※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

《家族》イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&セイバー ◆8Ab8CIePQg



ああ――

どうしてだろ。

どうしてわたしはこんなところにいるんだろ。

こんな、こんなセラもリズも、バーサーカーもいない所で。

たった一人で、死のうとしてるんだろ。

せっかく、せっかくシロウももうすぐ城に来てくれてるのに。

お母様のいた城に来てくれるのに。

そうしたら、いっぱいいっぱい切嗣のこと聞きたかったのに。

全部、全部零れ落ちた。

あの金色に二人が、セラとリズが殺されて。

わたしも光を奪われて。

バーサーカーも……。

知らない街で再び光を得た時には、もう、そこに、いなかった。

バーサーカーが。

バーサーカーがいてくれたなら。

暗くても怖くなかったのに。

バーサーカーは強いんだもん。

いつもいつも、わたしのことを守っていてくれたもの。

なのに。
幼いころの夢。
何度も、何度も夢見た夢。
扉を開けて、銀の鍵を手に切嗣が迎えに来てくれる夢から目を覚ました時にはバーサーカーの姿がなくて。

わたしと手を繋いでいてくれたはずのバーサーカーがどこにもいないということが。

嫌でもわたしに“その事実”を想像させて。

その想像を否定したくて、でわたしは一人バーサーカーを探し続けた。

バーサーカーは負けない。負けるはずがない。

じゃあなんでバーサーカーはいないの。

バーサーカーが無事なら、バーサーカーがわたしを一人にすることなんてありえない。

だから、そう。

いい加減その認めたくない事実を認めて、大人しくしていれば。

この狂った聖杯戦争に参加した魔術師なんかに見つかって、路地裏に追い詰められたりはしなかったろうに。

馬鹿な、わたし。

ご丁寧にそいつの連れているサーヴァントは金色で、死にそびれたわたしが死になおすにはぴったりだった。


「その容姿、アインツベルンのホムンクルスか。
 この聖杯戦争にアインツベルンが関わってるとは聞いていなかったのだがな」

その通りだよ。
この聖杯戦争に、アインツベルンは一切関与してないよ。
だって、分かるもの。
わたしは、聖杯だから。
ううん、聖杯“だった”から。

聖杯の器として調整されていたはずのわたしから、それはすっぽり欠け落ちていた。
わたしを聖杯とする“中身”。
確かに脱落したはずのサーヴァント、ライダーの。
英霊の魂が、抜け落ちていた。

それだけじゃない。
この地に大聖杯はない。
少なくとも、冬木の大聖杯は、存在しない。

ここにあるのは冬木の聖杯とは別物の聖杯で、きっと死んだ英霊たちの魂もわたしのもとには向かわなくて。
だったらわたしは用済みだ。
何もない、空っぽだ。

なのに――
なのにどうして、わたしは生きようと足掻いてるんだろ。

「まあいい、貴様もマスターだというのなら、殺せ、インベーダーよ!」

巨大な黄金色の死が迫る。
男のサーヴァントが。
ソラからの祝福が。
逃げても、転んでも、這いずっても、追ってくる。

《あなたは、そこにいますか……?》

分かる。
あのサーヴァントはどこか魔術師という存在に似ている。
きっと彼らの目的は宇宙の外側。
より高次の宇宙。
根源の、渦。


きっとあのサーヴァント、エクストラクラス、インヴェーダーの質問にどう答えようとも位相を転移させられ、この世から消滅させられてしまう。
分かってる分かってる分かってる。
分かって、いても。
わたしは言葉の表面的な意味ばかり考えてしまう。

《あなたは、そこにいますか……?》

わたしはここにいるの?
もう何もかも失ってしまったというのに。
本当に、ここにいるの?

だって、そもそも、わたしには、私たちには自分なんてもの、一つもなかったんじゃない。
役目、役目、役目ばっかりで。

ああ、そうだ。
その役目さえなくしちゃったんなら。

私は、私は、私たちは――諦、めるの?

