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~Replacement~
目が覚めた。朝の空気は切るように寒かったが、その代わり肺いっぱいにそんな澄んだ空気を吸い込むと清々しい朝だった
そんな時間を少しのんびりしたい気持ちを抑え、登校の準備を済ませ朝食の為階段を駆け下りる
唯一の姉は部活で忙しいらしく姿は見えなかった
なので今日の朝食は自分で用意をし、軽く焼いたトーストをかじりながら時計を気にした
そろそろ奴が来る時間かな・

そう思うとJUNはかじりかけのトーストをすばやく口に押し詰め、そわそわし始めた
性格は悪いが実は世話好きなヤツで、毎日僕の家まで向かえに来てくれる
最初は嫌がっていたが毎日の如く着てくれてるの僕も強くは言えないで居た
ピンポーンという呼び出し音が鳴り、玄関へ駆けて行った
翠星石「遅いですぅ!」
こんな朝の爽やかな気分をぶち壊すかのように彼女翠星石の声が響きわたった
J「馬鹿、お前がいつも早すぎるんだろう」
翠星石「チビ人間のくせに毎日こうやってきてやってる翠星石に感謝するですぅ!」
毎日そんなやりとりが日常を繰りかえしながら、も飽きずにこうやって律儀に待ってくれてる彼女を見るのが習慣になっていた
けどそんな日々までには色々とあった。一週間前に翠星石が告白をし、二人は付き合い始め今に至っている
J「それより早く行くぞー、蒼星石もいつもの場所で待ってるだろ?」
そう言うといつも通り僕は翠星石の鞄をひょいっと奪い、歩き始める
翠星石「あ、ありがとですぅ・・」
そう言うと彼女は飽きずに毎朝の赤面しながら着いてくる

翠星石には双子の妹がいる。名前は蒼星石
昔は彼女蒼星石は髪は短かったが今ではそんな面影を残さずに翠星石と同じ髪型であり、服装で見分けをつけないと分からないぐらいの双子だった
J「おはよう、蒼星石」
待ち合わせ場所ではもう蒼星石が待っていた。それに気づき彼女は手を振ってくる
蒼星石「本当に二人はいつも遅いじゃないか・・・ほら、早く行かないと遅刻しちゃうよ!」
蒼星石は翠星石とは逆に、実にしっかりした妹だ
いつも通り三人は色んな話をして、学校へ向かって行く

蒼星石「あ、僕ちょっと職員室に用事があるから先に向かうね」
学校へ到着すると蒼星石は職員室へ向かって行った
翠星石「・・・・・・・」
そんな姿を翠星石は無言で彼女を見ていた。蒼星石もJUNの事を好きな事を知っていた
けどそれよりも先に付き合い始めた二人
そうして蒼星石は徐々にJUNと翠星石から次第に距離を離れ始めていた
J「早くしないとチャイムがなるぞー!」
そんなJUNの台詞に翠星石は後ろ髪を引かれながらも教室へと向かって行った
そして授業が始まる前には蒼星石も教室へ戻ってきた
これからまたいつもと変わらぬ学校生活が始まった
昼休みには翠星石と二人で食事をし、学校が終わると放課後には三人で下校した
いつもと同じ日常
翠星石「それじゃあまた明日ですぅ」
蒼星石「それじゃあまた明日」
二人はJUNを見送りながら手を振り、お互い自分の家に帰っていった

朝になり、いつも通り食事を済ませ翠星石が来るのを待つ。
ピンポーン。そうして今日も爽やかな日常が始まると思った
J「あれ・・・・?蒼星石どうしたんだい?」
蒼星石「今日は翠星石は風邪を引いて学校を休むみたいだから僕が伝えてにきたんだよ」
彼女は息を切らしていた。それを伝えるためにいつもの待ち合わせ場所から走ってここまで着てくれたに違いない
J「そっかぁ、具合良くなるといいな・・・・」
そう言うと蒼星石はコクン小さく頷き同意をしてくれた
蒼星石「それより早く行かないと遅刻しちゃうよ!」
彼女は後ろにいる僕に手を振った

今日は翠星石が居ない為にいつもより少し物足りない学校生活だった
学校が終わり蒼星石といつもの所で別れ、家に帰った
J「(はぁ・・・翠星石の奴・・・・風邪平気なんだろうかな・・・)」
そんな事を思っているとき電話のコール音が聞こえた
J「はい、桜田ですけど」
僕は気だるいながらも鳴り響いていた受話器を取った
翠星石「ちょっと!何ですかそのやる気の無い声は!せっかくチビ人間が寂しいと思って電話をしてやってるですのに!」
J「翠星石か。風邪の具合は大丈夫か・・・?」
そんなJUNの心配する声を聞き、翠星石は少しトーンを下げ
翠星石「大丈夫ですよぉ・・・・けど暫く風邪が治りそうになさそうなのでこれから学校が終わったら電話してやるですぅ・・・」
それから学校での出来事の話や、具合の様子、治ってからの予定など色々話、一日が終わった

