「薔薇水晶12」(2006/01/27 (金) 21:29:09) の最新版変更点
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<p>薔薇と水のほのぼの学園生活シリーズ</p>
<p>
学校に通っている限り、卒業という現実を受け止めねばならない。<br>
たとえ、どんなに離れたくなくても・・・。<br>
薔薇「・・・・・・・・うぐっ・・・ひっぐ・・・」<br>
水「・・・泣かないでぇ・・・お願いだから、笑ってお別れしましょぉ・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・だってぇ・・・ひっぐ・・・・寂しいよぉ」<br>
水「大丈夫よぉ・・・。卒業したって、私たちはずっと・・・一緒なんだからぁ・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・やだやだやだぁ・・・・・」<br>
水「・・・・困ったさんねぇ・・・。そんなんじゃ・・・心配で・・・卒業できないないでしょぉ・・・」<br>
薔薇「・・・・・やだぁ・・・・・うわぁぁん」</p>
<p>
蒼「・・・・あのね二人とも、そういうのは卒業式の日にやってよ・・・。まだ僕たち二年生だよ・・」<br>
水「・・・・・蒼星石、今良いところだから、『粉雪』歌って」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・・『蛍の光』でも良いよ」<br>
蒼「・・・・・はぁ・・・しょうがないなぁ」</p>
<p>みんなの卒業式はまだまだみたいだ・・・。<br>
本当の卒業式の日まで涙は溜めておこう・・・。</p>
<p>薔薇と水のほのぼの学園生活シリーズ</p>
<p>
外はまだ、枯れた木が目立つ冬景色。春が来るのはまだまだ先のようだ。<br>
水「はぁ~・・・。まだまだ寒いわねぇ・・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・うん・・・」<br>
水「一体いつになったら、温かくなるのかなぁ・・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・四月ぐらい・・・?」<br>
水「まだまだ先ねぇ・・・。桜が咲くのもそれぐらいでしょぉ?」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・・桜なら・・・咲いてるよ?」<br>
水「え?うそ?どこに咲いてるのぉ?」<br>
薔薇「・・・・・・・あそこ」</p>
<p>
受験生1「よっしゃああああああああ!志望校に入れたぁああああ!」<br>
受験生2「・・・・良かった・・・ひっぐ・・・マジでうれしい・・・」<br>
受験生3「・・・・・・ちくしょぉ!うれしすぎて狂っちまいそうだ!」</p>
<p>薔薇「・・・・・・・・・・ね?咲いてるでしょ?」<br>
水「・・・・・・うふふ・・・狂い咲きとはこのことね・・・」</p>
<p>
外はまだ冬景色。でも、君の心に、君の未来に、そして僕の明日に<br>
『サクラサク』・・・・。ローゼン女子高スレは、あなたの未来を応援してます・・・。</p>
<hr>
昨日の続き
<p>
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な一日』</p>
<p>カラオケ</p>
<p>斑目「そ~らにぃ、そびえる~鉄のしろぉ~!」<br>
久我山「そ~らにぃ、そびえる~鉄のしろぉ~」<br>
斑目「ス~パ~ロボットォ・・・・・って勝手に歌うなぁあぁぁ!!!」<br>
カラオケの個室、げんしけんと薔薇っち達はカラオケをしている。<br>
毎度といえば毎度、久我山が勝手に歌に入ってくるのを<br>
斑目が咎めるという見慣れたコントが目の前で繰り広げられている。</p>
<p>ピッ</p>
<p>
高坂「・・・これでよし、入った♪あ、薔薇水晶さんも何か唄う?」<br>
