貴族院の施設

貴族院は創造の魔術で建てられているため、壁も柱も白い。
柱や壁には彫り込みもあって装飾的で、神殿に似ている。
敷地は大体円形 *1 で高い山の上にあり、周囲を深い森の斜面に囲まれている。
近くに平民の町や田畑はなく、貴族院自体が大きな神殿のようになっている。


中央棟

講堂、小広間などの大教室がある本館。 *2
中央棟の一角が領主候補生向けの専門室になっていて、王族と領主候補生しか入れない部屋がいくつもある。 *3

講堂前の廊下

各領地の寮に繋がる扉がある *4 。各領地の寮と中央棟は移動に騎獣が必要なほど離れた所にある *5 ため、特殊な魔術具で空間が接続されていると思われる。
扉には番号がついており、領地の順位と対応している。 *6
順位が高いほど講堂に近い扉が割り当てられる。 *7
講堂とは反対側の奥には大きな扉があり王族のいる離宮に繋がっている。 *8
さらに最奥に、隠蔽の神 フェアベルッケンの印が刻まれ隠された扉があり、アダルジーザの離宮へ繋がっている。 *9

講堂

進級式、卒業式、人数が多いときの座学に使われる。
卒業式では奉納舞や剣舞を行うための白い円柱状の舞台が設置され、講義の時には壁が取り払われコロッセウムのように階段状の観客席に変形する。
最奥の間と合わせると、上から見たら前方後円墳のような形になる。 *10

最奥の間

礼拝室 *11 。講堂の奥にある部屋で *12 、中央神殿管轄の祭壇がある *13
王族や領主しか扉をあけることができず、普段は王族の魔力が籠った魔石を先生に貸与して扉を開けている。 *14
祭壇の階段の一部が動いて、神の意志を得るための洞窟に繋がる通路が開く。 *15

神々の加護を得る儀式やローゼマイン主催の貴族院の奉納式が行われた。
条件を満たした者が神々の加護を得る儀式を行うと、最高神の像が動き祭壇の最上段に奥へと進む道が開かれ、奥に進むと始まりの庭へ繋がる。 *16
始まりの庭へと繋がる道は開いても条件を満たした者しか進むことができず、それ以外の者は目には見えない壁で阻まれる。 *17
また、条件を満たしても見えない壁の外から祭壇内部への攻撃は届かない。 *18

神の意志を得るための洞窟

ごつごつとした岩肌が露出した天然の洞窟のような場所。道は白い石でできている。
進むたびにだんだん上がるような構造になっており、途中でいくつかの階段がある。
神の意志は本人の資質で得られる場所が異なるらしく、下級貴族が最も手前で得られる。
階級が上がるほど得られる場所が奥になっていく。
行き止まりは始まりの庭に繋がっている。 *19

始まりの庭

神の意志を得るための洞窟の行き止まりで、光が差し込む白い広場。
真ん中に白の石でできた彫刻のような大木がある。 *20
全ての大神の加護を得た者は、この始まりの庭でツェント候補となるのに必要なシュタープが得られる。 *21

小広間

大教室の一つ。講堂に近い。 *22
領主候補生たちの親睦会 *23 、講堂でやるほどでない人数のときの座学 *24 や領主候補生の実技が行われる。 *25

教室

領主候補生以外の階級の実技が行わわれる。
実技の講義は階級ごとに内容や求められる事柄が異なるため教室を分けて講義が行われる。 *26

国境門

領主候補生コースの講義が行われる教室の近くにある。 *27
転移の間に似た場所。かなり広く、四方を壁に囲まれた部屋のような所。(各地の国境門とは様相が異なると推測される)
グルトリスハイトで扉を開けると、中央棟の廊下に繋がる。
「全ての国境門へ移動できる転移陣がある」というのが、転移陣一つで複数地点へ飛べるという意味なのか、飛ぶ地点ごとに専用の転移陣が存在するのか、その場合、転移陣ごとに部屋が異なるのか、詳細不明。
他の国境門では、領地へ入る為に境界門を開ける必要があるが、中央ではその記述がない為、省略か開門の必要がないのか詳細不明。

図書館

貴族院の図書館を参照。

文官の専門棟

中央棟の南西側にある。 *28
素材が管理されている倉庫のような部屋も多く、研究室がそれぞれにあるので扉が多い。薬草や素材の香りが複数が混ざっていてちょっと悪臭になっている。 *29