そうして暫く蒼星石と一緒に登校をし、食事なども翠星石が作ったと言ったお弁当を蒼星石と二人で食べ、下校を一緒に暫くしていた
そうして家に帰り、いつも通りの翠星石の電話
こんな日が2週間が経っていった
J「なぁ・・・・翠星石はまだ風邪治らないのか・・・?」
JUNはそろそろ心配になっていた。本当にただの風邪ならもうとっくに治ってもいいのではないかと疑問を蒼星石に尋ねた
蒼星石「うん・・・・まだ具合が悪くて起きるのも辛いみたいなんだよ・・・それに風邪というよりインフルエンザなのかな・・?だから移るからと言って僕もあまり寄ってないんだ」
そう俯きながら心配な顔で蒼星石はポツリと答えていた
J「まぁ、直ったらまた前みたいに騒がしくなるから暫くこんなのもいいよな・・・・」
蒼星石「それより・・・JUN君は知ってた・・・・?」
蒼星石は唐突にJUNに問いかけた
J「ん?どうしたんだよ、いきなり」
蒼星石「僕も本当はJUN君の事が好きだったんだぁ・・・・」
そう昔の事を思い出す様に彼女は語り始めていた
JUNは少しだけそれに気づいていたが、翠星石と付き合い始めた。そんな事を言われ多少罪悪感がJUNの胸に広がっていった
蒼星石「けど、今こうやって楽しいからいいんだ・・・。うん、僕はこれでも満足だよっ」
そうJUNに笑いかけると教室へと向かって行った

2年A組の桜田ジュン君、2年A組の桜田ジュン君。至急職員室へ来てください」
J「(これから下校って時になんだろう・・・・)」
そう思いながらもJUNは渋々と向かう決心をつけた
J「翠星石、ちょっと行ってくるから先に帰ってていいから。」
蒼星石「うん・・・・悪い事をしちゃ駄目だよ?」
そんなやり取りをしながら蒼星石と別れ、職員室へと向かった
J「失礼します。」
扉を開けるとそこには見たことが無い長身の人が一人と担任がいた
そうして、会議室へと案内された。案内をし終えた担任は失礼しますと言いながら長身の男に声をかけ、部屋を出て行ってしまった

男「始めまして、私こういう者ですが・・・・」
そう言うと男はスーツの内ポケットから手帳を取り出した。それには桜のマーク
J「えっと・・・・・警察が何か・・・・?」
JUNは警察が来た意味が全くわからず、混乱をした
男「~~~~~・・・・」
え?JUNは聞き取れなかった
J「えっと・・・何て言いました・・・?」
騒がしかった雑音が一斉に止まったように感じた
男「先ほども言った通り、君と同じクラスの翠星石さんが数週間前から行方不明になっているんだが君は何か心当たりはないかい?」
この人は何を言ってるんだ・・・・・?
翠星石が行方不明?
はは・・・・じゃあ僕が今まで誰と電話をしてたって言うんだよ・・・・
JUNの視界は真っ暗になった
そんな姿を見てその男はこれ以上は問いただす事は出来ず、JUNに名刺を渡し去っていった

今まで数週間電話をしてきたのは翠星石・・・・その翠星石は行方不明・・・
そんな事ありえない。だって僕といつも電話で話していたのは間違いなく翠星石・・・・

あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1つだけ・・いや、一人だけ例外が居る事にJUNは気づいた
蒼星石・・・・・・彼女は翠星石と同じ姉妹。

絶対の矛盾がある・・・・・それは考えちゃいけない
だって・・・・・なんで同じ姉妹で同じ家に住んでいて・・・翠星石が行方不明にされてるのにまだ「風邪」を引いているなんて言うんだ・・・
JUNは呆然としながら家に向かった
そして本来ありえないはずの音を待った
トゥルルルルルル・・・・トゥルルルルルルル・・・・
鳴った
J「はい・・・桜田ですけど・・・」
翠星石「今日は出るの遅いですぅ!」
JUNは頭の中は真っ白になり、とてつもなく怖くなった
J「誰なんだよ・・・・」
僕はそんな事しか答えられず電話の向こうの彼女はどうしたの?と何度も問いかけていた
J「だって・・・・・翠星石・・・君は「行方不明」なはずなんだよ・・・?」
そう一言言うと
翠星石「そんなことないよ・・・・・・僕を見てよ・・・・翠星石は・・ちゃんといるよっ!」
そう彼女は言うともう電話の音はしなくなっていた・・・

