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《隠れる》白レン&キャスター◆7.5A2XKHMQ



「――これにて終了にございます。お客様、お忘れ物のないようお帰りください」

舞台上のピエロの言葉を背にして、テントから出る。
既に日は陰り、一帯は闇に覆われていた。


――この街にサーカスが来るなど、珍しい。

自分がいつからこの街に居たのかも覚えていない胡乱な頭で、そんな事を思う。
演目も役者の顔も隣にいた筈の■■■■の事も、浮かび上がっては泡のように消えてゆく。
何も覚えていない。
何も、何も、何も、何も、何も、何も、何も、何も、

「どうなさったの? ふふ――まるで、帰り道がわからないみたい」

白い、
少女が立っていた。
今の季節は何だったか。
少女の周りには雪が降っている。

「お帰りはあちらよ、お客様。では――良いユメを」

白猫が通り抜ける。
雪原に足跡を残すこともなく。
                  /錯乱。

逃げないと。
何処から誰から逃げるのかも分からぬまま、最後に残っていたその思考に飛びついた。
この雪原は    だ。
幻像《イリュージョン》。
奈落《アビス》、混沌《ケイオス》、迷宮《ラビリンス》。
                  /妄想。

走り出す。視界は雪に覆われている。
道化師の仮面が浮かび上がる。
仮面を外した下にあった貌を見たのは、今なのか先の事だったのか。
――蒸発する。
脳《ブレイン》が溶ける《ダムド》ようだ。
だ。だ。だ。
だ。だ。だ。だ、だだだ。だだだだだ。だだだだだだだ。ば。
              /タイプ、死異。

雪の中に赤紫が舞う。
あたまのなかのこねられた脳味噌は、
――もう帰れない、
と言っていた。


   ▼  ▼  ▼


――二人の少女がいた。
一人は黒、一人は白。

『………………』
『今さらなんのつもりレン。貴女は私を拒絶した。
 昏いところに閉じこめて見ないフリをしてきたのよ。貴女に私を止める権利なんてないわ』
『………………』
『バカにして、同情なんていらない……! 
 いいわ、ここで貴女を倒して、わたしが貴女になってあげる……!』


――二人の少女がいた。
一人は青、一人は赤。

『え!? キミは…ボク!?』
『そう ボクはキミだ キミとボクは おなじなのさ』
『なんで……あ もしかして!
 キミってば ボクのまねをして にんきをとろうとしているな!?』
『にんきだけじゃない
 ボクはキミの すべてをうばう
 キミをたおして ボクが■■■として いきていくんだ』


   ▼  ▼  ▼


――二人の少女がいた。
一人は白、一人は赤。
無論――彼女達は架空都市アーカムに招かれたマスターであり、サーヴァントである。

白い少女――レン、という名の夢魔の、その一面。
タタリと呼ばれた吸血鬼としての性質を持つ彼女は、人ならざるモノの世界に生きるモノである。
その彼女が如何なる過程を辿ってこの街に姿を表したのか――。
それを他者に語った事は、未だ無い。
ともあれ、彼女の性質は、この街で行動を制限される事を意味しない。
しかし現在の彼女の姿形は朧げであり、気配もまた幽かなものとなっている。

「――別に、構わないけれど。もう少し融通は利かないの、キャスター?」

彼女の現状は己のサーヴァントの影響によるものである。
常に発動するキャスターの宝具は、サーヴァント自身だけでなくマスターにも作用を及ぼしている。
『真夏の雪原』の内部でなければ、今の彼女は戦闘を行う事も困難だろう。
もっとも――他者を自身の世界へと取り込む事を可能とする彼女にとって、それはさしたる問題ではないのだが。

「ふふっ――ごめんね、マスター。ボクの宝具って、ボクが止めようと思っても、止められないんだ」

薄く微笑う赤の少女――キャスターの声の響きに、マスターへの悪意はない。
それと同様に、自らの象徴、その身を英霊足らしめる宝具への想い、憧憬、執着――そういった感情もまた、欠けていた。

「そう。捨てられるのなら捨てたい――という訳かしら」
「うーん、そうでもないかも。だって、ボクは『キャスター』なんだ。いまのボクはサーヴァントとして存在してるんだから――」
「貴女は『アルル・ナジャ』とは別の存在――そう言いたいの?」


――キャスターのサーヴァント。栗色の髪と輝く瞳を持つ少女、アルル・ナジャ。
その英霊は、語られる物語によって異なる性質を持つ。


――曰く。
魔導学校を目指す試験の途中、闇の魔導師に囚われた彼女は、逆に魔導師を撃退。
更には、自らの妃になれ、と迫る魔王サタンをも倒し、新たな仲間を得て魔導学校への旅を続けた、という。

