《心理学》神崎蘭子&ランサー ◆HOMU.DM5Ns








一秒後に心臓に達しようとしていた剣を、他人事のように見つめる。
腰が砕けて動けなくなった自分に目がけて振り下ろされた銀色の刃。
玩具とは込められた濃度が違う本物の凶器。
触れれば肌が裂け、押し込めば骨が砕ける。
もうすぐ自分は死ぬのだと、否応なく理解させてくる絶対的な死の象徴。

だが何秒経とうと剣が達する事はない。
凶器は横に通った光の線に阻まれて、先に進めないでいる。
目の前に出現していたのは―――身の丈をゆうに超す巨大な槍。
そしてそれを持つ、突風と帯電と引き起こして自分と剣の前に躍り出たひとつの影。


それは―――"彼"の躰は、輝いてた。
全身を包んでいる、映画の衣装でしか見られないような時代がかった、豪奢な黄金色の鎧。
闇天を貫く光の眩さ。まるで夜明けの朝日だった。
人が憧れ。人が目指し。そして当たり前のように届かない、雲の遥かな上にあるべき太陽(ほし)。
暗中に輝く鋭利なる黄金の光は神々しさという表現さえ突き抜けている。
空に仰ぎ見るはずの太陽が目の前にある。地上を謳歌する生命にとって、それは絶滅の恐怖を招く光景だ。

間近で見れば眼も脳も焼き切られてしまう"彼"を、何故か怖いとは感じなかった。
触れずとも本能として分かる、本物の武具の威容。金属の質感。
そう、"本物"。彼の纏う全てに虚飾は無く、本物だけで満たされている。
容易く剥がれるメッキなんかじゃない。世界中を探しても、この光を持つ人は彼しかないだろう。
姿でなく魂として、そんな価値を在り示す貴き幻想。
形は違えどその輝きは、わたしたち(アイドル)が昇る階段の頂にあるものだと思ったから。
見た目の怖さなんて、その時は頭から吹き飛んでしまっていたのだ。


赤き光―――炎を巻き上げながら振り上げられた槍が、剣を持ち手ごと焼き尽くし、斬り裂いた。
その衝撃音で、度重なる異常事態に呆けていた意識がやっと我に返る。
さっきの相手がもう見えないと判断したのか、"彼"は尻餅をついて倒れていたこちらに向き直った。

見知らぬ誰かに突然襲われて。初対面の人に守られている。
夢と絵本でしか見たことのない光景。ガラスの靴を渡される灰かぶりのような、冗談みたいな状況(シチュエーション)。

―――きれいだな、と。
目を奪われそうになるその姿を見て、最初に抱いたのはそんな感懐だった。



「召喚直後に居合わせた故に、こちらの判断で対応させてもらった。
 正式な契約のないまま動いた非礼を詫びよう」

声は、研ぎ澄まされた雰囲気に似合わぬ穏やかなものだった。
最初の言葉の内容は、なんと謝罪だった。
気取ってるわけでもない、ただあるがままの自然体で語りかける。

目と目が合う。瞬間、雷鳴のように走るなにか。
心臓が痛く、血管は収縮して、顔から熱が引いていく。
体中を巡る謎の不快感も今は忘れる。
男が次に紡ぐ声を静かな心地で待っていて、それどこじゃなかったから。



「改めて問おう―――お前が、オレを求めた主(マスター)か」



投げられた言葉。
邪神の微睡の庭の中、少女と英霊は出会いを果たす。
時計の針が、運命が動き出す瞬間を密かに刻んでいた。




神崎蘭子は神秘を愛している。
ただそれは宇宙の真理といった哲学的高尚さを求めているわけでもなければ、
数多の魔術師のように知識欲や権威欲に当てられたわけでもない。ただ単に好きだったからだ。
魔法とか魔王とか。天使とか堕天使とか。
「そういったもの」を面白いと感じたから、気分の赴くままにのめり込んだだけのこと。
実際にそれがあるかどうかなど、あまり重要なことではなく。
設定を作って、役を演じて、楽しくなれればそれでもう充実していた。