私たちはアインツベルンの道具で。アインツベルンの技術の結晶で。
この先、どんなに時間をかけても私以上の作品は作れなくて。
その私が死んだら、みんなも諦めて、生きてるのに、死んじゃう。
みんなは無価値であっても構わないってそう言ってくれたけど。

《あなたは、そこにいますか……?》

そんなの、おかしいよ。
私は、ここにいる。
みんなだって生きている。
何で死ななくちゃいけないの?
生きたい、生きたいよ。生きていて欲しいよ。生きていて欲しかった。

わたしは、私は――私を

「その喧嘩、ちょおおおっっと待ったあああああああああ!」
「ベビー、フレイム!」

え?

今にもわたしに触れて同化しようとしていたインベーダーの触手が止まる。
打ち込まれたのは小さな火球。
その火の玉が飛んできた方向。
路地裏を囲む、その建物の上に、彼は、いた。

年はきっとシロウよりも少し幼いくらいで、なんら魔術的な力は感じなかったけど。
傍らに人間の子供より少し大きいくらいのオレンジ色の恐竜を連れていた。
使い魔、だろうか。
違う、ステータスが表示される。あれは、あの恐竜は、サーヴァン、ト……?

「な、なんだ!? 貴様、何者だ!?」
「俺か? 俺は無敵の喧嘩番長、大門大!
 そしてこいつは「アグモンだー!」」
「ば、番長だと!? 番長とは何だ!? いや、サーヴァントを連れているということは貴様、マスターか!?
 だがマスターが自らサーヴァントの真名をばらすはずが!!」
「ええい、男がぐだぐだうるせええ! だいたいなんだてめえは。大の大人が女の子を二人――
「一人と一匹がかりだよ、兄貴ィ!」
「おうよ、一人と一匹がかりで追いかけまわしやがって! それが漢のすることか!」
「ええい、何を分けわからぬことを! 邪魔をするというのなら、まずは貴様からだ!」

魔術師の手から攻撃魔術が放たれる。
それを恐竜のサーヴァントがさっきの炎で迎撃するけど、お世辞にもその火力は高くなかった。
魔術師の攻撃を相殺できはしたけれど、サーヴァントならその程度は余裕でしかるべきで。
実際、読み取れる恐竜のステータスはバーサーカーよりずっと低くて、魔術師もそのことに気付かぬはずはなかった。

「ふははははは! なんだそのステータスの低いサーヴァントは? 
 Dランクもいいところではないか!
 その程度の力でこの私のインベーダーに勝てるとでも思っているのか!」
「うっせえ! アグモンはサーヴァントなんかじゃねえ! パートナーだ!
 それに漢の喧嘩を決めるのは数字なんかじゃねえ。拳と拳だあああああああああああああ!!!」

だから――

わたしも、魔術師も、その先の光景が予想できるはずもなくて。
ダイモンマサルの次の行動に絶句した。

「おおおおおおおおおおおおりゃああああああああああああああああ!」

アグモンと魔術師の攻撃がぶつかり合って生じたその土煙。
なんとそこから飛び出したダイモンマサルが、そのまま金色のサーヴァントを素手で殴りかかっ、た……!?

「止め――!」

正義感の強い人間の愚かな蛮行。
そうとしか思えない自殺行為だった。
相手がダイモンマサルよりずっと大きいからだけじゃない。
あのサーヴァントインベーダーは触れたものを吸収する性質を持ってる。
それに何故かこっちの攻撃がちっとも当たらなかった。
逃げる中でやれることは全部やった。
アインツベルンの最高傑作のわたしが手も足も出なかったのに。
それを神秘も持たない人間がどうにかできるはずなんて――は……?

「なん、だとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
「う、そ……」

そんな、え、なに、どういうこと?
え、え、え、え?

い、今、マサルの攻撃が、当たった!?

「ば、バカな、馬鹿な、馬鹿なあああああああああああああああ!
 インベーダーには読心能力があるのだぞ!?
 心が読めるのだぞ! なのに何故攻撃が当たる!」

どうやらわたし以上に魔術師の方が動揺しているみたいで、勝手にスキルをばらしてくれる。
読心能力、確かにそれならさっきまで攻撃が当たらなかったのも納得で。
だったらどうしてダイモンマサルの攻撃が当たったのかがきになるとこだけど。

「はぁ? その割にはこいつ、わざわざ言葉で確認してくるじゃねえか?」
《あなたは、そこにいますか……?》
「見りゃ分かんだろ。つうか、拳で語るって言ったじゃねえか。心読むまでもねえだろ」

