《確固》桐ヶ谷直葉&セイバー ◆arYKZxlFnw
銀の鍵の存在など、最初は信じてはいなかった。
いかなる扉の鍵にも合い、普通では行けない場所にも行ける。
そんなオカルトじみた与太話を、信じようとは思えなかった。
それでも、いざその鍵を手に入れた時、私はこう思ったのだ。
ひょっとしたらこの鍵が、私を兄の世界へと、誘ってくれるのではないかと。
人がデータの世界に閉じ込められる――そんな冗談じみた事件が、現実に起きているのなら。
あるいはこの鍵の力も、現実に存在するのではないかと。
私は家の鍵穴に鍵を通し、玄関扉を開いてみた。
もしかしたらその先に、ゲームの世界が広がっていて、そこから兄を連れ出せるのではないか。
ひょっとしたらという軽い気持ちで、私は銀の鍵を使い、その扉を開け放っていた。
結果的に私の願いは、違った形で叶えられた。
兄の世界には行けなかったものの、兄を救える可能性は、確かに見つけることができた。
それは願ったものよりも、遥かに過酷な道だったけれど。
◆
「はぁっ、はぁっ……!」
無計画に逃げたのはまずかった。
生い茂る木々の合間を縫って、息を切らせて走りながら、桐ヶ谷直葉は後悔する。
夜の住宅地から一歩離れ、こんな所に逃げ込んでしまった。
木が多く生えているといっても、森と呼べるほどの規模ではない。
追っ手を撒けるほどの広さはあるまい。であれば、逃げるのに邪魔なだけだ。
「ひひっ!」
下衆な笑い声が横から聞こえた。
左方からの追っ手をかわすため、直葉は反対の右を向く。
しかし駄目だ。そちら側にも回りこまれた。
障害物の多く、逃げ場の制限された林の中で、案の定直葉は道を失い、暴漢に取り囲まれてしまった。
「あんまつれなくすんなよ嬢ちゃん」
「そうそう、悪いようにはしねぇからさ」
舌なめずりをする男達が、じわじわと歩み寄ってくる。
狙いは金か、それとも身体か。どちらにしても、無事では済むまい。
既に逃げ道は塞がれた。ならば戦うしかないか。
「くっ……!」
足元に転がっていた枝を拾い、苦し紛れに構えを取った。
「おうおう、威勢がいいじゃねーの!」
もちろん気休めにもならない得物だ。剣道の心得があるといっても、枝は竹刀の代わりにはならない。
詰め寄る男達も本気にはせず、げらげらと笑い声を上げている。
(それでも……!)
だとしても、そうせずにはいられないのだ。
こんな連中に嬲られて、終わるわけにはいかないのだ。
アーカムの地で始まる戦い――聖杯戦争と呼ばれる儀式。
その戦いに勝利して、あらゆる願いを叶えるという、聖杯を手に入れるためにも。
(お兄ちゃんを助けるためにも……っ!)
ゲームの世界に囚われた、桐ヶ谷和人を救うためにも、こんなところでは終われないのだ。
戦いが始まるその前から、何の関係もない連中に襲われ、脱落していては意味がないのだ。
(そのためにも、やるしかないんだ!)
棒を握る手が痛い。強く力を入れすぎているからかもしれない。
じわりと手汗を感じながら、直葉は男達を睨む。
状況を打開する可能性が、1%でもあるとするなら、前に進むこと以外にはない。
であれば、覚悟を決めるべきだ。
太い棒をきつく握りしめ、一歩を踏みだそうとした瞬間。
「――そこまでにしておけ」
低く、されどよく通る男の声が、不意に暴漢達の奥から聞こえた。
「あぁん? 何だテメェは」
男達が振り返る。かけられた声の主を見やる。
いつからそこに立っていたのか。
林に姿を現したのは、赤いジャケットを羽織った青年だ。
色の濃い顔に生えている髪は、明るい茶色というよりは、オレンジだろうか。
木々の隙間から差し込む月光を受け、鋭い眼光を光らせる若い男が、そこに静かに佇んでいた。
「その娘には用がある……それも大切な用事だ。手を出すというのなら、容赦はしないぞ」
「寝言抜かしてんじゃねえよ!」
暴漢の1人が叫びを上げて、青年目掛けて襲いかかった。
「危ないっ!」
自分が狙われているという事実も忘れ、直葉は咄嗟に声を上げる。
しかし、それも杞憂に終わった。
「げっ!」
すぐさま悪漢は弾き飛ばされ、あっけなく地面に倒れたからだ。
素早い身のこなしは、拳法だろうか。
ほとんど身動ぎすることもなく、最小限の手さばきで、青年は男を返り討ちにしていた。
一瞬、男達は驚愕する。ぎょっと目を丸く見開いて、身体をびくりと震わせる。
「んの、野郎っ!」
しかしそれも一瞬だけだ。
怒りに燃える男達は、それぞれにナイフやメリケンを手に取り、闘争心を露わにした。
