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《歴史》上守甲斐&セイバー ◆7.5A2XKHMQ


『そう敵、あえて彼らをその愚行ゆえに我らの敵と呼ぼう!』

彼女の舌峰は鋭く、彼女のペンは剣よりも十万の軍隊よりも強い。
目的のためならば百万や千万の死すら彼女の歩みを止める事はない。
なぜならそれは単なる数値に過ぎず、彼女自身の存在ですら、一つの数字に過ぎないからだ。
誰も愛さず誰からも愛されず、ただ強烈な目的意識だけがそれを動かす。
世の中の人たちは、彼女を畏れ、敬い、あるいは憎悪する。
……しかし、どうしてこうは考えられないのだろうか。

哀れである、と。




『――来い。私を守ってくれ』

その言葉を、覚えている。

世を支配せんとする堂々たる立ち姿を。
自らの行いに押し潰されそうになっていた精神を。
ふとした瞬間に覗かせた柔らかな笑顔を。
眼前で失われたその命を。
誰からも裁かれず、禊ぐ事も出来ず、自分を赦す事が出来なかった彼女の事を――。
片時も、忘れた事はない。
彼女の存在は未だ思い出に変わる事なく、心に留まり続けている。

――考えてみれば。
いつだって私は、彼女を想って生きていたのだ。

彼女の死は。
辛かったのか。それとも、悲しかったのか。
よく解らない。
ただ――涙は出なかった。
それは単に私がそういうモノだというだけの話なのだけれども、泣けない事を悲しいとは思わなかった。

遣り過ごしたのか。
あるいは、遣り過ごす事が出来なかったのか。
きっと――私の内部では、彼女との関係は今でも続いているのだろう。
過去を失った私にとっては、彼女と共に在った時こそが全てだったから。

『……そうか。今、カイは将来のために過去を積み上げている。そう考えてみてはどうだろう』

そんな事を、言われた事がある。
――将来。
私にそれがあるようにと、彼女は言ったのだ。
だから――。

それに応える事が出来なかった事が。
悲しいと言えば、悲しかったのだろう。


灰色だけがあった。
災厄に立ち向かう為の剣も、星を守る為の盾も、とうの昔に機能を停止している。
朽ち果てた機械どもの群れに埋められたその空間は墓所を連想させる。
否――。
真実この地は墓場なのである。
嘗て存在した者が死に絶えた後、ただ一人の墓守だけが在った墓である。

架空都市アーカム郊外に顕現した墓場――その中心に男の姿がある。
無論、男も生者では有り得ない。
剣士の位階を得てこの地に現界した――サーヴァントである。

眠る者のない棺桶。読む者のない碑。
それに囲まれた男――紫髪の剣士、セイバーは瞳を閉じたまま、眉一つ動かす事もなく、ただ座したままでいる。
静寂。

――かつん、と、足音が聞こえる。
本来ならば音とさえ呼ぶ事も出来まい、静かな振動。
その振動は動くものが無いこの地にあっては確かなノイズとなり、周囲に響き渡る。
もっとも、静寂が破られたとて、それを責める者も存在しない。

「――ただいま、帰還しました」

セイバーは静かに瞼を開き、足音の主の姿を視る。
銀髪をボブに纏め、紫色のスーツを纏う――女である。

「――私の性能がどれほど通用するかは不明ですし、あなたや彼と違って霊体を感知する能力も有りませんが。
 戦闘の痕跡程度ならば、多少の隠蔽があろうとも検出は可能と判断できます。現時点では、周辺に不審な反応はありません」

淡々と語る女の顔には一切の表情がない。
パーツが動かない訳ではなく、発する声は感情を感じさせるものがある。
にも関わらず、表情だけが存在しない。
瞳を開けるか、閉じるか――その二つのみが女が見せる表情である。
それは女の歩んできた道故のものなのか、或いは最初からそのような機能を有さず造られたのか――それは定かでなく、また、現在の場面には関わりなき事である。
ただ、この女こそがセイバーの召喚者であるという事のみが、明瞭としている事実であった。

「――魔術師よ」

魔術師――セイバーは女をそう呼んでいる。
客観的に見るならば、その呼称は明らかな誤りではある。
女は魔術を行使する能力は無く、根源への到達を目指している訳でもない。
そも女が生まれた世界には、自然界に満ちる大源《マナ》が――今の段階では――存在していないのだ。
それを承知の上で、セイバーは自らの主を魔術師と呼ぶ――彼が何者かに仕え、その意のままに剣を振るう事があるのならば、その相手は魔術師であるべきなのである。

「……何も魔術師自らが戦場に赴く必要はあるまい。偵察ならば俺に命令すれば良いのではないか」

セイバーの言を受けた女は変わった反応をするでもなく、淡々と答えを返す。
「例え霊体となっていようとも、魔力量に関しては誤魔化しは効きませんから。
 追跡を受けるリスクを考慮するならば、私が行うのが理に適っていると思いますが」
「む――しかしな」
「認識災害に関しても承知しています。ですが、見方を変えるならば、それは相手の情報を掴んだ、という事にもなり得るでしょう」
「――この街で『真実』へと近づく事は、それだけで命取りとなる」
「気遣いは――不要です」

