薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な休日』
1、起床
今日は日曜日、薔薇っちの朝は彼女がげんしけんで作ったプラモを眺める事から始まる。
薔薇「・・・・・・・アッガイ・・・かわいいよアッガイ♪」
今まで作ったアッガイを始めとしたプラモ10体を入れたジオラマケースを
薔薇っちは鼻唄まじりで鑑賞、それから下に降りて朝食を取るのである。
最近の薔薇っちのお気に入りはメロンパン、サクサクした食感を楽しむのが
薔薇っちの朝の幸せ。
薔薇「・・・・・はむはむ・・・・メロンパン・・・んまぁーーぃ♪」
薔薇っちとげんしけんの仲間達 『薔薇っちの優雅な休日』
2、お出かけの準備
薔薇っちは『エレガント』な朝食をとり終えるとお出かけの用意をする。
自分の部屋に戻って、Tシャツ短パンをベッドに脱ぎ捨てる。
薔薇っちは下着姿でクローゼットを開け、
沢山のコスプレの衣装の
横に掛けてある服を手早く取り出して着ていく。
咲がこの前(大野と荻上も連れて)コーディネートしてくれた逸品だ。
薔薇「・・・・・んんっ・・・・ゴソゴソ・・・・っと!・・・・・うしっ♪」
動き易い、古着ファッションに身を包んだ薔薇っちが鏡の前に立つ。
薔薇「・・・・・えへへ♪・・・・咲さん・・・すごいな♪」
薔薇っちはルンルン気分で洗面に行き、下ろした髪をいつもの髪型にセットし、
顔を洗って歯磨きをした後に眼帯を装着する。
薔薇「・・・・・それじゃ・・・・行ってきま~す♪」
お母さんとお父さんに挨拶をして薔薇っちのお出かけが始まるのである。
3、レッツお買い物!
電車にゴトゴト揺られて数十分、改札を抜けて出たそこはオタクの聖地秋葉原だった。
いつもはげんしけんのメンバーに連れられて来るけど、今日は薔薇っち一人だけ。
薔薇っちは背中にしょった大きめのカバンを背負いなおし、秋葉原に突入する。
買い物其の一・・・フィギア
薔薇「・・あ、あの・・・キングゲイナーの・・フィギア12個入り・・・箱で下さい(////)」
店員「はい、少々お待ち下さいね・・・・・どうぞ、6200円になります。」
薔薇「・・・・・ぇとガサガサ・・・・・・はい、6200円。」
店員「6200円丁度お預かりします、ありがとうございましたー。」
買い物、其の二・・・・・・マンガ
薔薇「・・・・えっと・・・・ネウロの4巻とSBR6巻・・・・・・あ・・あたっ♪」
レジにて
店員「ありがとうございましたー。」
薔薇「・・・・・・うしぃ~♪」
買い物、其の三・・・・・・アニメDVD
薔薇「・・・・・ボックス・・・・それとも、別売り・・・・・うぅぅ~~・・・
・・・・・・悩むなぁ・・。」
数十分後
薔薇「・・・・・・うぅぅ・・・・諦め・・・グスッ・・・。」
買い物、其の四・・・・・ゲーム
薔薇「・・・・キングダムハーツ2ぅ~♪・・・・・今日はぁ・・・・・キングダムハーツ2ぅ~♪」
キングダムハーツ2・・・・《売切れ》
薔薇「・・・・シクシク・・・・シクシク・・・・悲しくなんて・・・ないもん・・・シクシク・・・。」
買い物、其の五・・・・・同人誌
薔薇「・・・・・ハガレンと・・・・ナルトと・・・・・テニプリ・・・・っと・・・・あっ!」
??「きゃっ!」
横にいた女の子とぶつかってしまった薔薇っち。お互い本を落として拾いあう二人。
ぶつかった女の子は眼鏡に帽子、少しブカブカの服装。
薔薇「・・・・・あの・・・・ごめんなさい。」
??「あ、私も不注意だったんで・・・。はい、これ貴女・・・・の・・・・・!!!???」
