何か「ひとこと」書けということなので、ここでは私の趣味について概略を書いておく。
2015年1月1日、朝4時30分。
新年早々、私は小雪の舞う中を全力で走っていた。笹原駅を4時39分に出る始発列車に乗るためである。この列車に乗れば、今日の宿泊予定地である長野県松本市の平田駅には23時27分に着く。乗り遅れた場合は南木曽駅までしか辿り着けなくなってしまうため、3日間の行程全体が見直しを迫られるのだ。
今回使用する切符は「
青春18きっぷ
」3回分。これは、日本全国のJR線の普通列車(快速含む。以下同じ)が乗り放題で5回分(5日分)11850円というもので、1日あたり2370円で遠方に出掛けることができるという大変お得な切符である。
1月1日から3日までの3日間が休みであることが確定した時点で、私は金券ショップに走り、残り回数がちょうど3回分の青春18きっぷを確保していた。
3日間とその前後の行程概略は次の通り。
- 12月31日:20時まで仕事、21時過ぎに帰宅。速やかに就寝。
- 1月1日:笹原を始発で出て平田に終電で到着。
- 1月2日:篠ノ井線~信越本線~北陸本線あたりを適当にうろつき、金沢市~福井市あたりで宿泊。
- 1月3日:終電までに笹原に帰る。
- 1月4日:正午から仕事。10時半過ぎには自宅を出る。
1月1日と3日は移動のために1日じゅうずっと普通列車に乗りっぱなし、2日は自由行動だが大半の時間はやはり普通列車に乗っていることになる、という行程である。
北陸方面を選んだのは、言うまでもなく、3月の北陸新幹線長野~金沢間開業を見据えてのことである。整備新幹線が開業すれば並行在来線は第三セクターになる≒青春18きっぷは基本的に使えなくなるのだから、そうなる前に“乗り納め”をしておこう、という訳だ。何という安直な発想…。
自宅から笹原駅までは徒歩で15~20分程度掛かるので、通常は乗車予定列車の笹原出発時刻20分前には自宅を出るようにしている。が、今日は出掛ける準備に少し手間取ったため、自宅を出たときには既に4時半近くになってしまっていた。旅行に出掛けようというのに、切符の調達以外は今朝起きるまで何の準備もしていなかったのが原因である。準備といっても、あまり大きくないトートバッグ2つに収まる程度の荷物しか無いのだが。
- 使用する切符
- 時刻表
- 地図帳
- スタンプ帳(普通の小さなノート)
- 財布
- スマホ
- デジカメ
- 充電系グッズ一式
- 日数分の下着と靴下
- 髭剃りとか歯ブラシとか糸楊枝とか色々
- フェイスタオル
何の用事も無く1人で国内旅行に出掛ける場合、特に用意している荷物は大体こんなものである。この文章を書いているのは2015年5月なのだが、今こうしてリストアップしていても、1月1日に何が原因で自宅出発が遅れたのか既に思い出せない。たぶん、部屋が散らかっているために全体的に準備に時間が掛かっただけなのだろう。
全力疾走した甲斐あって、4時39分の列車には何とか間に合った。これで、道中何のトラブルも無ければ、今夜は平田で泊まれる筈である。
笹原4:39→6:10小倉6:13→6:29下関6:36→9:47岩国10:24→12:35糸崎12:37→13:05福山13:11→14:11岡山14:12→15:16相生15:19→15:38姫路15:56→18:25米原18:46→19:56名古屋20:08→21:24中津川21:30→23:27平田。
笹原から平田まで普通に切符を買おうとすると、乗車券だけでも12460円。これが青春18きっぷ1日分2370円で済む訳である。今回は金券ショップで3回分を8000円弱で調達しているため、1回あたりに直すとたぶん2600円前後なのだが、それでも充分元は取れる計算である。……というか、私が青春18きっぷを使う場合、毎回長時間乗ることによって自然に元は取れているので、そもそも普段はこんな計算自体しないのだが。
ところで、この行程だと岩国までは乗り換え時間に余裕が無い。18きっぷで広島以遠に出掛ける場合は大抵似たような行程になるため、いつもは予め食糧を用意しておくか、もしくは笹原駅前のローソンで何か買っておくところである。が、今朝は時間がギリギリだったので当然そんな余裕も無く。
かくして、岩国までの5時間を、私は空腹に耐えながら過ごすことになる。まあ、自宅出発前に軽く食べていたので、別段耐え難いという程でもなかった、と、思う。
〔※続く。不定期更新。〕
最終更新:2015年05月21日 06:12