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《■》九頭竜天音&ライダー ◆Ee.E0P6Y2U



……反地球クラリオンという与太話がある。
その星は地球とは丁度反対側、太陽を挟んで「向こう側」にある為に見えないのだとか。
そして地球人を創造したのはほかならぬクラリオン星人であるというのだ。
トカゲのような生き物に自らの遺伝子を移植すること人間を創造した、クラリオン星人こそが造物主であり……







――人とは
――人とは何なのでしょうか……

人が人であることは、ただ生物学的にヒトであること以上のことを求められる。
ただ息を吸い最低限の栄養を摂取し何の言葉も発せず、その生命が繋がれることを生きているとは言わない。
他でもない人自身が、それを人でないと切り捨てる。

――まず人には

個がある。
人として生きることは、単にヒトという種族を越えた、その人個人としての生き方が求められる。
単に生存する以上のことを、たとえば文学とか絵画のような芸術に浸るとか、誰か別の個を恋願うことか、そういったことが「人間らしい」とされる。
自己表現という奴だ。
人は自分を自分で表現する必要があるのだ。それは場合によってはただ単に生きること以上に求められる。
だから逆に、社会の歯車となって黙々と働くことは、この世の中奨励されていないように思う。
それでは人ではない。社会は人を人として扱っていない。
国家を始めとする社会体制を批判する時、得てしてそんな言葉が使われる。
個を押し殺し、社会の秩序を求めることは、往々にして批判される。

――けれど同時に

社会、繋がりこそが人として最も大きな要素、人間らしさともされる。
「繋がり」は今や社会においてあらゆる面において否定されない。否定してはいけないものとなっている。
あらゆるメディア、創作物が毎日繋がりの大切さを訴えてくる。
コミュニケーション能力やコネといった要素の実利的な側面が強調され、人に不可欠なものであるという言説が巷にあふれている。
しかし、「繋がり」とは言ってしまえば個の否定だ。
サルトルを紐解くまでもなく、「繋がり」を突き詰めれば、そこにあるのが個の否定、実存の消失であることは優に想像がつく。

――矛盾している

「個」があるから「繋がり」がある。
けれど同時にその逆も――「繋がり」が「個」を殺すことだっていえる。
「個」を守る為に「繋がり」を強調し、結果として「個」を殺し、「繋がり」が消失する。
あるいはこの矛盾が、この相克こそが人らしさとでもいうのか。

「相克」

私のそんな懊悩を汲み取ったのか、目の前の青年はゆっくりと口を開いた。
一見して彼はただの書生だった。
私から見れば見慣れた――この国においては異物である――古風な書生の衣装をまとい、落ち着いた眼差しを私に注いでいる。
眼鏡のレンズ越しに見える瞳は柔らかなもので、しかし同時に深く暗い色を湛えていた。

「陰陽術にはどんな概念がある。陰陽五行という考え方だ。
 宇宙の全存在に霊的あるいは物質的な性格付けを要求する――それが五行。
 木火土金水を規定する哲理。これには相性と相克の別がある。
 たとえば木は燃えて火となる。これは相性がいい――相性という奴だ。
 逆に木は土から養分を吸い取ってしまう。これが相克だ」

彼――サーヴァント、ライダーは優しく語りかけてくる。
その声は聞き取りやすく、すっと耳に入ってくる。
そういった話し方を私は知っていた。
それは他ならぬ――父の話し方だ。
組織の上に立つ者として、自らの言説を市井の人々に敷衍する為の話し方。
私自身そういった場に立つことも多かったが故、ライダーが生前如何な立場にいたか想像することができた。


「つまり」

私は表情を変えず言葉を紡ぐ。

「人はそうした相克を抱えたものである、と」

言うとライダーはふっと笑みを浮かべた。
「そうだよ」と彼は目を細めながら言い、

「更にいうならば、個と個もまた相克している」
「個も……」
「そうだ。人と人は――喰い合うものだ。個は個であることを突き詰めれば、他の個の存在を許すことができない。
 故に喰う。
 喰わなくてはならない。
 人は人を喰って、そうしてようやく実存を得る事できる。
 人らしさとはつまるところコドクを意味している」