――曰く。
魔導書に封じられた禁断呪文オワニモを解放した彼女は、一度はその呪文を「利用価値がない」としていた。
しかしその後、深い理由など全くなく迫り来る魔物達と漫才を繰り広げつつ、呪文を乱発する羽目になった、という。

――曰く。
異世界《ガイアース》の勇者ラグナス・ビシャシと遭遇した彼女は、戸惑いながらも彼に協力。
仲間達と共に世界を脅かす次元邪神ヨグ・スォートスを打倒した、という。

幼少期から一流の魔導師となるべく勉学を重ね、時には色気を用いて魔物を騙す強かな面を持つ彼女。
学校に通う様子もなく一軒家に住み、巻き起こる騒動を解決しようと奔走する彼女。
矛盾を抱えながらも、物語が語られる限り彼女はアルル・ナジャであり続ける。

――キャスターのサーヴァントは、自らがアルル・ナジャである事を否定する。


「――呆れた。貴女自身がどう思おうと、貴女は『彼女』よ。そう定義されている以上、それは変えられない」
「そうかもしれない。でも、いいんだ。だって、ボクがそう思ってるんだから。だから――ボクの願いは、もう、半分は叶ってる」
「そんなサーヴァントに倒されたサーヴァントも哀れよね。強者の余裕?」
「ふふふ――運がよかっただけだよ。それに、急にマスターに雪原に誘われちゃってたから、あのマスターの方はのーみそぷーでばたんきゅーしちゃってたじゃないか」
「なにそれ? 今時、白痴美なんて流行らないと思うわよ」
「へえ。――マスターが好きな人って、マスターとは別の『レン』にはあんまり関わってないみたいだけど、そういうのって不安なの?」
「はあ!? ちょっとお、人の記憶勝手に見るとか、それ私がやる方だから! わーたーしーがー!」


   ▼  ▼  ▼

『まけた………?
 このボクが………まけた……
 ボクは アルルになりたかった
 ただ それだけなのに…』
『キミは ボクにはなれないよ
 だって キミはキミだから
 だれかのかわりなんて だれにもできないんだよ』
『…ボクはボク アルルじゃない アルルには なれない…』


『………………』
『いいわ、敗者は大人しく勝者に従ってあげる。
 どうせ長続きはしないんだもの。貴女が壊れてしまうまで、一緒にいてあげるわレン』
『………………』
『貴女がいればそんなコトにはならない、ですって?
 ……フン。便利に使われるのは我慢ならないけど、
 まあ、信頼されてるかぎりは力になってあげるわよ』


――二人の少女がいた。
一つのカタチから生まれた少女達は、一人に還る事無く、そこにいた。


【クラス】
キャスター

【真名】
アルル・ナジャ(ドッペルゲンガーアルル)@ぽけっとぷよぷよ~ん

【パラメータ】
筋力:にがて 耐久:なかなか 敏捷:そこそこ 魔力:ばつぐん 幸運:すごい 宝具:すごい

【属性】

【クラススキル】
陣地作成:にがて
ダンジョンには潜る方。

道具作成:にがて
カレーなら作れる。

【保有スキル】
ぷよぷよ:とくい
ぷよぷよ勝負が上手い。
どんな状況であっても直接戦闘を行う事なく別の方法での勝負を行う隠された効果があるが、聖杯戦争では封印されている。

被虐体質:それなり
集団戦闘において、敵の標的になる確率が増す。
アルル・ナジャは複数の人物から頻繁に狙われていた。色んな意味で。

迷宮探索:とくい
探索技術。
他者が作成した陣地内でのアイテムの発見率、鑑定成功率が上昇し、戦闘時に有利な補正がかかる。
基本的には有用なスキルだが、この聖杯戦争での『アイテムの発見』は時に損害をもたらす。

変化:それなり
自らの姿を仮面を被ったピエロに変化させる。
変化中は他のスキルが封印され、パラメータも大幅にダウンする。

【宝具】
『魔導物語(アルル)』
ランク:すごい 種別:対界宝具 レンジ:? 最大捕捉:?

魔導師の女の子、アルル・ナジャ。彼女とその周辺の人物達を主役とした物語が宝具化されたもの。

アルルが登場する伝承の大半は、語られる物語によって設定が説明無しに追加・変更されるという、
良く言えば大らか、悪く言えばいい加減なものである。
その殆どがパラレルと言ってもよい――のだが、ある物語はそれとは別の物語を前提として作られたものもあり、という具合で、非常にややこしい。
主要人物の設定や性格は徐々に統一されていったが、それも初期に語られていたものとはかけ離れたものとなっている。

キャスターの性質とパラメータは常に変動を続け、一定しない(筋力が最も低く、魔力が最も高いという傾向は存在する。人格に影響する事はない)。
パラメータを参照して判定を行うスキルや宝具が使用された場合、その成功率を低下させる。
また、キャスターとそのマスター、及び彼女達に干渉する相手は、自身と相手、
双方のあらゆるパラメータ(残体力、魔力量、SAN値、サーヴァントのステータスなど)を具体的な数値として認識する事が不可能となる。
これに対抗するためには、ファジーパラメータ――表情や仕草を観察し、正確に判断する能力が必要となる。

