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創世神話

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神話世界

人の記憶から忘れ去れるほど昔の話。
世界は25個のルーン元素から成り立っていた。
上も無く、下も無く、争う事も妬む事もない、理想郷の世界。
清純なる真っ白な世界に、やがて…黒い沁みが広がる。
誰が最初だったかは知らない。
だが、確かに住まう人々の心に"欲望"が生まれた。
欲望はやがて、種族間の争いを引き起こす。

"「より優れた種でありたい、より優れた物を得たい。」"

何よりも純粋な欲望が、平和な世界に争いをもたらした。
しかし、それと同時に平穏に浸り進化を知らなかった種に進化が起こった。

最初に特化を表したのは、龍と呼ばれる種族。
彼らは何よりも早く戦う事に特化した。
優れた攻撃力、優れた回復力。
故に彼らは孤立し、協力する事をしなかった。

やがて龍の進化からしばらくして、エルフと呼ばれる種族が頭角を現す。
彼らは何より集団を守る事に特化した。
優れた攻撃力、回復力は龍に勝るとも劣らない。
彼ら単体は龍には若干劣るものの、集団で協力する事によって強さを得た。
故に彼らは自らの種族のみを特別視し、孤立した。

龍にもエルフにも劣る種族がいた。
彼らは数を為さず、雑多にまとめられこう呼ばれた。
モンスターと。
知能のあるもの、ないもの。
集団を得意とするもの、個人を得意とするもの。
彼らは特別何かに秀でていたわけではないけれど、自らの種族を守り生き抜いた。

最後に残されたのは、人間だった。
特別な術を持たず、彼らの作る武器はモンスターには通じても、エルフや龍には及ばない。
彼らの100は、エルフや龍の1にも満たず。
しかし彼らのもつ柔軟性は、特にエルフや龍をも味方につけた。

こうして世界は争うようになった。
争いはやがて激化し、そして…。
大地は粉々に砕け散る。

行き場を失った彼らは、各々に世界を構成していたルーンの中から壊れていない四つをそれぞれひとつずつ分けた。

砕けた大地に残ると決めたのはモンスターと呼ばれる彼らだった。
自らを生んだ大地を愛すると、そう誓ってティウのルーンを使った。
そしてこの世界には名がつけられた。
"グランディアース"

砕けた大地のその上に、大地への想いに引かれるエルフは世界を作った。
使われたのはハガルのルーン。
たった一人を生贄に、彼らはそこに世界を作った。
世界の名は"エレ・メタリア"

更にその上に世界を作ったのは龍と呼ばれた彼らだ。
三人の人柱を王と据えて、彼らはシゲルのルーンを使って世界を構成した。
管理された人口、完全に共有される知識。
"ドラグニア"

人間の世界はひっそりと、時の賢者によって一番上へと据えられた。
使われたのはエルハスのルーン。
彼らはなにものにも干渉せず、ひっそりと生きてゆく事を選んだ。

これが世界の成り立ちである。

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