エーレンフェストの領地

エーレンフェストとは、

  1. ユルゲンシュミットの中領地の名前
  2. 領主の城がある街の名前
  3. 領主の家名

である。本項では1.について記述する。


概要

円形のユルゲンシュミットの北東寄りの辺境にある中領地で、南北に長い形をしている。
西にフロレンツィアの出身地でコンスタンツェが嫁いだフレーベルターク、南にガブリエーレの出身地でゲオルギーネが嫁いだアーレンスバッハがある。
北にクラッセンブルク、北西に旧ザウスガースがあるが、境界門が閉鎖されているため直接の交流は途絶えている。
エーレンフェストは全体的に寒さが厳しく、雪が深くて冬が長い土地である。 *1

土地柄

北東寄りの辺境にある二百年以上の歴史を持つ小領地に近い中領地で、南北に長い形をしている。 全体的に寒さが厳しく、雪が深くて冬が長い土地。
冬に降水量(雪)が多く、春から秋にかけては晴れている日が多い。 *2
エーレンフェストの貴族街では春を寿ぐ宴の後が春とされている。
下町では冬の成人式から後が春とされ、直轄地の農村やハルデンツェルでは雪が残っていても祈念式から後が春とされる。
土地は広くても人口は少ないほうで、人数の不足を実力で補わなければならない。
これといった特産品もなかった。他領の者が足を運ぼうとする魅力に乏しく、他領の貴族の出入りが少ない。
エーレンフェストでは毎年冬の主が現れる。冬に北の魔獣が力を求めて食らい合い、最終的に一番強い魔獣が冬の主になる。
地方を守る騎士も合流し、最低限の騎士を城に残して騎士団総出で狩る。万全の状態で挑んでもかなりの長期戦になる。
人材は、才能はあっても我が道を行く者ばかりで独身者が多い。貴族は平民の使い方がとんでもなく下手。
他の領地とは情報網が断絶しているため、密裏に動くのは得意。 *3
魔力的には、キルンベルガにある国境門に風の女神シュツェーリアの記号が刻まれている影響で、風の属性の影響が強い土地柄になっている *4

歴史

エーレンフェスト前史

かつてユルゲンシュミットの北東にアイゼンライヒという大領地があった。
アイゼンライヒは、キルンベルガにある国境門にある転送門でボースガイツにつながっており、魔石や鉱石やその加工品の交易で栄えていた。
アウブ・アイゼンライヒがボースガイツに唆されてツェントの地位を狙ってクーデターを企てた。
アウブの娘が単身で騎獣を駆って中央へ向かい、クーデターは未遂で終わったものの、その罪によりアイゼンライヒは、分割され国境門は閉ざされた。
その結果、産業の中心であった鉱山はクラッセンブルクに割譲され、残りの地域はアイゼンライヒとフレーベルタークの二つの中領地に分割された。
クーデターを通報したアウブの娘は、王族との婚約を破棄され、別の領地候補生と結婚し、アウブ・アイゼンライヒを継承した。
しかし、鉱山を失ったことで領地が衰退し、穀倉地帯のライゼガング系貴族が台頭した。
国境門を閉ざされたために帰国できなくなったボースガイツ系住民は望郷の念を募らせることになる。
月日は流れ、アウブ・アイゼンライヒの後継者争いに端を発した派閥争いは、衰退していく領地への不満から過去の栄光を取り戻したいと考える貴族と、このままの罰を受けるのが当然だとする貴族との間で領地を二分する内乱にまで発展した。
アウブ・アイゼンライヒは、長い内乱の末、子供たちの派閥争いすら抑えることができなかったことに絶望し、アウブの位をツェントに返上することを決意し、新たなアウブの派遣をツェントに依頼した。