薔薇「・・・・・あ・・・・荻上さんだ♪」
4、みんなと遊ぼう♪
荻上と一緒に秋葉原を歩く薔薇っち。一人だったから友達がいたのが嬉しくてしょうがない。
荻上「・・・・と言う訳ですから、あまり大野さんにはこの事言わないで下さいね
・・・・・・ってもしもし薔薇水晶さん?人の話聞いてます?」
振り返り、帽子で隠れた荻上の照れ顔を見ながら、
薔薇っちは顔をニコニコさせる。
薔薇「・・・・ん?」
余りにも無邪気な薔薇っちの笑顔に荻上も何だか気が抜けて、
気付けば一緒に秋葉原を廻っていた。
気付けば二人で秋葉原を廻って数時間、薔薇っちと荻上は
マクドナルドで遅い昼食をとっていた。
荻上はチーズバーガーのセットにサラダ、薔薇っちはチキンフィレオのセットにサラダ。
二人でぼーっとしながらアニメや漫画の話をしたりする。
荻上「・・・・・キャラは好きなんですけど、最近のバトル続きの展開がやっぱり・・・。」
ポテトを二本ずつ口に運びながら話す荻上。
薔薇「・・・・・うん・・・・何だか・・・・ドラゴンボールみたい・・・・だよね。」
そうけんび茶をちびちびと飲みながら頷く薔薇っち。
荻上「はい・・・・オサレと言われてる位ですしね。」
薔薇「・・・・荻上さんの・・・・推奨カップルって・・・何?」
荻上「それですか・・・・・・良いですか?他の人には言わないで下さいよ?」
薔薇「・・・・・・まかせて♪」
のほほんとした屈託のない笑顔で質問する薔薇っち、普段なら絶対話さないのに
荻上はついつい質問に答えてしまう。
荻上「・・・・・石田が受けの一護攻めです。」
薔薇「・・・・・・ほぉ~~。」
こうやって話すうちに時間がまた過ぎていくのであった。
昼食も終えて二人はマクドナルドを出ようとする。と、道の向こうから
こっちに向かってくる非常に見慣れた人物。二人は声を揃えてその人物の名前を呼んだ。
薔薇「・・・・・・あ・・・高坂さん♪」
荻上「高坂さん・・・。こ、こんにちは・・・。」
高坂「あ♪荻上さんに薔薇水晶さん♪こんにちは~~♪」
手を振りながら二人の元にやって来た高坂真琴。片手にはパソコンショップの紙袋を、
背中にはポスターを挿したバッグと、彼も秋葉原に買い物をしに来ていたようだ。
薔薇「・・・・・高坂さんも・・・買い物?」
高坂「うん♪今日はパソゲーの発売日だったからね、朝から並んでたんだ♪」
ニコニコと笑いながら二人に話し掛ける高坂。
荻上「お疲れ様です、高坂先輩。」
高坂「ありがと~♪」
高坂が来た事でまたマクドナルドの中に戻った荻上と薔薇っち。
高坂「それで薔薇水晶さんと荻上さんは今日は何を買ったの?」
ポテトをヒョイパクと食べながら聞く高坂の前で薔薇っちはカバンから
箱買いしたキングゲイナーのフィギアとマンガ、同人誌を出す。
荻上は薔薇っちと正反対に同人誌を入れたカバンをさっと隠し、
高坂と視線を合わせないようにする。
薔薇「・・・・えへへ・・♪・・・・・買っちゃった♪」
薔薇っちは照れながら高坂に箱を見せる。
高坂「へ~♪いっぱい買い物したんだね、薔薇水晶さん♪」
高坂は微笑みながら薔薇っちの買い物を眺める。
それに気を良くした薔薇っち、顔が人懐っこい猫のようになる。
高坂もマクドナルドのダブルバーガーセットを食べ終わり、三人は外に出た。
高坂「あ!これから斑目さん達と会ってカラオケに行くんだけど
薔薇水晶さんと荻上さんも一緒に来る?」
高坂の質問、たじろいだ荻上の横で薔薇っちは間髪入れずに即答。
薔薇「・・・・・もっち・・・ろんだ~♪」
荻上「あ・・・いや・・・でも私・・・!」