そんなことってあり、なの?
ううん、それよりも。攻撃が当たったことより何よりも。
何で、どうして、

「く、ならば何故、貴様が殴っただけで神秘がその手に宿っているのだああああああああああああ!」

そう、それよ!
金ピカを殴った拳で唸りをあげる、オレンジの光。
手に魔力や神秘を宿してから殴ったなら分かるわよ。
けどそうじゃない。
ダイモンマサルは殴ることで神秘を発生させていた。

「何言ってんだあんた。こいつは神秘なんてもんじゃねえ! デジソウルだ!
 殴ると出せるんだよ! そういうもんなんだよ!」

訂正。
発生させたというか、むしろこれ、ダイモンマサルが殴ったら神秘が発生して、しまう、なの?

「そそんなはずはない。殴ったら神秘が発生するだと……。
 違う、そうではない。神秘とは尊ばれるもので、そんな、そんな野蛮なものであるはずが……。
 そうだ、それは神秘などではない。そんな、そんなものが、神秘であるはずがあるかああああああああ!」

魔術師の動揺がありありと伝わってくる。
無理もない、こんな暴言、アインツベルンの魔術師たちが聞いたなら卒倒しかねない!

「だあああかあああらあああ! 神秘じゃなくてデジソウルだっつってんだろがあああああ!
 いいぜ、こうなったら無理矢理にでも分からせてやる! 行くぞ、アグモン!」
「任せろ、兄貴ィ!」

でもそれだけじゃなかった。
それだけで終わらなかった。
ダイモンマサルはさらなる神秘を、ううん、奇跡を行使した。

そう、それは物質化した奇跡。
この世で最も尊き幻想。
ノウブル・ファンタズム。

――宝具!

宝具の行使により、魔力が待ってかれる感覚でようやく気づく。
違う、ダイモンマサルはマスターなんかじゃない。
ダイモンマサルはサーヴァントで、アグモンがその宝具!


「デジソウル、チャージ!」

左手で掲げたデヴァイス、そこに右手のデジソウルが注ぎ込まれ、




      『アグモン進化――ッ!』






GEOGREYMON       ジオグレイモン   GEOGREYMON
  ジオグレイモン GEOGREYMON   ジオグレイモン



     『ジオグレイモン――ッ!!!』



  GEOGREYMON  ジオグレイモン   GEOGREYMON
ジオグレイモン GEOGREYMON      ジオグレイモン


より巨大で力強い姿へとアグモンを押し上げる!

それが、トドメだった。

「メガフレ――あ、あれ?」

インベーダーへの、じゃない。
魔術師の、魔術師だった男への、トドメだった。

「――宝具。宝具。宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具
 宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具
 宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具
 宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具宝具!!!!
 紛れも無い、神秘ィ! そうかぁ。神秘とは、殴って発生させるものだったのかあああああああ!
 なら私が、私が今まで収めていたものはなんだったのだあああ!
 私は何を磨いてきた? 神秘? 神秘って何だ? 魔術とは何だ。
 そもそも私は魔術師だったのか。魔術師? 魔術師とは何だ。そうだ、殴らなくちゃ。殴らなくちゃ」
「お、おい。あんた、大丈夫か?」
「殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
  殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
   殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
    殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
     殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
      殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ
       殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ殴らなくちゃ」
「お、おーい?」
「君、なんて言ったっけ? ば、バ「番長か?」そう、それ!
 魔術師とは番長だったんだ、番長だったんだ、バアアアンッチョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!
 ハアアアアッハッハハハハハh! 我、真理に到達せり! ハレルウウヤ!」
「うおおおお!? って、おい、待てよ! 漢の喧嘩投げ出してんじゃねえ! 逃げるなあああ!」
「兄貴、それよりも今はあの子を!」
「っと、そうだった!」

な、なに、あれ?
なんかサーヴァント消してガンガン壁を殴ったり、地面に頭を打ちつけながら、去ってっちゃっ、た?
ま、まあ、魔術師らしい魔術師には確かに衝撃的だったろうし、わたしもあいつの取り乱しっぷりがあったからこそ冷静にいられたのかもだけど。
この聖杯戦争、何かありそうね……。