だから机にこれ見よがしに放置されていた、いかにもな意向を施された銀色の鍵に心を刺激されて、
不用心に断りなく弄ぶようなことにも、特に疑問に思いはしなかった。


聖杯。魔術師。英霊。サーヴァント。
どれも常なら目を輝かせ、諸手を挙げ、歓喜の声を鳴かせるような千山の宝物。
だがそこに「戦争」というワードが付くだけで気持ちは陰鬱に沈んでしまっていた。
蘭子が憧れるのは幻想であって、現実の殺し合いに歓びを見出すタイプではなかった。むしろ大の苦手だ。

そしてもう一つ。
求めていた本当の幻想。夢に見た事すら忘れていた記憶。
晴れ渡る蒼穹。そこで舞う十二の翼。傷ついた悪姫。掌から迸る氷炎。緑色の星晶獣。魔王ブリュンヒルデの降臨。
魔法が栄え、不思議な種族に溢れた、抱いた理想がそのまま形になったような世界。
それは確かにあった、少女達の冒険の足跡だった。
もう一度あの場所に旅立ちたい。剣と魔法の世界を味わいたい。
遊園地に行くことをせがむ子供と変わりない程度の『願い』。
思い出した後も募る思いはとめどなく、いつか本当に叶う日を夢見ていたのを欺瞞だとは、とても言えない。

一度では信じがたい事実でも、二度体験すればもう認めざるを得ない。
だからこそ、聖杯戦争というこの事態そのものについては、蘭子は素直に受け止めていた。


頭に刷り込まれたルールにある存在。聖杯の記録より参加者に与えられる過去の伝説の再現者。
サーヴァントと称されるそれは、まだ蘭子の元に表れていない。
これからどうするにせよ、サーヴァントがいなければ何も始まらない。
神話の英霊と対面する機会自体には興味はあった。ないわけはなかった。
何をすれば出てくるのかは知らないが、いない以上は呼ぶ準備はしようと思ったのだ。

日中に数少ない和訳済みのオカルト本を買い、召喚に必要そうな雑貨をフィーリングで集めた後。
宿舎を抜けて密かにサーヴァントの召喚を試みた蘭子は、そこで「敵」の襲撃を受けた。
人気のない場所を独りで行動するマスター、しかもサーヴァントを連れてないとなれば当然の結果だ。
だがその結果が新たな因となり、サーヴァントは蘭子の前に表れ敵を撃退せしめていた。




「こ、心地の良い夜ね……」

時刻は夜。
冷えた、しかし湿った空気。
「286プロダクション」の海外ライブでの宿泊施設より、僅かに離れた場所。
初めての邂逅から数十分あるいは一時間後、神崎蘭子は初めての挨拶を傍らの青年に告げた。

銀の巻き髪。白い肌。紅玉の瞳。黒と白のゴシック&ロリータの衣装。
整った顔立ちには蕾が開いてないあどけなさが残っており、
服装と合わさってさながら生きた人形のような神秘さがある。
口を開くことがなければ、神崎蘭子はそうした雰囲気で見られる少女だった。

「大気に妖気が渦巻いている。街の人間全てを呪殺して余りある波動を誰彼に矛先を向けてるわけでもない、
 遍く生命の営みを嘲笑うかのような陰湿さだ。
 それを涼風と流してみせるとは、実に大した肝だな」
「う……」

予想と違った返しに低くうなだれる。
せっかく来てくれた英霊と言葉を交わしてみよう、という目論見は見事に外れた。
皮肉にも聞こえる青年の言葉は、蘭子の心を針のように小さく刺す。

無造作に伸ばされた白の髪。
前髪に隠れた鋭い凶眼は幽鬼、嵌めた貌は色が薄くまるで亡者のよう。
白く痩せ細った体と胸に埋め込まれた赤い宝玉が、その凶悪な印象をさらに強める。
そんな青年が、蘭子に宛がわれたサーヴァントだった。



