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《機械修理》ザイフリート&セイバー ◆GO82qGZUNE


◇ ◇ ◇












 かつての記憶がない。
 何者かが消し去ったのだろうか。












◇ ◇ ◇


「素晴らしい」

 アーカムシティ。しがない地方都市の一角、ノースサイドと呼ばれる区画に聳え立つビルの一室にその姿はあった。
 年若い男だ。端整な顔に気品ある雰囲気を纏わせ、口元には温和な笑みを湛えている。

「人の営みが、文明が、これほどまでの発展を遂げるとはな。
 聞けばこの世界では人は空を飛び、地の深くに潜り、果ては星海にまで進出したという。人の智慧とはかくも偉大なるものであったか」

 語る口調は高みから見下ろす為政者のものであると同時に、素直な敬意と憧憬を匂わせる只人のそれでもあった。
 男の名はザイフリート。かつて海の深くに沈んだとされる都市「深都」の指導者だ。

「我は人々の安寧と成長を心より願っている。深都も、海都も、いずれはこのように健やかに発展してほしいものだと切に期待している。
 そしてそのためには―――フカビトと"魔"を打倒せねばならぬ」

 語るザイフリートの語気が一気に強まる。フカビトと"魔"の打倒、それがこの男の抱く願いか。
 ザイフリートの視線は既に眼下の街並みではなく部屋の片隅に移っている。先ほどから黙ってザイフリートの話を聞いていたその人物は、尚も言葉を発さずザイフリートの話に耳を傾ける。

「いと深き場所に巣食う"魔"の根絶。これこそ我が聖杯に託す願望だ。
 ……さて、我は全てを話したぞ。そろそろ卿の話を聞きたいところだが」
「……大した話じゃないよ」

 そこで初めて口を開く。声変わりを迎えているのかも怪しい声質とは裏腹に、発する声が与える印象はどこまでも重苦しい。
 その人物は少年のようにも見えた。未だ青年の外見をしているザイフリートに輪をかけて幼いその少年は、その実伝説に名を刻む比類なき英雄に相違ない。
 セイバーのクラスで召喚されたサーヴァント。それが少年の正体であった。

「僕の願いも貴方と同じ、世界が平和であることだよ。尤も、もう僕の世界には貴方達が直面しているような危急の厄災はないんだけどね」

 なんせ僕が滅ぼした。そんな冗談めかした締めの言葉を、ザイフリートはくつくつと、含み笑いと共に受け入れた。

「なるほど、流石は英霊として呼ばれるだけの大人物であると言ったところか。
 我らも卿のように"魔"を討ち滅ぼせたならば良かったのだが」
「できるよ。そのための聖杯だ」

 含み笑いを続けるザイフリートに対し、セイバーの表情は能面のように変わらない。それでもセイバーに嫌悪の感情がないことは容易に察せられた。

「そうか、そうだな。聖杯をこの手に掴み取るために、我は銀の鍵を以て扉を開けたのだ。
 ならばこそ。我に手を貸してくれるな、セイバー」
「当然だよ。僕にだって譲れないものはある。これからよろしく、マスター」

 同じ願いを持つ者同士、協力して戦いに望むことに意義はない。能面のような顔は変わらずとも、セイバーは確かにザイフリートと手を取り合った。

 決して躊躇いなどしない。我は必ず聖杯を掴み、魔を打ち払うのだ、と。
 欠けた記憶を気にも留めず。孤独の王は勝利を誓うのだった。


◇ ◇ ◇

"……勇者よ、よくぞ辿り着いた。余こそが魔王、■■■■■■■■■■である"

 それは過去の記憶。眠る意識が垣間見せる記憶の断片。
 かつて確かにあった現実。今は存在しない幻想。全ては彼方に追いやられ、真実を知る者は誰もいない。

"僕は、魔物が人間を苦しめさせるのを止めるために来たんだ! お前を殺すために来たんじゃない!"

 記憶の中で少年は慟哭する。ついぞ真実を見抜けず、綺麗なものばかりを追ってきた自分に相応しい無様な末路。

"もう僕の目的は済んでるんだ! だからもう、お前の犠牲なんて必要ないんだ!"

 だが、無様なのはあくまで自分だけ。人々は口々に少年を勇者と賞賛する。
 大衆は分かりやすい物語を求めている。勇者が魔王を倒し、全てが平和になりました。そんな分かりやすい、単純明快な物語を。

"見事だ、勇者よ……"

 ご都合主義など存在するわけもなく、物語はハッピーエンドで幕を閉じる。
 これは人類史に刻まれた英雄譚の一節。誰もが望んだ幸せの形。

 民衆の心象により捻じ曲げられた結末は、セイバーを決して離しはしない。
 この記憶も、夢から醒めれば全て忘れてしまうだろう。勇者とはかくあるべしと望まれた姿に、魔王との繋がりなど必要ないのだから。

 ふと思った。少しだけ垣間見えたマスターの記憶。そこにあった、マスターを兄を呼び慕う幼い少女の影。
 家族などいないと言っていたマスターの、それは歪められたナニカなのだろうかと。

 いや、どちらにしても同じか。頭を振り、セイバーは急速に覚醒しつつある意識の狭間で、薄れていく過去の記憶に思いを馳せた。

 最早名前も顔も思い出せない誰か。
 きっと証明してみせる。君を殺したことが、決して間違いなどではなかったことを。
 君の死は、決して無意味なものではなかったのだと。

【クラス】
セイバー

【真名】
ルカ@もんむす・くえすと!