曲を登録し終わった高坂は隣で曲目に釘付けになっている<br>
薔薇っちに声を掛ける。<br>
薔薇「・・・・・う~ん・・・うぅぅ・・・・後にする・・・・」<br>
どれにしようか決めかねている薔薇っちの横で<br>
笹原と荻上はおしゃべり中。<br>
笹原「荻上さん、今日は薔薇水晶さんと来てたんだね。」<br>
荻上「あ・・・いえ、今日はたまたま薔薇水晶さんと会っただけで・・。」<br>
笹原「そっか。あ、今日はいつもの髪型じゃないんだね?」<br>
荻上「・・・ですね。昔はこの髪型だったんですけど・・。」<br>
特に当り障りのない話をする二人、咲が見てたらきっとこう言うだろう。</p>
<p>
咲『あ~~~~~~!!!もうじれったい~~~~!!!!』</p>
<p>
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な一日』</p>
<p>マジンガーZが終わる。久我山の邪魔が入ったせいで<br>
満足に唄えなかった斑目は、久我山の身体をコツコツ小突く。<br>
と、次の曲が始まる。</p>
<p>高坂「あ、僕の番だ♪」</p>
<p>始まる音楽、高坂が唄うのはキューティーハニー。<br>
それに薔薇っちと荻上が反応する。<br>
薔薇「・・・・おぉ~・・・・結構・・・びっくり。」<br>
荻上「(・・・高坂先輩ってやっぱよく分がんね・・。)」</p>
<p>高坂「このごろ流行りの女の子~~♪」</p>
<p>
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な一日』</p>
<p><br>
薔薇「・・・・・うしっ♪・・・・決めた~♪」</p>
<p>
高坂のプリキュアが終わると同時に薔薇っちが立ち上がる。<br>
リモコンを手に取ると薔薇っちはニコニコ顔で<br>
曲の番号を入れていく。<br>
斑目「おっ、ようやく薔薇水晶さんも唄うのか!」<br>
笹原「そういや薔薇水晶さんがちゃんと歌う所見るの始めてっすね。」<br>
久我山「う、うんうん。」</p>
<p>
薔薇「・・・・・・うぅっし♪・・・入ったぁ~~♪」</p>
<p>高坂「何を歌うの、薔薇水晶さん?」<br>
ニッコリと微笑む高坂に、薔薇っちも同じくらいに嬉しそうな<br>
笑顔で答える。</p>
<p><br>
薔薇「・・・・・きぃ~~~~~んっぐげいなぁ~~~~♪♪」</p>
<p><br>
荻上「最近、薔薇水晶さんずっとお気に入りですよね、その歌。」<br>
眼鏡はそのままだが、ホウキ頭に戻した荻上が薔薇っちに話し掛ける。<br>
薔薇っちは、照れ隠しに身体をくねらせながら答える。</p>
<p>
薔薇「・・・・うん♪・・・・最後に歌おうか最初に歌おうか・・<br>
・・・・・悩んだけどやっぱり・・・・・最初♪」</p>
<p>
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な一日』</p>
<p><br>
薔薇「きぃ~~~~んっ!きぃ~~~んっ!!きんぐっげっいなー!!<br>
探すっのさ♪ 今こっこで~~~~~♪」</p>
<p>
一心不乱に振り付けもして歌う薔薇っち、それをみんなで見守る。<br>
斑目「いっつも部室で歌ってるだけあるわな。・・・うまいわ。」<br>
高坂「久我山さん、歌わないんですか?」<br>
久我山「い、いや止めとく・・・。さすがに、こ、これは邪魔できんよ。」</p>
<p><br>
薔薇「き~~~~んっ!きぃ~~~~~んっ!きんぐっげっいなー!!<br>
めったっるっ!おーーばーーまんっ!!<br>
きーーーんぐっげいな~~~~~~~~~っ♪」</p>
<p>
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な一日』</p>
<p>キングゲイナーを歌い終えて薔薇っちは満足げな顔。<br>
ルンルンとしてまた椅子に座る。<br>
高坂「お疲れ様~、薔薇水晶さん歌うまいね~♪」<br>
