エーレンフェストとは、
- ユルゲンシュミットの中領地の名前
- 領主の城がある街の名前
- 領主の家名
である。本項では2.について記述する。
概要
アウブ・エーレンフェストの城がある街で、領主の家名がそのまま街の名前になっている。
数百年ほど昔は
貴族街のみが街だったが、より力の強い現在の領主の家系に交代したことで街が拡張された。。
街の人口は数万人。
貴族街に住んでいる洗礼を終えた貴族は約300人。
上級:中級:下級の割合は1:4:3くらい。
街に常駐している騎士は50名ほど。
神殿
街の中央にある一際大きい白い石造りの立派な建物で、
鐘がある。
中央広場を北へ進んだ突き当りの城壁の手前にある。
神殿敷地全体が全周を高い壁に四角く囲まれて下町側とも貴族街側とも区切られている。
その壁の東側南寄りで下町との間にある門が正門、南側にあり下町中央広場と正対している門が裏門、北側にあり
貴族街への出入りに使われるのが
貴族門である。
建物や設備の正式な呼称は、ふぁんぶっく内SS「神殿案内」や第二部コミック(1巻から3巻のどれでも)巻頭で示されている。
SS「神殿案内」には神殿建物内の平面間取り図が、第二部コミック巻頭には立体的に描かれた神殿敷地全体俯瞰イラストが示されている(両者で矛盾する記述は第二部コミック側を優先、また第一部の書籍やコミック巻頭の下町イラストは神殿まわりが誤っており第二部コミック巻頭イラストが正しい)。
神殿の建物は、大きく分けて2つの区域でできており、青色神官・青色巫女が生活や勤めを行いときおり貴族の立ち入りもある北側の棟が
貴族区域、平民が神事に集まる
礼拝室と(召し抱えられていない)灰色神官・灰色巫女・孤児が生活する
孤児院がある南側3つの棟がまとめて礼拝室区域となっている。
貴族区域と礼拝室区域は扉で区切られた短い渡り廊下で結ばれている。
神殿に限らず領主の城や貴族街の貴族の邸宅など貴族が使用する建物に共通した階層の呼び方として、地面と同じ高さが地階と呼ばれ(地下室とは異なることに注意)平民の下働きの働く厨房などがあり貴族や青色神官は基本的に立ち入らない。地面から1階分弱を階段で上がった高さが1階と呼ばれ、この1階やその上の2階・3階などが貴族の使う階層となっており神殿以外ではこの1階に建物の正面玄関がある。
神殿は貴族の建物一般とさらに少し異なっており、1階は側仕えな灰色神官・灰色巫女の部屋などに割り当てられ、青色神官や貴族が使い、また玄関や中心的な役割の部屋があるのは2階である。
下町の
大通りから真っ直ぐの所にある裏門は徒歩の平民専用の入り口で、真ん中の建物は5階建てほどで城壁と同じだけの高さの
礼拝室があり、両脇に少し小さな4階建ての
孤児院があり、建物は全て渡り廊下でつながっている。どの建物も全て同じ白い石でできている。
貴族区域東側にある正面玄関は貴族や富豪専用で、明確な格差がある。手前に広がる前庭には、様々な素材を生かした彫刻や緑と花の溢れる花壇があり、玄関口は礼拝室の正面の壁のように色とりどりのタイルで装飾されている。
貴族区域と
孤児院は少し離れている。
神殿に入ることは貴族社会から見ると、政治の世界から抜けることを意味するが、魔力を使い、神事を行うため、政治の世界とは密接な関係を持っている。
神殿の上位は貴族出身の神官や巫女が占めており、その位は実家の地位による階級社会になっている。
7歳未満の外部の子供は立ち入れない。
街が拡張される以前は検問のために正門前で足止めされる旅人のための宿泊施設だった。
本来の神殿長は次期アウブとなる領主候補生が就任するものとされており、
礼拝室の地下には領地の礎があり、
図書室には
礎の間への入口がある。
- 構成員
- 組織参照
礼拝室
街の平民のための神事(
洗礼式、
成人式、
星結びの儀式)が行われる場所。
平民専用の入り口(裏門)を通った所の真ん中の建物で、5階建てほどの高さで体育館のように広い場所。
裏門から入ってきて2階分の高さのある幅の広い階段を上り終えると礼拝室の入口に着く。
孤児院と違い外観に彫刻やレリーフで飾られて、入口の両脇に4体ずつ石像が並んでいる。
吹き抜けのように天井が高く、奥行きがあり、両側とも壁際には複雑な彫刻がされた太い円柱の柱が整然と並んでいる。
4階くらいの高さに窓が等間隔で並んでいる。壁も柱もところどころに装飾に金が使われている以外は白で、少しの光でも明るく見える。
一番奥の壁は天井から床まで色とりどりのモザイクで複雑な文様が描かれ、横から入ってくる光で神々しく照らされている。
下から窓の高さほどまで40段ほどの階段が続いていて、その途中途中に最高神と大神の7つの石像が神具と共に飾られている。
西側(孤児院男子棟側)には、裏門と孤児院や貴族区画とを行き来する灰色神官・巫女が使う出入口と廊下がある。
礎の間
礼拝室の真下にある、白の壁で囲まれた部屋。各領地ともここに
礎の魔術具および礎本体がある。
この部屋に入ったアウブとの連絡用に、城の
執務室と繋がる
オルドナンツ専用の円いワープ穴がある。
虹色の転移の幕を通る事で入る事ができる。
入口とその鍵は2つある。
- 代々のアウブに継承される鍵で開く、アウブの部屋の扉
- 代々の神殿長(本来の次期アウブ)に継承される聖典の鍵で開く、図書室の本棚の扉
反省室
礼拝室のすぐ側にある。問題を起こした灰色神官等に反省を促すために使用する部屋。
礼拝室と同じ白い石造りの小部屋で、かなり上の方に細く空気を取り込むための隙間が開いている。
空気取り用の隙間が明かり取りにもなっていて意外と明るい。
床も周りの壁も全てが白い石でできていることから夏でもひやりと冷たい。
孤児院
子供を親が殺すこともできず、育てることもできず、神様にその先を託すということで、連れてこられる建物。
孤児達が住む。
青色神官の相手を務めたり
花捧げに従事した結果孕んだ
灰色巫女が生んだ子も孤児としてここで育てられ、
デリアによれば孤児の半分くらいは青色神官の子らしい。
第二章開始時点で神殿で暮らしている灰色は80~90名。
礼拝室の両脇にある地上4階・地下1階の建物で、
礼拝室を挟んで男子棟と女子棟に分かれている。
洗礼前の子供と側仕えではない
灰色巫女や見習いは女子棟に住み、洗礼式を終えた男は男子棟に移る。
地下室に通じる扉が両方の棟の地階の床にあり、マインが神殿入りした当初は、入れないように板を打ち付けて封鎖されていた。初めての冬籠りの準備の際に板をこじ開け、以降は収納スペースとして使用している。
孤児院は
青色神官が入ってこないため、
マインが改革するまではきっちりと清める対象ではなかった。
また、孤児院に住む子供達は貴族区域への立ち入りを禁じられている。
13年冬に、親が粛清された洗礼前の貴族の子供17人が預けられた。刑罰や金銭的事情から親の引き取りが無い子供達に教養を与えて、優秀な者はアウブが後見人となって貴族(兼、
青色神官見習い)として洗礼を受けられる事となった。ただし、アウブの後見で洗礼を受けるには領主一族への
名捧げが必要。
洗礼済みで未就学の貴族の子供4人も、14年春から貴族院入学準備として孤児院で教育を受け、低学年の参考書で勉強し、フェシュピールの練習をローゼマインの楽師が行うことになった。
男子棟
- 院長室
- 孤児院とは入口が分けられており、貴族区域側にある。
- 1階は入口の右側に側仕え用の部屋が4つと物置があり、ホールの左側はオーブンのある厨房と地下倉庫に繋がっている。
- 2階は主の部屋になっており、風呂場と身の回りの世話をする同性用の側仕えの部屋がある。
