聖騎士団ソル、並びにGGXXSLASHが登場した経緯について。
以下の情報はムック等をもとに執筆したものです。


GGXXSLASH誕生秘話

もともとコンシューマー用の格闘ゲームとして登場したギルティギア。
それがGGXシリーズとして展開していく運びとなったのは、サミーが「アーケードで出してみないか?」という話をアークシステムワークスに持ち掛けたことが発端。これが無ければ、ギルティギアは未だにアーケード市場に登場していなかったかも知れない。
(当初アークは、セガサターンでPSギルティギアの改良作を出すという予定だったらしい。)

以後アークとサミーは二人三脚の格好で、次々とGGX関連作品を打ち出して行くのだが・・・
経営上の都合で、サミーがセガと経営統合する事になった。

これを受け、サミーがゲーム開発から撤退。一時ギルティギアの存続が危ぶまれたのだ。アークの開発計画も白紙に戻ったという。

しかし待っていた未来は喜ばしかった。セガのアーケード班はGGXシリーズを以前から高く評価しており、援助を引き継いでくれることとなったのだ。GIGSという名で全国大会が開催されるなど、シリーズは更なる盛り上がりを見せることになる。ありがとうセガ!
(未だにサミーがギルティに関わっていると勘違いしている方もいるようだが、それは誤りである)
現在、GGXから関わっていたサミーのメンバーの一部は、セガで引き続きギルティギアに携わっている。広報のカイ岡本こと、岡本宣昭氏もその一人だ。

さてISUKA以降、アークは長らく新作をリリースできないでいた。これ以上ファンを待たせてしまうのも酷だろうと、新たな調整版として急遽登場したのが、『GGXXSLASH』なのだ。筆者はこれを歓迎したい。#RELOADとは一味違う作品へと仕上がった本作は、今後どこまで伸びるのか。

続いて、聖騎士団ソルについて紹介していこう。


聖騎士団ソル

既に#RELOADを出している以上、再度の調整版を出すのはアークとしても心苦しいものがあったらしい。そんな作品に少しでも新しい息吹を送り込むべく、作成されたのが聖騎士団ソルだ。新キャラでありながら、ソルからの流用が多少効くという、スケジュール的にも彼が最も都合の良い立場にあったと思われる。

当初、石渡太輔氏からは「使い易いキャラにしては」とアドバイスがあったらしい。しかし本作ディレクターの森利道氏(石渡氏の親友)は、ソルやカイという扱いが比較的容易なキャラとは一線を画したかったとのこと。その結果、あのようにリーチは短いが、局地的に凶悪な強さを発揮するキャラへと仕上がった。
実際ロケテスト中では石渡氏の要望通り、とても使い易く、べらぼうに強い時期もあったのだ。しかしあのままの強さで製品版に登場していたら、恐らく現在のカイのポジションに、聖騎士団ソルが居座っていただろう・・・

キャラバランスに紆余曲折があった聖騎士団ソルだが、技の編成にも相当気を遣われたようである。チャージシステム自体が元祖ソルをイメージしたもので、AC青はチャーキャンを彷彿させたかったとは森氏の弁。

そして「ガンブレイズ」。この必殺技は、元祖ソルの一撃オールガンズブレイジングに惚れ込んだ岡本隆二氏(メインプログラマー)が、立ち回りでもあの技を使えたら・・・との強い希望から誕生したものである。筆者個人としては、ガンブレイズは聖騎士団ソルの肝ではないかと思う。素晴らしい技を作って頂いたことに感謝したい。

聖騎士団ソルのストーリーを見ると、次回作での続投も削除も考えられる内容だが・・・願わくば今後の作品でも、更に進化した彼を使いたいものである。


なお、既にアークシステムワークスは新タイトルの開発に入っている。
情報を見ると、ギルティギア関連の新作だけでなく、全く別の新シリーズもあるようだ。
自社による広報・販売にも力を入れていくとの事で、さらに勢いを増すアークシステムワークスにこれからも期待しよう。


石渡氏&森氏インタビューページ
http://www.sega.co.jp/community/segavoice2/vol36.html


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最終更新:2006年06月10日 18:58