笹原「うん、最初から全部聞いたのは初めてだけど良かったね。」<br>
薔薇「「・・・・・えへへ♪・・・・どもも♪」<br>
頬をピンク色に染める薔薇っち。<br>
と、薔薇っちは荻上がまだ一つも歌ってないことに気付いた。<br>
薔薇っちは荻上の横までくると隣に座って荻上に笑いかける。<br>
薔薇「・・・・・荻上さんも・・・歌お♪」<br>
荻上「ひぇっ!?・・・あ、あの・・・良いです!・・・べべ別に<br>
歌なんて上手くないですし・・・いや・・・良いです!」<br>
いきなり言われて戸惑う荻上。</p>
<p>顔を真っ赤にして歌を歌うことを拒否する荻上。<br>
薔薇「・・・・・・駄目?」<br>
荻上「・・・・あ、あの!・・・いやいやいや・・・別に・・・良いですから。<br>
・・・・だから薔薇水晶さんがもっとですね・・・歌ってください。」<br>
もはや何がいいたいのか分からない荻上。<br>
それを温かい目で楽しそうに見守る斑目、笹原、久我山、高坂の4人。</p>
<p>
フタリノハートバーランスー、クジビーキーアンバーラーンス</p>
<p>
個室内で鳴る『くじびきアンバランス』の着歌。高坂が自分のケータイ<br>
を開けて電話をし始める。</p>
<p>
高坂「はい、コーサカです。・・・・あ、咲ちゃん♪・・・うん。<br>
・・・・・うんうん・・・え?田中さん達と会ったんだ♪<br>
それなら咲ちゃん達もカラオケしようよ♪・・・うん、皆いるよ♪<br>
・・・・うん、分かった♪待ってるね♪」</p>
<p>電話が切れる。<br>
斑目「・・・春日部さんか。で、何だって?」<br>
高坂「咲ちゃんと田中さん達もこれからくるそうです♪」<br>
</p>
<hr>
~薔薇水晶・春・ほのぼの系~<br>
<br>
<br>
薔「わぁ桜だ…」<br>
ジ「何?」<br>
薔「あっいやそういう意味じゃなくて…桜が…綺麗だなって」<br>
ジ「あっそういう事か」<br>
薔「うん」<br>
ジ「桜…か」<br>
薔「…?」<br>
ジ「あっいや桜もいいけどさ、上ばかりみてると下にあるタンポポって気付かれないよな…こんなに綺麗なのに」<br>
薔「本当だ」<br>
ジ「こんなに綺麗なのに気付かれないなんて寂しいよな」<br>
薔「けど、桜の木はいつも…タンポポを見ていてくれてる…と思う…」<br>
ジ「そうだな」<br>
薔「タンポポは好きだけど…私は桜の方が…好きかな」<br>
ジ「どういう所が?」<br>
薔「…なんて言うか…やさしくて…暖かくて……気が付けばいつも…そばにいてくれて…」<br>
ジ「?」<br>
薔「…桜……が好き…(///)」<br>
ジ「えっ?ゴメン聞こえなかった」<br>
薔「春っていいね」<br>
ジ「そうだな」<br>
<br>
<br>
~fin~
<hr>
<p>『マッチ売りの薔薇水晶』</p>
<p>
凍えるような寒空の中、震える足に力を込めながらマッチを売り続ける<br>
一人の少女がいた…。<br>
薔薇「……マッチを誰か…買ってください…」<br>
弱々しい声で、マッチを売ろうとする少女の名前は、薔薇水晶。<br>
彼女は、知人であるニートのために、今日もひたすら声をかけ続ける。<br>
薔薇「……お願いです…。誰か…誰か買ってくれませんか?」<br>
通行人1「邪魔だ、どけ」<br>
薔薇「…きゃあ!」<br>
通行人1の衝撃で、マッチを入れていたカバンを落としてしまった。<br>
薔薇「…きっと…大丈夫。売れる…」</p>
<p>
しかし、努力もむなしく、ただ時間だけが過ぎていくだけだった。<br>
カイロも持っていなくて、制服しか着るものがない彼女には、かなりの負担だった。<br>
通行人2「君さぁ、そんなとこでマッチなんて売ってても、売れないよ?<br>
それより、もっといい商売があるんだけど、どうかな?」<br>
薔薇「……それは…なんですか?」<br>
通行人2「一言で言えば、女子高生パブみたいなもんさ…。どうかな?」<br>
薔薇「……ごめんなさい。それは…いやです…」<br>