【ステータス】
筋力B 耐久B 敏捷B 魔力A 幸運B 宝具-

【属性】
秩序・中庸

【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

騎乗:C
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、野獣ランクの獣は乗りこなせない。
本来セイバーは神鳥ガルダを使役しているが、ライダークラスでの召喚ではないためランクが低下している。

【保有スキル】
虚偽の英雄:A
生前の思想を捻じ曲げられ、神と人々に祀り上げられた英雄。
人在らざる者と相対する時、全てのステータスと魔剣スキルが1ランク上昇する。
しかし、真っ当なる『人間』と相対する時、全てのステータスと魔剣を含む全てのスキルが1ランク下降する。
このスキルは決して外すことができない。

魔剣:C
魔族の扱う剣術。人を超えた豊潤な生命力と高い身体能力を活かした剣技であり、セイバーはこれを完全に会得している。
本来ならば最高クラスの適正を持つが、精霊の加護のランク低下と虚偽の英雄によりランクが低下している。

神性:E
神霊適性を持つかどうか。高いほどより物質的な神霊との混血とされる。
始まりの天使である明星の血を引くセイバーの神霊適正は本来最高クラスであるが、虚偽の英雄により極限までランクが低下している。

信仰の加護:A(E)
一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
信心から生まれる自己の精神・肉体の絶対性であるが、ランクが高すぎると人格に異変をきたす。
虚偽の英雄によりランクが大幅に上昇している。

精霊の加護:E
自然を構成する四精霊の加護を受けており、精霊と同調することで魔剣スキルの性能向上及び固有のスキルを取得可能。
しかしキャスタークラスでの召喚ではないことと虚偽の英雄により、極限までランクが低下している。
なお、聖杯戦争において呼び出される精霊に自我は存在せず、扱える力も精霊とは思えないほどに劣化している。

【宝具】
『堕剣エンジェル・ハイロゥ』
ランク:- 種別:- レンジ:- 最大捕捉:-
かつてセイバーが振るった魔封じの剣。
しかし後世の逸話にこの剣は一切登場せず、セイバーがこの剣を振るったことを知る者は神を除き誰一人として存在しない。
存在しないものを持ち得る道理はなく、故にセイバーはこの剣を所有していない。

『天魔剣・混沌元素(カドラプル・ギガ)』
種別:対軍魔剣 レンジ1~50 最大捕捉:50
四属性の魔力を剣に込めて絶死の衝撃波として放つ。この技で魔王を殺害した逸話から魔の属性を持つ者に対し特効となる。
この技の発動には4ターンの時間を要し、その間セイバーは完全に無防備な状態となる。単独ではまず発動できないであろう代物。


【weapon】
女神の宝剣
煌びやかな外見の宝剣であり、掲げるだけで魔を退ける力を持つ。
……とされているが、実際は装飾過多な儀礼用の剣に過ぎない。一応は実用に耐えるだけの強度はあるが業物というには程遠い。魔を退ける力なんぞない。
セイバーが生前この剣を手に戦ったという虚偽の英雄譚から、聖杯戦争ではこの剣が与えられることになった。

リボン
色あせた黒色のリボン。一般に出回っている布製品と大差なく、これ自体に何かしらの効果はない。
それはかつて誰かにあげた親愛のしるし。伝承に捻じ曲げられる前のセイバーの名残を残す、唯一の物品。
これが何なのかさえ、セイバーが思い出すことは許されない。

【人物背景】
かつて勇者を目指し、魔物と人間の平和的共存を夢見た少年。しかしその在り方は後世の伝承により捻じ曲げられ、魔を討滅した英雄として祀り上げられる。
青臭い理想主義者のように見えて、実のところは悲観的かつ破滅願望持ち。村が疫病に晒された中で生き残ってしまったことに罪悪感と強迫観念を抱いていた。
本編中章、アリス殺害エンドの世界線における英霊。

【サーヴァントとしての願い】
「人」の世界の恒久的な平和/■■■との再会という願いは既に失われている。



【マスター】
ザイフリート@世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者

【能力・技能】
王様やってるだけあって政治手腕はそれなりにあるはず。機械技術にも精通する。
体を機械化しており戦闘能力は非常に高い。でもサーヴァントとやり合えるわけではない。普通に負ける。

精神耐性:長きに渡りディープワンっぽいのと戦い続けているため神秘の目撃に対する抵抗力がある。既に低度の精神汚染相当の障害を持っているに等しい。

【weapon】
機械化した体。右腕がでかい刃っぽいものになる。

【人物背景】
深海に存在する都市「深都」の王。外見は若い青年だが100年の時を生きている。
基本的には物腰穏やかで礼儀正しい性格だがどこか無機質で冷たい印象を受ける。
元々は地上世界の王族だったのだが、宇宙から飛来してきた「魔」とその眷属たるフカビトの侵略から世界を守るべく世界樹に協力し深都にてフカビトたちの侵攻を食い止めている。
長い時を生きるために体を機械化しており、そのために一部の記憶を失っている。

シスコンでロリコンでフィギュア作りが趣味で話相手はクジラと世界樹とアンドロしかいない。世界を救うために犠牲になった悲劇の王とかいって自分に酔ってるちょっと痛い子。かわいそう(公式設定画集原文ママ)。
•<●><●>カッ

【マスターとしての願い】
「魔」とフカビトを消し去り世に平和をもたらす/■■■■■■との再会という願いは既に失われている。