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「『届かないラブレター』」(2006/01/27 (金) 18:26:39) の最新版変更点
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<p>『届かないラブレター』</p>
<p>
もしも、人を好きになってしまったら、あなたはどうする?誰かに<br>
相談してみる?それとも、当たって砕けろの気持ちで告白する?<br>
彼女は、とりあえず相談することに決めたようだ。<br>
金「そんなの決まってるかしらぁ~!特攻あるのみ、かしらぁ」<br>
雛「うゆ~。でも、でも、もしもふられたらどうするのぉ?」<br>
金「その時は、このカナリアが、そいつを成敗するかしらぁ!」<br>
雛「…やっぱり、カナリアに聞くのは間違いだったのぉ…」<br>
金「なっ、なんでかしらぁ!?」</p>
<p>
いつも元気な雛苺も、ため息ぐらいはつく。全ての原因は、ジュンだ。<br>
雛苺は、ジュンのことが、好きで好きで×100ぐらい好きになってしまった。<br>
この気持ちを伝えるには、どうすれば良いのだろう…。<br>
雛「うゆ~みんなの意見は参考にならないのぉ~」</p>
<p>みんなの意見はこんな感じ。<br>
真「そんなの決まってるでしょ?夜中こっそり忍び込んで、キスしなさい」<br>
翠「おバカ苺、そんなの簡単ですぅ。愛のこもった手料理が一番ですぅ」<br>
水「そうねぇ…ごめんなさい、私もこういうの苦手でわかんなぁい」<br>
薔薇「……VIPで安価スレ立てれば良い……」</p>
<p>
意見を聞いていないのは、蒼星石だけだった。雛苺は、蒼星石のいる<br>
教室に入っていった。<br>
最後の一人、蒼星石に自分の恋の相談をしてみる雛苺。蒼星石は、<br>
冷静に考えてから言った。<br>
蒼「う~ん…。呼び出して告白するのが出来ないなら、やっぱり手紙かなぁ」<br>
雛「てがみ?それって、ラブレター?」<br>
蒼「うん、そうだよ。手紙に自分の気持ちを書いて、その人に渡す。これなら出来るでしょ?」<br>
雛「それなら…雛でも出来るかも…。面と向かって渡さなくても良さそうだし。でも、手紙<br>
なんて雛書いたことないのぉ~」<br>
蒼「う~ん、じゃあ、一緒に書いてみようか?」<br>
雛「そうして欲しいのぉ~(やっぱり蒼星石は頼りになるのぉ~)」</p>
<p>
二人は、日が暮れるまでラブレターを書いた。思いの一つ一つが、紙一枚に<br>
凝縮されていく。二時間近くかけて出来たラブレターは、かなり上出来だった。<br>
蒼「ふぅ~。完成したね」<br>
雛「うん!これを渡したら、きっと雛の思いが伝わるのぉ~」<br>
蒼「僕も、成功を祈ってるよ。がんばってね、雛苺」<br>
雛「うん!蒼星石、ありがとうなのぉ~」</p>
<p>雛苺は、バタバタと走って出て行った。<br>
蒼「雛苺、走ると危ないよ!?」<br>
雛「大丈夫なのぉ~!早くラブレター渡すのぉ~」</p>
<p>
思いを早く届けたい。彼女は意気揚々と、靴箱に向かっていった。</p>
<p>どかっ!!走っていたせいか、前を見ていなかった。<br>
女1「痛いなぁ…。誰よ?」<br>
女2「あっ、こいつ梅岡のクラスの雛苺じゃん。何してんのよ」<br>
雛「…え?う~と…う~と」<br>
女1「何持ってんの?それ。もしかして、ラブレター?」<br>
女2「はあ?何それ?気持ち悪ぅい。大体、ラブレターなんて今時流行んないよ」<br>
雛「そっ…そんなことないもん!雛が一生懸命書いたんだもん!」<br>
女二人組みは、雛苺のラブレターを奪った。</p>
<p>
女1「なになにぃ?私は、桜田ジュンが好きです?ぎゃははは!」<br>
雛「かっ…返してなのぉ!読まないで欲しいのぉ…」<br>
女2「あなたの事を考えると、眠れません…。よくこんな恥ずかしいこと書けるわねぇ!?」<br>
雛「止めて…お願い…返してなのぉ…」<br>
女1「良いわよ、ほら、返してあげる」<br>