通行人2「そうか。じゃあ、いつまでも寒い中、無駄な努力を続けてくれ。ははは」<br>
薔薇「……(無駄なんかじゃないもん。絶対今日は売れる…)」</p>
<p>
マッチなんて、この時代には売れない。それでも彼女はひたむきに、働く。</p>
<p>
何時間もかけて、呼び込みをしてみても、やはりマッチは売れなかった。<br>
薔薇水晶の体力は限界寸前だった。<br>
彼女の頭の中に、一つの考えが脳裏によぎった。…もう、ダメかも知れない…。<br>
薔薇「…ああっ…」<br>
ドサッと雪の積もる都会のアスファルトに、倒れた。<br>
薔薇「……もうダメ…。(ごめんね、ニートさん。私はもう…)」<br>
薔薇「……死ぬ前に…もう一度、みんなと逢いたい…」<br>
真紅、雛苺、翠星石、蒼星石、金糸雀…そして…水銀燈…。<br>
みんなと過ごした学校生活、楽しかった…。<br>
薔薇水晶は、最後の力を振り絞り、一本のマッチに火をつけた。</p>
<p>
薔薇「……温かい…。あれ?みんなの顔が浮かんで見える…」<br>
マッチをこすると、みんなと過ごした日々が、浮かんだ。<br>
一本、また一本と、マッチをこすり続ける…。<br>
薔薇「……私は…こんなにたくさんの仲間が…いたんだ…」<br>
最後に浮かんで見えたその人は、一番の仲良し、水銀燈だった。<br>
薔薇「……水銀燈…。いつも優しくしてくれて…ありがとうね…。私はもう、先に<br>
天国に逝きます…。みんな…さようなら…」</p>
<p>
まぶたがゆっくりと閉じていく…。深い、永遠の眠りにつきそうだ…。<br>
でも、どうしてだろう、声が聞こえる…。誰の声?あなたは誰?<br>
水「マッチを…売ってくれませんか?」</p>
<p>
これは、夢だろうか…?それとも、マッチの魔法?その声は、確かに<br>
水銀燈のものだった…。どうしてだろうか?さっきまで死を覚悟していたのに<br>
急に力が沸いてくる…。『マッチを買おうとしている人がいる…』<br>
水「いつまでお客を待たせるのぉ?早く立ち上がりなさぁい」<br>
薔薇「……ごめんなさい…でもどうして水銀燈が…」<br>
水「私はまだ、あんたを死なせない。あんたが死んだら…からかう相手が一人減っちゃうでしょぉ?」<br>
薔薇「…そっか…。ごめんね…」</p>
<p>
これは、夢だろうか…?それとも、マッチの魔法?その声は、確かに<br>
水銀燈のものだった…。どうしてだろうか?さっきまで死を覚悟していたのに<br>
急に力が沸いてくる…。『マッチを買おうとしている人がいる…』<br>
水「いつまでお客を待たせるのぉ?早く立ち上がりなさぁい」<br>
薔薇「……ごめんなさい…でもどうして水銀燈が…」<br>
水「私はまだ、あんたを死なせない。あんたが死んだら…からかう相手が一人減っちゃうでしょぉ?」<br>
薔薇「…そっか…。ごめんね…」<br>
水「ほら、いつまでそうしてるつもりよぉ?私がマッチを全部買ってあげるから<br>
元気になりなさぁい…」<br>
薔薇「……ありがとぅ…水銀燈…」</p>
<p>
水銀燈の照れ隠しの言葉の中に、いつも優しさがいっぱい含まれていることを<br>
私は知っている…。マッチは無事に、完売した。水銀燈は、大量のマッチをかばんに<br>
詰め込み、帰っていった。<br>
薔薇「……これで、ニートさんのパソコンのスペックも上がるはず…」<br>
薔薇水晶は、もらったお金を見ながら、微笑んだ。<br>
早くニートさんのところに行かなきゃ…。彼女は駆け足で、ニートさんの住む<br>
アパートまで向かった。</p>
<p>
薔薇「……ニートさん、お金…いっぱい稼げたよ…。これでまた引きこもれるね…」<br>
アパートに着き、屈託のない笑顔で薔薇水晶は言った…。<br>
ニート「ありがとう…。なあ、薔薇水晶…。大事な話があるんだ…」</p>
<p>
意味深な顔で言うニートさんに、薔薇水晶は不安の色を隠せなかった。<br>
薔薇「……大事な話って…なに?」<br>
