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2月13日夜。

蒼「できた、後はキレイに包装して・・・ 受け取ってくれるかな・・・ ジュン君・・・」

2月14日、今日はバレンタイン、女の子がチョコレートに想いを込めて男の子に告白するという甘々なイベントである。
まぁ、お祭り的な意味合いが強いが、これを利用して意中の人に告白しようという女の子も少なからずいるわけで、
蒼星石もそんな女の子の内の一人だった。

学校に行く途中、翠星石に話しかけられても蒼星石はうわの空だった。
蒼(ジュン君、きっと受け取ってくれるよね・・・ それで・・・
  「ありがとう、僕もずっと前からお前のことが・・・」ギュッ「あっ」「もう離さないからな・・・」
  って!! な、何恥ずかしい妄想してるんだ僕は・・・!!/////////
  で、でも、もしそうなったら・・・////////)
翠「蒼星石、聞いてるですか!」
蒼「えっ、うん、聞いてるよ!(///////)」
翠「翠星石のチョコを渡せばちび人間は翠星石にメロメロパンチですぅ、
  そうなったら奴隷のようにこき使ってやるです、ヒッヒッヒッヒ」
蒼「う、うん・・・ そうだね・・・」
さっきまで浮かれていた蒼星石が今度は逆に暗く沈みこんでしまう、そう先ほどまで希望的妄想に浸っていて忘れていたが
蒼星石の想い人、桜田JUMにチョコレートを渡そうとする女の子は蒼星石だけではないのだ。
彼はそこまでもてると言うわけではないのだが、蒼星石や双子の姉である翠星石を含めた一部の女の子には人気があるのだ。
蒼(みんなジュン君にチョコ渡すんだろうな・・・ それで誰かが告白してジュン君がOKしちゃったら・・・
  はぁ・・・ いやいや、こんなことじゃダメだ、こうなったら朝一番でジュン君にチョコを渡して、そして・・・)
蒼星石はそう考えた瞬間走り出した。
翠「ちょっ、蒼星石どこ行くです!」
蒼「ごめん、僕、先に学校行くよ!」
翠「・・・どうしたですかね、今日の蒼星石は・・・」
翠星石は蒼星石のいつもと違う様子に戸惑いながらも学校へ向かった。

蒼星石が教室に着いた時、まだ人影はまばらだった。
蒼(ジュン君は・・・ いたっ☆ 今なら人も少ないしチャンスだ・・・!)
蒼星石はドキドキしながらJUMに近づいていく、そして・・・
蒼「ジュ――――」
ベ「おはよう蒼嬢! 俺に何か渡すものは無いか!?」
蒼星石の声はベジータの声にかき消されてしまった。
蒼「べ、ベジータ君・・・おはよう、別に何も無いよ・・・」
ベ「恥ずかしがらなくても大丈夫だ、俺ならいつでも準備OKだぜ!」
蒼「いや、だから・・・」
そうこうしてる間にJUMに近づく影があった。
金「ジュン、チョコレートかしら」
蒼(あっ!)
J「ありがとう、金糸雀」
金「昨日みっちゃんと一緒に作ったかしら、よく味わって欲しいかしら」
J「そっか、うん、ちゃんと味わって食べるよ」
金「お返しもよろしくかしら~」
そう言って金糸雀は去って行った。
蒼「・・・ベジータ君に渡すものができたよ」
ベ「本当か!?」
蒼「うん、今すぐ引導を渡してあげるね・・・」
蒼星石はにこやかな笑顔で手をコキリと鳴らした。
ベ「えっ、ちょっ、ここからが本当の地獄だ・・・」
蒼「泣けぇ! 叫べぇ! そして死ねぇぇ!!」
ベジータは蒼き炎と共に散った・・・
蒼「鋏を見るたび思い出せ・・・(とかやってる場合じゃないよ、ああもう!)」
ベジータを始末しているうちに教室に生徒が来てしまっていた。
蒼(これじゃ、恥ずかしくて渡せないよ・・・ こうなったら昼休みにジュン君を呼び出して・・・ うん!)
蒼星石は新たな決意を決めた。

授業の間、蒼星石は悶々としていた。
蒼(う~ん、ジュン君になんて言って渡そう・・・ 「僕の想いを受け取って・・・」・・・ありきたりだよね
  「チョコと一緒に僕も食べて・・・」・・・ダメだ、恥ずかしくて言えやしない)
そんなことを考えている内に授業は終わり休み時間。
翠「ちび人間にチョコをくれてやるです、感謝しやがれですぅ」
J「ありがとな、翠星石」
翠「べ、別に情けでくれてやっただけです、変な勘違いするなですぅ!」
J「わかってるよ」
翠「わ、わかってればいいのです、ちゃんとお返しするですよ~!」