「あ、アルテミスの加護が夜を照らしているわね……」
「あの光は亡者の肌よりも蒼白だな。オレには死出の旅路に繋がる門にしか見えないが」
「うぅぅ……」

さらに小さく縮こまる。
意思疎通が上手くいかないのは自分の日常ではままある事だが、真面目に返されるのは初めてだ。
元より人見知りの性格なのだ。その上恥ずかしがり屋ときてる。
話題は拙く、途切れ途切れで要領を得ない。
相手が強大な英霊であることがかえって気持ちを萎縮させている。
もし契約を結んだマスターでなければ、その輝きだけで精神を焼かれていただろう。

「くう、我らの「瞳」は同じ色をしていないというのか……」
「おかしなところを気にするのだな。オレと目の色が違うからといってどうもしないだろうに」

噛み合わない会話劇が続く。
見劣りしてる、と蘭子は感じる。こんな眩い英霊を扱うには、自分なんかでは荷が勝ち過ぎていると。
宝の持ち腐れ、という諺のままだ。せめて趣向に合うサーヴァントであればまだ話も進んだろうだが―――


「……いや、そうか。確かに右(こちら)はおまえと同じ色をしているな。
 邪視ゆえあまり見せられたものではないが―――」

伸びたままにされた前髪は青年の顔の右前面を覆っていた。
その髪をおもむろに手でかきあげると、隠れていた右目が露わになる。


―――生い茂る森の深緑色の左目とは逆の、烈火に染まった瞳。
それを見て、蘭子の"何か"が、ガチンと音を立ててスイッチが入った。

「…………………きれい」

呟きに自覚はない。無意識に出た感慨だ。
赤い瞳―――正確には別々の色をした両目に見惚れているうちに体が動いているのにも気づかない。
鼻をくすぐるこそばゆさに我に返る時には、互いの髪と肌が触れ合う距離まで近づいていた。

「――――――っっっ!!!」

羞恥に白い頬から耳まで真っ赤に変えて飛び退く。
顔を覆う手すら激しい熱を持っていた。
一方のサーヴァントはと眉ひとつ揺らぐ事なく、不思議そうに見つめている。

「今のは、」
「き、禁忌に触れるな!」
「そうか」
「………………」
「……………………………」


何を話せばいいのかまったく分かず、終わらない沈黙に頭を抱える。
他人と関われず、自分の世界に引きこもっていた昔の自分に戻ったみたいで自己嫌悪する。
こんなマスターでは失望されてしまうかもしれない。いや既にしているのではないか。
ざわつく不安が浮かんで来ようとした時。

「先ほどからずっと戦意が薄いままだが、元より戦う意志がないのか、
 それともオレの力では不服ということか。我が主よ」

自らは語らず、問いかけに答えるのみだった青年のサーヴァントの方から声をかけてきた。

「我が主……?」
「そうだ。お前はオレの主、即ちマスターだ。 
 オレの助力を乞うお前の声に応じ、オレはサーヴァントとしてここに来た。お前の願いを叶える為にオレはここにいる。
 勝利を望むなら我が槍の暴威を以て敵を焼き尽くそう。ただ生存を望むのなら我が鎧の威光で災禍を退ける覆いとなる。
 オレが見込み違いの英霊であったのは面目ないが、この誓いを破る気はないと―――」
「え、あ、待って!そうじゃなくて……!」


謙虚な態度で、本当に申し訳なさそうにした顔。
なにか、途轍もない勘違いをさせてしまっていると知り慌てて訂正する。

「今は、我が魔力が足りぬばかりに言の葉に思いが乗らなくて、その……」

どうすればいいのか。どうすればこの誤解を解いてもらえるのか。
蔦のような不安に絡まっていた頭が、一つの指向性を得る。
戦う覚悟がなくとも、せめてこの英霊と齟齬なく言葉を交わしたいと―――。