- 花捧げの灰色巫女を見繕ったり、有能な灰色神官を選んだりする孤児院長は男性が就くことが多かった為、男子棟に院長室が作られた。
- ここから女子棟へは、ワゴンが無ければ回廊を回らずに階段を使って女子棟地階の裏口を使った方が近道。
- 1階
- 本編にほぼ描写が無いが、洗礼式を終えて成人式前の灰色神官見習いが居住している階。
- 2階・3階
- 本編にほぼ描写が無いが、成人している灰色神官が居住している階。
- 地階
- 神の恵みでは足らない食費を孤児達が自力で捻出できるようマイン工房孤児院支店(8年春からはローゼマイン工房)として整備した。
- 工房は神殿の中であっても、商人と神殿の規則を程よく混ぜた独自の規則で動いている。
- 植物紙や植物紙用のインクの制作、印刷などを行っている。玩具も作るが、マインの意向で紙と絵本づくりが最優先にされている。
- 地階のさらに下に地下室もあり、以前は封鎖されていたがマインによる整備後は工房や採集で使う道具類、冬ごもり用の薪や蝋燭などの保管に用いられている。
女子棟
- 食堂
- 女子棟の2階全域が孤児院の男女共用食堂となっており、長テーブルがずらりと並んでいる。
- マインの側仕え達が教師を務め、神殿教室も行っている。
- 礼拝室裏門側出入口と同じ階であるが、出入口や孤児院長室・男子棟渡り廊下からは長い回廊を通って大きな礼拝室を半周迂回する必要がある。
- 1階
- 本編にほぼ描写が無いが、洗礼式を終えて成人式前の灰色巫女見習いが居住している階。
- マインによる改革後は洗礼式前の子供もこの階で生活していると思われる。
- 3階
- 本編にほぼ描写が無いが、成人している灰色巫女が居住している階。
- 地階
- もともとは洗礼前の子供達が生活する場所。洗礼を受けないと子供達は地上階へは上がれない決まりになっていた。
- 05年終わり頃に青色神官が減った事で余剰の灰色巫女が処分され、子供達の面倒を見る者がいなくなり、乳幼児などの小さい子供が死んでいった。
- 07年夏にマインが改革する以前は、裏口が外側から閂で閉ざされており、中には洗礼前の子供達が6人程、不衛生な環境で半ば放置されていた。
- マインの側仕えに知らされるまで、洗礼を終えた孤児達はこの状況を知らなかった。
- 改革後は子供達は地上階に部屋を移し、地階は厨房としてスープ作りに使われるようになった。
- 裏口も開放されたので、食堂から厨房経由で工房へ向かう際などに使われている。
- 地階のさらに下に地下室もあり、以前は封鎖されていたがマインによる整備後は冬ごもり用の加工済食品、薪や蝋燭などの保管に用いられている。
貴族区域
青色神官・青色巫女のための部屋がある建物。
全体が直方体のような大きな1つの建物だが、1フロアに青色神官もしくは青色巫女の居室が40室ほど細かく区分けされてとられており、その建物内側にある部屋にも窓がつくよう吹き抜けがたくさん設けられている。
領主の城や
貴族院にある寮と同じように、男性と女性で使う階が分けられている。
他の場所よりも彫刻や石像が洗練されて豪華なものになる。
青色巫女の部屋は、仕える
灰色神官の部屋が完全に主の部屋から離されている。
地階には厨房があり、西側には下働き用の出入口が存在する。
1階は側仕えの灰色神官・灰色巫女の部屋が並んでおり、自分の主の部屋に繋がる階段で出入りをする(個別の階段が無い、通いの青色神官・巫女用の狭い部屋の側仕えは廊下を結んでいる共用階段を用いる)。
2階は青色神官の居室のほか、東側に正面玄関、北側に貴族門に近い通用口、南側に礼拝室区画との渡り廊下があり、神殿長室・儀式の間・図書室など主要な設備が集まっている階である。
3階は青色巫女の居室があるが、後述の理由で長い期間封鎖されていた。
神殿長室
貴族区域の中でも最も北の西角にあり貴族街に面している、青色神官用居室の中で最大の部屋。平民が出入りする裏門側から見ると奥のほうにあることとなる。
中央にテーブルと椅子があり、応接スペースになっている。
ドアから一番遠い部屋の隅には重厚な天蓋のついたベッドがあり、反対側の隅には仕事をするスペースがある。
仕事スペースには重厚な机と書棚、祭壇として飾り棚に30センチくらいの神様の像と
聖典とキャンドルが、聖典を中心にほぼシンメトリーに飾られている。
祭壇は青色神官・青色巫女となる際の神と
神殿に仕える
誓いの儀式に使われる。
神殿長室の横に青色神官が貴族門を使う際の近道となる通用口がある。
窓からは貴族門の様子が良く見える。
8年夏に
ローゼマインが
神殿長に就任するにあたって、女性らしい赤系の色でまとめられ花模様のメルヘンな雰囲気に模様替えされた。。
09年冬、ローゼマインが
ユレーヴェを使用するため
隠し部屋を設置、工房としても使用。
神殿長室の向かいに二つ並んでいる、元々上級~中級出身の青色神官が使っていた部屋が、男女それぞれの騎士のために整えられている。
- 男騎士用の部屋
- 神殿長室の向かいに二つ並んでいる部屋の内、神殿長室から遠い方。
「慣れた環境が一番だろう」というカルステッドの判断のもと、騎士寮を参考に、布の刺繍やテーブルの彫りがないシンプルな物で整えられており無駄な物が一切ない。
- 女騎士用の部屋
- 神殿長室の向かいに二つ並んでいる部屋の内、神殿長室に近い方。
ローゼマイン向けの部屋と同じような高級品で整えられており、可愛らしい部屋になっている。
神官長室
マインは
神殿長を威圧して疎まれていたため、本来は
神殿長室で行う誓いの儀式がこの部屋で行われた。
天蓋付きの寝台があり、その奥に隠し部屋の入口がある。
慣例では神官長は神殿長室の廊下向かいなど神殿長室の最寄りの部屋に入るものだったが、フェルディナンドが神官長に就任した時期も、ローゼマインが神殿長に就任した時期もどちらもフェルディナンドが忙しく部屋を移動する余裕が無かったため、神殿長室と同じ建物の最も北の並びのうち通用口をはさみさらに1部屋離れた場所を使い続けた。
青色神官の部屋
実家からの寄付金によって部屋の広さに差が出る。貴族街に近い北側ほど部屋が広く実家の格が高い青色神官が利用する。
神殿に住んでおらず貴族街にある実家から通いで神殿に勤めている者のための部屋は、寝台スペースや側仕え用内階段が省かれており、さらに狭い。
青色神官見習いの部屋
13年冬の粛清の影響、14年春の領主会議での魔術具に関する特例措置、ローゼマインからの回復薬の提供で以下の条件の子供達の中の希望者は、貴族身分の青色神官見習いとして部屋を与えられる事となった。
- 13年冬の粛清で親が処刑か数年の重罰対象の、洗礼済みだった貴族の子供達(ニコラウスともう1人の男子)
- 13年冬の粛清で親が処刑か数年の重罰対象、または軽処分でも金銭的に引き取られなかった洗礼前の貴族の子供達の中で、アウブを後見人として洗礼を受けた子供達(ベルトラム)
- 特別ケースだが、身食いで捨てられた平民の子供で、アウブを後見人として洗礼を受けたディルクも2.と同じ扱い
ただし、アウブの後見を受けるには、魔術具を持たない子供はアウブの定めた魔力量規定と面接をパスして、得た魔術具に回復薬を使って魔力を溜め、更にアウブの面接をパスした上で、領主一族への名捧げが必要。
この部屋で寝起きと食事をして、
孤児院で勉強をする。
貴族院入学時に希望すれば城の寮に部屋を移せるが、14年冬時点で希望者はいなかった模様(少なくとも
ニコラウスは14年冬に入学済)。
また、
コンラートは通常の
青色神官で家の援助がないパターンとなるが、魔力の供給量に応じて領地から与えられる補助金と
フィリーネに多少の援助を受けて自力で部屋を得る予定。
青色巫女見習いの部屋