暫くして僕は翠星石に家に向かった
家の電気はつけておらず、真っ暗な家・・・・
玄関の鍵はかけておらず、僕は恐る恐る家の中へ入った
家の中は何か災害でも起きたかのように全てが荒らされており、キッチンは食事の準備でもしいたかの様な準備のまま荒らされていた
JUNは翠星石達がある二階へと向かった
ギシ・・・・ギシ・・・
そんな階段の軋む音がやけに耳に響く・・・
そして・・・・・翠星石の部屋の扉は・・・・人を拒む事なく開いており
暗闇の中倒れている少女・・・・何かいやな赤黒い色がその部屋を満たしている
「やぁ・・・・来るのをずっと待ってたよ・・・・・・・・」
背後から声がする・・・
振り返る時には多分全てが終わってるだろう・・・・・

~END~


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放課後の教室。
既に辺りは暗くなったというのに、朝から降っている雪の勢いは衰えない。
他の生徒は既に帰ってしまい、人気は全くなかった。
そしてそんな中ただ一人、教室の窓際に電気もつけず水銀燈は立っていた。
水「きれいね‥‥」
ハァ、と溜め息をつく。教室の中に居るというのに息は白い。
外を見つめるその目には憂いを帯びているように見えた。
???「どうしたんだい?」
水「きゃっ」
いきなり背後から声をかけられびくっとなってしまう。
???「だ、大丈夫?」
すかさず心配そうな声が聞こえてきた。その声の主は

水「蒼星石?‥‥びっくりしたじゃなぁい、もう」
なぁんだ、といった感じで蒼星石を見る。
蒼「ご、ごめんね。ほんと、ごめん‥‥」
凄い勢いで謝る蒼星石。髪形が乱れ、少し涙交じりの声だ。
水「くすっ、そんな気にしなくていいわよぉ」
そんな蒼星石を見て水銀燈は優しく声を掛け、抱き寄せた。
水「どうしたのぉ?」
蒼「ぅぐっ、ぐすっ」
水「もう‥‥」
よしよし、と鳴咽を漏らす蒼星石の背中をさする。
何が原因で蒼星石が泣いているのかわからない。まあだいたいの当たりはつくが。
けれど取り敢えずこのままでいるのも悪くない、と水銀燈は思った。

それからどれぐらいの時間がたったのだろう。
落ち着きを取り戻した蒼星石がおずおずといった感じで口を開いた。
蒼「‥‥あのさっ」
水「ん?なぁに?」
水銀燈は、微笑みをたたえた穏やかな顔を向ける。
蒼「あの、なにがきれいなんだい?」
水銀燈の穏やかな顔に少し面食らいつつも聞いた。早口で。
水「なっ、聞いてたの?」
意外な質問に顔が真っ赤になってしまう。独り言を聞かれてしまったからだろう。
蒼「う、うん、悪いとは思ったんだけど」
上目使いで下から水銀燈をちらちらと見る。それはいたずらをしてこれから怒られる時に弁解している子どもの様。

水「そんな怯えなくてもいいのにぃ」
くすっと笑い蒼星石の頭に手をのせて撫でる。
蒼「でも」
確かに蒼星石が怖がるのも無理はないかもしれない。
いつもがあれな分、尚更だろう。
水「そうね‥‥」
そう思い、笑みを浮かべつつも悲しそうな目を向ける。
沈黙が場を支配した。
最終下校時刻が近づく。そして雪は、いまだに止まずに降り続けている。
二人は外に目を向け黙ったまま。

水「雪を‥‥見てたの」
ぽつり。
そんな感じで水銀燈は口を開いた。
蒼「雪?」
水「そう、雪。」
目を伏せる水銀燈。そして続ける。
水「雪はきれいだわ‥‥白くて、淡くて、はかない」
水「それに比べ私はいつも意地汚く、素直じゃなく、醜くい。」
水「私は‥‥最低よ‥‥」水銀燈の目は憂いを帯びたまま微笑んでいる。いや、自嘲の笑みだろう。
その表情は、涙を見せずに泣いている様だった。
蒼「水銀燈‥‥」
初めて水銀燈の本音を聞いた蒼星石。
水銀燈は大きな悩みを抱えていた。それを今、たまたま蒼星石に吐き出した。
たまたま言われただけの言葉なのに、軽く返せばいいのに、蒼星石には掛けられる言葉が見つからなかった。
それほどまでに重い言葉。
水銀燈の、本音。
今、自分が何か言った所でそれはとどのつまり気休めでしかなく、安っぽい言葉でしかないだろう。