「いや、今は然程供給は必要ない。
 お前の魔術回路から回される分で現界には足りている」
「はえ?」

よく、分からないことを言ってきた。
聞いたこともない単語と自分とが結びつかず、疑問符が浮かぶ。

「マスターからの魔力提供は現状問題ないと言っただけだが?
 契約の因果線(ライン)と経路(パス)を通して、お前から魔力が流れる感覚は間違えようもない」
「我の内に真なるエーテルが……?え、えええーーー!?」

サーヴァントを召喚した直後、体にのしかかってくるような気怠さを思い出す。
体内を得体の知れない不純物が巡る気持ち悪さ。それこそまさにサーヴァントへの魔力供給の証だったのだ。

「魔術師の才能は血によって紡がれるというが、源流を辿れば全員が先天的な回路持ちだ。
 どうやらこの世界に招かれたことでそれが開いたようだな。それとも他に要因があったのかは知れないが」
「あ、あわわ、どうすれば……」
「どうもこうもない。自らの内にある力は自らで鍛えるしかない。
 武芸としてマントラは学んでいるがオレも魔術師なわけではないからな。済まないが指導は出来ん」

サーヴァントはそう言うが、蘭子には思い当たる節があった。
翼を生やし、魔法を操り謳歌した魔王時代。
あの時間が真実である限り、残滓がまだ体に滞留し、この街に来た事で影響が生じた。
そう考えれば、一応の理屈は整う。

「これも蒼の世界で得た星晶の加護か……?
 我が下僕に魔力を供給する縁になるとは、かの星晶獣の使い手に感謝を―――」



"―――――――あ"



抜けていた穴があることに、そこで気づく。
まだ自分は、この英霊の名前すら聞いていない。
いや、それ以前の問題だ。なんて失礼な真似をしていたのか。
初対面の相手に自己紹介すらなんて、アイドルとしても人としても当然の礼儀なのに。

「…………よしっ」

座り込んでいた体を持ち上げる。
高鳴る心臓を押さえつけ、腹に力を込める。
大丈夫だ。あの時よりも自分は少しは成長している。
ただ思い出せばいい。あの日、至高の座に着くまでの道のりを。
歩んだ足は覚えている。踏破の経験は決して嘘になりはしない。
己が名を思い出せ。この身に宿る証を示せ。
手に入れた栄冠。研鑚の結実。
アイドルにおける頂点のひとつのカタチ。



其は即ち、『シンデレラ・ガール』!



「―――――――傷ついた悪姫、第二形態覚醒っ!!!」


叫ぶ。
萎えかけた精神(こころ)を手で思い切り叩く。
英霊は細切れの目を見開いてこちらを見る。
ここにいるのは彼ひとり。たった一人の観客に向け、己が心を告げる。

「待たせたな我が下僕よ!
 これより、我らの血と魂の盟約を交わさん!」

太陽の具現のように光り輝く本物の英霊と比べれば、自分の言葉など薄っぺらい妄想事かもしれない。
しかしアイドル、神崎蘭子はこの形で世間に出ている。
『このままでいい』と肯定してくれた人が後押ししてくれた。この姿を応援してくれるファンがいた。
それを、裏切りたくない。たとえここで否定されようとも、蘭子は自らを貫く事を決めた。

「聞くがよい。我が名は神崎蘭子!
 遥か十四の歳月より前、かの地の火の国より舞い降りて産声を上げた!
 灰かぶりの降誕に赴いて得た真名は、「Rosenburg Engel(ローゼンブルグ・エンゲル)」。
 蒼の世界での第二の名は傷ついた悪姫・ブリュンヒルデ。
 黄昏の終末に臨む堕天使にして魔王ぞ!」
「生贄に相応しき供物は禁忌の果実。魔力を高める真紅の秘薬こそが至高……。
 戯れ時には、神の目を欺きグリモワールに術式を刻んでいるわ……!」

名前。職業。仕事内容。好きな食べ物に趣味。伝えたい思いを言の葉に乗せる。
死を恐れない、という境地とは違う。これが死に繋がる行動だと、正しく理解していないがゆえの無知。
あるいは、自分のアイドルの在り方を否定されるのは、彼女にとって死より辛い事なのかもしれない。

