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学校の教室。いつものようにガヤガヤとうるさいクラス。
でも、一人の生徒が入ってきた瞬間に、静かになった。
真紅「・・・・・な・・・何なのよ・・・」
黙り込む生徒たち・・・。彼女は不審に思いながら、自分の席に着いた。
すると、またクラスはうるさくなった。
真紅「・・・・・・・(もしかして・・・みんなで無視・・?)」

水「あなたが私にくれたものぉ~♪」
薔薇「・・・・・・・・収納できないファブリーズぅ♪・・・」
真「・・・・あの・・二人とも、おはよう・・朝から上機嫌ね」
水「・・・・・・・・・」
薔薇「・・・・・・・・」
真「・・・・・(どうして無視するの?)」

真紅の不安はこのあと急加速していく・・・。

真紅は不安になり、他のクラスメートにも声をかける。
蒼「やっぱり、手作りの方が良いと思うんだけど」
翠「う~んやっぱりそうですかねぇ~」
真「・・・・・ねえ、おはよう・・・」
蒼「・・・・・・・・・」
翠「・・・・・・・・・」

雛「どぉしよぉ~悩むのぉ・・・」
金「カナにおまかせかしらぁー!最高の夜にするのかしらぁー」
真「・・・・おはよう」
雛「・・・・・」
金「・・・・・」

真紅の不安は募るばかり・・・。ベジータも、笹塚も、どいつもこいつも無視をした。
彼女の脳裏に浮かぶのは、最悪の真実・・・。『嫌われた』
でも、ジュンなら・・・きっと・・・。たった一つの希望を胸に抱き
真紅はジュンに話しかけてみる。

真「・・・ねえ、ジュン・・・(お願い!返事して・・・!)」

ジュンに話しかけると、ジュンはみんなと同じように無視をした。
ジュンにまで嫌われた・・・・。真紅は絶望した。
そして・・・次の日も、次の日も、無視は続いた。
でもある日、真紅の下駄箱の中に、手紙を見つけた。ジュンの字だ・・・。

手紙
今日の夜、俺の家に来い。

たったそれだけの文章だったが、真紅は胸を躍らせた。
真「・・ジュン・・・あなただけよ・・・私の味方は・・・」
夜になり、真紅はジュンの家まで走った。
真「はぁ、はぁ。(早く、早く逢いたい!)」
ジュンの家に辿り着き、真紅はドアを開けた。

真「ジュン!」
パーン!!!!ドアを開けた瞬間に、銃声のような音が部屋に鳴り響いた。

パーンという銃声のような音に驚き、腰をぬかした真紅の前に
たくさんの人がいた。そして気付く。自分の体に紙切れのようなものが
くっついていることに・・・。
ジュン「誕生日おめでとう、真紅」
翠「おめでとうですぅ!」
蒼「おめでとう、真紅」
雛「おめでとぅなのぉ~!真紅!」
金「めでたいかしらぁー!誕生日なのかしらぁー!」
真「・・・・みんな・・・」

水「あらぁ?どうして泣いてるのぉ~?今日はあんたの誕生日でしょぉ?」
薔薇「・・・・・・・・・おめで・・くっ・・・噛んだ」
真「・・・私のことみんなで無視してたじゃない・・・」
ジュン「ごめんな、みんなで秘密にしようって言ってたからさ・・・」
真「・・・・・そうだったの・・・良かった・・・てっきりみんなに嫌われてると・・・」
翠「バカなこと言ってないで、さっさとこっち来るです!」
蒼「君のためにプレゼントとか、みんなで用意したんだよ」
雛「ケーキもうにゅうもあるのぉ!」

水「・・・さ、涙を拭いて・・・。今日はあなたが主役よぉ」
真「水銀燈・・・みんな・・・。ありがとう・・・・」

いつだって薔薇乙女たちは、深い友情で結ばれている・・・・。


J「なあ、真紅。今度の休み暇か?」
真「ええ、暇といえば暇なのだわ」
J「じゃあどっかに遊びに行かないか」
真「分かったのだわ」

そして休みの日
J「じゃあ行こうか」
真「ところでどこへ行くのかしら?」
J「姉ちゃんが動物園のチケットをくれたんだ。あの、最近出来た」
真「ああ、あそこね」

動物園・内部
真「臭いがちょっときついのだわ・・・」
J「すぐに慣れるよ。まずどれを見ようか?」
真「そうね、私のように気高い、百獣の王であるライオンを見ましょう」

J「やっぱり凄いな・・・」
真「ええ・・・他の動物とは格が違うのだわ」
J「遠まわしに自分を褒めてないか、それ?」
真「あら、何のことかしら?」
J「はいはい・・・じゃあ次はゾウでも見よう」

J「大きいなあ」
真「ありきたりの感想ね」
J「じゃあお前の感想はどうなんだよ」
真「・・・。大きいわね」
J「・・・・」
真「・・・・」
J「・・・・・・」
真「つ、次はキリンを見に行くのだわ!」
J(逃げたな)