ともあれ。

「あー、なんだ。あんたが俺のパートナー、であってるよな?」
「そう、みたいね」

どうやらこいつがわたしの今回のサーヴァントらしい。


「俺は日本一、そしてデジタルワールド一の喧嘩番長、大門大だ。セイバーだとよ。
 バンチョーの方がかっこいいんだが、仕方ねえ。よろしくな!」

しかもなんでかセイバー。

「オレはアグモン。一応剣も持ってるぜ。ええっと、そういえば名前、なんだっけ?」
「……イリヤよ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

伸ばしてくれる手を取り立ち上がり、埃をはらってからスカートの裾を掴んで一礼する。
正直分からないことだらけで。これからどうしようかとかまだ決めれていないけれど。
生きたいと思っちゃったから。ここにいるって感じちゃったから。
もう少し、生きてみよう。
それに何より、今はこいつに言っとかないと。

「あのね、日本一だとか何だとか言ってるけど。最強はバーサーカーなんだから!」
「最強だと!?」
「兄貴より強いのか!?」
「当たり前よ! バーサーカーはギリシャの大英雄で、ヘラクレスで」

バーサーカーは強かったもん。
こんな奴よりずっと強かったもん。

「ギリシャってなんだよ、食えるのか?」
「え、食えんの?」
「優しかった。いっつもわたしのこと守ってくれた。それから、それから」

こんな奴と違って馬鹿なこと言ったりしないで。
何も話せなかったけど、それでも、それでも傍らにいてくれたもの。
どんな時だって。
最後の、時までだって。

「お、おい、泣くなよ。食いもんじゃないんだな、分かった、分かったから」
「あー、兄貴が泣かした―」

目尻に涙が浮かんでくのを感じる。
バーサーカーのことを思い出せば思い出すほどもういないんだって実感してしまって。
悲しくて、顔がどんどんくしゃくしゃになってって。
とても淑女がする見せられた顔じゃなくなっていくけれど。
言葉は止まらなかった。止めたく、なかった。

「それで、それで、おっきな体はお父さんみたいで。本当は一度くらい、抱き上げてほしくて」

自分でも支離滅裂なことを言ってるのは分かってる。
バーサーカーは負けた。
悔しいけど、それは覆せない事実だ。
でも、そうだとしても、これだけは譲りたくなかったから。

「だから。だから!
 たとえ負けたとしても。最強は、バーサーカーなんだから!」

わたしは、言い切った。
言い切って、セイバーの顔を見た。
日本一の喧嘩番長。
そんなしょうもないことを得意げに言ういかにも喧嘩っ早そうで、デリカシーもなくて、馬鹿なそいつは。

「……そっか。お父さんみたい、か。なら仕方ねえな。そいつは確かに俺よりつええ。
 勝ったとか負けたとか関係ねえ。そいつは間違いなく、最強、だな」

嘲笑いもせず、困惑するでもなく、本気で頷いてくれて。
そっと、抱きしめてくれた。

「あ……」
「立派な、父さんだったんだな」

違う、バーサーカーはお父さんじゃなくて、お父さんは切嗣で。だけど、私は、私は――

声はもう、出てくれなかった。
涙だけが溢れでていた。





【クラス】
セイバー

【真名】
大門大@デジモンセイバーズ

【ステータス】
筋力A+++ 耐久C+++ 敏捷C+++ 魔力- 幸運B+++ 宝具D~A+


【属性】
混沌・善

【クラススキル】
対魔力:E
無効化は出来ない。ダメージ数値を多少削減する。

騎乗:B+++
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせる。
また、宝具であるアグモンのように心通じた相手なら、竜種だろうが乗りこなせる。



【保有スキル】
デジソウル:A
人間の思いの力であるデジソウルを生じさせられる。
究極のデジソウルの域に達している大は自分の意思の力でデジソウルを自在に制御できている。
自身の拳や、全身に宿し、一種の超強力な魔力放出のように使ったり、デジモンを進化させることができる。
ただし、大の場合は相手を最終的に自力で出せるようになったものの、殴ってデジソウルを発生させるという逸話が有名すぎるため、
サーヴァントである今は、基本他のサーヴァントや宝具を殴ることでしかデジソウルを生み出せなくなっている。