青色神官見習いの部屋とは階が違う場所にある。
粛清による影響は青色神官見習いと同様。
作中では1.のケースで親が処刑された女子1人(
バルトルトと
カサンドラの妹、
ティベルタ)と数年の重罰を受けた女子1人が部屋を与えられている。
今後2.のケースの子供も出てくると思われる(1.のもう1人の男子の妹など)。
エーレンフェスト神殿では政変後に青色巫女が全員神殿を出ていったため、使用者が居なくなった階全体が封鎖されていた。またマインは孤児院長室・ローゼマインは神殿長室を使用して青色巫女階を使わなかったため、粛清後に青色巫女見習いを受け入れるこの時まで封鎖が継続された。
メルヒオールの神殿の部屋
会議室
図書室の隣にある「学校の教室ぐらいの広さがある」大きな部屋で、政変前であれば多くの人数が居た青色神官達であっても長方形に並べられた長机に一同が着席して会議に臨める。
洗礼式や収穫祭など各青色神官の収入につながる神事に誰がどこに向かうかといった、全員を集める必要がある打ち合わせに用いられる。
本編記述でも次項の応接室との用語の混同が見受けられるが、第362話「イタリアンレストランへ行こう」からは別の部屋と解釈したほうがよいと思われる。
応接室
製紙や印刷をエーレンフェストの新しい産業として興す、また下町を綺麗にし他領から多くの商人を受け入れるうえで、貴族の文官と平民が会合する場所に神殿を利用することとなり、その会合に用いる部屋として正面玄関に近い青色神官用の部屋を改装して新たに用意した。
引き取り手のない
前神殿長の残した家具を修繕し、再利用することで整えられた。上級貴族である
実家の格に合わせた品質であったためかなり豪華であり、下級文官にとっては緊張して使いにくいものに仕上がった。
ローゼマインと平民との会合で神官長や
エルヴィーラ、
ブリュンヒルデなど別の貴族が同席する際に使用された。
神殿図書室
壁際に本棚がずらりと並べられていて、ほとんどが紙や木札が詰め込まれているが、貴重本を保管する鍵付きの書棚もある。
部屋の中央には書見台として天板が斜めになった閲覧用の長机が向かい合わせに2台置かれている。
書見台の上部には
フェルディナンドが持ち込んだ本が開けばそのまま読めるように鎖に繋がれて並んでいたが、13年秋に
フェルディナンドがアーレンスバッハに向かう際に撤去された。
魔術具で入室する者を制限しており、神殿の関係者しか利用することができない。
神殿長の鍵がなければ開けられない扉付きの本棚があり、メスティオノーラの凝った彫刻が刻まれている。
彫刻が持つ聖典の背表紙部分に聖典の鍵を入れると本棚が左右に分かれ、虹色の転移の幕が張った領地の
礎の間への入口が開く。
氷室
大きな魔術具の氷室があり、クリームなど冷蔵の必要があるものが保管されている。
儀式の間
貴族区域の最奥にある小さな
礼拝室で少し天井が高く、奥行きがある。
神殿長室が最も近い。
壁も柱もところどころに装飾に金が使われている以外は白。両側の壁際には
礼拝室と同じ複雑な彫刻がなされた円柱の柱が並び、その柱の間には窓が等間隔で並んでいる。
正面の壁には天井から床まで色とりどりのモザイクで複雑な文様が描かれ、色彩が豊か。
祭壇があり、
奉納式が行われる。
貴族門
貴族区域の中でも一番奥を抜けたところあり、
貴族街と繋がっている門。
まるで街と外を隔てるような高い塀と人の力では到底開きそうもないような大きな両開きの扉。神殿と同じ白い石造り。
門に手をかざすと大きな魔法陣が浮かび上がって光り、ゆっくりと門が勝手に開く。
冬の社交界のために土地持ちの貴族が
貴族街に移動する場合や、
青色神官が自宅に帰ったり、儀式のために
貴族街へ向かったりする際に使う。
貴族門の開門には魔力認証が必要。
城壁
貴族街
過去に拡張される以前の街が貴族街として整備された。
全く汚れのない美しい白の街並み。
下町と同様に門から奥に向かうほど高級住宅地になっている。
土地持ちの貴族の
冬の館は庭が小さく、エーレンフェストで暮らす貴族の館の庭は広い。
貴族街に住んでいる洗礼を終えた貴族は約三百人。
フェルディナンドの館
神官長の館。白い建物。
シンプルで実用的で華やかさが全くなく、ダンケルフェルガーの雰囲気に似ている。
「機能美という美しさが君には理解できないようだな」
側仕えの
ラザファムが管理している。
13年秋にフェルディナンドがアーレンスバッハへ移動することに伴って
ローゼマインへと譲られた。
譲られた鍵でないと開かない扉がいくつもあり、その中にフェルディナンドの私物が残されていた。
15年春の
礎争奪戦では
グーテンベルクが避難所として滞在。
プランタン商会が内装や図書室を熱心に見学した。
- 大きな応接間
- 1階。テーブルや椅子、長椅子がたくさんあり、敷物や必要な魔術具が配置されていて少しだけ生活感がある。
- 図書室
- 1階。応接室にある扉から入る。ずらりと並んだ本棚に分厚い本が整然と並べられている。
- 蔵書の一部分はハイデマリーが献上した物。
- 市場でマインが匂いを嗅げずに終わった本も、その後ユストクスに購入されて収められた。
- カルステッドの館より本の数が多い。先祖伝来ではなく一代で個人所有している。同等の数を準備しようとすればユルゲンシュミットが金銭的に破綻する
- 工房
- 1階or2階。神殿の神官長室の隠し部屋工房と素材の配置が同じ。魔力量の入室制限はないが、譲られた鍵でないと扉が開かない。
- フェルディナンドが作成した加護の儀式用の魔法陣も保管されていた。
- フェルディナンドの自室
- おそらく2階。移動後も家具などはそのままにしていたので、礎争奪戦後の滞在時にもフェルディナンドが使用した。
- 女性用の部屋
- 3階。フェルディナンドが洗礼前にエーレンフェストに連れてこられた時に同行してきた女性が使っていた部屋。
- 家具などはそのままにローゼマインが自室として使用し、隠し部屋を設置した。
カルステッドの館
公園のように広い庭がある。
部屋には落下式のトイレがあり、ネバネバが汚物を処理する。
図書室があり、置いてあるのは兵法書などだったが、第三部冒頭で神殿を出てカルステッドの館に引き取られ洗礼式に向けての課題をこなしていたローゼマインにとっての楽しみの1つでもあった。
第二夫人の
トルデリーデや
ランプレヒト・
アウレーリア夫妻は離れで暮らしている。
エックハルトの館
エックハルトが亡くなった
ハイデマリーと暮らした館。
エックハルトが13年秋にアーレンスバッハへ向うことに伴って
コルネリウスに譲られた。
一室だけは大事なものを保管するためにエックハルトのために残されている。
ヘンリックの館
シッカークの館
下級貴族の家が集まる貴族街の南に存在する。
城の広大さを考えると比べ物にならないが、平民に比べれば、広くて綺麗な家。
リヒャルダの家
子供の世代に代替わりしている為、たまの休みの際のみ帰宅する。
オティーリエの家
家族が暮らしている為、城の勤務は自宅から通っている。
イルクナー子爵の館
冬の館。執事が常駐している。
ダールドルフ子爵の館
冬の館。3階が女主人の部屋になっている。
ゲルラッハ子爵の館
冬の館。執事がいる。館内には貴族としてメダル登録している者が少なく、多くの身食い兵がいた。
13年冬の粛清時に、執事や身食い兵達が爆散した。
領主の城
貴族街の奥にあり、土地は高い壁で分け隔てられている。
壁の門から城まで馬車がなければ移動できないくらい広大で、富の証になっている。
領主が利用する建物に加えて、庭師の住まいや
森の管理人の住まい、農園や果樹園もある。
騎士団の訓練場や茶会の庭もいくつかあり、城の離れには