二人は色々見て回った。そして時間も遅くなったので、最後にコアラを見に行くこととなった。
真「可愛いのだわ・・・でもまだ寝ているのが多いようね」
J「夜行性だから、人間の午前4時とかの感覚なんじゃないか?」
真「あら、あそこに二匹かたまって寝てるのだわ。きっとつがいね。背中に子供までいるもの」
J「・・・僕たちも、ああなれたらいいな・・・」
真「え・・・それって・・・(///////)」
J「そろそろ帰ろうか・・・・今日、うちに姉ちゃんいないんだ・・・・」
真「・・・・一人は危険なのだわ、泊まってあげるから感謝しなさい(//////)」
J「じゃあ、行こうか(/////)」


~ある日の午後~

真「雛苺!私のくんくんをどこにやったの!?」
雛「え~?雛は何も知らないの~。」
真「うそおっしゃい!棚に置いといたくんくんがなくなってるじゃない!」
雛「だから雛は何も知らないの~!」
J「おい!さわがしいぞ!」
真「だってくんくんが…くんくんが…」
雛「JUN~!真紅が雛をいじめるの~!」
J「くんくんか?あれは昨日ごみ箱入ってたからに廃品回収に出したぞ?」
真「え…。」

ゴミ処理場

タッタッタッタッ
真「ハァハァハァ…」
役員「どうしたの?お譲ちゃん?」
真「くんくんが…くんくんが…」
役員「くんくん?」
真「犬のぬいぐるみを見なかったかしら?」
役員「いやぁ、ちょっとわからなかったなぁ」
真「くんくん!!!!」
役員「あっ、ちょっと!!」
ガサゴソ…ガサゴソ…
真「くんくん…どこなの?くんくん!!!!」


JUMの家
雛「やったやったなの~♪」
JUM「くっくっくっ…。真紅め、くんくんがここにあるとは知らずに」
雛「探してるころなの~!」
ガッチャ…キィ…
J・雛「……はっ!!!!」

Fin


真紅地獄

「しィんくぅ!!」
地獄からの呼び声。
今の真紅にとって、水銀燈から名前を呼ばれる事は苦痛以外の何者でもなかった。
ニコニコと眩しい水銀燈の笑顔が悪鬼の様に見える。


最近、水銀燈がよく真紅にベタベタとくっついてくる。

何をされても顔色一つ変えない真紅だが、一つだけ弱点があった。
後ろから抱きすくめられて首筋に息を吹きかけられる事だ。

それを偶然にも発見した水銀燈は、真紅に馬鹿にされる毎に
「んもぉ!!」とかオーバーリアクションで真紅に抱きつき、「そんな事言っちゃいやぁん」と
甘い言葉を囁いては首筋に息を吹きかけるのだ。

はっきり言って、クールだと思われていた真紅の顔が恥ずかしさで紅潮する姿は
男子と一部の女子のハートを鷲掴みにした。
そして、敏感肌の真紅なんていうあだ名も付けられたりした。

極めつけは余りにも真紅と水銀燈がベタベタしているので、二人はできているんじゃない
という噂が流れ始めたことだ。
実は真紅はクールの振りをしているけど、二人きりの時は水銀燈を調教しているんじゃないか?
だから、水銀燈があんなに甘えるのはすでに主人と奴隷の関係になっている。
桜田ジュンの事も下僕っていうぐらいだから、真紅は真性のSだ!!とか
そこまで無駄に妄想している奴さえいる。
勿論の事あだ名を付けられたりして・・・「禁断の惹かれあう磁石」なんていう。

そんな好奇の目が向けられるようになってからも真紅は普段通りだったが、
ジュンから「お前ってさ・・・やっぱり、同性の子しか好きになれないの?」と言われてから
水銀燈の声に挙動に悩まされる事になった。

「あの子・・・本当に私の事好きなのかしら?いや、私が好きなのはジュンだけなのだわ」
自分に自己暗示を掛けるように呟く真紅なのであった。

真相
「真紅がレズだという噂をたてて、ジュンの関心を真紅から離してやるわぁ・・・フフフ、みてなさぁい」


朝、気持ち良さそうな顔で眠っている幼馴染を起こす。
 真紅の毎朝の日課だった。
「ジュン起きなさい、紅茶を淹れて頂戴」
「う~? 真紅か? 後十分・・・」
「そんな時間ないのだわ、早く起きて紅茶を淹れなさい」
 布団にもぐり込み一向に起きようとしないジュン。
 埒があかないので布団を引っぺがす。
「うぅ、引っ張るな、起きるから引っ張るな」
「ほら、下で待っているから早く着替えてらっしゃい」

 着替えが終わり一階に降りてきたジュンは、リビングで朝のニュース番組を見ている真紅に紅茶を淹れる。
「ほらよ」
「ありがとう・・・うん、ジュンが淹れる紅茶は美味しいのだわ」
「そりゃどーも」
 そう言って次は自分の朝食に取り掛かる。

