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水銀 「あらぁジュン、ヤクルト飲んでるの? 一口ちょうだぁぃ♪」
ジュン「うわっ、お、お前飲みかけを…」
真紅 「……教室で随分ジュンとお熱いことね、水銀燈」
水銀 「勘違いしないでくれるぅ? ジュンは構うと面白い犬ってだけよぉ。私の好みは、もっと大人の男性なんだから」
ジュン「大人って…ダンディなおじさまとか?」
水銀 「ん~何て言うか……年上の男が苛められて、苦痛に悶える時の表情とか見ると…ぞくっとするのよねぇ」
水銀 「電車の中で、中年のおっさんの足を踏みつけた時の「痛っ」って情けない声とか……あぁっ!!」
真紅 「変態ね。だいたい、女性はもっと私のようにしとやかであるべきだわ。暴力に快楽を見いだすなんて…」
水銀 「なによぉ、高校生にもなってくんくんなんて幼稚番組を標準録画してるガキに言われたく……はぶッ!?」
真紅の裸拳が、水銀燈の頬にめり込んだ。
真紅 「………ほら、暴力は何も生まない事がわかったでしょう? それとくんくんは最高よ」
ジュン(これが……しとやか?)
雛苺 「水銀燈も真紅もぉ、ケンカなんてやめて早くハンバーガー食べに行こうよぉ~!」
翠星 「ほら水銀燈も、いつまでも無様に這いつくばってないで行くですぅ」
水銀 「触らないでっ! ………ふ、ふんっ! これだからガキに付き合ってると疲れるのよ!」
真紅 「そう、じゃあ私たちはこれから遊びに行くけど、大人なあなたは誘わなくていいのね?」
水銀 「結構よ!」
真紅 「…わかったわ。ジュン、行きましょう」
水銀 「……」
ジュン「ほら早く行くぞ。あ、水銀燈はマック嫌いだっけか?」
水銀 「ちょ、ちょっとぉ!? 何で勝手に行くことになって……っていうか手離しなさ…」
ジュン「行くんだろ? っていうか水銀燈がこないと俺も困るし…」
水銀 「――っ!? ………こ、今回限りよ…!」
ジュン(水銀燈いないと、俺一人で真紅の面倒見るの疲れるからなぁ…)


翠星石「水銀燈がジュンに興味ないってことは……これでライバルが一人脱落しやがったですぅ」
雛苺  「うゅ…可哀想なジュン……。ヒナはジュンのことずーと好きだからね! ジュンジュン~~ッ!」
翠星石「む……チビ苺! あの菓子屋で苺大福が半額になってるですぅ!!」
雛苺  「うわぁ~~い! いっこの値段でにっこおいしいの~~♪」
翠星石「ほんとガキばっかりで楽ですぅ……それだけに、水銀燈脱落は吉報だったですぅ」
翠星石「ジュンは元々シスコン気味だから、水銀燈のこと好きだったっぽいし…」
蒼星石「そうかなぁ? ……まぁ確かに、水銀燈にちょっかいだされて顔赤くしてたけど」
ジュン 「後ろで何こそこそ話してんだよ!? 置いてくぞ!」
翠星石「べ、べ、別にジュンには関係ない……ようなあるようなっ……えぇい乙女の密談を聞くなデスぅ!!」
水銀燈(聞こえちゃった……ジュンがわたしのこと、……好き?)
水銀燈(え……で、でも普通に話してたし……い、いきなりそんな事言われても…)
ジュン 「水銀燈? 顔赤いけど…」
水銀燈「きゃぁ―!? ……って、な、何でわたしがジュン相手に動揺しなきゃならないのよ!!」
ジュン 「ご、ごめん……っ」
水銀燈「……だいたい、あんなのまだガキじゃないっ。そりゃ優しくしてくれるし、一人になるといつの間にか隣にいてくれたり…」
水銀燈「節操ない男子と違って気軽に話せるし、からかうと楽しかったりするけど……・」
水銀燈「でもこんなの私のキャラじゃないのにぃ―!!」
ジュン 「やっぱ熱あるのか? ――うわ、あっちぃ!」
水銀燈「――っ!? ……ぅぁ………ジュンの手、冷たい…」
ジュン 「腹出して寝てたんじゃないのか? お前授業中、居眠りしてるときいつも寝相わるいし…」
水銀燈「――っ! あんたのせいよこぉのおばか!!!」

水銀燈(人の寝顔見てんじゃないわよぉ~~っ!)