騎士団の寮がある。
領主一族に仕える側近は、主の部屋近くに部屋が与えられ、側近でなくても住み込みで仕事を行う者のためには、城の一角に部屋が準備される。
上空から見ると中庭を抱く長方形。
- 本館南側
- アウブの執務室や大広間があり、貴族が出入りする公的区域。
- 本館北側
- アウブの私的区域。
- 東の離れ
- 引退したアウブ夫妻が住むところ。
- 西の離れ
- アウブの第二夫人や第三夫人が住むところ。
- 北の離れ
- 洗礼式を終えた領主の子が成人まで住むところ。
- (詳細は以下参照)
本館
白一色の建物で、清廉な美しさ。外から見たところ、三階建てか四階建て。
下町の六階建てや七階建てのみっちりと詰まった街並みと比べると、思ったほど大きくない。
南側にある正面玄関は仕事用で、文官や騎士、領主に執務上の用がある貴族が出入りする場所になっている。
領主の家族やごくプライベートな客人は北側の玄関から出入りする。
領主一族の側近用の出入り口も北側にあり、通いの者が使用する。
アウブの居住区域であるフロア(エーレンフェストの場合は3F)に関しては、アウブ本人・第一配偶者・アウブと第一配偶者との間の子供・その側近達以外の立ち入りが禁止されている。
- 南側
- 領主の執務が行われ、文官や貴族達が公に集まる区画。
- 執務室、会議室、大広間、休憩室、お茶会室、転移陣のある部屋、図書室、文官の仕事部屋、徴税物の倉庫など。
- 北側
- アウブの居住区画。
- 3階:当代アウブ夫妻の部屋・アウブの洗礼前の子供の部屋。階段の部屋。
- 次期領主夫妻の部屋も3階と推測される。
- 2階:私的な客用の応接室、客間、食堂、階段の部屋など。各離れに繋がる回廊がある。
- 1階:住み込みの側仕えの部屋など。
大広間
休憩室
本館南側。大広間の近くにある。
神官長のフェシュピールコンサートの救護室として使われる。
執務室
供給の間
礎の魔術具に魔力を注ぐための部屋で、領主夫婦と魔力を登録した領主の子のみが入れる。
ローゼマインでも身をかがめる必要があるほどのかなり小さな扉があり、領主が手をかざすと大きくなる。
扉には7つの丸い穴が開いていて、魔力が籠った魔石を嵌めて登録する必要がある。
扉を開けて虹色の幕を抜けると、タペストリーもカーペットもない真っ白の部屋で、中央にスイカより大きいくらいの魔石が浮かんでいる。
大きな魔石は天球儀のように魔法陣が光を放ちながら回っている。
子供部屋
冬に大人が社交している間、洗礼を終えた子供達は一室に集められる。
貴族院へ一緒に向かうことになり、同期、先輩、後輩として共に生活する同じ年頃の子供達で過ごす。
聞いた話を元に
貴族院で所属するコースを選んだり、目指すコース毎に交流を持ったりと、大人ほど洗練されなくても社交のすべを学ぶ。
同時に、身分の上下を理解し、貴族の振る舞いを身につける場でもある。
領主候補生にとっては、将来の側近を選び、育てる場。年の近い者から側近が選ばれることが多い。
ローゼマインが教育に携わってからは大きく変わり、規則正しく、身分差に関係なく競争するようになった。
図書室
本館南側。
神殿の図書室よりずっと広く、蔵書も多い。
大きな本がいくつも並び、棚からはみ出そうな資料も詰まっている。
ローゼマインが運べない大型本が数十冊と、運べる大きさの本が数百冊はある。
手続きをすることで貸出もされている。
転移陣のある部屋
貴族院の寮の転移の間と繋がる
転移陣がある部屋
見張りの騎士が立っている
窓の無い暗い部屋に転移陣が浮かび上がって見える
文官の仕事部屋
転移陣があり、領内の貴族から木札や書類が届く
いくつもの箱が並んでいて、転移陣に送ってこられたものが文官に分類されていく
運送業や郵便局を彷彿とさせる部屋
徴税のための倉庫はまた別にある
客間
賓客が宿泊する部屋。本館の北側2階と推測される。
階段の部屋
2階から3階への移動は2階の扉の内の1つ、階段の部屋の魔術具の鍵を開けて昇る。鍵は2階と3階両方にある。
防犯上きっちり施錠され、窓もないので、昼間でも夜のよう。壁も床も階段も白い。
アウブの部屋
本館北側3階にあるアウブの自室。
代々のアウブに継承される鍵で開く扉があり、扉を開けると
小部屋がある。
アウブの鍵の形状は様々で、エーレンフェストの場合は首から提げる魔石。握ると手の中に鍵が現れる。
小部屋
白い壁だけの狭い部屋。
アウブの鍵を使用した手順を踏むと、小部屋の壁が消えて虹色の転移の幕が現れる。
そこを抜けると神殿の
礼拝室の地下にある
礎の間に転移する。
手順は各領地の初代アウブが決めるため領地によって異なり、エーレンフェストの場合は、
- 正面の壁に鍵を当てて魔力を流すと、左右の壁に扉が現れる
- 右の扉に入って黒い魔石を取り、左の扉に入って金色の器に入れる
- 正面の壁が消えて、礎の間に転移する虹色の膜が現れる
東の離れ
引退したアウブ夫妻が住むところ。
ヴェローニカの生活の場であった。
ヴィルフリートは洗礼式までヴェローニカと東の離れで過ごした。
ヴェローニカが
白の塔に入った後は閉鎖されている。
西の離れ
領主の第二夫人や第三夫人が住むことになる建物。
領主の
ジルヴェスターには第一夫人しかいないので、誰もいない。
ブリュンヒルデがジルヴェスターと星結びをした後は、西の離れに住むことになると推測される。
北の離れ
洗礼式を終えた領主の子が成人まで住むところ。
二階から渡り廊下で
本館と繋がっている。
二階が男子、三階が女子と分かれている。
成人すれば、男子は北の離れを出ると決まっていて、次期領主ならは
本館へ居室が移動し、それ以外は城の外に居を構える。
女子は嫁に行くまで一応いることが許される。
アウブに何らかの危機が迫った時に後継者を守るため、出入り口を1階からと2階の渡り廊下からとに限定した上で、結界が張られている。領主夫妻の許可がない者は結界内に侵入出来ない。
- ヴィルフリートの部屋
- 二階にある。
- メルヒオールの部屋
- 二階にある。洗礼式を終えた後に部屋を与えられた。
- ローゼマインの部屋
- 三階に上がってすぐのところにある。カルステッドの館の部屋や神殿長室と同じような雰囲気で赤やピンクの花が可愛らしい部屋になっている。
- シャルロッテの部屋
- 三階にある。洗礼式を終えた後に部屋を与えられた。部屋を整えるにあたり、人を動かし采配を振るう練習として、シャルロッテ自身が携わった。二年かかった。
- 側仕えの部屋
- 領主の子の側仕えに与えられる部屋。
- 同性のフィリーネはローゼマインに保護されてから一室を与えられている。
温室
できるだけ多くの光を取り入れられるように大きな窓が並んだ、創造の魔術で造られた温室。
北の離れからお茶会を行う部屋へ向かう方向にあり、雪深い冬の社交界において高頻度で活用されている。
小さな明かりが灯されたランプのような魔術具があちらこちらに飾られており、観賞用に育てられた色とりどりの花が、その光に照らされて咲いている。
冬の社交界で女性の集まりによく使用される為、テーブルや椅子を置くためのスペースが広く取られている。
夜は、月光が静かに降り注ぎ、白の建物自体がほのかに光っているように見える、幻想的な空間となる。
騎士寮
城の離れにある。
成人した騎士は数年間、団体行動を叩き込まれるため、全員が問答無用で寮生活をすることになっている。
以前は遠い土地の者のために文官用の寮があったが、利用者が少ないため、今では騎士寮を一緒に使うようになっている。
騎士団の訓練場
騎士団が訓練を行う訓練場は複数あり、どれもこれも広い。
第一訓練場には、緊急時に城から各ギーベの館に軍を移動させるための転移陣が設置されている。