ニート「実は…」<br>
薔薇「…実は?」<br>
ニートさんは、ハローワークの雑誌を薔薇水晶の前に出した。<br>
ニート「俺、やっと就職が決まったんだ!だからさ、もうマッチなんて売らなくて良いんだよ!」<br>
薔薇「……うそ?本当に?」<br>
ニート「本当さ!もう、逃げたりしない!俺はもう、引きこもらない!」</p>
<p>
ニートさんは、大きな声で叫んだ…。そして薔薇水晶の頭をなでる…。<br>
ニート「今まで迷惑かけてごめんな…。これからは、立派に生きてみせるよ」<br>
薔薇「……もう、働いたら負け…とか言わない?」<br>
ニート「ああ、もちろんさ。約束する。今まで、迷惑をかけたな…。ごめんな…」<br>
薔薇「……うん…良いの…。良かったぁ…」</p>
<p>君が気付けば、未来への扉は開かれる…。完。<br>
とりあえず、ごめんなさいorz。<br>
薔薇×水の短編の学園ネタがもう尽きてきた…orz。<br>
でも、妄想力を高めてこれからも頑張ります…。<br>
薔薇「…全国のニートさんが…働けるよう祈っているよ。ふぁいとぉ!」</p>
<p><font size="2">薔薇と水のほのぼの学園生活シリーズ<br>
<br>
学校に通っている限り、卒業という現実を受け止めねばならない。<br>
たとえ、どんなに離れたくなくても・・・。<br>
薔薇「・・・・・・・・うぐっ・・・ひっぐ・・・」<br>
水「・・・泣かないでぇ・・・お願いだから、笑ってお別れしましょぉ・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・だってぇ・・・ひっぐ・・・・寂しいよぉ」<br>
水「大丈夫よぉ・・・。卒業したって、私たちはずっと・・・一緒なんだからぁ・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・やだやだやだぁ・・・・・」<br>
水「・・・・困ったさんねぇ・・・。そんなんじゃ・・・心配で・・・卒業できないないでしょぉ・・・」<br>
薔薇「・・・・・やだぁ・・・・・うわぁぁん」<br>
<br>
蒼「・・・・あのね二人とも、そういうのは卒業式の日にやってよ・・・。まだ僕たち二年生だよ・・」<br>
水「・・・・・蒼星石、今良いところだから、『粉雪』歌って」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・・『蛍の光』でも良いよ」<br>
蒼「・・・・・はぁ・・・しょうがないなぁ」<br>
<br>
みんなの卒業式はまだまだみたいだ・・・。<br>
本当の卒業式の日まで涙は溜めておこう・・・。<br>
<br>
薔薇と水のほのぼの学園生活シリーズ<br>
<br>
外はまだ、枯れた木が目立つ冬景色。春が来るのはまだまだ先のようだ。<br>
水「はぁ~・・・。まだまだ寒いわねぇ・・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・うん・・・」<br>
水「一体いつになったら、温かくなるのかなぁ・・・」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・四月ぐらい・・・?」<br>
水「まだまだ先ねぇ・・・。桜が咲くのもそれぐらいでしょぉ?」<br>
薔薇「・・・・・・・・・・・桜なら・・・咲いてるよ?」<br>
水「え?うそ?どこに咲いてるのぉ?」<br>
薔薇「・・・・・・・あそこ」<br>
<br>
受験生1「よっしゃああああああああ!志望校に入れたぁああああ!」<br>
受験生2「・・・・良かった・・・ひっぐ・・・マジでうれしい・・・」<br>
受験生3「・・・・・・ちくしょぉ!うれしすぎて狂っちまいそうだ!」<br>
<br>
薔薇「・・・・・・・・・・ね?咲いてるでしょ?」<br>
水「・・・・・・うふふ・・・狂い咲きとはこのことね・・・」<br>
<br>
外はまだ冬景色。でも、君の心に、君の未来に、そして僕の明日に<br>