ヒルシュールの研究室

壁に沿って大きめのテーブルが並べられており、側仕えが掃除しなければ領主候補生を立ち入らせるのは憚れるほど散らかっている。
部屋の中央にある調合をするためのテーブルだけが綺麗に整えられている。
本棚にはフェルディナンドが整理した資料が保管されている。
*30 *31

グンドルフの研究室

書き物をする机は物が散乱しているが、調合するための台は綺麗な状態になっている。
*32

フラウレルムの研究室

きっちり整理整頓されており、少しのはみ出しも許さない感じの研究室である。
*33

騎士の専門棟

中央棟の北側にある。 *34
全ての専門棟の中で一番大きくて広く、辺鄙なところにある。大きな施設がほとんどで、先生方の部屋以外の個室はあまりないようだ。 *35
大小の訓練場が固まっている。非常に広いため、騎獣での移動が必須。ヴァッシェンするので汗臭くない。 *36

訓練場

騎獣に乗って飛び交うことを前提にした楕円形の訓練場で、野球場くらいの広さがある。ディッター勝負ができる。 *37
空が見えるが雪や風が感じられず、透明な屋根のようなものがある。 *38
領地対抗戦や表彰式 *39 は複数ある競技場のなかで最も大きな競技場で行われる。 *40
競技場を囲むように観戦部分がある。競技を行う部分よりも高い位置にあり、平坦になっており社交のお茶会や研究発表が行われる。

側仕えの専門棟

中央棟の南東側にある。 *41
三階に音楽の先生方の部屋がある。 *42

各領地のお茶会室

扉は貴族院の中央棟と繋がっていて誰でも入れるようになっている。 *43

エーレンフェストのお茶会室

地階にある厨房への階段に程近い一階の一室にある。 *44
白の部分を残しつつ、タペストリーなどの布で飾ることが多く、家具の大半に木製の物が使われている。 *45

クラッセンブルクのお茶会室

複雑な文様で刺繍された布が壁紙のように貼られ、絵画が富の証というようにたくさん飾られている。
家具には大理石のようなマーブル模様の石が使われている部分が多く見られる。
*46

ダンケルフェルガーのお茶会室

シンプルな部屋で、繊細でごてごてとした華美な飾り気はなく、白と青で飾られている。
テーブルも角がハッキリとした長方形で特注サイズのゲヴィネンの駒が置かれている。
*47

ドレヴァンヒェルのお茶会室

木がふんだんに使われており、ぐるりと腰壁が張り巡らされていて、壁には花や木が描かれた布が張られている。
観葉植物なのか、薬草なのか、木や草花が鉢植えになって、あちらこちらに飾られている。
*48

各領地の採集場所

円形で各寮の側にあり、元々は宝盗りディッターの時に宝を置いておくため場所だった。
雪が積もらず良い薬草が採れるため、魔獣がやってくる。
他領の採集場所に入り込むと問答無用で攻撃される。 *49
採集場所として成り立たせるために必要な魔法陣が組み込まれており、 *50
フリュートレーネの杖を使ったり地面に手を付いたりして、フリュートレーネの祝詞を唱えながら魔力を奉納することで素材の回復や品質を上げることができる。 *51

エーレンフェストの採集場所

ターニスベファレンに襲われ、1/4くらいが黒い汚泥に侵された状態となったが *52 、ローゼマインの癒しの儀式により再生し採れる素材の品質が上がっている。 *53

ヨースブレンナーの採集場所

やせ細ってきて、あまり良い素材が採れない。 *54

アーレンスバッハの採集場所

15年春に癒しの儀式が行われるまでは全く管理しておらず放置されていて、学生たちが講義で使う素材を採集するのも大変なひどい状態。 *55

各領地の寮

領主が創造の魔術で作ったもので、どの領地の寮も、基本的には城と趣が似る。 *56
各領地の寮は、それぞれに特色があって外観が違う。 *57
領主から与えられたマントとブローチがなければ寮に入ることはできない。 *58
例外として、ブローチの代わりとなるアウブの魔力が籠った魔石があれば他領のものでも立ち入ることができる。 *59
転移陣で領地と繋がっている。転移陣は一度に三人までしか運べない機能制限版になっている。 *60
寮の配置はユルゲンシュミット全体の地図の縮図のようになっている。 *61