そう言うと、女1は、ラブレターをビリビリに破いて、雛苺の顔に投げつけた。<br>
女1「どうせふられるんだし、別に良いでしょ?」<br>
女2「はぁ…笑い疲れた。もう行こう」</p>
<p>女二人が去った後、ビリビリに破かれた
自分のラブレターを見る雛苺。<br>
悔しくて、悲しくて、涙が出てくる…。<br>
雛「一生懸命書いたのに……。ひどいのぉ…ひぐっ…うぐぅ…」</p>
<p>
破れたラブレターを見ると、自分の思いまで破られたような気持ちになった。<br>
もう、このラブレターは届かないのだろうか。</p>
<p>涙が止まらない雛苺の前に、ジュンがやって来た。<br>
ジュン「どうしたんだ?雛苺…」<br>
雛「うぐっ……ひぐっ…ジュ~ン…」<br>
ジュン「なんだ!?泣いてるのか?どうした、何があったんだ?」<br>
ジュンは、床に落ちている破れた紙切れを見る。<br>
雛「……手紙を…ビリビリに…破かれたの…」<br>
ジュン「一体誰がそんなこと…」</p>
<p>
ジュンは、泣く雛苺にハンカチを渡し、一緒にビリビリになった手紙を拾った。<br>
ジュン「まったく、こんな事するなんてひどい奴がいるな」<br>
雛「…もう良いのぉ」<br>
ジュン「ところで、この手紙誰に送るつもりだったんだ?」<br>
雛「え!?そ、それは秘密…なのぉ」<br>
ジュン「ふ~ん。あれ?なんか『好き』って文字があるけど」<br>
雛「うわぁぁぁ!さ、さっさと片付けるの!読まなくて良いの!」<br>
ジュン「?まあ、良いか」<br>
雛「(鈍感なのぉ~…。でも、もっとジュンが好きになったのぉ)」</p>
<p>
手紙は破られてしまったけど、その思いは破れはしない。<br>
ちなみに、手紙を破った女二人は次の日、薔薇×水コンビに<br>
半殺しにされました。<br>
完。</p>
<p><font size="2">『届かないラブレター』<br>
<br>
もしも、人を好きになってしまったら、あなたはどうする?誰かに<br>
相談してみる?それとも、当たって砕けろの気持ちで告白する?<br>
彼女は、とりあえず相談することに決めたようだ。<br>
金「そんなの決まってるかしらぁ~!特攻あるのみ、かしらぁ」<br>
雛「うゆ~。でも、でも、もしもふられたらどうするのぉ?」<br>
金「その時は、このカナリアが、そいつを成敗するかしらぁ!」<br>
雛「…やっぱり、カナリアに聞くのは間違いだったのぉ…」<br>
金「なっ、なんでかしらぁ!?」<br>
<br>
いつも元気な雛苺も、ため息ぐらいはつく。全ての原因は、ジュンだ。<br>
雛苺は、ジュンのことが、好きで好きで×100ぐらい好きになってしまった。<br>
この気持ちを伝えるには、どうすれば良いのだろう…。<br>
雛「うゆ~みんなの意見は参考にならないのぉ~」<br>
<br>
みんなの意見はこんな感じ。<br>
真「そんなの決まってるでしょ?夜中こっそり忍び込んで、キスしなさい」<br>
翠「おバカ苺、そんなの簡単ですぅ。愛のこもった手料理が一番ですぅ」<br>
水「そうねぇ…ごめんなさい、私もこういうの苦手でわかんなぁい」<br>
薔薇「……VIPで安価スレ立てれば良い……」<br>
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意見を聞いていないのは、蒼星石だけだった。雛苺は、蒼星石のいる<br>
教室に入っていった。<br>
最後の一人、蒼星石に自分の恋の相談をしてみる雛苺。蒼星石は、<br>
冷静に考えてから言った。<br>
蒼「う~ん…。呼び出して告白するのが出来ないなら、やっぱり手紙かなぁ」<br>
雛「てがみ?それって、ラブレター?」<br>
蒼「うん、そうだよ。手紙に自分の気持ちを書いて、その人に渡す。これなら出来るでしょ?」<br>
雛「それなら…雛でも出来るかも…。面と向かって渡さなくても良さそうだし。でも、手紙<br>
なんて雛書いたことないのぉ~」<br>
蒼「う~ん、じゃあ、一緒に書いてみようか?」<br>