『真・魔導物語(リリス)』
ランク:EX(A-) 種別:対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:自身

――曰く。
アルル・ナジャは因果律から逃れた、創造主に対抗出来る唯一無二の存在であり、
悪魔王ルシファーと人類庇護者リリスの奇跡の産物、輪廻外超生命体である。
数百年に及ぶ戦いの果てにアルルは創造主を倒し、結果として世界は崩壊。
かつてルシファーと呼ばれた魔界の王サタンはそれを悲しみ、在りし日の世界を元に新たな世界を創造した。
同じ色をした魔物をくっつけて時空の彼方に送り込む『ぷよぷよ勝負』に興じるアルルは、その世界で新生したアルルなのだ、という。

またそれを元にした別の解釈では、世界崩壊後にアルルは二人に分裂しており、片方だけが新世界へと到達していた。
もう一人のアルルはそのまま世界の外に漂い続けていたが、ある時、
もう一人の自分と入れ替わって自分が『本物のアルル』となる為にある事件を起こす事になる。

キャスターの存在をある物語におけるアルル・ナジャに固定する。この宝具の発動中は『魔導物語』は無効化され、通常のステータスとなる。
その際のステータスは『筋力E 耐久B 敏捷C 魔力A++ 幸運E 宝具A-』。
具体的に何をどうやって創造主を倒したのかは語られていないため、
効果としては高い戦闘能力を常時確保するのみに留まるが、同時に英霊としての格も大幅に上昇する。
イコール、キャスターの姿を見た相手への精神ダメージも向上する事になる。

なお、この宝具はあくまでも『魔導物語』の一部であり、御多分に漏れず矛盾満載である。別に正史とか真の宝具とかいう訳ではない。
一定時間の経過、もしくは魔力が保てなくなった場合、普通に元の状態に戻る。


【weapon】
各種攻撃魔法。
最も基本的な魔法である『ファイヤー』『アイスストーム』は魔力を消費する事なく使用可能。
魔法攻撃力を上昇させる『ダイアキュート』、敵をのーみそぷーにする『ブレインダムド』、
感動させて一時的に行動不能にする『ばよえ~ん』等が有用か。
『グランドクロス』『ラグナロク』『アーマゲドン』等、なんか凄そうな名前の魔法も使えるようだが、効果が一切不明なので基本的には考慮不能。

【人物背景】
もう一人のアルル・ナジャ。
『ドッペルゲンガーアルル』は複数の作品に登場しているが、召喚されたのは『ぽけっとぷよぷよ~ん』に登場したもの。
自分こそが本物のアルルである、と主張してアルルと成り代わろうとしていた謎の存在。
アルルに敗北した後、彼女の言葉を受けて「今度はボクがボクとして会いに行く」と言い残し、姿を消した。

なお、目的自体はハッキリしているのだが、その正体は不明である。
何故アルルと同じ姿なのか、等という事は全く語られていない(宝具欄に記されたものは本編に登場していない裏設定である。しかも例によって矛盾する)。
据え置き版の『ぷよぷよ~ん』では目的さえ不明の上に敗北すると逆ギレして消えていったのでそちらに比べると進歩はしている。

【サーヴァントとしての願い】
確固たる存在となって、アルルと再会する。



【マスター】
白レン@MELTY BLOOD Actress Again

【マスターとしての願い】
不明。

【能力・技能】
夢魔の力と同時に、タタリの能力も併せ持っている。
ワラキアの夜が使っていた場合の固有結界「タタリ」とは性質こそ同じだが、心象風景が「真夏の雪原」へと変わっている。
現在はキャスターの宝具によってタタリに影響が出ており、自分の世界にいなければまともに存在を保てない状況にある。
他者を取り込む事、心象風景内部での戦闘は可能だが、タタリとしての能力の行使は大きく制限されている。

【weapon】
主に氷や雪、謎の光る球体を実体化させて戦闘を行う。

【人物背景】
真祖の姫の使い魔であるレンの普段使われていない側面である“能動的な人格”が、
蒼崎青子に方向性を与えられて埋め込まれたタタリの残滓によりレンと分かれて具現化したレンの影のような存在。
レンでありながらタタリでもあり、人の夢を操る夢魔であるレンとしての知識と力と、人の心を具現化させるタタリとしての知識と力も有している。

『Re・ACT』アーケードモードの結末ではレンに吸収され消滅するが、『Act Cadenza』ではレンと和解。
『ver.B』以降ではアルクェイド・ブリュンスタッドの誓約を破り、七夜志貴をマスターにした使い魔となって現在に至る。
ツンデレ。


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