1人で敵わないなら頼るのは数だ。次は一斉攻撃で来るだろう。
「本意ではないが……やむを得んか」
それでも青年は気にも留めずに、涼しい顔でそう呟いた。
そして懐を探ると、何やら小さな物を取り出す。緑色に光るそれは、どうやら宝石のようだった。
取るに足らない石ころだ。本来ならばこの状況で、わざわざ取り出すようなものではない。
にもかかわらず、桐ヶ谷直葉は、何故か宝石を注視していた。
ただの石ころであるはずなのに、何かを感じずにはいられなかった。
そこに込められた特別な意味を、感じ取らずにはいられなかったのだ。
「この身を纏え――『天秤座の黄金聖衣(ライブラクロス)』ッ!!!」
鋭い叫びが木霊する。
裂帛の気合を雄叫びに込め、青年が宝石を光らせる。
瞬間、林に満ち溢れたのは、太陽のようなまばゆい光だ。
黄金色の日光が、日のとっぷりと沈んだ街に、突如として広がったのを感じた。
たまらず、直葉は顔を覆う。文字通り目も眩むような光を、左手をかざして塞ごうとする。
眩しい光ではあったものの、ただそれだけのはずだった。
「ぎゃあああああっ!」
「目が! 目がぁぁっ!」
しかし何故か、周囲からは、ただならぬ悲鳴が上がっていた。
暴漢達の何人かが、顔面を強く抑えながら、苦しみのたうち回っているのだ。
そんな馬鹿な。何だそれは。
まるで目を潰されたような、そのリアクションは何なのだ。
いくらなんでもそれほどまでに、強い光ではなかったはずだ。
「おっ、おい何だよ!? どうした!?」
無事だった男達もそれに気づき、不安げな声を上げている。
しかし彼らは――そして直葉は、すぐさま思い知ることになる。
彼らの悲鳴も反応も、決して大げさなものではなかったのだと。
「俺の名は天秤座(ライブラ)の玄武――調和と均衡を司る、天秤座の黄金聖闘士(ゴールドセイント)」
がちゃり、がちゃりと音が鳴る。
硬い足音が聞こえている。
そこに姿を現したのは、文字通り太陽の鎧だった。
暁の後光を身に背負い、燦然と黄金の輝きを放つ、豪華絢爛な甲冑だった。
一瞬の光に包まれた青年が、どこからともなく現れた鎧を、瞬きの間に装着したのだ。
「この名と姿を知ってなお、俺に挑むというのなら、相応の覚悟を決めてもらうぞ」
天秤座。
そして黄金聖闘士。
未知の単語に込められた意味は、直葉には知るよしもない。
しかし玄武なる青年の、揺るぎない言葉から感じられるのは、その名に対する確かな自信だ。
堂々とした佇まいからも、苛烈なまでの存在感が、ありありと感じられていた。
「あわ、あわわわっわわ……!」
「ひ、ひぇへええええっ!」
その姿を目の当たりにした男達は、糸が切れたように怯えだし、次々と逃げ出してしまった。
その反応は様々だ。ある者は震える足を引きずり、ある者は涎をまき散らし、ある者は失禁すらしていた。
現れた黄金の鎧は、それほどの気配を放っていたのだ。
調和を名乗ったその意識――禍々しいまでの正義感が、光輝と共に滲み出て、男達を狂わせていたのだ。
正直、自分が無事なことが、直葉は未だに信じられなかった。
尋常ならざる光景を前に、しかし冷静さを保っている自分自身が、不思議でならないと思えていた。
「こういうことは、性に合わんのだがな……」
玄武はそう呟くと、再びその身を光らせた。
絢爛なる鎧は瞬時に立ち消え、その手には先ほどの宝石が残る。
オンラインゲームのアイテムのように、瞬時に出し入れできるということか。
「さて……見苦しい姿を見せたな、マスター」
主君(マスター)。
不可解な単語で直葉を呼びながら、玄武が傍に歩み寄る。
いいや、その名は知っていた。心当たりは既にあったのだ。
「マスターって……それじゃあひょっとして、貴方が」
「そう。俺はセイバーの玄武。桐ヶ谷直葉のサーヴァントとして、呼びかけに従い参上した身だ」
英霊の映し身、サーヴァント。
聖杯戦争の参加者に、戦う術として与えられる使い魔。
直葉の前に現れた男は、自らをそう名乗ったのだった。
気づけば直葉の左手には、使い魔のマスターの証である、赤い紋様が刻まれていた。
◆
「ここまで来ればいいだろう」
林からイーストタウンへ南下し、そこを横切ってダウンタウンへ。
寂れた街並みを通り抜け、整った建物が目立ってきたところで、玄武が傍らの直葉へと言った。
彼女の住まいがあるのはこの地区だ。
安全地帯へと辿り着くまで、玄武は彼女の隣に立って、身を守ってくれていたのだった。
「ここからは俺は姿を消す……他のマスターに見つかっては、何かと厄介なことになるからな」