雛「そうして欲しいのぉ~(やっぱり蒼星石は頼りになるのぉ~)」<br>
<br>
二人は、日が暮れるまでラブレターを書いた。思いの一つ一つが、紙一枚に<br>
凝縮されていく。二時間近くかけて出来たラブレターは、かなり上出来だった。<br>
蒼「ふぅ~。完成したね」<br>
雛「うん!これを渡したら、きっと雛の思いが伝わるのぉ~」<br>
蒼「僕も、成功を祈ってるよ。がんばってね、雛苺」<br>
雛「うん!蒼星石、ありがとうなのぉ~」<br>
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雛苺は、バタバタと走って出て行った。<br>
蒼「雛苺、走ると危ないよ!?」<br>
雛「大丈夫なのぉ~!早くラブレター渡すのぉ~」<br>
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思いを早く届けたい。彼女は意気揚々と、靴箱に向かっていった。<br>
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どかっ!!走っていたせいか、前を見ていなかった。<br>
女1「痛いなぁ…。誰よ?」<br>
女2「あっ、こいつ梅岡のクラスの雛苺じゃん。何してんのよ」<br>
雛「…え?う~と…う~と」<br>
女1「何持ってんの?それ。もしかして、ラブレター?」<br>
女2「はあ?何それ?気持ち悪ぅい。大体、ラブレターなんて今時流行んないよ」<br>
雛「そっ…そんなことないもん!雛が一生懸命書いたんだもん!」<br>
女二人組みは、雛苺のラブレターを奪った。<br>
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女1「なになにぃ?私は、桜田ジュンが好きです?ぎゃははは!」<br>
雛「かっ…返してなのぉ!読まないで欲しいのぉ…」<br>
女2「あなたの事を考えると、眠れません…。よくこんな恥ずかしいこと書けるわねぇ!?」<br>
雛「止めて…お願い…返してなのぉ…」<br>
女1「良いわよ、ほら、返してあげる」<br>
そう言うと、女1は、ラブレターをビリビリに破いて、雛苺の顔に投げつけた。<br>
女1「どうせふられるんだし、別に良いでしょ?」<br>
女2「はぁ…笑い疲れた。もう行こう」<br>
<br>
女二人が去った後、ビリビリに破かれた自分のラブレターを見る雛苺。<br>
悔しくて、悲しくて、涙が出てくる…。<br>
雛「一生懸命書いたのに……。ひどいのぉ…ひぐっ…うぐぅ…」<br>
<br>
破れたラブレターを見ると、自分の思いまで破られたような気持ちになった。<br>
もう、このラブレターは届かないのだろうか。<br>
<br>
涙が止まらない雛苺の前に、ジュンがやって来た。<br>
ジュン「どうしたんだ?雛苺…」<br>
雛「うぐっ……ひぐっ…ジュ~ン…」<br>
ジュン「なんだ!?泣いてるのか?どうした、何があったんだ?」<br>
ジュンは、床に落ちている破れた紙切れを見る。<br>
雛「……手紙を…ビリビリに…破かれたの…」<br>
ジュン「一体誰がそんなこと…」<br>
<br>
ジュンは、泣く雛苺にハンカチを渡し、一緒にビリビリになった手紙を拾った。<br>
ジュン「まったく、こんな事するなんてひどい奴がいるな」<br>
雛「…もう良いのぉ」<br>
ジュン「ところで、この手紙誰に送るつもりだったんだ?」<br>
雛「え!?そ、それは秘密…なのぉ」<br>
ジュン「ふ~ん。あれ?なんか『好き』って文字があるけど」<br>
雛「うわぁぁぁ!さ、さっさと片付けるの!読まなくて良いの!」<br>
ジュン「?まあ、良いか」<br>
雛「(鈍感なのぉ~…。でも、もっとジュンが好きになったのぉ)」<br>
<br>
手紙は破られてしまったけど、その思いは破れはしない。<br>
ちなみに、手紙を破った女二人は次の日、薔薇×水コンビに<br>
半殺しにされました。<br>
完。<br>
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