息を切らしながら自己紹介の宣言を負え、サーヴァントの様子を窺う。
嘲笑するか。それとも唖然とするか。
覚悟はしても、やはり自分を否定されるのは苦しい事で―――


「―――承知した。
 真名を告げたその礼に応え、オレもまた真名(な)を明かそう。
 我が名はカルナ。太陽神スーリヤの血と威光を引き継ぐ一振りの槍。
 此度は槍兵(ランサー)のクラスとして現界した」
「――――――!」

返って来たのは侮蔑とは程遠い、誠意に満ちた言葉だった。
青年―――ランサーは厳粛な、それこそ主君に傅く従者の姿勢で、アイドルの少女の前で跪く。

「此処に契約は交わされた。
 我が身は汝の元に。我が槍は汝の手に。
 この命運を汝に預ける事をここに誓おう。我が主、神崎蘭子よ」

穏やかな声の裏には、力強い意志。
伝えた言葉に責任を持ち、その通りに振る舞うという誓い。

ああ。応えてくれた。報いてくれた。
自分の必死の声を捨てずに拾い上げてくれた。
ただ自己紹介をし合っただけなのに嬉しさがこみ上げる。
一歩を踏み出して名前を読んだ日と同じ、誰かの世界と結びついた歓喜があった。


「―――うむ、うむ!よかろう!
 既に魔力は満ちた!我が使命、我が波動は此処に在り!
 共に魂を共鳴させようぞ我が下僕!いや、我が友よ!アーッハッハッハッハッ!!」

結局、出来たのは僅かな前進。
サーヴァントとの意思の疎通という聖杯戦争では初歩の初歩の段階にこぎつけただけ。
叶えたい願いは定まらず。根本的な行動も決まってすらいない。

だから決められるのはひとつだけだ。
帰りたい居場所がある。やりたい事がある。会いたい人がある。
その程度しかなくて、それだけでよかったのだ。



「――――――」
「ナーッハッハッハ………………わ、我が友?何かあるのか?」

感情を表に出さず冷徹にすら映るランサーの表情が、一瞬人間味を帯びた顔つきを見せていた。
一見すればまったく変わりなく、蘭子も具体的に言い表せない、ほんの微かな変化。

「……いや。ほぼ初対面で友人呼ばわりされたのは生前も合わせて二度目でな。
 少々、昔を思い出した」

瞳から漏れたは、僅かな懐旧の念。
その裏に隠れるものがなんなのか、蘭子は察する事ができなかった。
オカルト書の類は嗜んでいるが、そこには趣味に偏った浅い範囲でしかない。
故に蘭子は知らなかった。マハーバラタの英雄、カルナの過去。
優れた力と徳を備えた光の道に生まれながらも悪と蔑まれ続けた、暗い闇の中に呑まれた生前の話を。




【出展】
Fate/Apocrypha + Fate/EXTRA CCC

【CLASS】
ランサー

【真名】
カルナ

【属性】
混沌・悪(本来は秩序・善)

【ステータス】
筋力B 耐久C 敏捷A 魔力B 幸運A+ 宝具EX

【クラス別スキル】
対魔力:C
 二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。
 ただし宝具である黄金の鎧の効果を受けているときは、この限りではない。

【固有スキル】
貧者の見識:A
 相手の性格・属性を見抜く眼力。
 言葉による弁明、欺瞞に騙されない。
 天涯孤独の身から弱きものの生と価値を問う機会に恵まれたカルナが持つ、相手の本質を掴む力を表す。
 耳に痛い本質を直球でぶつけるが故に、カルナは他人に嫌われやすい。

騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を自在に操れる。
 ライダーのクラス適性も備えるほどランクが高い。

無冠の武芸:-
 様々な理由から他者に認められなかった武具の技量。
 相手からは剣、槍、弓、騎乗、神性のランクが実際のものより一段階低く見える。
 真名が明らかになると、この効果は消滅。
 余談だが、カルナの幸運のランクは自己申請である(実際にはDランク相当)。