コドク――蠱毒か。
私は文脈より判断する。
古代より用いられた呪術の一種であり、それは蟲を始めとする多くの生命を互いに喰い合わせる……
人は――この社会は蠱毒であるというのか。

「……そして陰陽道こそが、このシステムの極地だ。
 元来陰陽システムと五行システムは別のものだった。陰陽とは<気>という万物の原質のプラスとマイナスの活動から世界の運航を説明する思想だ。
 この儒教・道教等の伝来を始まりとし、インド占星術を用いた密教とも結びつき、さらに景教までも取り入れた。
 そうして幾多もの個の集合体となって、陰陽道は生まれた。
 そしてこの体系こそが――」

――救済だ。

ライダーはそう口にした。
私は思わず目を見開く。
その言葉は――私には少々重みがあった。

「救済、ですか」
「ああ、そうだよ。
 コドクを突き詰める事で、人は逆にコドクから逃れることができる」
「――それは」

あるいは、と私は意を決して口にする。

「人を救う。■からの救済を意味するのでしょうか」

私はついにその概念を俎上に乗せた。

「人を喰い合わせているのは――■なのでしょうか」

■とは何か。
そのようなこと、今さら私は考えない。
当の昔にそんなことは答えが出ている。
■とは――試練を与えるものだ。
人に対して■は裁きを下す。それは絶対だ。
私にとってはそれだけでいい。それだけの存在だった。

「■、かい」
「ええ蠱毒を齎すものは――」

問題はそれを人がどう乗り越えるか。乗りこえるべきなのか。そういうことだった。
悪魔を身に宿し、■を打倒するか。
あるいは■に恭順し、社会を導くか。
それとも■に人の愚かさを示し「見捨てられる」か。
どんな方法でもいい。人が人として、■から逃れる世界を求めていた。
私と父は、ただそれだけを考え――それが罪と知りながら――救いの道を求めていた。

人は何時か滅ぶ。
他でもない■によって。
しかし、それをただ享受することなど――できはしない。
少なくとも父にはできなかった。
たとえそれが■の意志だとしても。

「……人が■の言葉を記した書物に、とある聖獣がいる。
 際限なき食欲を持つ、契約の獣」
「それは……」

言われずとも私はその伝承を知っている。
あの獣はヨブ記やエノク書に登場する。
■の傑作と呼ばれるあれは、死ぬまで延々と戦わせられる。
そして最期には――


「あの獣は最期、喰われるんだ。
 他でもない人によってね。これは選ばれし者達が人ならぬ力を手にする隠喩でもある」

私はライダーの思想を理解する。
ああなるほど――私たちと考えは同じだ。
全ては■がもたらすもの。
個の苦しみも、繋がりとの相克も、彼は理解している。
違うのは――そこからの解釈だ。
個の苦しみを、彼は苦しみとは解釈しなかった。
寧ろ高次元へと至る為の■が作り上げたシステムだと――この世界を肯定した。
故に蠱毒をなすことで、逆に蠱毒から逃れられる。■から救われると、彼は考えた。

――救済

私と彼は目指すところは同じだ。
共にその言葉だ。
しかしその解釈が違った。

――とはいえ

私は別に構わなかった。
元より私は――何でもいいのだ。
いかな教義に反していようと、どれほど■の道から外れようと、人を■から救うことができればそれでいい。
ライダーの考えを■がどう思うかは分からない。
だがどちらにせよ……

「分かりました」

そうして私は頭を垂れた。
それは服従の証だった。サーヴァントである筈の存在に、私は忠誠を誓う。
ライダーは満足げに私を見下ろしている。
これで彼は己が思想に準じるだろう。

――そして私は

ライダーを利用する。
蠱毒を用いて人を高次へと導く。
結果、■が彼の想像通り満足するのならばそれでいい。
怒るのならば高次存在として■に挑む。
■が失望して人を見捨てるのならば、それが一番楽だ。