顔を真っ赤にしてオドオドとする荻上の手を握る薔薇っち。
眼鏡を通して薔薇っちは荻上に満面の笑顔を向ける。
薔薇「・・・・えへへ♪・・・・荻上さんも~・・・・いこぉ♪♪」
悪意のまったくない子供のような微笑み。
荻上「あ・・・・・、・・・・わ、分かりました・・・。」
行く気はまったくないのに荻上は行くと答えてしまった。
高坂「それじゃ斑目さんに電話するから待っててね。」
5、歌おう、レッツシングアソング♪
二十分後、とらのあな前
斑目「うぃ~す高坂~。」
高坂「こんにちわ~♪」
待っていた薔薇っち達の前に斑目達がやってくる。
久我山「こ、こんちわ薔薇水晶さん。」
薔薇「・・・・・・ぅお~っす♪」
笹原「荻上さん、こんにちわ。今日は帽子なんだね。」
荻上「あ・・・・・はい。」
やって来た笹原と斑目、久我山と一緒に薔薇っち達はカラオケに向かう。
カラオケ
斑目「そ~らにぃ、そびえる~鉄のしろぉ~!」
久我山「そ~らにぃ、そびえる~鉄のしろぉ~」
斑目「ス~パ~ロボットォ・・・・・って勝手に歌うなぁあぁぁ!!!」
カラオケの個室、げんしけんと薔薇っち達はカラオケをしている。
毎度といえば毎度、久我山が勝手に歌に入ってくるのを
斑目が咎めるという見慣れたコントが目の前で繰り広げられている。
ピッ
高坂「・・・これでよし、入った♪あ、薔薇水晶さんも何か唄う?」
曲を登録し終わった高坂は隣で曲目に釘付けになっている
薔薇っちに声を掛ける。
薔薇「・・・・・う~ん・・・うぅぅ・・・・後にする・・・・」
どれにしようか決めかねている薔薇っちの横で
笹原と荻上はおしゃべり中。
笹原「荻上さん、今日は薔薇水晶さんと来てたんだね。」
荻上「あ・・・いえ、今日はたまたま薔薇水晶さんと会っただけで・・。」
笹原「そっか。あ、今日はいつもの髪型じゃないんだね?」
荻上「・・・ですね。昔はこの髪型だったんですけど・・。」
特に当り障りのない話をする二人、咲が見てたらきっとこう言うだろう。
咲『あ~~~~~~!!!もうじれったい~~~~!!!!』
マジンガーZが終わる。久我山の邪魔が入ったせいで
満足に唄えなかった斑目は、久我山の身体をコツコツ小突く。
と、次の曲が始まる。
高坂「あ、僕の番だ♪」
始まる音楽、高坂が唄うのはキューティーハニー。
それに薔薇っちと荻上が反応する。
薔薇「・・・・おぉ~・・・・結構・・・びっくり。」
荻上「(・・・高坂先輩ってやっぱよく分がんね・・。)」
高坂「このごろ流行りの女の子~~♪お知りの小さな女の子~♪」
20分後
薔薇「・・・・・うしっ♪・・・・決めた~♪」
高坂のプリキュアが終わると同時に薔薇っちが立ち上がる。
リモコンを手に取ると薔薇っちはニコニコ顔で
曲の番号を入れていく。
斑目「おっ、ようやく薔薇水晶さんも唄うのか!」
笹原「そういや薔薇水晶さんがちゃんと歌う所見るの始めてっすね。」
久我山「う、うんうん。」
薔薇「・・・・・・うぅっし♪・・・入ったぁ~~♪」
高坂「何を歌うの、薔薇水晶さん?」
ニッコリと微笑む高坂に、薔薇っちも同じくらいに嬉しそうな
笑顔で答える。
薔薇「・・・・・きぃ~~~~~んっぐげいなぁ~~~~♪♪」
荻上「最・・・・近、薔薇水晶さんずっとお気に入りですよね、その歌。」
眼鏡はそのままだが、ホウキ頭に戻した荻上が薔薇っちに話し掛ける。
薔薇っちは、照れ隠しに身体をくねらせながら答える。
薔薇「・・・・うん♪・・・・最後に歌おうか最初に歌おうか・・
・・・・・悩んだけどやっぱり・・・・・最初♪」
キングゲイナー・・・・スタート!