『サクラサク』・・・・。ローゼン女子高スレは、あなたの未来を応援してます・・・。<br>
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<hr>
<font size="2"><br>
~薔薇水晶・春・ほのぼの系~<br>
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<br>
薔「わぁ桜だ…」<br>
ジ「何?」<br>
薔「あっいやそういう意味じゃなくて…桜が…綺麗だなって」<br>
ジ「あっそういう事か」<br>
薔「うん」<br>
ジ「桜…か」<br>
薔「…?」<br>
ジ「あっいや桜もいいけどさ、上ばかりみてると下にあるタンポポって気付かれないよな…こんなに綺麗なのに」<br>
薔「本当だ」<br>
ジ「こんなに綺麗なのに気付かれないなんて寂しいよな」<br>
薔「けど、桜の木はいつも…タンポポを見ていてくれてる…と思う…」<br>
ジ「そうだな」<br>
薔「タンポポは好きだけど…私は桜の方が…好きかな」<br>
ジ「どういう所が?」<br>
薔「…なんて言うか…やさしくて…暖かくて……気が付けばいつも…そばにいてくれて…」<br>
ジ「?」<br>
薔「…桜……が好き…(///)」<br>
ジ「えっ?ゴメン聞こえなかった」<br>
薔「春っていいね」<br>
ジ「そうだな」<br>
<br>
<br>
~fin~<br></font>
<hr>
<font size="2"><br>
<br>
『マッチ売りの薔薇水晶』<br>
<br>
凍えるような寒空の中、震える足に力を込めながらマッチを売り続ける<br>
一人の少女がいた…。<br>
薔薇「……マッチを誰か…買ってください…」<br>
弱々しい声で、マッチを売ろうとする少女の名前は、薔薇水晶。<br>
彼女は、知人であるニートのために、今日もひたすら声をかけ続ける。<br>
薔薇「……お願いです…。誰か…誰か買ってくれませんか?」<br>
通行人1「邪魔だ、どけ」<br>
薔薇「…きゃあ!」<br>
通行人1の衝撃で、マッチを入れていたカバンを落としてしまった。<br>
薔薇「…きっと…大丈夫。売れる…」<br>
<br>
しかし、努力もむなしく、ただ時間だけが過ぎていくだけだった。<br>
カイロも持っていなくて、制服しか着るものがない彼女には、かなりの負担だった。<br>
通行人2「君さぁ、そんなとこでマッチなんて売ってても、売れないよ?<br>
それより、もっといい商売があるんだけど、どうかな?」<br>
薔薇「……それは…なんですか?」<br>
通行人2「一言で言えば、女子高生パブみたいなもんさ…。どうかな?」<br>
薔薇「……ごめんなさい。それは…いやです…」<br>
通行人2「そうか。じゃあ、いつまでも寒い中、無駄な努力を続けてくれ。ははは」<br>
薔薇「……(無駄なんかじゃないもん。絶対今日は売れる…)」<br>
<br>
マッチなんて、この時代には売れない。それでも彼女はひたむきに、働く。<br>
<br>
何時間もかけて、呼び込みをしてみても、やはりマッチは売れなかった。<br>
薔薇水晶の体力は限界寸前だった。<br>
彼女の頭の中に、一つの考えが脳裏によぎった。…もう、ダメかも知れない…。<br>
薔薇「…ああっ…」<br>
ドサッと雪の積もる都会のアスファルトに、倒れた。<br>
薔薇「……もうダメ…。(ごめんね、ニートさん。私はもう…)」<br>
薔薇「……死ぬ前に…もう一度、みんなと逢いたい…」<br>
真紅、雛苺、翠星石、蒼星石、金糸雀…そして…水銀燈…。<br>
みんなと過ごした学校生活、楽しかった…。<br>
薔薇水晶は、最後の力を振り絞り、一本のマッチに火をつけた。<br>
<br>
薔薇「……温かい…。あれ?みんなの顔が浮かんで見える…」<br>
マッチをこすると、みんなと過ごした日々が、浮かんだ。<br>
一本、また一本と、マッチをこすり続ける…。<br>