――嗚呼、■よ

どうか私たちを
人間を

――見捨てて下さい









■がどこにいるのか。
それは誰にも分からないことだ。
だからこそ九頭竜アマネのような人は■から逃れる術を求めた。

けれど、
■はもしかするとこの星にはいないのかもしない。
人の律がある。
星の律がある。
それがこの地球に走る理であり、全てだ。

でも■はその上にいる。
宙の律と呼ばれるものがあるとすれば、それはきっとこの星にはいない。
その証拠――にはならないが、地球より離れた遥か彼方に一つの星がある。

その星の名は■.■.■.■であるという。

そして、その星は太陽の向こう側に――




【クラス】
ライダー

【真名】
向こう側に在る者(安倍星命あるいはその名はクラリオン)

【パラメーター】
(安倍星命)
筋力D 耐久C 敏捷D 魔力B 幸運E 宝具B
(クラリオン)
筋力A 耐久A 敏捷E 魔力A++ 幸運E- 宝具A

【属性】
秩序・悪

【クラススキル】
騎乗 A
乗り物を乗りこなす能力
幻獣・神獣ランク以下を使役し、乗りこなすことができる。
また、下記宝具により召還したものに限り神獣も乗りこなすことができる。

対魔力:E
魔術に対する守り。
無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

【スキル】
陰陽術 A
陰陽師としての技能。
このランクならば式神を始めとする陰陽術を自在に扱うことができる。

カリスマ E
軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘に置いて自軍の能力を向上させる稀有な才能。
小規模の集団ならば手足のように扱い、心酔させることができる。

擬態 A
内に潜む何か。このスキルにより「安倍星命」の姿を取ることができる。
スキルが機能している内はパラメーター及び性格は星命のものに準じるが、自我が著しく弱まる(あるいは星命が死ぬ)と本性を現す。
このスキルが外れた結果、代わりに以下のスキル、及び一部宝具(後述)が開示される。

原初の一 EX
アルテミット・ワン。
星からのバックアップで、敵対相手より一段上のスペックになるスキル。
「クラリオン」は太陽を挟み地球と対の関係にある為、少なくとも地球では機能しない。
筈なのだが、しかし「クラリオン」こそがもう一つの地球であるという説も……

【宝具】
『蠱毒の陰陽師(コドクノマレビト)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
陰陽師を率いる「安倍星命」が交わした契約が宝具となったもの。
ショウテンやラクシャーサ、セイリュウなどの組織において十二天将と呼ばれた悪魔を使役することができる。
更に陰陽師として「蠱毒」の儀式をなすことで旧約聖書に伝わりし契約の聖獣「べヒモス」を呼ぶことができる。

『孤独なる客人(コドクノマレビト)』
ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:-
宇宙より飛来した、とある星の絶対存在。生態系の頂点に立つ者。その存在そのもの。
地球の律とは全く異なる「向こう側」における存在。
いわゆるアルティメット・ワンだが、地球に飛来した時点で著しくその力を衰えており「安倍星命」の姿を取らなくてはならなかった。
何の因果か「神罰光」や「造物主の怒り」といった造物主を思わせる力を使う。


【人物背景】
出典は「デビルサマナー 葛葉ライドウ対コドクノマレビト」
宇宙より飛来し「食物連鎖の頂点。この星を喰らう者」
安倍星命の心に潜む形で地球にやってきていた。
……クラリオン星人というのは1950年代に観測された宇宙人の一種であり、一説によれば「もう一つの地球」からやってきた「人類の造物主」であるという。


【基本戦術、運用法】
「安倍星海」の状態ならばサマナーとしても陰陽師としても強力なサーヴァントとして活動できる。
マスターが魔力充実なのもあって継戦能力は高いだろう。
(あるサマナーの下位互換的な性能だが、それでも十分な性能といえる)
問題は「クラリオン」が表層に出た場合。アマネの魔力量でもその存在を保つことは難しく、また制御も効かない。


【マスター】
九頭竜アマネ

【マスターとしての願い】
神の試練を逃れる。

【能力・技能】
  • 魔力
compを持っていないのでスキル等は使えないが、巫女として多大な魔力を誇る。
これはイザ・ベルをその精神に宿していることにも依っている。

【人物背景】
出典は「女神異聞録デビルサバイバー」
将門会の巫女であり、胸はデカい。
今までの作品でいうところのLawルートの旗頭キャラだが、良心的かつリベラルな思考の持ち主。

【方針】
基本はライダーに従う。