 朝食を食べ終わる頃、タイミングを見計らったように真紅が呼ぶ。
「ジュン、食べ終わったら髪を結って頂戴」
 そう言いながら鞄から櫛やリボンを取り出す。
「いい加減これ位自分でやれよな、俺にやらせるなっての・・・」
「あら、髪を結うのは下僕の仕事よ」
「俺は下僕じゃないって何度言ったら分かるんだよ・・・ったく」
 ブツブツと文句を言いながらもジュンは櫛を受け取り髪を梳く。

「しかし相変わらずくたびれたリボンだな、いい加減新しいの買ったらどうだ?」
「・・・・・・」
(ジュンは忘れてしまったのね・・・)


 まだ二人が幼かった頃、真紅はその性格と人と違う髪や瞳の色のせいでよく苛められ

ていた。
 その日も近所の公園で苛められていたが偶然遊びに来たジュンに助けられていた。
「ぐすっ・・・ひっく」
「なぁ、なくなよ」
「うっく、おとうさまにもらったりぼん・・・」
 真紅の手には踏まれて泥が付きクシャクシャになったリボンが握られていた。

「そうだ! ちょっとうちにこいよ」
 何かをひらめいたジュンは泣き続ける真紅の手を取ると自分の家へと向かった。
 家に着き時分の部屋の押入れを開ける。
「たしかこのへんに・・・あった!」
 黒のリボン。
 姉のぬいぐるみの服を作ったときに余った物だ。
「ほらこれ、あげる」
「ほんと?」
「うん、むすんでやる」
 そう言って真紅の髪にリボンを結ぶ。
「ありがとう」
 真紅は先ほどまでが嘘だったかのような笑顔を浮かべている。

 ジュンにリボンを結んでもらい上機嫌の真紅。
「ねぇじゅん・・・またかみむすんでくれる?」
「うん、いいよ」
「それじゃそれじゃ、じゅんはわたしのげぼくね!」
「げぼくってなに?」
「げぼくはぜったいふくじゅーでこうちゃをいれてくれてかみをむすんでくれるの! それからえっとえっと・・・」
 真紅は興奮したように下僕について説明する。
 だがまだ幼い彼女は致命的な間違いに気が付いていなかった。
「わたしとずっといっしょにいてくれてずっとまもってくれるの!」
 何処でその間違った知識を手に入れたのかは定かではないが彼女の中では下僕=ナイトと認識されていた。
「ふーん、よくわかんないけどげぼくになればずっといっしょにいられるかな?」
「うん、ずっといっしょ」
「ならいいよ。ぼくしんくのげぼくになる」
「ほんと? やくそくよ?」
「うんやくそく」

(あぁ、私とした事があんな間違いを犯すだなんて・・・今更ナイトに変更なんて恥ずかしくて出来るはずも無い・・・)
 
「私が何を着けようと別に良いでしょう」
「まぁそうだけど・・・ん? なぁこれってもしかして昔僕があげた奴か?」
「えっ・・・覚えてるの?」
 ジュンが覚えていた事に驚き振り返る。
「やっぱそうか、うろ覚えだけどな。リボンあげた事だけは覚えてる」
 振り向いた真紅の頭を掴み前を向かせ手早くそのリボンを結んでゆく。
「その後の事は覚えてる?」
「何かあったっけ?」
「べ、別に大した事ないのだわ」
(覚えていなくて良かったのか悪かったのか・・・複雑なのだわ)

 ジュンはそれっきり黙ってしまう真紅に首を傾げながらもう一方のリボンも結ぶ。
「ほら出来たぞ」
 手鏡で確認して頷く。
「ん・・・上出来だわ、これからもお願いね」
「だから、そんなに自分でやるのが嫌なら誰かやってくれる人でも探せよ・・・」

 真紅は小さな声で呟く。
「・・・私の髪を触って良いのはお父様と貴方だけよ」

「ん? 今何か言った?」
 
 ジュンには聞こえなかったようだ。

「ほらもう時間が無いのだわ、行きましょう」
「あ、くそもうこんな時間かよ!」

 だが真紅はまだそれで良いと思っている、そしてこの気持ちいつか伝えようとも。


 ジュンが本当のナイトになれた日の事はまた別のお話。

 -end-


午睡の夢

桜田ジュンは真紅の下僕である。
靴を舐めろとか、跪けとか言われたことはないが、とにかくそうである。
軽い命令のようなことを繰り返し、それに渋々従うジュン。
特に嫌味でもないので、周囲も微笑ましいと容認していた。
また、実は二人は付き合っているという噂も立っていた。
事実かどうか訝しむ人間も多かったが、これも本当である。
二人で出かけている所などよく目撃されている。
少なくとも学園で二人がベタベタしているようなことはなかった。
故に、噂の域を出るものではなかったのだが。