六人の英雄:A
選ばれし子供達、テイマー、十闘士、デジモンハンター、ジェネラルなどと呼ばれるデジモンと共に育ち、心を通わせる存在の代表の一人。
本来なら共に戦うデジモンや、デジモンと戦う時に味方に補正が入るスキル。
セイバーの場合は加えて、自身のパートナーであるアグモンの進化段階に比例して自らのステータスを向上できる。
(アグモンが成熟期なら筋力はA+、完全体でA++、究極体でA+++の「+」による倍加条件が満たされていく。
 バーストモード時のみ、筋力だけがEXランクに)
英雄時のセイバーは単体でも究極体に匹敵するのだが、力は合わせるものであり、アグモンと共に戦いという彼の意思が反映された。
尚、彼はセイバーとして召喚されたが、守るものという意味であり、2つの世界を救っているためセイヴァーと言えるからでもある。


無敵の喧嘩番長:B
自分よりも巨大なデジモンや、魔王、果ては創世神を仲間とその拳にて打倒した逸話が転じたスキル。
敵とのサイズ差補正による不利を無効化し、神や魔王に類する存在に対して攻撃時に補正が入る。


兄貴、すげぇ……:EX
星の開拓者の亜種。
デジモンを“ただの人間”が生身の拳にて打倒するという唯一無二、空前絶後の事態を幾度も引き起こしたことで得たスキル。
あらゆる難行が“不可能なまま” ”実現可能な出来事”になる。
相手が難敵・難行であればあるほど真価を発揮する。
また、セイバーがサーヴァントだと知らない限り、セイバーがデジソウルを発生させるまで、何者も彼を只の人間としてしか認識できない。


――本来ならば強力なスキルだが、邪神聖杯におけるこのスキルの本質は対象の常識の破壊による正気度へのダメージである。
敵だけでなく、仲間たちをも唖然とさせ続けたセイバーの逸話から、このスキルに限り、自身のマスターに対してさえ耐性を貫通する。
また、敵味方問わず、セイバーの神秘を繰り返し目撃することでついた耐性をも貫通する。
つまりこのスキルが真価を発揮すればするほど、敵味方問わずマスターが一度で発狂しかねない。
無敵の喧嘩番長、及びこのスキルの隠蔽効果も相まって、更に正気度へのダメージや発生確率が増大する。


【宝具】
『爆裂せし人造のデジヴァイス(デジヴァイスバースト)』
ランク:D+ 種別:対デジモン宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
聖なるデヴァイス、デジヴァイスと呼ばれるものの一種。
人の手によって初めて作られたデジヴァイス、デジヴァイスiCが進化したもの。
人間が作り、人間が進化させたデジヴァイス。
その分神秘は低下しており、浄化などの能力は持たないが、デジソウルチャージやバーストモードにによる進化に対応している。
パートナーデジモンを収納する機能も付いているが、サーヴァントになった今は特に意味がなく、そもそも大は使用しないだろう。


『アグモン』
ランク:D~A+ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
セイバーのパートナーデジモン。レンジや補足が一人なのはそういう意味である。
恐竜型のデジモンであり、セイバーのデジソウルにより、
アグモン(成長期)→ジオグレイモン(成熟期)→ライズグレイモン(完全体)→シャイングレイモン(究極体)へと進化する。
また、シャイングレイモンはジオグレイソードという剣を使え、シャイングレイモンバーストモードという自身の限界を超えた形態もある。
ランクはそれぞれD(成長期)→C→B→A→A+(バーストモード)であり、ランクに応じたサーヴァントとしての力も持つ。
どの進化段階も能力値は攻撃型寄りであるが、宝具なだけあって耐久力も有り、完全体からは飛行可能。
ただし一種の常時開放型宝具であり、進化段階が進むほど魔力の消費も激しくなる。
アグモンバーストモードという魔力を消費せず、セイバーの自力デジソウルでA+の力を発揮できる切り札があるが、一回しか使えない。