- 魔術訓練場
- 大きな魔力を使って戦う練習をするための建物。城から少し離れたところにあって高くて広い。
- 中には何もなく真っ白で、魔力が外に漏れないようになっている。
犯罪者を扱う場所
捕縛した犯罪者を連行していく場所。騎士達が使うエリアに存在する。
白の塔
城の森にあり、領主一族の中でも深刻な罪を犯した者を幽閉しておくための塔
(領主一族以外の貴族を捕らえる牢は別にあり、
ビンデバルト伯爵はそちらに収容されている)。
塔の扉を開くことができるのは、礎の魔術に関わることができる者のみで、扉に結界があるため番人などは置かれていない。
格子さえなければ、普通の貴人の部屋にしか見えない。
アウブ・エーレンフェストに無断で入ったものは領主への反乱や罪人の逃亡幇助に問われる。
白の塔の存在やその使い方を知る者は限られている。もっとも、13年冬以降に
ヴィルフリートを白の塔へ押し込める世論が形成されかかったりした所からすると貴族社会では公然の存在となったらしく、ヴィルフリートが塔に立ち入った一件のあらましが09年冬の社交界で領主から告げられたことで存在が周知されたものと推察される。
貴族街の森
城の森。狩りをするためには管理人の許可を取り、決められた時しか狩りを行えない。
冬の社交界の前に冬支度の一環として
狩猟大会が開催される。
貴族の階級で常に順位が決まっているらしく、それからはみ出さないように気を使いながらの狩りをしなければならない。
調合のための素材が採れるが、
グリュンなどの魔獣も出没する。
下町
過去に街が拡張された際に、それまでの街の南側に平民の街として整備された。
道は石畳が敷かれている。
12年春に
エントヴィッケルンと
ヴァッシェンで下水道にあたる地下のネバネバが整備されるまでは、汚物は窓から捨てられていた上、外壁で囲まれているので、普通の貴族には耐えられない程の異臭が充満していた。
街を端から端まで歩いても二時間ほど(鐘一つ分)の距離である。
ローゼマインと繋がりがある者達によって、情報網が築かれている。
貴族のいる
城壁に近い北側ほど家賃が高くなる。
南側は貧民が住み、細長い建物が多い。
中央広場より北側は裕福な人が暮らしており、建物が大きく三階より上の木造部分が綺麗に塗られているものが増える。また、荷車よりも馬車が多い。
下町の建物は1階は店舗で、2階は大体店の持ち主の家族が住んでいる。3~6階が貸し出され、7階は店の住み込みの見習いや従業員の部屋になっていることが多い。
最上階(おそらく7階)は屋根裏部屋で、夏は暑くて冬は寒いうえに煮炊きするような場所は無い。
通りに近く、井戸に近い階ほど家賃が高くなる。
13世紀に築かれたスウェーデンのストックホルム旧市街、ガムラ・スタン(Gamla Stan)辺りをイメージの参考にしている。
中央
中央広場を中心に大きな通りで四角にぐるりと囲まれた区画。
- 北西部
- 裁縫協会や染色協会
- 北東部
- 商業ギルドや兵士の会議室など
- 南西部
- 鍛冶協会、建築協会、木工協会などの職人協会
- 南東部
- 飲食協会や宿泊協会
中央広場
大通りが合流する。噴水がある。
商人との会合の待ち合わせ場所に使われた。
大通り
人通りの多い
西門から
東門への通り道。馬車が行きかっている。
西門あたりに
市場が立つ。
東門のあたりは最も人通りが多く、宿屋や
飲食店が軒を連ねている。大通りに近い路地や裏通りにも店は軒を連ねていて、住人は大体行きつけの店を持っている。
馬車屋通り
下町でも最も北の貴族街と隔てる壁に沿って
神殿の正門と
北門の間に
馬車屋が並んでいる通り。
貴族街に社交のため貴族が集まってくる冬の始めと夏の盛りには、外からやってきた貴族が乗る馬車が貴族街に入る前にここで汚れを落としていく。
職人通り
南門の辺りにあり、複数の工房がある。
倉庫が比較的多く、井戸が住宅地よりも多い。
小さな広場
マインの家の外には集合住宅に四方を囲まれた中に共同の井戸があり、一本だけ表通りに繋がった道がある。
井戸の回りは石畳になっている。
ご近所さんが集まって盥を置いて洗濯をする。
下町の住居
マインの家
比較的
南門に近い場所の集合住宅で7階建ての5階にあり、レンガのような石造りの壁でできている。
土足で歩き回るため、床は砂や土で汚れている。
【
2015年 10月30日 活動報告】
冬の間に組み立て式とはいえ機織りをしたり、冬の間の食料や薪をぎっしり詰め込んでおけるような部屋も必要ですし、今の日本と違って生活するのに色々な道具が必要ですから、道具を使うためのスペースはあります。
そして、一見綺麗に見えるのは、ギュンター一家が貧しくて持っている道具も少なく、家具も少なく、ガランとしているからです。ごちゃごちゃさせるための道具や装飾が全くない状態です。
ただ、掃除をあまりしないので、床が埃や砂で白ぼけていて、綿ぼこりのような物が端にはいっぱいで、よく通るところだけ綺麗な感じになっています。
- 住人
- ギュンター、エーファ、トゥーリ、マイン (8年春まで)、カミル (8年春から)
- 寝室
- ベッドが二つあり、壁につけられている。壁を挟んでかまどに面しているため火を使っている間は比較的暖かい。
- 部屋を綺麗にしないとマインが必死に掃除をしようとして、その所為でまた寝込むので隅々まで丁寧に掃除をするようになった。
- マインがいなくなった後も、少しでもマインがいた時と同じようにしたいと考え掃除をしている。
- 台所
- 隅にかまどがある。
- 物置
- 油を絞るための道具や布が置かれている。
- 冬支度部屋
- 物置のさらに奥の部屋で、冬の間に使う食糧、油、薪を保管する。窓がない。かまどから遠いため寒い。
ルッツの家
6階にある。2つ分を借りて広げてある。
仕事道具が多く、作業部屋を取っているため生活空間はそれほど広くない。
屋根裏部屋のスペースに鶏を飼っている。
- 住人
- ディード、カルラ、ザシャ (10年夏まで)、ジーク (14年夏まで)、ラルフ、ルッツ
ゲルダの家
3歳程度の子供を預かっている。
- 住人
- ゲルダ
オットーの家
- 住人
- コリンナ、オットー、レナーテ、クヌート、テオ、レオン、トゥーリ
- 応接室
- 商談をするための部屋で、部屋の中央に丸い形の木のテーブルがあり椅子が4脚置かれている。壁際の棚に布の見本が飾られていたりタペストリーがかかっていたりする。
- 寝室
- コリンナの髪をリンシャンで洗った。
ベンノの家
- 住人
- ベンノ、マルク、ルッツ
- 執務室
- ベンノが執務をしている部屋
- 会議室
- グーテンベルク達の会合にも使われている。
フリーダの家
オトマール商会の建物の中にある。
2階は
ギルド長の世代の家で、3階が息子や孫世代の家になっている。
どこかしこもタペストリーやクッションがあり布が多い。棚には石造りの動物の置物や金属の像が飾られている。
フリーダのために貴族の館にある物がいくつも取り入れられ、食事も風呂も生活用品も全て品質が段違い。
- 住人
- グスタフ、フリーダ、ダミアン、コージモ
- 応接室
- 2階にある。棚に酒が並んでいる。
- 客間
- 8畳ほどの一角に天蓋付きのベッドが置かれており、丸いテーブルと椅子が三脚と暖炉がある。
- 床には厚みのあるカーペットが敷かれている。
- 窓はカーテンが掛けられ、波状のデザインガラスがはめられている。
- 食堂
- 食卓が置かれている。食事は一緒に取っている。
- 台所
- 大きな薪オーブンがある。
- 浴室
- 地下にある。6畳くらいの広さの浴室。