「うん、ありがとうセイバー」
感謝の言葉を聞き届けると、玄武は自らを霊体とし、夜の闇へと姿を消した。
一度死んだ身であるサーヴァントは、自身の姿を消すことで、見ることも触れることもできない存在へと変えられるらしい。
それでも、確かにそこにはいる。マスターである直葉には、微かに気配が感じられる。
奇妙な感覚ではあったものの、直葉ほそういうものとして納得し、帰り道を急ぐことにした。
(聖杯戦争……か)
先ほどの光景を反芻する。
暴漢共を狂わせた、黄金の威容を回想する。
とうとう始まってしまった。
サーヴァントを手に入れた自分は、本当に聖杯戦争の参加者になってしまった。
(ああいうことを、しなくちゃいけないのか)
戦ったわけではない。しかし玄武のあの姿は、多くの人間を狂わせた。傷つけたも同然の行為だ。
これから自分は、あれと同じことを、他のマスターにしなければならないのだ。
場合によっては、その生命を、この手で奪わなければならないのだ。
『気乗りしないか』
その不安を見透かされたのか、玄武が念話で語りかけてくる。
ごまかしても意味はないだろう。直葉は無言で肯定した。
『見たところ、最初から望んで参加したわけではないらしいな……
俺は聖杯にかける願いなどない身だ。だから嫌なら、身を引いてもいいんだぞ』
他のマスターからは自分が守ると、玄武はそう語ってくれた。
その心遣いはありがたいと思う。殺し合わずに済むのなら、それに越したことはない。
『ありがとう……でも私、戦うよ』
それでも、その提案は聞き入れられない。
殺し合いを肯定はできなくても、聖杯にかけるべき願いはあるのだから。
『絶対に助けたい人がいるから……そのために、聖杯が必要だから』
ソードアート・オンライン事件で、ゲームの世界に囚われた兄。
彼を電子の檻から解放し、失われた意識を肉体へと戻す。
そのためには聖杯が必要なのだ。彼を取り戻すことを願って、直葉は銀の鍵を使ったのだ。
だからこそ、逃げるわけにはいかなかった。
たとえどれほどの試練が立ちはだかろうと、戦わなければならないのだ。
『そうか』
ふっ、と。
真面目な顔をしていた玄武の声が、微かに笑ったような気がした。
『ならばその心、いつまでも持ち続けていてくれ。マスターの真っ直ぐな想いを、俺は尊重して戦う』
桐ヶ谷直葉の名の通りのな、と。
剣騎士のサーヴァント・玄武は、守るべき主君に対して、忠誠の意を示したのだった。
◆
異様な気配を感じてはいる。
此度の聖杯戦争が、本来あるべきものとは違う、ただならぬ何かを孕んでいることは、当の昔に理解している。
でなければ、わざわざ『天秤座の黄金聖衣(ライブラクロス)』 を開放し、あの連中に見せることもなかった。
あのような不可解な現象は、本来の聖杯戦争であれば、起こりえないはずなのだから。
油断はできない。
今は無事な様子を見せているマスターにも、いつ危機が振りかかるか分からない。
大切な者を救いたい――その願いが砕かれ捻じ曲げられ、黒く犯される時が来るかもしれない。
それでも、そんなことはさせないつもりだ。
俺は天秤座(ライブラ)の聖闘士(セイント)なのだ。
死して現世に聖衣(クロス)を遺し、黄泉路の住人となったとしても、この魂は変わらない。
地上の愛と平和を守り、人間達の営みを守る――聖闘士が背負うべき使命を、永劫に忘れるつもりはない。
揺れる天秤のその支柱は、決して折れることはない。
人間であるマスターの心は、この身の力の全てを尽くし、俺の手で守り抜いてみせる。
天秤座の黄金聖闘士・玄武が――この俺が、守らねばならぬ。
【クラス】セイバー
【真名】玄武
【出典】聖闘士星矢Ω
【性別】男性
【属性】秩序・中庸
【パラメーター】
筋力B 耐久C 敏捷B 魔力A+ 幸運C 宝具A
【クラススキル】
対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
騎乗:C
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
野獣ランクの獣は乗りこなせない。
【保有スキル】
セブンセンシズ:A+
人間の六感を超えた第七感。
聖闘士(セイント)の持つ力・小宇宙(コスモ)の頂点とも言われており、爆発的な力を発揮することができる。
その感覚に目覚めることは困難を極めており、聖闘士の中でも、限られた者しか目覚めていない。
玄武の持つ莫大な魔力の裏付けとなっているスキル。
