時間・空間を省略する演出の事。
省略と言ってもワープやタイムスリップする訳ではなく、例えば主人公宅のシーンの次に学校のシーンがある場合、わざわざ主人公が学校へ行くまでを描かずとも、間に学校の全景を一カット挟めば事足りる。
このように時間・空間を省略する事を「時間を盗む」「空間を盗む」という。

演劇では手品じみた事をしない限り場面を変えるのに一手間かかるため、映像作品はそれに比べて時間・空間を非常に簡単に盗む事ができる。
その代わり視聴者が混乱しないよう、時間・空間が移動した事を示す状況説明のためのカットが重要になってくる。

逆に、時間・空間をあえて盗まないという演出もアリ。
例えば細田守版『時をかける少女』では、主人公が友人の元へと必死に走るのを延々と映すカットがあった。
それまで散々走るシーンを省略してきた後のこのカットは非常に印象的で考えさせられるシーンだった。そして喘ぎ声がエロい。
最終更新:2009年06月27日 23:37