- 白い大理石のような床が広がっていて、大人が2,3人足を伸ばせる大きさの湯船がある。
- 湯船の端には壺を持つ少女の彫像があり、その壺からお湯が出ている。
- フリーダの部屋
- 3階にある。客間と同じような作り。
- カーテンやベッドの天蓋は赤やピンクのような色使いだが、人形や小物はないシンプルな部屋。
- 窓には真っすぐなガラスが入れられており、洗礼式の行列が神殿に入っていく様子がよく見える。
その他の下町の住人
下町の工房
街ごとや工房ごとの細かい規則には違いがある。
所属する協会の規約は統一されて、所属する全ての工房で守らなければならない。
マイン工房
売り上げは街の中でもかなり大きい工房で、一見数は少ないが、どれもこれも高価で利益が高いものばかり。
- 構成員
- 組織参照
- 職人通りの倉庫
- 紙づくりのためにベンノから借りた職人通りにある倉庫。井戸がすぐそばにある。
- マインの家と南門の中間ほどにあり、6畳くらいの広さで、壁際に板を打ち付けた棚がいくつかある。
- 工房長のギルドカードを得るために、ギルベルタ商会と専属契約してマイン工房になった。
- 孤児院支店
- 孤児院の男子棟の地階を参照
ローゼマイン工房
- 構成員
- 組織参照
- 孤児院支店
- 孤児院の男子棟の地階を参照
細工師の工房
- 構成員
- 組織参照
- ギルベルタ商会専属工房
- マインが紙作りの道具を作るため竹ひごや簀の加工を依頼した。
- 背中まである灰色の髪を縛った不愛想で神経質な男が親方。アストとゼグが弟子として働いている。
インク工房
薬品のようなきつい臭いがする。
職人通りにある。
インクを必要とするのは、字の読み書きができる富豪層に限られるため、工房ではなく取り扱っている店で注文される。
- 構成員
- 組織参照
- ヴォルフのインク工房
- 唯一のベルーフの資格持ちであったヴォルフが死亡したことで一気に衰退した。
- ビアス工房
- 親方はビアス。ダプラは、ハイディ、ヨゼフ、ホレス。
- まるで理科の研究室のような場所。たくさんの器具が置いてあり、天秤のような秤があり、没食子インクが作られている。
- 隅の方の一角に、植物紙用のインクを作る場所がある。
木工工房
- 構成員
- 組織参照
- ドスタル工房
- ギルベルタ商会の専属。親方はドスタル。ジークも勤めている。
- ベンノの専属工房でイタリアンレストランの腰壁を請け負った。書字板やカルタの板を発注した。
- インゴ工房
- ドスタルから紹介された。親方は独立したばかりのインゴ。ダプラはリヌスとディモ。後にラルフも所属。
- 孤児院の冬の手仕事のための板を発注した。
- グーテンベルクとして認知されたことで、木工工房の中では一番人気を誇るようになった。
鍛冶工房
街には複数の鍛冶工房がある。
鍛冶工房には火の神や鍛冶の神が祀られている。
- 構成員
- 組織参照
- エメット工房
- 職人通りにある。ヨハンをはじめ細かい部品が作れる職人が育っている。
- ヴェルデ工房
- ザックが務めている。一番人が多くて人気がある。
- マットレスのコイルが作れる職人が育っている。
服飾工房
- 構成員
- 組織参照
- コリンナの工房
- 成人した時からコリンナが持つギルベルタ商会の服飾工房。
- 富豪や貴族の注文を受けて衣装を作っている。
- マインから髪飾りの権利を買い、工房の一部で一年中髪飾りを作るようになる。
- 髪飾りは装飾品として街では一定の人気を得る。
- 他の領地との取引が始まり、夏に商人達が髪飾りを買い込んでいくため、平民向けも貴族向けも必死に作って追い込み状態になった。
- 王族からの依頼をこなすトゥーリほどではないが、貴族向けの髪飾りを作れる職人が育つ。
- 中央広場からほとんど離れていない場所にある。
- トゥーリが最初に見習いをした工房
- 職人通りの中でも一番中央広場に近いところにある。
染色工房
エーファが染色職人として務めている。
ローゼマインが企画した染色コンペでは町中の染色工房が参加した。
ガブリエーレが単色の染めを流行らせ、それまでの技術を記録に残さなかったため、様々な染めの技術が失われてしまっていた。
- 構成員
- 組織参照
- ホイス工房
- エーファが所属している工房。比較的安価で綺麗に染める。青が特に綺麗。コリンナの服飾工房でもよく利用している。
織物の工房
絵の工房
絵具に関して、契約魔術は結ばれておらず、どの工房がどのように作っても問題はないとされている。
製法は完全に工房独自の物で秘密されて、同じ工房に注文しなければ、同じ色を取り寄せることができない。
絵具は下町には売りに出されておらず、貴族向けには注文を受けた工房が作って直接納めに行く。
- ハイディが入り込んだ絵画のアトリエ
- ビアス工房より中央広場に近い区画にある。
- 寝ぼけたハイディが押し掛けたことで、あわや一触即発となった。
皮細工の工房
従来の本を作る過程で皮の表紙を担当する。
金細工や宝石の加工ができる工房
従来の本を作る際に表紙に金箔や宝石の細工を施す過程を担当する。
リンシャンの工房
油を搾る工房で街の西側にある。もともとは食品加工の工房で、広い倉庫のようなところで、雑多な臭いがする。
作業台がいくつも並んでいて、壁際の棚に道具が雑多に並べられている。
ベンノが
リンシャンの製造のために準備した。
ローゼマインがユレーヴェで眠っている間に、他の町にも工房が増えた。
パン工房
街の中にいくつもある。
蝋工房
わりとした熱気と、獣脂の何とも言えない、鼻を押さえたくなるような臭いに満ちている。
書字板や
ロウ原紙用の蝋の入手した。
建築系の工房
ディードら大工が所属する工房。
汚れと一緒に消えた塗料を塗りなおしたり、雪深くなる冬にもゴミや汚物を捨てに行けるよう通路や屋根を建設したりと、エントヴィッケルンを実施した年は、特に多忙な一年になった。
下町の商業施設
本屋はない。
建物の一階にきちんと構えられている店は基本的にそこそこお金を持っている人が入るためのもので、貧しい庶民には用がなく、日常の買い物は市場の立つ日にする。
普通の店は棚に一つずつ見本が置かれているだけで、残りは倉庫に置かれている。
小さい店は接客スペースだけで、ほとんどが倉庫になっている。商品を見比べることができない。
店には商売の神や水の女神が祀られている。
オトマール商会
- 構成員
- 組織を参照。
ギルベルタ商会
中央広場より北の
城壁に近いところにある。
ギルベルタの服飾工房から始まった店で、妻が工房で服を作り、夫が売るという形で基本的に発展した。
店長は常に夫の名前で登録されるが、実質店を担っているのは女系。
街の富裕層を相手に商売してきたが、
ベンノの母のデザインが下級貴族の目に留まったところから、少しずつ貴族社会へ切り込む。
貴族階級と商いをするようになったのは、ここ10年ほどのこと。
取り扱っている者は、服飾品、装飾品、美容関係に関するもの。
娯楽用品も扱っているため、冬が売り時。
中級貴族との取引が増えてきたところだったが、マインが領主の養女になり、いきなり上級貴族の御用達になった。
西の領地を巡る旅商人や取引先との取引が多い。
- 構成員
- 組織を参照。
- 奥の部屋
- 商談に使われる部屋で資料棚が置かれている。部屋の奥に扉があり、階段で2階とつながっている。
プランタン商会
神殿前から出発し、
オトマール商会の前を通り過ぎ、少し行って曲がったところにある。
ギルベルタ商会との距離は近いが、別の店舗。
主に印刷関係を請け負う店。
新しく顧客となった貴族の間で
ギルベルタ商会が服飾の店であることを知る者が少なくなり、手を広げすぎて大店の旦那から疎まれるようになったため、