エーレンフェスト寮

地下室、下働きがいる地階、一階にはホールや食堂など共同で使う部屋、二階が男子の部屋、三階が女子の部屋、物置として使われる四階相当の屋根裏部屋という構成になっている。 *62
男女それぞれの居室となる二階、三階には領主候補生の部屋がそれぞれ3つあり、最奥は領主及びその夫人の部屋となっていて、領主会議の時に使用される。

ダンケルフェルガー寮

訓練場があり、いつでもディッターができる。 *63
中央棟からみてほぼ真南にある。 *64

ベルケシュトック寮

寮は封鎖されている。 *65
廃止でなく封鎖なのはグルトリスハイトがないことで境界線の引き直しができないことと関係があると思われる。
エーレンフェストの採集場所を襲ったターニスベファレンはベルケシュトック寮の方角から現れた。 *66

アーレンスバッハ寮

付近にフェアベルッケンの祠、アダルジーザの離宮がある。 *67

神を祀った祠

貴族院のあちこちに神を祀った祠がある。 *68
神への奉納はいくつかの方法があり、祈り、奉納舞、神具を使用した儀式(光の柱)のいずれでも良い。
それぞれの祠で手に入る魔石は神の意志にとてもよく似ていて、全ての魔石を自身に取り入れると魔力の扱いが楽になり、シュタープが成長する。 *69

大神の祠

中央棟付近を中心にほぼ等間隔の円周上にある。 *70
扉は鍵が掛けられており、ツェント候補のシュタープを持つ者が扉に触れると内部に転移し、祈りが届くか魔力切れになると元の場所へ再び転移する。
内部では単独での転移という突発的な出来事に警戒心を抱かなかったり、神へ祈らなければならない気分になったりする思考誘導が働く。 *71
持ち込んだ回復薬は使用できるが、祠の内部で祈っていた間のことを他人が認識しておらず、時間の流れが違う可能性がある。
十分な魔力を奉納すると、石板が完成しメスティオノーラの書を得るための言葉が与えられる。 *72
また、祠から延びる光の線が見えるようになり、全ての祠に祈りをささげると、祠と祠を結ぶ何色もの光の線が現れて、貴族院の端まで覆う巨大な魔法陣が現れる。 *73

火の神 ライデンシャフトを祀った祠

図書館の南側にある裏庭を出た先の森の中にある祠で、建物は木々に埋もれるほどの高さ。
内部は12から13畳ほどの広さに火の神ライデンシャフトとその眷属神12柱の神々の像が並んでいる。 *74
ローゼマインは既に完成していた青の石板を授かる。

風の女神 シュツェーリアを祀った祠

文官棟の向こうにある祠。
円い盾を左に、右に黄色の石板を持った女神を中心に、女神がずらりと並んでいる。
ローゼマインは既に完成していた黄色の石板を授かる。 *75

水の女神 フリュートレーネを祀った祠

ローゼマインは既に完成していた緑の石板を授かる。 *76

命の神 エーヴィリーベを祀った祠

ローゼマインは石板ができていなかったが、祈って魔力を奉納し、石板を完成させて授かった。 *77

眷属神の祠

大神の祠とは別に貴族院中に小さな祠が点在している。大神の祠のように内部に入るための条件があるのかは不明。
こちらは眷属神が1柱だけ祀られており、同じように奉納することで魔石を得て、属性の強化ができる。
属性ごとの全ての眷属神の魔石を得ることで、大神の御加護を得られるようになる。
昔の王族は卒業時のシュタープを得る前に、大神の御加護を賜るために祈りを捧げていた。 *78
大神の祠がツェントの魔力で維持されているのに対し、眷属神の祠は個人が造営したものが多く、経年劣化や破壊により倒壊しているものが多い。ボニファティウスが学生時代にディッターの試合中に破壊した祠もそういった経年劣化した祠の一つであったようだ。 *79