雛苺  「ヒナ花丸ハンバーグなの~」
店員  「月見バーガーですね」
雛苺  「花丸ハンバーグぅ~」
翠星石「満席みたいですぅ……あれ、丁度いいところに笹塚が座ってるです!」
ヌケド 「笹塚、表へ出ろ」
笹塚  「え……」
水銀燈「……はぁ」
真紅  「水銀燈、あなたさっきからニヤニヤしたりため息ついたり、落ち着きがないわね。何か悩み事?」
翠星石「はっ……その憂いある瞳はまさか…恋わずらいっ!?」
雛苺  「やっぱり水銀燈もジュンのこと好きなんだぁ~」
ジュン 「え…」
水銀燈「なっ――!? ち、違うわよ! ……えと、…あ、あそこのちょっと渋めの男性がいいかなぁ~って」
翠星石「うひぃ~加齢臭漂いそうなモロおっさんですぅ! 水銀燈趣味悪ぃ―です」
水銀燈「わ、悪かったわね悪趣味で…そうよ、私はお父様のような大人の男性が好みなんだから……」
水銀燈「同い年のガキなんて…」
ジュン 「あはは……まぁ好みの事はわからないけど、応援はするよ」
水銀燈「あ……」
水銀燈(なん、で………あいつの笑顔見て胸なんか痛むのよ…)
ジュン 「でも水銀燈って大人びてるから、一回り年上の人と並んで歩いても、結構似合ったりするんじゃないかな」
ジュン 「それにほら、せっかく男子からモテるのに、僕なんかをいじってて遊んでるから……勿体ないと思ってたし」
水銀燈「……私にちょっかい出されるの、そんなに嫌?」
ジュン 「え…?」
水銀燈「……何でもないわよ」


翠星石「なにモタモタ食ってるですか水銀燈! いとしのおじ様が去ってしまうですよ!? さっさと声かけてくるですぅ!」
真紅  「今回は邪魔しないで見守っていてあげる。…姉妹の門出だもの」
水銀燈「ちょ、ちょっとあんた達よけいな事…」
蒼星石「頑張って。年上を想う気持ち……僕もわかるから」
ベジータ「水・銀・燈!! 水・銀・燈!!」
水銀燈「わ、わたしは別に……・その、ほんとは……」
水銀燈は助けを求めるように、ちらりとジュンの方に目をやるが、
じじい 「かずきぃ~……って、わし!?」
水銀燈「逝きなさい!」
じじい 「かずきぃ―――ッ!!!」 (断末魔)
水銀燈「……じゅ、ジュン、あなたは…」
ジュン 「頑張れよ! 水銀燈ならいけるって!」
水銀燈「――ッ!! ……な、何でジュンまで一緒になって応援してるわけぇ…?」
ジュン 「なんでって、そりゃ友達の願いは叶って欲しいと思うし…」
水銀燈「誰も頼んでないわよ!! 大体なんでわたしが、あんなオッサンを逆ナンしなきゃいけないわけ!?」
ジュン 「ちょ、ちょっと待てよ!…水銀燈はあの人の事好きなんだろ? 皆の前で照れてるからってそんな言い方しなくても…」
水銀燈「照れてなんかないわよ!! あんなダサイ服着た親父なんか!」

ジュン 「さっきは良いって言ってたじゃないか!」
水銀燈「あなたに言われるのが癪にさわるのよ!!」
ジュン 「何だよそれ! 何でそんな僕にだけムキになるんだよ!?」
水銀燈「そ、それは――っ!」
ジュン 「何か気に障ることしたなら言えよな!」
水銀燈「あ――――あなたが好きだからに決まってるでしょ!!?」
ジュン 「……え」
真紅  「……」
翠星石「……」
水銀燈「……あ、い……いまのはちが――」
『アナタガ スキダカラニ キマッテル デショ!?』
水銀燈「ひぃっ!?」
薔薇水「……ん、携帯動画ちゃんと撮れた。………銀ちゃんの赤面シーン………モエス」
水銀燈「嫌あああああぁぁ――――っ!!!!!!!」

雛苺  「ねぇ~、せっかくハンバーガーおいしかったんだから、もうケンカはやめようよぉ~」
翠星石「…まあ、無理にけしかけた私達も悪かったですしぃ…」
真紅  「そうね。私達が追いつめたせいで、ジュンに告白なんて馬鹿げた逃げ道を作らざる負えなかったのですもの…ね?」
水銀燈「……」
真紅  「……ねぇ? 水銀燈………聞いてる……っ? 聞いてるわよね!?」 にたぁ
水銀燈「あ、あはは……も、もちろんよぉ!」
ジュン 「そうそう。いくら何でも、水銀燈が僕を……なんて、ありえないよなぁ」
水銀燈「む……ちょっとジュン、こっち来なさぁい?」
ジュン 「な、何だよ」
水銀燈「あなた、冗談とはいえ…このわたしに告られたにしては随分平静じゃなぁい?」
ジュン 「そ、そりゃ……まさか本気だなんて思うはずないだろ…」
水銀燈「ふんっ!これだからガキは嫌なのよ………正面から向き合った所で、どうせ……」
ジュン 「え…・・」
水銀燈「だから、からかって遊ぶくらいが丁度良いの。おもちゃみたいなものよ!」
ジュン 「何だよ……ったく。こっちだって一応ドキドキくらいはしたんだからな。一瞬頭真っ白になったし…」
水銀燈「ドキドキくらいじゃ全然足りないわよ。……なに? ジュンはわたしがその程度の女だって言うわけぇ?」
ジュン 「んなこと…」
ちゅっ。
ジュン 「―――――――っ!!!!?」
水銀燈「…うふふ、凄い顔……これよこれ♪ この表情が見たかったのよぉ~~!」
ジュン 「お、お前っ―― く、くちに…!?」
水銀燈「やっぱりジュンって苛めがいがあるわぁ。この味、癖になりそう♪」

そう。わたしはいつもこうでなきゃ。振り回される私なんて似合わない。
今はまだ、これでいい……こんな心地よい関係を、もう少し続けたい。

終わり