薔薇「きぃ~~~~んっ!きぃ~~~んっ!!きんぐっげっいなー!!
探すっのさ♪ 今こっこで~~~~~♪」
一心不乱に振り付けもして歌う薔薇っち、それをみんなで見守る。
斑目「いっつも部室で歌ってるだけあるわな。・・・うまいわ。」
高坂「久我山さん、歌わないんですか?」
久我山「い、いや止めとく・・・。さすがに、こ、これは邪魔できんよ。」
薔薇「 き~~~~んっ!きぃ~~~~~んっ!きんぐっげっいなー!!
めったっるっ!おーーばーーまんっ!!
きーーーんぐっげいな~~~~~~~~~っ♪ 」
キングゲイナーを歌い終えて薔薇っちは満足げな顔。
ルンルンとしてまた椅子に座る。
高坂「お疲れ様~、薔薇水晶さん歌うまいね~♪」
笹原「うん、最初から全部聞いたのは初めてだけど良かったね。」
薔薇「「・・・・・えへへ♪・・・・どもも♪」
頬をピンク色に染める薔薇っち。
と、薔薇っちは荻上がまだ一つも歌ってないことに気付いた。
薔薇っちは荻上の横までくると隣に座って荻上に笑いかける。
薔薇「・・・・・荻上さんも・・・歌お♪」
荻上「ひぇっ!?・・・あ、あの・・・良いです!・・・べべ別に
歌なんて上手くないですし・・・いや・・・良いです!」
いきなり言われて戸惑う荻上。
顔を真っ赤にして歌を歌うことを拒否する荻上。
薔薇「・・・・・・駄目?」
荻上「・・・・あ、あの!・・・いやいやいや・・・別に・・・良いですから。
・・・・だから薔薇水晶さんがもっとですね・・・歌ってください。」
もはや何がいいたいのか分からない荻上。
それを温かい目で楽しそうに見守る斑目、笹原、久我山、高坂の4人。
フタリノハートバーランスー、クジビーキーアンバーラーンス
個室内で鳴る『くじびきアンバランス』の着歌。高坂が自分のケータイ
を開けて電話をし始める。
高坂「はい、コーサカです。・・・・あ、咲ちゃん♪・・・うん。
・・・・・うんうん・・・え?田中さん達と会ったんだ♪
それなら咲ちゃん達もカラオケしようよ♪・・・うん、皆いるよ♪
・・・・うん、分かった♪待ってるね♪」
電話が切れる。
斑目「・・・春日部さんか。で、何だって?」
高坂「咲ちゃんと田中さん達もこれからくるそうです♪」
ガチャ
咲「・・・・・え~~い離せ大野!わたしゃもう帰ると言ってるだろうが!」
大野「良いじゃないですか咲さぁ~ん♪一緒にここまで来たんですから
最後までいましょうよ~~♪」
カラオケの個室のドアが開き、咲と大野、田中が入ってくる。
薔薇「・・・・・咲さんだっ♪・・・・咲さぁ~~~~~~んっ♪」
むぎゅう!
