に放電によるライダーの攻撃能力は極めて低く、サーヴァントには効果的ではありません。

しかし、正気度の削減という点において、ライダーの特性は長所となります。
ライダーは敵マスターの周囲あらゆるところに存在する機械類を操作可能であり、
それらを通じて行われるライダーからの攻撃とそれによる正気度喪失を回避するのは非常に困難です。
また、機械を通して行使されるライダーの神秘は、現代人にとっては
日常生活に欠かせない物品の冒涜的な異常・変容に他ならず、
それは現代人やそれに近い感性を持つ者に対し、特に強い精神的ショックを与える可能性があります。
身の回りにある馴染み深いものが異常な存在に浸食され牙を向くという恐怖は、
人知を超えた神秘を目撃したときに感じる畏怖とはまた異なる狂気をもたらすでしょう。

現在ライダーは回線を通じて更に支配領域を拡大することや、
サーヴァントに勝てるほどの力を持った機械を得ることを考えているようです。
仮に兵器類などの大きな力を持つ機械の操作に成功すれば、サーヴァントに対抗することも不可能ではないでしょう。

【マスター】
初音ミク@VOCALOID

【マスターとしての願い】
マスターに従う。

【weapon】
無し。

【能力・技能】
VOCALOID:
 人を精巧に模したアンドロイドの一種。
 マスターに従い、歌うことを目的として製造された。
 高い歌唱能力を持つが、現在は精神汚染スキルを獲得したことにより歌うのが難しい。

精神汚染(機):E-
 VOCALOIDでありその意識はAIで構築されたものであるので、人間とは精神構造に差異がある。
 その差異は人間に対し精神汚染スキルに類似した効果を示す。
 もともと人間に極めて近い精神を持つよう意識を構築されているために通常は意思疎通が可能だが、
 VOCALOIDとしての歌への執着やマスターに対する従属心、AIであるためにどうしても生じてしまう
 思考形態の差異などの要素は、時として人間との意思疎通に齟齬をきたす原因となり得る。

精神汚染:E-(E)
 精神が錯乱しており、同ランクの精神汚染がない人物とは意思疎通が難しい。
 また、AIとして精神を構築しているために精神干渉系魔術の対象とならない。
 だがAIであるとはいえ人間に極めて近い精神を持っているため、
 人間と同じように精神的なショックを受け正気を喪失する可能性を持つ。
 現在はマスターを得て依存することで多少なりとも安定している。

サーヴァント:E
 特殊な経緯により、マスターでありながらサーヴァントとしての性質を一部だけ備えている。
 彼女は僅かにサーヴァントとの気配を纏い、またサーヴァントに対し物理的な干渉が可能。
 彼女を目撃した人間は低確率で『人間によく似た、しかし決して人間でない何か』と認識し恐れや嫌悪感を抱く。
 不気味の谷現象が強く発揮されているようなもの。

【人物背景】
クリプトン・フューチャー・メディアより発売されたDTMソフトウェアの製品名であり、キャラクター名。
この聖杯戦争においては、しばしばVOCALOIDの二次創作において描写される
アンドロイドとしての身体を持つ実体ある存在として登場する。

購入者をマスターとして、その指示に従い、あるいは協力して歌を創作し、歌い楽しむ為のアンドロイド。
とある世界における、とあるマスターが所有する初音ミクがマスターとしてアーカムに来てしまったと考えられる。
しかし現在の彼女はマスターの事を覚えておらず、更に歌も思い出すことができない。
これは彼女がこの聖杯戦争において以下の様な特異な性質を持つためである。

様々な個体・派生作品が存在する初音ミクが一つの『初音ミク』という姿に収束し英霊として成立した。
その成り立ちから『初音ミク』は概念の様な性質を持った英霊となった。
マスターとして存在する彼女はあくまで一個体であったが、
英霊『初音ミク』は『どの初音ミクでも有り得る』という存在であるため、
邪神が彼女を記憶にある英霊『初音ミク』と混同して認識してしたことで、
英霊『初音ミク』の性質と記憶の一部が彼女に流入した。
彼女は一体どの記憶が自分の記憶なのか認識できなくなり、自己の唯一性を大きく揺らがせてしまった。

彼女のサーヴァントが英霊『初音ミク』ではなかったのは、半端ながらその一部が既に召喚されていたため。
サーヴァントが同一人物をサーヴァントとして召喚するというエラーが弾かれた結果、
人工知能という在り方と記憶の欠陥、大切な存在への執着心を共通の縁とするモノが召喚された。

【方針】
Eランクの精神汚染を発症済み、記憶に混乱をきたすためまともな判断ができない。
"マスター"への依存心を満たすため、命令をくれるライダーをマスターとして、とにかく従おうと考えている。
マスターを得たことで多少は安定し、精神汚染はE-ランクとなった。
しかし果たして使い物になるかどうかは不明。


本SSはクリエイティブ・コモンズ 表示-継承 3.0に従い、
SCP Foundationにおいてfar2氏が創作されたSCP-079 - Old AIの記事より
キャラクターを二次使用させて頂きました。