紅「JUM、食堂に行くわよ」
J「え、僕弁当なんだけど」
紅「持ってきなさい」
J「はいはい……」

そんな二人の姿だけはよく見られるため、主従関係だけは周囲に定着していくのだ。

そんな二人の関係を邪推する人間は少なくない。
いや、一時期に比べれば大分減りはしたが。

ベ「なあジュン、今更だがお前本当に真紅嬢と付き合ってるのか?」
J「見ての通りだけど、それがどうかしたのか?」
ベジータが妙に真剣な、心配そうな顔をして言った。
ベ「あんまりそういう風に見えないというか。変な噂だけはあるんだがな」
変な噂、まあ聞きたくなくともそれなりに耳には入ってくる。
弱みを握られているだとか、借金のカタに売り飛ばされただとか……
ベ「嘘だよな、お前が真紅嬢に裸で縛られて夜な夜な散歩しているなんて」
J「待て、それは何処のどういう筋からの噂だ……」
そういえば最近周囲の自分を見る眼が蔑むようなものになっていた気がする。
まあ、それは極端だが恋人として見られないのなんて当然だ。
ジュン自身、彼氏だとかではなく下僕であることを自認しているのだ。

放課後
J「あ、ノート忘れた。悪いけどちょっと待っててくれ」
ベ「ああわかった。早くしろよ」
ベジータに断ってから、来た道を戻る。
ノートを忘れたなんて嘘だった。
本当は、なんとなしに見た下駄箱に真紅の靴がまだ残っていたから。
教室に残っているかなんてわからないけど、いなければそれで構わない。
こんな時間まで残っているのが心配だなんて、恥ずかしくて言えなかった。
普段からベタベタしているわけではないし、一緒に帰ったりも滅多にしない。
言ってみればただの勘だ。だが、こういう場合の勘はあまり外れない。
階段を駆け上る。校則なんて守らない。廊下を走り抜ける。
HG「校則違反フゥゥゥゥーーーー!!」
無視した。教室へ入る。

授業が終わってからもう大分経っている。教室の中は静かだった
人気のない、異空間のような部屋にぽつんと、うつぶせの真紅の姿があった。
これは……眠っているのだろうか?
J「杞憂だったか。まあこんなもんだよな」
疲れていたのか、よく眠っている。起こすにも忍びない。
そのうち見回りの先生でも来るだろう。……帰ろう。

紅「……ん……じゅん」
J「え、真紅?」
振り返ってみるが、真紅はうつ伏せのまま。寝言だった。
紅「どこへ……いくの……わたしをおいて……」
J「夢でも見てるのか……」
紅「かってにいって……ゆるさ……ないのだわ」
うなされている真紅を見て、妙に微笑ましい気分になってしまった。
普段こそ冷静に見えるが、こんな少女らしい一面も併せ持つ。
J「はぁ、僕は何処にも行かないよ。僕は……真紅の下僕だからね」
頭を撫でる。魘されていた真紅の頭が少し震えて、止まった。

紅「……ジュン?」
10分後。明日の予習をしていたら、声がかけられた。
J「おはよう、真紅」
視線を向けて、驚いた。何故、真紅は泣いているのか。
紅「何処に……行っていたの」
J「いや、何処にって普通に帰ろうとし」
真紅が抱きついてくる。何で僕の肩を叩くのだろう。
紅「怖かったのだわ!!怖かったのだわ!!」
どんどん、どんどんと叩かれる。
これは――夢と現実がごちゃ混ぜになっているのか?
J「落ち着いて、真紅。大丈夫だから」
紅「勝手に、私に断りもなく、私の下僕が!!」
どうもかなり混乱しているらしい。
人もいないし……仕方ないか。

J「真紅」
紅「下僕なのに!!どうし――んッ」
少し引き離した真紅の唇に、無理やりキスした。

紅「……夢を、見たのだわ。ジュンが、何処かに行く夢」
J「はは、僕は下僕なんだろ。真紅を置いて何処にも行けやしないよ」
普段の気丈な表情とは全く違う、寂しがり屋の少女。
滅多にないけれど、二人きりの時にはたまにこんな風に甘えてくる。
こんなこと口に出したら間違いなく怒るんだろうけど……可愛いなあ。
J「落ち着いたか?じゃあそろそろ」
引き離そうとするが、真紅が腕を回したまま離さない。
紅「……もう少し、こうしているのだわ」
J「手の掛かるお嬢様だな……下僕としては、放っておけないよ」
ああ、放っておけない。きっと僕は一生、彼女の下僕なのだろう。

そして、こんな風に和んでいたからこそ隙が出来ていたのだろう。
ベ「おい遅いぞジュンー何やってんだー」
J「あ」
紅「え」
ベ「お、お前ら……神聖な学びやで何をやっているんだ」
紅「あ……あ、あ」
僕の腕の中に納まった真紅が、顔を真っ赤に染めていく。
これはアレだな。プライドの危機と言うか崩壊というか。
取るべき手段はただ一つ。タイミングの悪さを呪え、ベジータ。
J「ゴウショウハー!!」
ベ「たわば!!」
J「記憶を喪失する秘孔を突いた。1時間分ほど記憶は消えている」
紅「ジュン……ちょっと可哀想なのだわ」