魔力放出(炎):A
 武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
 カルナの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に宿る。
 最大出力なら周囲を焼き尽くし、高速で飛行することも可能だが、それにかかる魔力消費も莫大。

神性:A
 太陽神スーリヤの息子であり、死後にスーリヤと一体化するカルナは、最高の神霊適正を持つ。
 この神霊適正は神性がB以下の太陽神系の英霊に対して、高い防御力を発揮する。

【宝具】
『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)』
ランク:A 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 カルナの母クンティーが息子を守るためにスーリヤに願って与えた黄金の鎧と耳輪。
 カルナの肉体と一体化した、太陽の輝きを放つ強力な防御型宝具。
 神々の威光である鎧は、神秘への耐性なき者には目を焦がす灼熱の太陽に見えるだろう。

 光そのものが形となった存在である無敵の鎧。
 物理・概念とわずあらゆる敵対干渉を削減する。
 これがあるかぎり、カルナにはダメージ数値は十分の一しか届かない。
 その強度たるや、真名解放したA+宝具の直撃を受けてもほぼ無傷、
 電脳世界の聖杯からの強制消去にも耐えてしまうほど。
 例外は、鎧を通り抜けて体内に直接干渉する類の攻撃。
 この鎧はカルナの任意で他者に譲ることが可能である。

『梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)』
ランク:A+ 種別:対軍、対国宝具 レンジ:2~90 最大捕捉:600人
 『梵天よ、地を覆え』にカルナの属性である炎熱の効果を付与した奥の手。
 クラスがアーチャーなら弓、他のクラスなら別の飛び道具として顕現する。
 ランサーである現在は熱を伴った槍の投擲となる。その一撃は核兵器に例えられるほど。
 応用として、槍を空に飛ばし数ターンに渡って流星群のように炎を降らせる芸当も可能。

『日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)』
ランク:EX 種別:対軍、対神宝具 レンジ:40~99 最大捕捉:1000人
 一撃のみの光槍。雷光で出来た必滅の槍。
 神々の王インドラがカルナから黄金の鎧を奪った際に、差し出すカルナの姿勢があまりにも高潔であったため
 それに報いねばならないとこの『雷槍』を託した。
 使用時には『日輪よ、具足となれ』を自身の体から引き剥がして槍に形成し、
 神々をも打ち倒す究極の一撃を放つ。発動後に黄金の鎧は消失する。
 鎧を破棄しない限りは通常の槍としても使用が可能で、真名解放後も槍だけは残る。
 この宝具を使用せずカルナの鎧が失われた場合は、発動しても雷槍の威力は大幅に減じることになる。

【SKILL】
『梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)』
 『梵天よ、我を呪え』の元となる、バラモンのパラシュラーマから授けられた奥義。
 目からビームを撃つ。
 ……実際は眼力を視覚化したもの。真の英雄は眼で殺す。


【人物背景】
インド二大叙事詩『マハーバラタ』に登場する、倒される側の英雄。
多くの優れた力を授かりながら、多くの理不尽な不幸を背負い悪として討たれ、
それでもなお人も世も恨むことをしなかった施しの英雄。
その最強の武器は神の血筋でも槍でも鎧でもない、己の『遺志』である。

【サーヴァントとしての願い】
マスターに従い、その命を庇護するのが彼にとっての報酬だ。





【出展】
アイドルマスターシンデレラガールズ+グランブルーファンタジー

【マスター】
神崎蘭子

【マスターとしての願い】
かつて蒼空の世界に転生し、前世である漆黒の翼を纏う傷ついた悪姫・魔王ブリュンヒルデの記憶
(シンデレラファンタジー ~少女達の冒険譚~ での体験)が蘇えってしまい、もう一度夢の世界に行きたいと潜在的に願っていた。
結果彼女の夢は叶うこととなる。夢は夢でも、邪神の午睡だが。