ギルベルタ商会と分けることにして生まれた。
ローゼマインからプランタンの名前を授かった。
- 構成員
- 組織を参照。
ヘリング商会
イタリアンレストラン
イタリアンを食べたい
マインが提案し、
ベンノが作った店で、
一見さんお断り。
下町の北側にあり、貴族の食事を出す店として内装は高価なものを入れている。
まるで貴族になった気分で食事ができる高級食事処というのがコンセプト。
マインが
ジルヴェスターの養女になり、領主の養女が共同出資者ということになってしまった。
貴族向けのレシピを充実させ、仕事と周囲の風当たりの軽減を図るため、
フリーダを共同出資者に迎える。
メニューは
ローゼマインが考えたものを使い、給仕や料理人の教育に
ギルド長と
フリーダが貢献する。
豪奢な模様の入った扉や窓枠などがはまり、カーペットやタペストリーが飾られ、花や絵画が彩を添えられている。
料理は鍋や大皿でワゴンに乗せられて運び込まれ、側仕えや給仕がその場で皿に取り分けて主に給仕する形になっている。
料理の研究も行い、貴族からレシピの購入に関する要望や領主の城への派遣がされるため、活気付いている。
評価は他領からの商人の間でもとても高い。
- 玄関ホール
- 待合室も兼ねて、長椅子や個人用の椅子がいくつか準備されている
- 左に厨房、右に食堂がある
- 食堂
- 中級貴族から下級貴族の部屋の雰囲気がある。
- 複雑な彫刻のついた腰壁が取り付けられ、同じ装飾の飾り棚が並び、高価そうな皿や壺が飾られている。
- ローゼマインが作った絵本と祝い鶴も飾られている。
- テーブルはよく磨かれて艶があり、ナプキンとメニューが準備されている。
- テーブルの中央には向かい側の相手の顔が見えるように背が低めの花瓶と季節の花が飾られ、給仕を呼ぶためのベルも可愛らしいものがある。
- 控室
- 貴族の護衛騎士を遇することを想定していない。
- やや大きめのテーブルに椅子があるが、シンプル。
- 側仕えが交代で食事を取ったり、人払いされた時に待機したりする部屋。
- 厨房
- 貴族の食器は高価で大事な物のため、主の側仕えと給仕が自ら洗う。
- 共同出資者
- ローゼマイン、ベンノ、グスタフ、フリーダ
- 構成員
- 組織を参照。
飲食店
中央広場に近い食堂は、比較的高級で、商人が良く利用している。
平民の店はどこにいっても腸詰を焼くのか煮るのか程度の違いしかない。
東門のすぐそばに、
イルゼの両親の店がある。
酒場
東門に近いところにあり、酒と料理の匂いが充満している。門の兵士が集まりやすい。
テーブルの掃除はパンで拭いて、パンごと床に落として店で飼ってる犬に食べさせてる。
- 構成員
- 組織を参照。
- エッボの酒場
- 壁店主はエッボ。ギュンターや兵士時代のオットーが良く利用している。
- 際には少人数で利用できる丸テーブルがいくつかある。
- エラの叔父の酒場
- ベンノに雇われる前にエラが料理人見習いとして働いていた。
- エラの叔父の娘のレーアとエラの母親を女給として雇っている。
宿屋
旅人の多い東門に近い箇所にある。
エーレンフェストを訪れる他領の貴族が少なかったことから、格の高い宿が少ない。
他領との取引をはじめるに辺り、高級宿不足が問題となった為、宿を増やしつつ、大店の家を高級宿代わりとして提供した。
それでも受け入れ希望数を満たさない為、
グレッシェルの下町を整備すると共に、グレッシェルの宿泊施設で働かせるために、グレッシェル周辺から集められた平民達を、エーレンフェストの下町の宿や大店で受け入れて、宿泊や給仕の仕事内容を叩き込んだ。
11年頃から手押しポンプの普及が進み、エーレンフェストを訪れた
中央や
クラッセンブルクの商人達の注目を浴びた。
商人に偽装した
ユストクスと
エックハルトが宿泊したり、
カーリンが置き去りにされたりした。
- ドルタスの宿
- ラウゴが定宿にしている
薬屋
薬を売買している
ギュンター一家の家計を圧迫していた
マイン用の薬もこれらの店から購入していたと思われる。
- ヴィタの薬屋
- エーレンフェストの下町の大通りにある
材木屋
材木を扱う商会。
西門あたりにある。
丸太が積み重なったり、立てかけてあってマッチョがうろうろしている。
マインが紙作りのための道具を発注した。
薪も売られている。
雪深くなる冬にもゴミや汚物を捨てに行けるよう通路や屋根を建設した為、エントヴィッケルンを実施した年は、特に多忙な一年になった。
家具屋
洋服を扱う店
古着屋
- 貧民向けの古着屋
- マインの家族が利用している。継ぎ接ぎがあり、デザインは存在せず、生地の厚みと丈夫さが優先されている。
籠に大体のサイズで分けられて、薄汚れた灰色や茶色の服が山積みにされている。孤児院の子供たちが森へ行くための服を買った。
- 上質な古着屋
- ギルベルタ商会と繋がりが深い古着屋で、街の北側にある。下着以外は一着ずつ十字のような形のハンガーに掛けられていて色鮮やか。
試着室には金属鏡が置かれている。マインが神殿での側仕え向けの服を買った。
糸問屋
大量の糸が集まっていて、簀や冬の手仕事のための材料を発注した。
職人通りにある。
布問屋
服飾系の商会に布を卸す店。
レオンの実家はギルベルタ商会に布を卸している店で、エーレンフェストの下町の全ての染色工房と繋がりがある。
ボタン屋
ボタン以外にも、数種類の大きさのビーズを扱っている。
髪飾りにビーズを使ってもらえないかと考え、糸と共に置いてくれと
糸問屋に頼んだ。
文具店
入り口のドアにペンのマークがついている。正面にカウンターがある。
壁際に棚があり、商品が並んでいるが、店に出ている物は少なく、棚に一つずつ見本が置かれている。
下町でインクを扱っている文具店は一つしかない。
石屋
馬車屋
下町でも最も北の貴族街と隔てる壁に沿って
神殿の正門と
北門の間に店が並び
馬車屋通りを形成している。
馬車の洗車や修理、貸出を行っている。
貴族街に社交のため貴族が集まってくる冬の始めと夏の盛りには、外からやってきた貴族が乗る馬車が貴族街に入る前に馬車屋の職人の手で汚れを落とす。
市場
露店が並んでいる。
西門に近いところに立つ。
秋の収穫期が終わった後が、年中で最もたくさんの食材が集まる。
冬を越すためにたくさんの食料を食べて肉付きの良くなった家畜が、冬の飼料をギリギリまで節約するために潰されて肉にされている。
- 果物屋
- 値札で値段を掲示して販売している。
- 肉屋
- 外壁に近いあたりに並んでいる。ベーコンやハム、もも肉などが売られており、近くで豚の屠殺も行われる。
- 酒屋
- 屠殺を見て気絶したマインの気付けのためにエーファが酒を買った。
- 雑貨屋
- 布を織る時に使うものや狩りの仕掛けが売られている。
ギルド・協会
協会の規約は協会に属する全ての工房で守らなければならない決まり事。
協会の規約として記されると、他の街のインク協会の規約にも記載され、そこの工房でも適用されるようになる。
どの協会でも規約だけは統一されている。
商業ギルド
商売に関係する者は全員登録が必要になる。
手続きには何かにつけて金が必要で、金にがめつい。
- 構成員
- 組織参照
商業ギルドの仕事
- 商売に関与する者の登録
- 露店や出店の許可
- 無許可や悪質な店を罰する
- 預金。預けたお金はギルドカードでやり取りできる
- 新しい協会の立ち上げ
- 既得権益の保護や、新しい事業との軋轢の解消等の、仲立ち
- 契約魔術の登録と閲覧許可
商業ギルドの施設
中央広場に面した北東側の角に立っていて、一棟すべてがギルドの建物である。