ベジータを放置して教室を出る。
二人で一緒に帰るだなんて、本当に久々な気がする。
輪をかけて珍しいことに、僕の手を握って離してくれない。
だというのに、恥ずかしがってこちらも見ずにずんずんと先に進む。
J「真紅、ちょっと速い」
紅「ふん、下僕が口答えするななのだわ」
ああ、可愛いなあ。自分ではきっとわかっていないのだろう。
少しいじめたくなってきてしまう。
J「真紅、可愛いよ」
紅「なっ!!げ、下僕が何を!!」
J「可愛いよ、真紅」
紅「(///)も、もう知らないのだわ!!」
真っ赤になりながら走っていく真紅。それでも僕の手は掴んだままで。
この小さな、儚く強い手に誓おう。
下僕として一生、この愛する少女を守り続けよう、側に居続けようと。

おわり


ベ「はっ、ここは何処だ?」
HG「保健室フゥゥゥゥゥー!!治療フゥゥゥー!!」
にじり寄ってくるHG先生を見ながら、ベジータの意識は再び遠ざかって行った。
ここからが――本当の地獄だ。


穏やかな春、学校近くの公園のベンチ、桜の花びら舞う木の下で少女は読書にふける。
と、肩にかかる少年の頭の重み。少女は隣に座る少年を見る。
ジュン「んん・・・・・ぐぅ・・・ぐぅ・・・」
紅「ジュン・・・?ふふ・・・寝てるのね・・。」
微かに少年に微笑みかけ、少女彼のは少年を起こさぬように頭を膝に乗せる。

紅「お休みなさい・・・ジュン。」

舞い散る桜の花びらが二人を包む、穏やかな二人だけの時間

触れた唇は甘く優しい春の夢


ザァーッ

J「しまった……傘持って来てないや……」
金「ふっふっふ。この薔薇乙女一の才女金糸雀に抜かりは無いのかしら~」
J「それ、日傘じゃ」
金「お黙り!!」

翠(ジュンは傘を持って来てない……チャンスですぅ!!)
蒼「翠星石」
翠(自然に、自然に……)
蒼「翠星石?」
翠「は、はひぃ!?」
蒼「うわっ!ど、どうしたんだい?」
翠「聞きたいのはこっちですぅ!いきなりビックリしたじゃないですか!」
蒼「いや……実は僕、傘持って来てなくて……」
翠「。・゚・(つД`)」
蒼「翠星石っ!?」

水「こまったわぁ」
真「あら水銀燈。貴女も傘忘れたの?」
水「わたしはねぇ」
真「“私は?”」
男1「銀様!どうぞ私目の傘にお入り下さい!!」
男2「寧ろ私を傘にして下さい!!」
水「本当に困ったわぁ。じゃぁねぇ、うっかり者の真紅ぅ」
真「……ジュン」
J「ん?何だ?」
真「私の雨避けになりなさい。これは命令よ」
J「な、なんd」
真「しなさいと言ったらしなさい!!」


いつもの学校帰り、梅雨時らしくシトシト雨が降っている
私は歩く、彼に傘をさしてもらって
別にカッコイイ訳じゃないけれど
だけど私にはかけがえのない大切な人
下僕という言葉で隠した私の気持ち
貴方に伝えるのはいつになるだろう

今日も雨が二人を包む


雨上がりの空を見ていた、ただ一人の少年の事だけを想って。
曇り空から覗く橙、一点の陰りのないオレンジ。
そんな色が胸に広がる、暖かい色がこの胸に広大に。

ジュン、私は貴方の側にいるだけでとても幸せ

ジュン、私は貴方が入れるあの紅茶が好き

ジュン、私はいつも貴方には素直にはなれない

ねえジュン?私から離れないで、お願い、ずっと側にいて

私の下僕じゃなくて一人の男性として


私の側に、いつまでもいて頂戴


真紅の鎧で身を包むのが辛くなった時には

側にいて、


真紅「ねぇ・・・?JUM」
JUM「ん?どうした?」
真紅「私たち・・・本当に付き合ってるのよね?」
JUM「当たり前じゃないか。どうしてそんなこと聞くんだよ」
真紅「だって私といてもあなたはいつも無口で・・・そんなに私といるのが退屈?
   翠星石たちとはおしゃべりするのに・・・」
JUM「僕は真紅とこうやって落ち着いた時間を過ごすのが一番好きなんだよ」
真紅「JUM・・・(´;ω;`) ありがとう。私が馬鹿だったわ」
JUM「僕のほうこそ真紅は僕と付き合ってて退屈じゃないかって心配だったんだよ」
真紅「馬鹿ね・・・そんなことあるわけないじゃない。誰よりも愛してるわ・・・JUM」
JUM「僕も・・・愛してるよ真紅」


真『ジュ・・・ジュン』
J『真紅!真紅しっかりしろよ!なんで僕なんかを庇ったんだ!』
真『あなたを・・・守りたいから・・・』
J『嫌だよ真紅・・・そんな辛い声で話さないでくれよ』
真『私も・・・辛いわ・・・死んだら・・・あなたとの・・・思い出が・・・なくなって・・・しまう・・・もの』
震える真紅の指先をジュンは柔らかく握る。曇り空から、雪をちらほらと舞ってきた。
真『水銀燈・・・ごめんなさいね。あなたから・・・ジュンを奪った・・というのに・・・』
J『水銀燈だって、真紅が死ぬのを望んでなんかいないよ!』
真『迎えに・・・きてくれたのね・・・ジュン・・・あなたのこと・・・好きよ・・・』