巨大な魔法陣

全ての祠に祈りをささげると、祠と祠を結ぶ何色もの光の線が現れて、貴族院の端まで覆う巨大な魔法陣が現れる。 *80
この魔法陣は古代のツェントがエアヴェルミーンを通じて神々の協力を取り付け、神々がエアヴェルミーンの魔石を基点にして作り上げたもの。
複数の属性でいくつもの効果がある魔法陣が重ねられており、それによって貴族院を成立させている。 *81
始まりの庭で大木の姿を取っているエアヴェルミーンが人の形を取り、神々と交信するために必要。
魔法陣が動かなければエアヴェルミーンと会うことはできない。祠に祈りをささげることがなくなった今の時代においては、シュタープを取得する時や加護の儀式で始まりの庭に向かっても、エアヴェルミーンに謁見できるものはいなくなっていた。
メスティオノーラの書を手に入れるには必須の魔法陣でもある。 *82
シュツェーリアの盾と同様の効果も持ち、始まりの庭にいる者に敵意を持つ者は上空から押し入ろうとしても吹き飛ばされる。 *83
フリュートレーネの癒しの力で、巨大な魔方陣の影響下にある全域を癒すこともできる。 *84

アダルジーザの離宮


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*1 第477話 ヒルシュール研究室の専属司書

*2 第292話 図書館登録

*3 第469話 領主候補生の初講義

*4 第286話 進級式と親睦会

*5 第298話 騎獣作成合格

*6 第286話 進級式と親睦会

*7 第377話 ヒルシュールの来訪と進級式

*8 第310話 王子からの呼び出し

*9 第635話 中央騎士団を率いる者

*10 第421話 卒業式

*11 第421話 卒業式

*12 第466話 実技 神々のご加護

*13 第491話 ちょっとした企み

*14 第492話 儀式の準備

*15 第295話 シュタープの取得

*16 第466話 実技 神々のご加護

*17 第646話 祭壇の最上部

*18 第647話 祭壇上の戦い

*19 第295話 シュタープの取得

*20 第295話 シュタープの取得

*21 第548話 相談

*22 第286話 進級式と親睦会

*23 第286話 進級式と親睦会

*24 第286話 進級式と親睦会

*25 第289話 歴史・地理・音楽、第294話 宮廷作法とヒルシュールの来訪

*26 第288話 算術・神学・魔力の扱い

*27 第636話 夜の貴族院

*28 第292話 図書館登録

*29 第477話 ヒルシュール研究室の専属司書

*30 第390話 ヒルシュール先生の研究室

*31 第477話 ヒルシュール研究室の専属司書

*32 第474話 グンドルフ先生の講義合格

*33 第476話 フラウレルム先生の講義

*34 第292話 図書館登録

*35 第477話 ヒルシュール研究室の専属司書

*36 第486話 ダンケルフェルガーの儀式 前編

*37 第307話 シュバルツとヴァイスの争奪戦

*38 第307話 シュバルツとヴァイスの争奪戦

*39 第419話 ハルトムートの結婚相手

*40 第415話 領地対抗戦の始まり

*41 第292話 図書館登録

*42 第305話 音楽の先生方とのお茶会

*43 第331話 全領地のお茶会 前編

*44 第331話 全領地のお茶会 前編

*45 第313話 エグランティーヌとのお茶会

*46 第313話 エグランティーヌとのお茶会

*47 第412話 お茶会対策

*48 第413話 ドレヴァンヒェルとのお茶会

*49 第376話 入寮と忠誠

*50 第402話 帰還後のお話合い

*51 第556話 領主会議の奉納式

*52 第396話 癒しと救援

*53 第456話 閑話 選択の時

*54 第493話 閑話 聖女の儀式 前編

*55 第664話 魔力枯渇計画

*56 第284話 入寮と側近

*57 第284話 入寮と側近

*58 第286話 進級式と親睦会

*59 第416話 ディッター勝負 前編

*60 第628話 昼食と中央

*61 第635話 中央騎士団を率いる者

*62 第546話 次期ツェント候補

*63 第416話 ディッター勝負 前編

*64 第546話次期ツェント候補

*65 第396話 癒しと救援

*66 第396話 癒しと救援

*67 第635話 中央騎士団を率いる者

*68 第398話 本好きのお茶会 後編

*69 第549話 祠巡り

*70 第547話 祠の場所

*71 第548話 相談

*72 第546話 次期ツェント候補

*73 第549話 祠巡り

*74 第546話 次期ツェント候補

*75 第549話 祠巡り

*76 第549話 祠巡り

*77 第549話 祠巡り

*78 第548話 相談

*79 第433話 領主会議のお留守番 後編

*80 第549話 祠巡り

*81 第668話 魔力散布祈念式 後編

*82 第585話 メスティオノーラの書

*83 第642話 始まりの庭への道

*84 第668話 魔力散布祈念式 後編