戦闘続行:A
往生際が悪い。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
直感:C
戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を”感じ取る”能力。
敵の攻撃を初見でもある程度は予見することができる。
専科百般:C
類いまれなる多芸の才能。
槍・双節棍・剣・三節棍・トンファー・盾を自在に使いこなす。
【宝具】
『天秤座の黄金聖衣(ライブラクロス)』
ランク:A 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:-
黄金聖闘士(ゴールドセイント)の1人・天秤座(ライブラ)の聖闘士に与えられる黄金聖衣(ゴールドクロス)。
黄金に光り輝く鎧は、太陽の力を蓄積しており、他の聖衣とは一線を画する強度を誇る。
この聖衣を然るべき者が装着することにより、装着者の筋力・耐久・敏捷・幸運のパラメーターが1ランクずつアップする。
本来のランクはA+なのだが、アテナとアプスの小宇宙が衝突した際の影響で、
聖衣石(クロストーン)と呼ばれる形態に変質してしまっており、若干のランク低下が見られる。
『天秤座の武具(ライブラウェポン)』
ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:1~5 最大補足:5人
槍・双節棍・剣・三節棍・トンファー・円盾。
『天秤座の黄金聖衣(ライブラクロス)』に備えられた、6対12個の武具である。
1つ1つが星をも砕くと言われており、それ故にアテナと天秤座の聖闘士、双方の許可が下りなければ、使用することはできないとされている。
そして玄武自身もまた、決して自分から先に武器を取ることはない。
それは強すぎる力を封じるためでもあり、また玄武が己自身に課した戒めでもある。
【weapon】
『天秤座の武具(ライブラウェポン)』
【人物背景】
88の聖闘士の中でも、最高位に位置する黄金聖闘士の1人。
幼少期は先代天秤座・童虎に師事していたものの、根気のなさから逃げ出してしまった。
しかしその後、火星の神・マルスの起こした一連の騒乱に呼応し、次代の黄金聖闘士として立ち上がった。
いかなる経緯で鍛えたのかは不明だが、既に怠け者の少年時代の面影はなく、立派な聖闘士として大成している。
一見冷静に振る舞いながらも、その裏では熱く闘志をたぎらせる熱血漢。
童虎の期待に添えず、死に目にも立ち会えなかった負い目からか、現在は非常に生真面目な振る舞いを見せている。
マルス戦役後の黄金聖闘士の中では、仕切り屋を務める場面が多く、若き聖闘士達に聖闘士としての心構えを示した。
小宇宙の属性は水。
縦横無尽に戦場を駆け巡り、拳法のような挙動で敵を圧倒する。
反面、「過度に武器へ依存することは、己を弱くすることに繋がる」と考えており、セイバーでありながら武器を使用する機会は少ない。
必殺技は小宇宙を纏った拳で殴りつける「廬山真武拳」、両手を前に突き出すと共に、より強力な小宇宙の衝撃波を放つ「廬山上帝覇」。
天秤座の剣を用いた際には、切っ先から龍を象った小宇宙を放つ「廬山昇天覇」を発動した。
【サーヴァントとしての願い】
特にない
【方針】
マスターの真っ直ぐな願いを尊重し、マスターのために戦う
【マスター】桐ヶ谷直葉
【出典】ソードアート・オンライン
【性別】女性
【マスターとしての願い】
兄を救いたい
【能力・技能】
ゲーマー
オンラインゲーム「アルヴヘイム・オンライン」のプレイスキル。
剣道
幼い頃から続けている、剣道の技術。学生剣道においては全国トップクラスの腕前。
【weapon】
なし
【人物背景】
主人公・桐ヶ谷和人の血の繋がらない妹。本来は従兄妹に当たる。15歳。
義理の兄妹であることは認識しており、無自覚ながらも、淡い恋心を抱いている。
歳相応の活発な性格。
一方で兄に関しては、その複雑な事情から負い目を感じており、ナイーブな一面を見せることも。
兄を閉じ込めたネットゲームには、当初憎しみを抱いていたものの、
彼がゲームの世界で活躍していることを知って以降は、その世界に興味を持ち、
一年ほど前から「アルヴヘイム・オンライン」をプレイしている。
今回は原作第一章・アインクラッド編の終了直前から参戦している。
【方針】
聖杯狙い。人を傷つけることには若干のためらい
最終更新:2016年04月28日 23:00