その時、真紅の周りに積もった雪は銀色の羽のようで。
透明なシェルターの彼女は包まれているような。
僕は真紅の名前を叫んだけれども
彼女が目を開くことはありませんでした。

止まってゆく心が
なつかしい思い出を奪って
震える指先から
伝わる空に色はないけど
遠くで聞こえる 柔らかい声が 
閉ざした瞳の奥へ届くように願うよ
舞い上がる銀色の羽根 君の体に降り注ぐ
遥か夢幻の月へ 永遠に響く旋律

『透明シェルター』


『SEVENTEEN』

死んだ魚の目をして、ひたすら女の子の服をデザインし続ける。
才能があるか、ないか、そんな事よりもただ、僕はデザインをし続ける。
ジュン「ちくしょおおおお!クソ!クソ!クソ!」
怒りに身を任せたまま描いたそれは、僕の魂よりも醜い。

私は本を読み続ける。知識を詰め込むため?ただ読書がしたいだけ?
違う。集団の中にいる以上、耐えられない孤独の波が押し寄せるからだ。
真「(私は本を読むこと以外では、幸せを見つけられない)」

これ以上自分が狂っていくことが、怖い。
加速していく焦燥感。
誰かに愛されたい。誰かを愛したい。
こんな私でも。こんな僕でも。
十七歳の心が、壊れていく。ああ、こんなにも人を殺したいと思ったことはない。
十七歳の心が、消えていく。ああ、こんなにも人を愛したいと思ったことはない。
ジュン「僕は……生きる屍だ。何のために女の子の服をデザインしているんだろう?」
真「私はどうしてクラスに溶け込めないのだろう。自分を殺したくないから?」
本当の自分はどこの誰なのだろうか?私が私であるアイデンティティーが欲しい。
愛されないなら、優しさも、ヌクモリも、全て消えてなくなってしまえ!

いつも休み時間になると、本を読んでいる生徒がいた。彼女の名前は真紅。
彼女の瞳は僕と似ていた。何も映さない、空虚な世界。
ジュン「ねえ、いつも何を読んでいるの?」
真「……別にあなたには、関係ないでしょ?」
ジュン「そうだね、ごめん。邪魔して悪かった。それじゃ…」
真「ちょっと待ちなさい」
ジュン「え?」
真「特別に教えてあげるわ。これは、太宰治の『人間失格』よ」
ジュン「ああ、恥の多い生涯を送ってきました、ってやつだろ?」
真「!!よく知ってたわね」
ジュン「馬鹿にすんなよ?そんな超有名な作品、知らない奴の方が少ないよ」
彼女はそれもそうね、と微笑んだ。
僕は思った。この子に似合う服をデザインしてみたい。この子が喜ぶ顔が見たい。
でもそんな気持ちだって、簡単に壊されてしまうんだ。中学の時みたいに。
真「どうしたの?」
ジュン「いや、別になんでもないよ」

好きな子が出来ると、必ずその子に似合う服をデザインをしようと思っていた。
その子が喜ぶように、一生懸命考えたりした。でも、それを見せたあの日馬鹿にされた。
あの時のトラウマが、今の僕を支配しているというのなら、僕はもうそんな考えを起こさない方が、幸せなのだろうか。
ジュン「今度さ、一緒に図書室にでも行こうか?」
真「別に良いわよ。黙って本を読むだけなら」
ジュン「うん」
傷つけるのならば、人なんて好きにならない方が良いのかもしれない。
傷つけられるのならば、人に好かれない方が良いのかもしれない。
それでも人を好きになってしまうのは、どうしてだろうか?

真夜中、みんなが寝静まる頃、たった一つの愛し方しか知らない僕は
ただひたすら、あの子に似合う服のデザインを描き続ける。
この思いが、あの子に伝われば良いな。喜んで欲しいな。

気が狂いそうになるほどの、この寂しさが埋まったような気がした。
心の中にぽっかりと開いた大きな穴が、埋まったような気がした。

真「どうしたの?目の下にくまが出来てるわよ?」
ジュン「ああ、後で話すよ。図書室についたら」
無数にある本の中から、自分好みの本を選ぶことが難しいように
何億と言う人間の中から、気の合う人を見つけるのも難しい。
真「ねえ、話してくれない?どうしてそんなに寝不足な顔をしているの?」
ジュン「それはね、実は……」
見せて良いのか?自分の恥ずかしいデザイン画を見せて良いのか?
大丈夫、この子ならきっと……。
ノートを広げてみせる。僕が描いたデザインがあらわになる。
真「これは…?」

ジュン「君に似合う服のデザインを描いたんだけど…。ごめん、気持ち悪いよね?」
急に死にたい衝動に駆られる。早く、僕を罵るなり、なんなりしてくれ。
傷つく覚悟を決めた僕の耳に届いたその声は、とても美しかった。
真「素敵だわ……」
素敵。それが彼女の答えだった。僕は頭が混乱してしまった。
ジュン「本当に!?え?嘘じゃないよね?」
真「うるさいわよ、静かにしなさい。ここは図書室よ」
ジュン「あ、ごめん……」
真「それにしても、とても素敵なデザインだわ」
ジュン「うれしいよ……。実は、これを見せたくて誘ったんだ。ごめんね」
真「謝らなくても良いわよ。こんな良いもの見せてくれたんだから」
ジュン「その……もし良かったら、まだたくさんデザイン画があるんだけど見る?」
真「決まってるでしょ?見せてちょうだい。あなたの作品を」
ジュン「うん!」