女の口調はあくまで冷静であり、捨て鉢になっているような響きはない。
「……」
セイバーが音も無く立ち上がり、女を真っ直ぐに見詰める。
女もまた視線を受け止める。
――暫しの沈黙を破ったのは、女が先であった。

「――あなたが護るべき相手は、私ではないのでしょうに」
「今の俺は、従者だ」
「それは私とて――同じです」
「うむ――」
「私は主にはなれない。そうなっては――ならない」
「……」
「――気に掛けずとも良い相手を気に掛けるのは、カタナ使いのこだわりですか」
「さて――今の俺に拘りなど、あるかどうか」

言葉を交わす両者はその瞳を逸らさない。
ただ、女の眼は、自分のそれよりも高い位置にあるセイバーの顔を自然と見上げる形になっている。
無論、女の無表情からは何の感情も見出す事は出来ない。

「少なくとも、あなたには力があったのでしょう。護るべきものを護るための、力が」
「そうだな。……確かに、俺は自らの意思で護ったのだ。人を。星を。後悔など――ない」
「うらやましい、と言うべきなのでしょうね。私は、何の結果も出せなかった。
 意思を継ぐ事も出来ず、女として、母として生きる事も出来ず、ただ使命を果たすだけの人形にさえなれなかった――過ちです」
「……」

冷たさを伴う自嘲。
自らを過ち《デュミナス》だと言う女。
それを前にして、セイバーは初めて自らの願いを語った。

「……例えどのような者であろうとも、生命そのものを否定する事は――それ自体が間違いなのだ、魔術師よ」
「だからあなたは戦うのですね。聖杯によって齎されるかもしれない滅びを回避する、その為に」
「人は過ちを繰り返す。だが、それを乗り越えようと足掻く事が出来るのもまた人間だ。
 如何なる時代でも、生きようとする意思がある限り」
「……」
「幾度と無く人の愚かさを見せつけられようとも、種の保存という願いを未来へと託す。
 ……お前の主も、人という存在を――愛していたのではないのか」
「――セイバー」

――女の顔が歪む。

「――その物言いは、あまり好きではありません」
「……すまんな。踏み込んではならぬ部分に、踏み込んだ」

再度、沈黙。
それを先に破るのはやはり女である。

「――私が何故この地に立っているのかは、判りません。
 ですが、こうして命がある以上、私は今までと変わらず行動します」
「……」
「聖杯の持つ可能性は看過できるものではありません。
 確保――それが不可能な場合でも、破壊する事が、現在の私の任務です」

女はあくまでも従者たらんとする。
過去を変える、という選択肢は存在しない。
未来も、また。
それをするべきは女ではなく、女の主であるが故に。

「……そうか。ならば俺はあえて、今一度この名を名乗ろう」

刀身が煌く。
その剣が断つものは悪に非ず、魔に非ず。
ただ主の敵を討つ為の刃。
其の名は――。

「我が名はゼンガー。ゼンガー・ゾンボルト。
 ――魔術師《メイガス》の剣なり」

【真名】
ゼンガー・ゾンボルト@スーパーロボット大戦α外伝

【ステータス】
筋力B 耐久A+ 敏捷C 魔力C 幸運E 宝具E

【属性】
秩序・中庸

【クラススキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
セイバーが存在した宇宙に於いては、死した者の魂は知的生命体の意志集合体である無限力ないし負の無限力へと取り込まれる。
人類誕生の遥か以前より存在する無限力の一部であるセイバーを現代の魔術で傷付けるのは極めて困難である。

騎乗:B
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

【保有スキル】
戦闘続行:B++
底力。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
また、負ったダメージが多ければ多い程に耐久・敏捷のステータスが上昇していく。
それに加え、戦闘中に最大HPの半分を切った際に判定を行う。成功した場合、
『1ターンの間のみ、攻撃による命中率を100%にする』
『1ターンの間のみ、戦闘による被ダメージを1/4にする』
『一度のみ、攻撃によるダメージを倍加させる』
以上の効果の内一つを発動する。
この効果は一戦闘につき一度しか発動せず、『仕切り直し』等のスキルによって無効化が可能である。

悪を断つ剣:E
『ゼンガー・ゾンボルト』という英霊の信念であり生き様。
近接戦闘のダメージを上昇させる効果に加え、ランクに応じて様々な相手への特効効果を得る。
Eランクの場合、特効効果は得られない。
高ランクの場合は神霊にさえ通用するスキルだが、この聖杯戦争で召喚されたセイバーは『ゼンガー・ゾンボルト』のオリジンでありながら異端である故にランクが大きく低下している。