それから休み時間のたびに薔薇乙女達がJUMにチョコを渡していった。
銀「ジュン~、はいチョコレート、ちゃんと乳酸菌入りよぉ」
J「はは、ありがと、やっぱ乳酸菌なのな」
雛「ジュン~、巴と一緒につくったの~」
J「へぇー、苺のチョコフォンデュか、ありがとな雛苺」
真「ジュン、チョコレートよ、ありがたく受け取りなさい」
J「ってチロルチョコかよ、まぁいいや、ありがとな」

蒼(みんな羨ましいなぁ、人目を気にせずにチョコを渡せて・・・ でもみんな告白はしてないね、ちょっと安心・・・)

そんなこんなで昼休み、蒼星石は食事を早々と済ませて立ち上がる。
蒼(よし、今度こそ渡すぞ!)
「蒼星石さん!」
蒼「はい?」
「チョコレート受け取ってください!」
蒼「はぁ、ありがとう・・・」
女の子は蒼星石にチョコレート渡して立ち去った。
蒼(・・・出鼻をくじかれたけど、早くジュン君に)
「蒼星石さん!」
蒼「はい?(またぁ?)」
結局、蒼星石はファンの女の子に囲まれてJUMにチョコレートを渡すことができなかった。
蒼(うぅー、気持ちは嬉しいけど、おかげで昼休み終わっちゃったよ・・・
  後はもう放課後しか・・・ あれっ? 机に何か)
蒼星石の机には手紙が一枚入っていた。
蒼(放課後、校舎裏まで来てください・・・か、また女の子かなぁ・・・ その前にジュン君にチョコ渡さないと・・・)

そして放課後。
蒼(早くジュン君に渡さないと・・・ でも、まだみんながいるし・・・)
蒼星石が迷っている内にJUMは教室から出て行ってしまう。
蒼「(あっ)まっ――――」
薔「待って、ジュン・・・」
J「薔薇水晶? なにか用か」
薔薇水晶は黙ったまま手に持っているものを差し出す。
J「レイスティンガー・・・?(てかなんでミニ四駆?)」
JUMが戸惑っているとレイスティンガーの先端から黒い針が飛び出した。
J「うわっ、びっくりした、へぇー大神仕様に改造してるのか」
薔「チョコレート・・・」
J「えっ、あ、本当だこの針チョコでできてる。くれるのか・・・?」
薔「うん・・・」コクリ
J「ありがとう」
薔(/////)
薔薇水晶はJUMがチョコを受け取るとそそくさとどこかに行ってしまった。
JUMもそんな薔薇水晶を見送った後、その場から立ち去った。
そんな二人のやり取りをずっと見ていた蒼星石は・・・
蒼(うぅー、また渡せなかった・・・ でも、カバンはまだ置いてあるし、まだ帰ったわけじゃないよね
  先に呼び出しの方に行ってこようかな・・・)
とりあえず彼女は校舎裏へと向かった。


蒼星石が校舎裏に付いた時、そこにはまだ誰も来ていなかった。
蒼(まだ来てないみたいだね・・・ ああー早くしないとジュンくんが帰っちゃうよ・・・!)
蒼星石がやきもきしている所に一つの人影が現れた。

蒼「(あっ、来たのかな・・・ え・・・?)あれ、ジュンくん・・・?」
J「よっ、蒼星石」
そこに現れたのはJUMであった、蒼星石は突然のことにドキドキしてしまう。
蒼「何でジュンくんがここに?(////)」
J「なんでって、蒼星石を呼び出したのは僕だからな」
蒼「えっ?」
暫し時が止まる。
蒼「・・・えっと、僕に何の用?」
J「これを渡したくて・・・」
JUMが差し出したのは綺麗な蒼い薔薇の刺繍が入ったハンカチ。
蒼星石はそれを受け取り感嘆の息を漏らした。
蒼「綺麗・・・ ありがとう、でもなんで僕に?」
JUMは赤面しながら口を開いた。
J「・・・バレンタインに男が告白しちゃいけないってことも無いと思って・・・
  だからってチョコを渡すのもなんだし、どうせなら手作りのほうがいいかな、と・・・(///////)」
蒼「え・・・それって」
J「ああもう! 回りくどいのは無しだ! 僕は蒼星石のことが好きだ、僕と付き合ってくれ!!」
蒼(えっ! えぇーーーーー!! まさか本当にジュンくんが僕を・・・////////
  あうぅ、どうしよう、こんなのシミュレーションして無いよ・・・////////)
二人とも赤面して黙り込んでいたが、しばらくして蒼星石が口を開けた。
蒼「え、あの、僕でよければ・・・ お願いします・・・//////////」
そう言って彼女はチョコを差し出す、JUMはそれを更に赤くなった顔で受け取った。
J「ありがとう・・・ えと、もしよかったら今日一緒に帰らないか・・・////////」
蒼「・・・うん、いいよ(夢みたいだ・・・////////)」

二人並んで帰る彼氏彼女、ちなみにチョコは二人で仲良く食べましたとさ・・・

/終わり