私に初めて彼氏ができたのは、二十歳のとき。同じ大学の軽音楽部の同級生でした。
彼はとてもギターが上手で、私よりもたくさん良い曲を知っていました。
彼にたくさんの音楽を教えてもらい、ずっと大切に聴きつづけていました。


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しかし、そんな彼とも些細なことからケンカをし、別れてしまいました。
この彼と別れたあとに、同じ軽音楽部の先輩と良い感じになりそうなことがあり、何度かデートをしました。


先輩はとてもおしゃれな人で、素敵な白い壁のカフェに連れて行ってくれ、
ベーグルをご馳走になったのですが、緊張しすぎてなかなか食べられなかったこともありました。

初めて演劇に連れて行ってくれたのもこの先輩でした。

私はおしゃれな先輩になんとかついていこうと、
必死に良い雰囲気のカフェを探したり、いろんなお店を巡って誕生日プレゼントを選んだり、
自分なりに頑張っていました。先輩も、
私のことを気にかけてくれていたようで、私の誕生日にメールをくれたり、
デートにもよく誘ってくれました。

そして、「最近で一番気に入ってる曲がある」と言って、CDをくれました。

確かに、それはとても聴き心地がよく、その日から、家ではもちろん、出かけるときもずっと聴いていました。

その先輩とは、時が経つにつれデートの間隔があくようになり、疎遠になってしまい、
私も職場で気になる人ができたりしたので、付き合うというところまではいきませんでした。
それから数年後、私は別の人と結婚し、出産もしました。

しかし、当時聞いていた最初の彼に教えてもらった曲や、
先輩からもらったCDを聴くと、すぐに当時の気持ちが蘇ってきます。


音楽は、本当に魔法のようで、これからもずっとこの曲たちと思い出は大切にしていきたいと思っています。
最終更新:2015年07月25日 04:10