咲「ぐ・・ぐぇぇ~~。いきなり抱きつかないで薔薇っち!苦しい!苦しいから!」
大野に腕を掴まれ、薔薇っちに首もとに抱きつかれた咲、
必死で二人を離そうとする。
高坂「あははは~♪咲ちゃん人気者だね~♪」
それを微笑ましく眺める高坂、斑目達は苦笑しながら咲を見ている。
ちょっとしてから・・・・・
斑目「んで、結局げんしけんのメンバー全員揃っちまった訳か・・・・。」
広い個室に移って来たげんしけんの面々、テーブルを囲むようにそれぞれ座る。
田中「どうしようか・・・?」
咲「良いじゃん、歌えよ。私はアニメの歌を歌う気なんて毛頭ないがな。」
薔薇「・・・・・あ♪・・・・なら、荻上さん歌お♪」
荻上「ひぇっ!?」
薔薇「・・・・・まだ歌ってない・・・だから・・・・一緒に歌いましょ~♪」
荻上「え・・・・あ、いや・・・・だから良いですよ。」
手を振りながら断る荻上。
咲「ん?オギッペ歌ってなかったの?うちらが来る前から一度も?(眼鏡か、珍しいな)」
咲は荻上に聞いてみる。荻上は頭のホウキを揺らして微かに頷く。
すると咲はニンマリと不気味な笑顔をした。
咲「・・・・・歌ってよオギッペ♪歌うトコ私もみたい♪」
荻上「ええっ!?わ・・・・私ヘタですから良いです!・・・・別に良いです!」
薔薇っちに言われた時と同じく、あたふたとして顔を真っ赤にする荻上。
しかし咲はひるまずオギッペを説き伏せる。
咲「良いんだって、オギッペ~♪下手でも構わないんだよ、自分が楽しけりゃさぁ♪」
非常に楽しそうな顔で荻上に語りかける。
斑目「おい・・・・間違いなく歌わせる気だぞ春日部さん・・。」
田中「・・・・だな。」
笹原「・・・時間の問題ですね。」
大野「咲さんの言葉に敵う人なんていませんから♪」
咲「・・・・ね?私も歌うから歌おうよオギッペ♪」
荻上「あの・・・一人では・・・ちょっと・・・。」
薔薇「・・・・・私も・・・・一緒だよ♪・・・だいじょぶ♪」
荻上「・・・・あ。でも・・・どんな歌を歌えば良いか・・・。」
咲「自分の好きな歌だって~♪何でも良いからさ~♪」
荻上「でも・・・、歌ってる人いないから・・・・歌いにくいんです・・・・。」
大野「あ♪それなら私が先に歌いますね~♪(退路を断てば逃げれませんもんね♪)」
薇っちと咲、大野のトリプル攻めに荻上はどんどんと歌う方へと向かわされ・・・・
荻上「・・・・え・・・私が・・・・メイン・・・ですか?」
・・・・歌う事になってしまった。
薔薇「・・・・・荻上さんが・・・・メインだよ♪」
荻上「はあ・・・・。分かりました・・・・でも薔薇水晶さんも歌って下さいよ?」
そう言いながら荻上は本も見ずにリモコンで曲の番号を手早く入力する。
それを見て咲はニッコリと微笑む。
咲「やっぱり本当は歌いたかったんだね~オギッペ♪」
その言葉に荻上は頭のホウキをビクリと震わせ、硬直する。また、それを見て
大野がニヤリと笑う。その他大勢はその様子をほほえましく眺めるだけ。
ピピッ
荻上「・・・・いれました。それじゃ・・・・って何するんですか薔薇水晶さん!?」
その場で立って歌おうとした荻上を前まで引っ張る薔薇っち。
薔薇「歌は・・・・前で歌うものだよ♪」
荻上「~~~~~!!!!!」
画面が切り替わりテレビに現れる歌の題名。
斑目「ん、『聖少女領域』?この歌なんだっけ?」
笹原「ローゼンメイデンですよ斑目さん。深夜にやってるアレです。」
斑目「あ~~アレな!」
高坂「おもしろいですよねローゼンメイデン♪」
大野「荻上さんが選んだのはOPですね、あのコスプレ私もしたいなあ~。」
そんなおしゃべりをする一同の前でカチコチになる荻上。しかし薔薇っちが彼女の手を握る。
薔薇「・・・・・・えへ♪・・・リラックス♪」
薔薇っちなりの荻上の緊張ほぐし、荻上は薔薇っちの手を握り返す。
荻上「それじゃ・・・薔薇水晶さんと交互ですからね?」
笑いはしないけど幾分いつもよりやわらかい表情になる荻上。
そして歌が始まる
荻上「まだ~云わないでっ、呪文めいたその言葉っ♪」