【weapon】
強いて言えばスケッチブック。
描かれている自作のデザイン衣装、羅列される文章は見た者によっては精神にダメージを受けて死ぬ。見られた蘭子も死ぬ。

【能力・技能】
STR:8 CON:10 SIZ:9 INT:10 POW:11 DEX:12 APP:16 EDU:10 SAN:55
アイデア:50 幸運:55 知識:45 HP:9 MP:11+?
芸術<歌>:85 信用:60 言いくるめ:35 説得:25

『シンデレラガール』
アイドルにおける頂点の一つの形に位置する灰かぶり姫(サンドリヨン)。
求められる要素の高さのみならず、言葉に表せない運命すら味方につけてこそのシンデレラである。
アイドル活動に関わる全ての技能、行動で出た数値にプラス10するボーナス技能。

『中二病(80)』
思春期特有の奇病。微笑ましくも痛々しい、紅蓮の闇に堕ちし呪い。
だが突き抜ければそれは芸能界に通用する強力な武器となる。
『心理学』等の技能判定に成功しないと他者は言葉を理解できない。判定を重ねれば成功率は上昇する。
また、正気度判定時にこの技能の数値を使用することができる。
ただしその際必ずSANを-1する。さらに失敗するとSAN喪失時に更なる減点が入る。
一時的以上の狂気に陥った場合、種類は『妄想(自己の世界に入り込む)』に固定される。
なお、流血などのホラー、スプラッタな事態には使用できない。つまりあまり役に立たない。
あくまでサーヴァントの視認など、凄惨な光景に直結しない事態には有効な程度。

『オカルト(25)』
本人の好きなものを見ているだけなので、神話の知識には偏ったり浅かったりするようだ。

『魔術(??)』
かつて魔術が存在する世界に触れた影響か、あるいはこの邪神の世界による祝福(呪い)なのか、
はたまた奥底に眠っていた力が解放されたのか。
魔王時代に得ていた魔法力の残滓……即ち魔術回路が発現してしまっている。
素養は現時点では不明。MP値に補正が与えられる。

※数値、技能は適当です。深く考えないでください。

【人物背景】
神崎蘭子は中二病であるが、邪神の知識や本物の殺し合いに喜ぶほど外れた人間ではない。
神崎蘭子は少女であるが、同時にプロのアイドルだ。
神崎蘭子にとっての戦いとは、アイドルとしての夢と誇りを捨てないことに他ならない。
やれることは少ないが、やれることをやらないことはしない。それだけは決めている。



【基本戦術、方針、運用法】
白髪オッドアイビジュアル系オカンサーヴァントと銀髪ツインテアルビノゴスロリ邪気眼系アイドル。
サーヴァントとして比類なき力を誇るカルナだが、必然マスターにもそれに見合った力量を要求する。
マスターは特殊な環境で魔力を得ているが、現状は最低でもジナコ以上は保障する、といったところ。
一度戦闘を開始すれば早々後れを取りはしないので、正気度の問題も含めて迂闊に攻めて敵を作る行動は戒めるべし。

魔王だ堕天使だと言ってる蘭子だが、そのわりにホラー系が大の苦手。邪神など本来もってのほかである。
しかしその独特の感性は、スプラッタ系でない限り魔術やサーヴァントにも多少は耐性があるかもしれない。
……要するに世間ズレしてるということだが。
のめりこむとクトゥルフTRPG冒険者特有の「いわゆる本物」になるので、そこだけは注意が必要。

だがはっきり言ってこの主従において戦力の問題は二の次で、最大の障害となるのはコミュ力の欠如だ。
熊本弁使いの蘭子では、下手をすると狂信者並に意思が疎通しない危険がある。
頼みのはずのサーヴァントも、肝心な事を黙っていたり要らぬ爆弾を(親切で)つついたりして敵を作りかねない。
戦闘回数の現界も鑑みれば、如何に他主従と友好関係を築けるかが生死を分けるといっても過言ではない。
幸いカルナの戦闘力は同盟の材料にもなる。頑張って会話ロールに励んでもらいたい。

……尤も。
邪神聖杯の設定上、その「友好関係を結ぶ」というのが選択肢の中で最大難易度なのだが。



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