水「‥‥帰りましょう」
言葉を探しているうちに完全下校のチャイムが鳴る。
蒼「‥‥うん」
結局、何も言えなかった。
何か言えたはず、言葉をかけられたはず。
しかし言葉は見つからず。
水「そんなんじゃ風邪引くわよぉ。‥‥はい。」
首にふわふわした感触がした。水銀燈がマフラーをかけてくれたのだ。
蒼「あ、ありがとう。」
急な出来事に戸惑いつつ御礼を言う。
水「くすっ、おばかさぁん。姉妹でしょう?当たり前よぉ」
頭をぽん、と優しくおかれ撫でられる。
蒼「水銀燈‥‥うん!」
蒼星石は胸に決める。
いつか、水銀燈の力になろう。いつか、水銀燈が辛い時、支えになろう。
自分が急に泣きじゃくっても何も聞かずに抱きしめ受け止めてくれた水銀燈に。
いつか、きっと。
蒼星石は水銀燈の手の温もりを感じつつ、帰路についた。

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銀「遅い・・・・・」
今日は蒼星石に恋の相談の約束をしていた
しかし放課後になっても、来ない
銀「約束、忘れてちゃったのかしら」
そんなことをつぶやく
蒼「ごめん、委員会の仕事が長引いちゃって」
蒼星石が息を切らせて駆け込んでくる、どうやらそうとういそいでたようだ
蒼「それで、僕に相談って何?」
そうだ、忘れていた
銀「うん、実はJUNのことなんだけど・・・・」
蒼星石の表情が強張る
銀「私、JUNのことが好きみたいなの、こんなの相談できるのあなたしかいないし・・・」
蒼星石の肩が震える

蒼「なんで、僕になのさ・・・・・・・」
わずかに怒りをこめた言葉が水銀燈に牙をむく
銀「だって、あなたは私の親友だもの」
これしか言いようがない
蒼「ホントに、親友なの?」
今度は、怒りではなく、悲しみが篭っていたように感じられた
銀「え・・・・・?」
蒼星石は小さいころから友達だったし、お互いに相談もしてきた、これが親友ということじゃないのだろうか
蒼「君にとって僕は親友かもしれない、でも、僕は・・・・!!!」
空気がかたまった

蒼「君にとって僕は親友かもしれない、でも、僕は・・・・!!!」
視界が揺れる、どうやら床に倒れこんだようだ
銀「きゃ!・・・蒼星石、何を!!」
上に蒼星石が乗っかっていて、身動きが取れない
蒼「君が悪いんだ、好きな人に恋愛事の相談されて怒らない人はいないだろ!」
言ってることがわからない
蒼「どうして僕が今までずっと男っぽい格好をしてたのかわかるかい?」
わざとしてたのか?と水銀燈は思った
蒼「全部君の気を引くためさ!!昔からずっと好きだった!!でも、僕は女の子だから・・・・」
え、蒼星石が?私を?
蒼「もうあとには引けない」
思考回路が限界値に達した

ハムッ
銀「ちょ・・・・」
耳を甘噛みされる
蒼「まだだよ・・・・」
蒼星石はそういうと水銀燈に口付けをした
銀「ンー」
舌が絡まり、糸を引く
蒼「もう僕のものだ、絶対に離さない・・・・」
もう一度水銀燈の耳を舐めるように噛む
銀「あっ・・・・・・!」
思わず声がでてしまう
蒼「ここが気持ちいのかい?」
同じところを執拗にせめる
蒼「水銀燈が耳が弱いのは昔からだからね」
そういって微笑むと、今度は耳の穴まで舌を入れる
銀「あっ・・・・いや・・・・・あんっ!!」
だめだ、声を抑えられない
蒼「声を出してもいいけど、人が来ちゃうよ?」
そういった瞬間、部屋の電気がついた

?「そこで何をしている!!」
蒼「いやぁ、ちょっと柔道の練習をね」
笑顔で答える、さっきまでの妖艶なふいんき(なぜかry)とは全く違う
?「ならいいが・・まぁ、夜道は危ないから早く帰れよ」
蒼「わかったよ、それじゃあまた明日ね?水銀燈」
そういうと彼女はスタスタと行ってしまった
銀「・・・・」
水銀燈も立ち上がるとスカートをはたいて歩き出す
蒼星石のことばかりをかんがえて
彼女は本気なのだろうか
銀「私はどうすればいい?」

雪の降る空に訪ねても答えは返ってこなかった・・・・・・

~end~