守護:-
セイバーは数千年の永きに渡って古代ミケーネ人やハチュウ人類ら先住地下種族の侵略から人類を護り続けた英霊である。
また、地球環境の再生を使命とするアンセスターの一員であった事から、星の守護者としての側面も持つ。
『自爆によって諸共に敵を消滅させよ』という主の命令に対し、主の防衛を最優先するためにその命令を拒否した逸話もあり、守護に関しては特に優れた英霊であると言える。
……人類を抹殺せんとするアンセスターの尖兵となり、地球を再生せんとするアンセスターを裏切り、自らの手で愛する者を断ったセイバーから、このスキルは失われている。

【宝具】
『眠れ、地の底に(アースクレイドル)』
ランク:E 種別:対災宝具 レンジ:- 最大補足:-
人類が直面する危機を遣り過ごす為の揺りかご。
本来ならば多数の防衛機構が存在する結界となるが、それらは全て機能を喪失しており、魔力消費を抑える陣地程度の機能しか果たさない。
宝具自体が持つ神秘も薄いものであり、サーヴァントを契約を交わしていない一般人がこの宝具を目の当たりにした場合、『その存在を認識できない』という形で狂気に陥る。
これはこの宝具が存在した時代で本来の役目を果たさず、殆どの人間がその存在を知る事のないまま崩壊した為である。
他のマスターが内部に侵入した場合でも正気度の減少は少ないものとなるが、内部に存在する物品次第では大きく減少する可能性がある。
ただし、前述した通り、この宝具自体が能動的に行動を起こすことはない。

【weapon】
『霊式斬艦刀』
セイバーが用いる日本刀にこもった霊力が解放され変異した姿。
本来ならばこのゼンガー・ゾンボルトには縁のない物だが、セイバーのクラスとして召喚された事で手にしている。

【人物背景】
地球連邦軍に所属する豪胆且つ実直な武人。
ソフィア・ネート博士が中心となって立案された種の保存計画「プロジェクト・アーク」に軍事責任者として参加し、コールドスリープ状態で永い眠りについていた。
しかし地球圏を襲った衝撃波と混乱に乗じた地下勢力によってアースクレイドルにも危機が迫った。
他の者に先んじて目覚めたゼンガーはこれに立ち向かうが、アースクレイドル内部ではイーグレット・フェフによる反乱が発生。
彼はソフィアをアースクレイドルのメインコンピュータ「メイガス」と融合させ、自身の手勢であるマシンナリー・チルドレンを率いてアースクレイドルの掌握を目論んだ。
イーグレット自身はゼンガーにより葬られるが、残されたメイガスはゼンガーに精神コントロールを施し、
マシンナリー・チルドレンと共に自身の配下としてアースクレイドルの勢力を再編成し『アンセスター』を名乗る。
彼らは地下勢力を退けた後に一度活動を休止するが、遥か未来において再び活動を再開。
その中で人類を不必要とみなし地球の後継者を自称して地上の制圧を目論み、ゼンガーもその尖兵として使役されることとなる。

その後、ゼンガーと同じく『黒歴史』を生きた者達との戦いの中で自我を取り戻したゼンガーはアンセスターに叛逆。メイガスと融合したソフィアを討った。
全てが終わった後、ゼンガーは独りかつてアースクレイドルが存在した地でソフィアの冥福を祈って涙を流すのであった。

【サーヴァントとしての願い】
一刻も早く聖杯戦争を終結させる。



【マスター】
上守甲斐@パワプロクンポケット12

【マスターとしての願い】
自らが主体となる事はできない。

【能力・技能】
戦闘用アンドロイドとしての身体能力。
極めて優秀な演算能力を持ち、数十の爆弾の遠隔操作と銃撃戦を同時に行う事ができる。
体内の毒物の検出が可能な他、超能力を感知するセンサーを持つ。

【人物背景】
世界を支配する企業体・ツナミグループの幹部であり、ツナミを作り上げた『六人組』の一人。
前会長であった神条紫杏の秘書兼護衛であり、彼女に心酔している。
紫杏に対し的確な助言を行いながらも盲目的に命令に従うだけでなく、
ある事情から過剰なまでに苛烈な行動を取ろうとする紫杏に『あなたのやり方でやるべき』と説得するなど、その心を推し量った上で彼女に従っている事が見て取れる。
その一方で既に戦闘不能となっている相手を殺害するなど、敵対する相手には基本的に容赦しない。

紫杏の死後はその後継者となる事が周囲から期待されていたが、本人はそれを固辞し前線での任務を続け、主の後を追うように死亡する。
仮に彼女がツナミの最高経営者になっていれば人類にとって良い企業になっていた可能性は高い、とされている。
結果的には甲斐の死が契機となり、別の人物がツナミの後継者となった事でその在り方が歪められていく事になった。

【方針】
聖杯の確保、ないし破壊。
その障害となる相手は排除する。