【人物背景】
日本一の喧嘩番長を自称し、喧嘩に明け暮れていた中学生。
ある日、現実世界に現れたアグモンと殴りあったした末にダブルKO。
舎弟入りしたアグモンと共に、デジモン犯罪対策組織「DATS」に入隊し、現実世界に現れたデジモンを相手に仲間と共に戦っていく事になる。
荒くれ者ではあるものの、非常に家族想いで、面倒見もいい。
10年前に消息を断った父を思い続けたため、家族の問題には他人のことでも度々首を突っ込んだ。
人情深く父譲りの漢としてのあり方を度々口にし、自他を奮い立たせた。
全てが終わった後はアグモンとの別れを惜しみ、悩んだ果てに仲間や家族に別れを告げアグモンと共にデジタルワールドへ旅立っていった。
5年後、デジモン同士の喧嘩をアグモンとともに止めるなどデジタルワールドのいざこざを解決して回っているようである。
別世界の人間とデジモンたちの危機に駆けつけたこともあるという。


【サーヴァントとしての願い】
漢の喧嘩は命がけ! と言いてえとこだが……父さん、か。


【基本戦術、方針、運用法】
実質大門大とアグモンの一人と一匹の英雄を同時に運用できるのが最大の強み。
アグモンを進化させればさせるほど大も強くなるため倍々に強くなっていくこととなる。
ただしその分魔力の消費は激しくなり、バーストモード時の負担は狂化時のヘラクレス並。
イリヤなら扱えはするだろうが、それでもかなりの負担になりかねない。
状況に応じて進化段階は調整しよう。
考えようによっては、この進化段階を調整し、移動などにも活用できることもまたこのサーヴァントの特色でもある。
デジモン伝統のことだが、エネルギーはご飯などでも補給できることは覚えておきたい。

燃費以外の弱点としては兎にも角にも大が基本敵を殴らないとアグモンを進化させられず、始まらないこと。
マスター狙いや、初見殺し、一撃必殺の宝具を持つサーヴァント、自ら姿を現さずことを運ぶ相手には不利である。
進化したアグモンはともかく、大自身は攻撃は最大の防御なりを地で行く能力なため、防御スキルは一切持っていない。
つまり真っ向からの殴り合いには滅法強いが、アサシンやキャスターなどの暗殺や搦め手などには要注意。

それでも格上殺しや逆転特化のスキルも持っているため、詰みにくいサーヴァントではあるのだが……。
邪神聖杯ではその最大の強みが、敵味方問わず発狂させかねないのが大問題である。


【マスター】
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night [Unlimited Blade Works] (時期は15話にて死亡後)

【マスターとしての願い】
諦めたくない。自分も、みんなも、無価値にしたくない。生きたい。

【能力・技能】
聖杯の器として作られたホムンクルス。
アインツベルンの最高傑作だけあって非常に高い魔力を持ち、髪の毛を媒介とした鳥型の使い魔を使役したりすることができる。
冬木の聖杯戦争でないため、令呪は特別製ではない。
最も、冬木の大聖杯との接続は途切れているため、サーヴァントの魂を回収することもなく、人としての機能をもうしばらくは維持できる模様。


【人物背景】
必ず帰ってくると言って旅だった父は、母を殺し、帰ってこなかった。
この世全ての悪や一族の当主に、父はお前を捨てもう帰ってこないと言われた少女は、一人で生きることを決意する。
しかし自分を捨てた父は、遠い異国の地で新しい家族を得ていた。
その弟と殺し合える日々を心待ちにするも、毎日身体を開かれていく日々に、少女は摩耗していく。
役目に生きるしかない自分たち。道具として人間の幸福のために使い潰される自分たち。
そのことにおかしいと、戦いに行く自分以外もなんで死ななくちゃいけないのと声を荒げるも。
それこそが解放なのだと、ホムンクルスたちは答えるばかりで。
少女は気づく、自分なんてものが一つもなかったことに。
そんな少女を、自分の意思で守ってくれる者がいた。
強くて、優しくて、大きい、お父さんみたいな狂戦士だった。
けれど。
最強と信じた狂戦士は敗れた。
訪れた異国の地で。
母と暮らした城で、弟から父のことを聞こうとしたその日に。
少女は、死んだ。
少女が死んで、アインツベルンも結論をだし、数多の命が救われぬまま無価値に消える。
そのはず、だった……。


【方針】

生きる。生きて――