自分が認められた。自分が愛された。自分は一人じゃない。
揺れ動く十七歳の心の中は、時に醜く、時に残酷だ。
それでも、その奥にある優しさや、温もりは消えない。

生きているという感覚は、愛されたいと言う衝動で気付くのだろうか。
自分らしい生き方をするために、ここまで生きてきたんだ。
僕自身を認めてくれるあなたのために、僕は命を捧げてもかまわない……。
君といる僕に存在意義があるのなら、僕は君の犬になろう。
…完。


真紅「くっくくく・・・・やってられ無いわ!!お父・・ローゼン!聞いてる!いや黙っていてもわかるわ!
    あなたは聞いている!そしてほくそ笑んでいるのだ!いい?今から私はアリスゲーム降りるわ!
   貴方の首根っこ捕まえてドールに謝罪させてやるわ!!
   翠星石!!雛苺!!今すぐ出かけるわ。お昼寝?関係無いわこれからお父様討伐よ!!
   出来ない?じゃあ貴女敵なのね?真紅の敵ね?違うならさっさとなさい!!」


J「真紅ー。紅茶入れたぞー。」
真「べ、別に紅茶なんか飲みたくないんだからね!ただJUNがどうしてもって言うから飲むんだからね!」
J「そんなこと言ってないだろ」
真「い、いいからはやくよこしなさいよ!」
J「はいはい…」
カチャッ…ゴク…
真「ま、まぁ少しは飲めるものになったわね」
J「うまいならうまいって言えよ」
真「べ、別においしくなんか…」
J「はいはい、わかったわかった」
真「うぅ…(///)」


新聞部「最近、練習がキツいと部員の数が減ってるようですが・・・」
真紅「ええ、そのようなのだわ」
新聞部「お言葉ですが、キャプテンにそこまでする権利があるのでしょうか?」
真紅「私が無茶をさせているのではないのだわ。しいて言えば3つの条件
   薔薇乙女の3つの条件が私達に無茶をさせているのだわ。」
新聞部「そ、その条件とは・・・」
真紅「一つ、薔薇乙女はイザという時にはやらなければならない!!
    二つ、今がイザと言うときである!!
  そして三つ、私は、私たちは薔薇乙女なのだわ!!」


真『はあ・・・』
銀『どうしたの?ため息なんてついちゃって』
真『もうすぐバレンタインでしょ?誰にチョコあげるか迷ってて』
銀『あら。真紅はてっきり桜田くんにあげるものだと思ってたわ』
真『ちょ///なんであんなやつなのよ』
銀『でもいつも二人仲良くて・・・妬いちゃうわぁ』
真『水銀燈はいいわよね。たくさんあげる人いて』
銀『うふふ。それ皮肉?義理でもつくるの大変なのよ』
真『でもその分いつも三倍返しよね』
銀『怒らないで・・・。本命はちゃんといるのよぉ』
バックからゴソゴソと小さいナッツ入りチョコを取り出し、口に入れる。
真『え?いったい誰なの?』
振り向いた瞬間、水銀燈に唇を合わせられた。そして口でチョコを移される。
舌にのったチョコは少しとろけていて、ナッツが転がり、水銀燈の舌が絡み付いてきた。
真『ちょっと水銀燈!なにをするの?』
銀『私の本命は・・・今目の前にいる・・・あ な た』


真紅「今日はホワイトデーなのだわ・・・結局想いを伝えることも出来なかったし・・・」
水銀橙「あらぁ真紅じゃない。どうしたの?暗い顔してぇ」
真紅「な、なんでもないわ!あなたに関係ないでしょ!」
水銀橙「あらそぅ。わかった、JUMのことね?今日はホワイトデーだわぁ♪」
真紅「(///)」
水銀橙「JUMはやさしいからみんなにお返しくれるわよぅ。で、あなたの気持ちは伝えたのぉ?」
真紅「それは・・・まだ・・・(///)」
水銀橙「本当におばぁかさんねぇ真紅は。言わなきゃ伝わらないわよぉ」
真紅「余計なお世話よ水銀橙!全く・・・」