薔薇「……私は…こんなにたくさんの仲間が…いたんだ…」<br>
最後に浮かんで見えたその人は、一番の仲良し、水銀燈だった。<br>
薔薇「……水銀燈…。いつも優しくしてくれて…ありがとうね…。私はもう、先に<br>
天国に逝きます…。みんな…さようなら…」<br>
<br>
まぶたがゆっくりと閉じていく…。深い、永遠の眠りにつきそうだ…。<br>
でも、どうしてだろう、声が聞こえる…。誰の声?あなたは誰?<br>
水「マッチを…売ってくれませんか?」<br>
<br>
これは、夢だろうか…?それとも、マッチの魔法?その声は、確かに<br>
水銀燈のものだった…。どうしてだろうか?さっきまで死を覚悟していたのに<br>
急に力が沸いてくる…。『マッチを買おうとしている人がいる…』<br>
水「いつまでお客を待たせるのぉ?早く立ち上がりなさぁい」<br>
薔薇「……ごめんなさい…でもどうして水銀燈が…」<br>
水「私はまだ、あんたを死なせない。あんたが死んだら…からかう相手が一人減っちゃうでしょぉ?」<br>
薔薇「…そっか…。ごめんね…」<br>
<br>
これは、夢だろうか…?それとも、マッチの魔法?その声は、確かに<br>
水銀燈のものだった…。どうしてだろうか?さっきまで死を覚悟していたのに<br>
急に力が沸いてくる…。『マッチを買おうとしている人がいる…』<br>
水「いつまでお客を待たせるのぉ?早く立ち上がりなさぁい」<br>
薔薇「……ごめんなさい…でもどうして水銀燈が…」<br>
水「私はまだ、あんたを死なせない。あんたが死んだら…からかう相手が一人減っちゃうでしょぉ?」<br>
薔薇「…そっか…。ごめんね…」<br>
水「ほら、いつまでそうしてるつもりよぉ?私がマッチを全部買ってあげるから<br>
元気になりなさぁい…」<br>
薔薇「……ありがとぅ…水銀燈…」<br>
<br>
水銀燈の照れ隠しの言葉の中に、いつも優しさがいっぱい含まれていることを<br>
私は知っている…。マッチは無事に、完売した。水銀燈は、大量のマッチをかばんに<br>
詰め込み、帰っていった。<br>
薔薇「……これで、ニートさんのパソコンのスペックも上がるはず…」<br>
薔薇水晶は、もらったお金を見ながら、微笑んだ。<br>
早くニートさんのところに行かなきゃ…。彼女は駆け足で、ニートさんの住む<br>
アパートまで向かった。<br>
<br>
薔薇「……ニートさん、お金…いっぱい稼げたよ…。これでまた引きこもれるね…」<br>
アパートに着き、屈託のない笑顔で薔薇水晶は言った…。<br>
ニート「ありがとう…。なあ、薔薇水晶…。大事な話があるんだ…」<br>
<br>
意味深な顔で言うニートさんに、薔薇水晶は不安の色を隠せなかった。<br>
薔薇「……大事な話って…なに?」<br>
ニート「実は…」<br>
薔薇「…実は?」<br>
ニートさんは、ハローワークの雑誌を薔薇水晶の前に出した。<br>
ニート「俺、やっと就職が決まったんだ!だからさ、もうマッチなんて売らなくて良いんだよ!」<br>
薔薇「……うそ?本当に?」<br>
ニート「本当さ!もう、逃げたりしない!俺はもう、引きこもらない!」<br>
<br>
ニートさんは、大きな声で叫んだ…。そして薔薇水晶の頭をなでる…。<br>
ニート「今まで迷惑かけてごめんな…。これからは、立派に生きてみせるよ」<br>
薔薇「……もう、働いたら負け…とか言わない?」<br>
ニート「ああ、もちろんさ。約束する。今まで、迷惑をかけたな…。ごめんな…」<br>
薔薇「……うん…良いの…。良かったぁ…」<br>
<br>
君が気付けば、未来への扉は開かれる…。完。<br>
とりあえず、ごめんなさいorz。<br>
薔薇×水の短編の学園ネタがもう尽きてきた…orz。<br>
でも、妄想力を高めてこれからも頑張ります…。<br>
薔薇「…全国のニートさんが…働けるよう祈っているよ。ふぁいとぉ!」<br>
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