薔薇「『愛』なんて羽のようにかるいっ♪」
荻上「ささやいてパパより優しいテノールで♪」
荻上&薔薇「奪う覚悟が~あるのならば~っ♪」
熱唱中
薔薇「この深い胸の奥底をっ♪」
荻上「射抜く勇気が~あるのならば~っ♪」
荻上&薔薇「貴方捕まえたら、けしてっ逃がさないようにして~♪」
パチパチパチ
薔薇っちと荻上のデュエットに拍手が送られる。
咲「へぇ、アニメの曲みたいだけど・・・・・上手かったよ荻上、薔薇っち♪」
咲のお褒めの言葉に荻上と薔薇っちは顔を赤らめる。
薔薇「・・・・・てへへぇ~~♪・・・・・照れるさぁ~♪」
荻上「あ・・・・ありがとうございます。」
咲の言葉をきっかけに各々の感想を言う。
笹原「とっても上手だったよ二人とも!」
斑目「いやあ・・・・びっくり。」
田中「うん・・・・上手かったよ♪」
大野「・・・・・悔しいけど・・・上手でした、荻上さん。」
荻上が苦手な大野も素直な感想を述べる。
荻上「・・・・どうも。」
照れ隠しか視線を合わさずに答える荻上。
咲「んじゃ、盛り上がったみたいだし、パーっとやるか!」
高坂がハツラツ歌う、こてこての魔女っ娘ソングを。咲が倒れそうになる、それを聞いて。
斑目が歌う、ガンダムのテーマを。久我山が歌う、斑目に輪唱するみたいに。
笹原はお喋り、隣に座った荻上と。荻上も話す、今日した薔薇っちとの行動を。
田中と大野は話す、薔薇っちと、コスプレの話をわいわいと。
今日買ったキングゲイナーを皆に見せる薔薇っち、箱買いした中身を皆の前で開けていく。
見つけたシークレット、薔薇っちの目が宝物を見つけたようにキラキラ輝く。
よかったね、皆が薔薇っちに声かける。
楽しいカラオケは瞬く間に過ぎていった
5、それではまた明日
人もまばらな最終電車、げんしけんの面々が座席に身を沈めていた。カラオケをしつつ
酒も飲んで騒いだメンバー達、ガタンガタンと揺れる電車が彼等を眠りに誘う。
荻上は笹原の肩に、大野は田中にもたれて静かに眠っている。
薔薇っちは咲に膝枕をしてもらってスースーと寝息を立てている。
その咲もうつらうつらとしながら高坂の肩に身を預けている。
しかし、まだ元気な高坂は久我山、斑目と来週発売のパソゲの話をしていた。
アナウンス「○○~~次は、○○駅に停車します。」
車内に流れるアナウンス、呼ばれたのは薔薇っちの家の駅。
斑目「お、薔薇水晶さん起こしてやらんと。・・・高坂頼むわ。」
高坂「はい♪」
高坂は咲を起こさないように薔薇っちの体を揺する。
が、薔薇っちが起きると一緒に咲も起きてしまった。
咲「・・・・・ん~?・・・・アレ、もう薔薇っちの家か・・・。」
薔薇「・・・・・・ぅぅん・・・・おはよ・・。」
高坂「おはよ、薔薇水晶さん。もう駅だよ、帰る準備をしてね。」
穏やかな声で薔薇っちに声をかける高坂。薔薇っちは促されるまま、
金網の上の荷物を下ろした。
電車が薔薇っちの家の駅に着く。寝ている大野と荻上以外の面々が二人を起こさないように
薔薇っちにさよならを言う。最後の見送りは咲と高坂。
高坂「お疲れ様、薔薇水晶さん♪お母さんが迎えに来るみたいだけど気をつけてね。」
咲「んじゃ、また明日学校でね薔薇っち。・・・・私がこの前選んだ服、
ちゃんと着てくれたんだね、ありがとう。それじゃ・・・おやすみ♪」
薔薇「・・・・・おやすみなさい、みんな♪」
挨拶が済み電車が発進する。薔薇っちは駅を出て、外で待ってたお母さんの車に
乗って家に帰る。お母さんにげんしけんの人達と過ごした今日一日の出来事を話す。
とても楽しそうに話す薔薇っちにお母さんの顔も自然とほころぶ。
あんなに暗かった娘がこんなに明るい姿になったのが嬉しいのだ。
家に着く。薔薇っちはトロンとした眼で、服もそのままベッドに倒れ込む。
薔薇っちは重たいまぶたを上げて最後にプラモに声をかける。
薔薇「・・・・・アッガイ・・・・おやすみ・・・。」
部屋の電気が落ち、薔薇っちの優雅な休日はこれで終わり
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