一人で前に行ってしまう真紅

水銀橙「本当にしょうがない子ねぇ・・・」

一方JUMサイド
JUM「はぁ・・・今日はホワイトデーか・・・いつもうるさい姦し軍団がさらに・・・orz」
翠「おはよーですチビ人間!今日は何の日だか(ry」
JUM「噂をすれば・・・」
翠「何言ってるですか?翠星石の言ってること聞いてないのですか?今日は何の日だか・・・」
JUM「ホワイトデーだろ?ほら」
翠「( ゚д ゚ )こ、これは・・・」
JUM「ん?クッキーだけど?」
翠「これがお返しデスか!!?どんだけ安上がりなお返しですぅ!!!」
JUM「お前に言われたくないわ!チロルチョコ1個でお返しをせがむな!」
翠「な・・・本当に心もプチサイズですぅ!そんなんだからモテないんでデスよ!」
JUM「お前に言われたくないわ!この性悪!!!」
翠「キーっ!!!!!言いましたわねぇ・・・」
蒼「何やってんだか・・・(僕のお返しはなんなんだろう(///))」←後ろから見ていた

教室にて
JUM「おはよーって真紅、今日は早いんだな。何かあったのか?」
真紅「え、ええ・・・な、なんでもないのだわ!あなたには関係無いでしょう!(あぁ、こんなことが言いたいんじゃないのに・・・)」
JUM「あ、あぁ・・・(なんだ?今日はいつにも増して機嫌が悪いな・・・これじゃ切り出せないじゃないか・・・)」
銀「あらぁおはようJUM。今日は何の日だかわかってるわよねぇ?」
後ろから抱きつく水銀橙
JUM「うわ、抱きつくなよ!あぁ、ほら。サンキューな。」
銀「あらぁ、ありがとうJUM♪」

蒼「おはよー」
雛「おはよーなのぉ」
金「おはよーかしらぁ」
薔「オハヨウ・・・(メラメラ」
JUM「あーおはよー(って何だ?薔薇水晶の後ろにオーラのようなものが・・・)ほら、お前ら、先月はありがとな!
    おい真紅?」
真紅「うるさいわね!ほっといてと言ったでしょう!(あぁ、本当に私って・・・(´;ω;`)もう嫌われたわね・・・」
雛「真紅どーしたのぉ?」
蒼「ちょっとそれは酷いんじゃないかな・・・」
真紅「みんな放っておいて頂戴!!!!!」
教室から駆け出していく真紅
JUM「どうしたんだよあいつ・・・」
銀「JUM、行ってあげなさぁい」
JUM「でも放っておいてって・・・」
翠「いいからチビ人間は急いで真紅のとこにいくですぅ!」
JUM「あぁ・・・行ってくるよ!」
JUMも教室から走って出て行く
銀「本当に私達って・・・」
蒼「ま、いいんじゃないかな?」
薔「(銀姉様・・・カッコイイ(///)」ダキッ
銀「あらぁ薔薇水晶、どうしたのぉ?」
薔「銀姉様・・・アッタカイ・・・」
銀「全く、薔薇水晶は甘えん坊さんねぇ」
薔「(ウレシイ///)」

その頃・・・
JUM「全く・・・真紅のやつどこ行ったんだよ・・・人の気も知らないで・・・!」

屋上にて
真紅「私ったら本当に・・・JUMにも嫌われて・・・水銀橙じゃないけどお馬鹿さんもいいところね
   でも・・・もう遅いのだわ・・・」
JUM「真紅!!!やっと見つけた・・・!」
真紅「JUM!?どうしてここに・・・ほ、放っておいてと言ったでしょう・・・」
JUM「泣いてるのか・・・?一体何があったんだよ・・・僕何か悪いことしたか?」
真紅「JUMはこんな私のこと嫌いなのでしょう?勝手に一人で怒って皆に迷惑をかけて・・・」
JUM「そんなことない!確かにお前は人のことこき使うし勝手なとこもあるけど、僕は・・・それを含めて真紅のことが好きだよ・・・。
    みんなだって、今のままの真紅のことが大好きなんだよ・・・」
真紅「!!! JUM・・・私も・・・あなたのことを愛しているわ・・・ずっと素直になれなくて・・・辛かった・・・」
JUM「真紅・・・ほら、ホワイトデーのお返し」
真紅「これは・・・ペンダント?」
JUM「そう、選ぶのに苦労したんだよw」
真紅「本当にありがとうJUM・・・一生大切にするわ・・・。ねぇ、キス・・・してもいい?」
JUM「うん・・・」
唇が触れ合うだけの拙いキス、しかしそれは暖かくて・・・
真紅「JUM・・・本当に愛しているわ」
JUM「僕もだよ。もう放さない・・・」

ベジ(給水塔の上にて)「ここからが本当の地獄だ・・・」←デバガメで除いていたが降りれなくなった


家を出てすぐの角。そこが僕と彼女がいつも会う場所。
別に待ち合わせたわけではない。でも、今日は彼女がいないかなとか考えてる自分がいる。
今日もあの角から彼女の影が見える。少し歩く速さを調節する。
「おはよう。」
真「おはよう。」
いつもの通り落ち着いた声で彼女が言う。この後も何か話す事もなく、学校まで歩く。
いつからだろうか、彼女と-----真紅とこんな関係になったのは。
真「どうしたの。」
彼女が僕に声を掛ける。彼女にしては珍しく、心配げな顔で僕を見ていた。
「何でもない。」
僕は気を取り直して歩き出す。後ろから彼女がついてくる。
今日もいつもの通り、2人は何も言わない。
でも、大切な一時。

また、今日が始まる。