- 1階
- 馬車や荷車を置くための場所になっている。
- 2階
- 木の床の広いホールで市場の露店に関する仕事をしており市が開かれる時期に近いと露店の申し込みや旅商人が商売の許可を求めるため混み合う。
奥に階段があり、階段を上がるにはギルドカードによる認証が必要な魔術具の柵を通過する必要がある。
- 3階
- カーペットが敷かれており掃除が行き届いている。家具にも維持にもお金がかかっているような雰囲気。
- 会議室を通り過ぎると、壁から壁までカウンターがある。
- 廊下を挟んで、カウンターの反対側にはソファのような物があり、待合室というよりは応接室のように寛げる場所になっている。書棚がある。
- 4階
- それほど広くはないが、居心地の良さそうなギルド長の部屋がある。暖炉の前にカーペットが敷かれ執務用の机が置かれている。
裁縫ギルド
羊皮紙協会
動物の皮が原料の羊皮紙を取り扱っている。
植物紙を販売した際に既得権益でぶつかった。紙の用途を分けて羊皮紙の領分を守ることで、
植物紙協会の設立に合意した。
植物紙協会
植物紙は一大事業になるため、協会をつくって他の街にも事業を広げていくことになる。
ギルド長が難癖をつけて、協会設立の申請したのに最終的な処理が季節を越えても終わってなかったため、
羊皮紙協会と既得権益でぶつかることになった。
植物紙の名前が変更されたのに合わせて、エーレンフェスト紙協会に改名される。
印刷協会
飲食店協会
食事処に関する管理をしている。
イタリアンレストランの場所は飲食店協会から買い取った。
ベンノから
フーゴの助手の推薦を依頼された際に難色を示したが、偶然居合わせた
エラが自薦したことで解決を見た。
パン協会
パン職人の協会。
ベンノが料理人を育てるため、パン工房でオーブンの扱いに慣れている職人を引き抜くことを考えた。
インク協会
グーテンベルクインクの製法と販売利益の配分に関する契約魔術を
マインと結んだ。
マインの周囲を嗅ぎまわっていたインク協会の会長の
ヴォルフが7年冬頃にかなり不審な死を遂げたため、次期会長を誰もやりたがらず最終的に
ビアスが引き受けることになった。
- 構成員
- 組織参照
木工協会
鍛冶協会
鍛冶協会では
鍛冶工房の見習いのダプラが成人になった時、一人前と認められるための課題を与えている。
工房に来る客の中で、腕を認めて出資してくれるパトロンを成人式までに捕まえて、指示された物を一年以内に作る必要がある。
この試験に失格すると
ダプラ契約は打ち切られ、
ダルア契約に落とされる。
鍛冶協会においては余所の仕事を手伝っても評価は上がらず、ヨハンのように技術はあっても評価が低くなったり、設計に携ってもそれ自体への評価は低かった。
設計図は、
ローゼマインが買い取り、それを協会が管理し商品にするようになって評価されるようになる。
手押しポンプや
揺れの少ない馬車の設計図を管理しており、
マットレスに関しても同じ扱いを希望している。
特に、
手押しポンプの図面の管理では、
アウブ・エーレンフェスト、
ローゼマイン、
ザック、鍛冶協会の4者間契約魔術を締結し、エーレンフェスト領全体を適用範囲としている。
裁縫協会
ギルベルタ商会が
髪飾りを冬の手仕事としていくつもの工房に依頼した。
裁縫協会は、裁縫協会に所属する工房長になることを志願する者に対して、1年に5着以上の衣装の注文を受け、かつ、貴族の顧客を持つという課題を出している。
染織協会
蝋協会
建築協会
その他の施設
避難所
南の方にある。15年春の礎争奪戦では、街へ訪れていた農夫の避難に利用された。
兵士の会議室
北東部にある。下町のエントヴィッケルの際、代表者を集めてローゼマイン様の忠告を伝えた。会計係が働く。毎季節ごとに士長会議が行われる。
外壁
街を守るための石造りの壁で、日本の建物の2階から3階くらい(6~9メートル程度と考えられる)の高さがあり、内部に六畳間が作れる程度の厚み(3~4メートル程度と考えられる)がある。
街の門
街を出入りするための門で、東西南北にある。領主が設置した街を守る魔術具と
鐘がある。
また兵士が並んだり貴族が騎獣で降り立ったりできる広さのある見張り台を兼ねた屋上がある。
東西南の3つの門は街の外と下町とを繋いでいる。
北門は下町と貴族街とを繋いでいる(貴族の乗った馬車は通常、神殿の貴族門を通るので北門を使わない)。
門には旅人の守護神や風の女神が祀られている。
3交代制で数人の兵士が
門番として配置されており、特に街の外の人間の出入りは紹介状や名前を確認している。屋上の見張り台にも周囲の様子に異常がないか監視する兵士が2名配置されている。
それぞれの門の兵士代表として士長が配置され、その下に士長補佐や部長、班長がいる。
- 東門
- 街道があり、旅人が一番多い。
- 西門
- イルクナーからライゼガングを通って流れてくる大きな川があり、船着き場には客船や商船が頻繁に到着する。隣の領地(フレーベルターク)と比較的近く行き来が盛ん。また門の内側には市場がある。
14年春から15年春ごろまでギュンターが士長、つづけて班長としてとして門番を務めた。クラリッサ来襲時やエーレンフェスト防衛戦での現場の一つとなる。
- 南門
- 下町の森に行くときに通る。
森や農地が広がっていて、さらに行くと小さな街がある。
マインの家から門までは6歳のトゥーリの足で20分程度の距離。
7年冬ごろまでギュンターが班長として門番を務めた。
- 北門
- 神殿の東側にあり、昔は門番のための通用門で、それほど大きくない。平民が貴族街に出入りする場合に通る。
- この門のみ、平民の兵士に加えて貴族の騎士も配置されている。
- 平民の通過には通行料と門番の騎士へ心付けが必要になる。
- 11年春から14年春にかけてギュンターが士長を務めた。
門の部屋
- 待合室
- 商人や貴族が開門までの間に待機する部屋で複数あり、待たせる人物の身分に合わせて広さや家具が違うものが用意されている。
- 宿直室
- 暖炉と書類仕事をするテーブルがある。壁際に棚がある。
- 訓練室
- 兵士見習いの教育に使われた。
外壁の外
街道と呼ばれるちょっと太めの道から少し引っ込むようにして、10~15軒くらいの集落がぽつぽつと見えるだけで、家はない。
大きく開けているため、下町のように汚物の籠ったにおいがしない。
下町の森
子供たちが近くの森で採集したりしている。
森に決まり事があり、採集を行う場所と狩りを行う場所は離れている。
皆が利用できるように、洗礼前の子供達もお手伝いで採集に行けるように、暗黙の了解となっている決まり事がいくつもある。
- 採集可能なもの
- 薪、木の実、茸、薬草、メリヤの実、パルゥの実、粘土質の土、トロンベ
- 狩猟可能なもの
- 川魚(臭くて食用とされていない)、鳥、小鹿、シュミル
墓地
街の外にある。
下町の住民が死亡した場合は、神殿に死亡届を出し、洗礼式時に血判を押して登録したメダルを、埋葬の許可証として受け取る必要がある。
墓碑とするための板にこのメダルを強く押し付けると、板にメダルがピタリとはりついて取れなくなる。
その為、金銭上の都合で、墓石や墓碑を準備できない者は、このメダルを墓石代わりに使用する。
墓地の中でも貧乏人の墓石が多い入り口から最も遠い一角に、
マインの遺品を入れた木箱を埋めた。
製紙工房
ベンノがつくった製紙工房。ルッツとマインが作り方を指導した。冬は閉鎖する。
門の外の川の側にある。
農村
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最終更新:2023年11月12日 17:13