初代-第三代アウブ・エーレンフェストの治世

本編より200年ほど昔に、ツェントと共にアイゼンライヒに攻め入り内乱を平定したのが、現在につながるアウブ・エーレンフェストの一族である。内乱終了後、領地の名もエーレンフェストに改めた。
この時、グレッシェルにあった領主の居城を、現在のエーレンフェストに移すとともに、再開発を行った。
この内乱により多くの貴族が失われたために中領地でありながら小領地並みに貴族の数が少なくなり、もとより主要産業を奪われた上に辺境で他にこれといった特産品もなかったため経済的影響力もなくなり、以後領地の影響度による順位は万年底辺を彷徨うことになる。
残されたわずかな産業である農業を担うライゼガング系貴族は、新しい領主であるエーレンフェストの一族と姻戚関係を持つことで影響力を盤石のものとしていった。
何代にも渡って大人数の騎士団を派遣しなければならないような事変が起こらなかったため、ギーベの館に設置された転移陣の存在は忘れ去られる。

第四代-第六代アウブ・エーレンフェストの治世

エーレンフェストに代わって四代目領主が治める時代には、当時の前ライゼガング伯爵の愛娘が次期領主と目されていた領主候補生に望まれて、第一夫人として嫁入りする。
だが、その領主候補生に惚れたガブリエーレが大領地であるアウブ・アーレンスバッハの権力に威を借りて輿入れしたため、前ライゼガング伯爵の愛娘が第二夫人に落とされた。
アーレンスバッハの姫を娶ったことで領地内の波乱を生むと四代目領主が判断して、その領主候補生は次期領主から外され直轄地から土地を得て初代ギーベ・グレッシェルになる。
同時に領地内のバランスを取るために、四代目領主によって五代目の息子のボニファティウスに前ライゼガング伯爵の末娘を嫁がせたが、地位に頓着せず、後に六代目を弟に譲ってしまう。
初代ギーベ・グレッシェルと前ライゼガング伯爵の愛娘とその子供達がエーレンフェストの街から出ることになったため、領主一族の魔力量が一時的に一気に落ちた。
中央から汚物を処理するネバネバの権利を買い取ったが魔力に余力がなく、見栄を張るために貴族院の寮、領主の城、貴族街を数年ごとに改造したが下町は放置された。
ガブリエーレはエーレンフェストになかった流行を発し、連れてきた側近をエーレンフェストの貴族と婚姻して派閥を作ろうとしたが、前ライゼガング伯爵をはじめ上級貴族達に冷遇されて容易ではなかった。
魔力が高めでライゼガングに反発心を抱く中級貴族を積極的に取り込み、ガブリエーレは勢力を築いていった。
ガブリエーレは自分の子供達を守るために、エーレンフェストに名捧げ文化が持ち込まれ、自分の忠臣達とその子等に強要するようになる。
ガブリエーレが亡くなってからは娘のヴェローニカが派閥をそのまま取り込んで、六代目領主の時代から領主の第一夫人として長く君臨し続ける。
上級貴族を抑える程の権勢を誇るようになり、ライゼガングは最大の土地を持つ上級貴族でありながら権力の中枢から少しずつ外されて、愛娘の子や孫まで邪険にされてしまう。
初代ギーベ・グレッシェルは疎まれていたエルヴィーラを憂いて、カルステッドと婚約させて守ろうとした。
エルヴィーラは守られたことで、ヴェローニカに疎まれる者ばかりが集まる後のフロレンツィア派を作り、迫害される者を擁護し庇おうと奮闘するようになった。
ヴェローニカの娘であるゲオルギーネは、次期領主として育てられ努力し、ゲルラッハ子爵らが心酔して名捧げをした。
妹のコンスタンツェはゲオルギーネより魔力が低く、姉の敵意が面倒で、後のアウブ・フレーベルタークに第一夫人として嫁入りしてエーレンフェストから離れた。
次期領主はゲオルギーネが目されていたが、弟のジルヴェスターが生まれ、男で魔力が高かったことから跡取りがジルヴェスターに決まった。
ゲオルギーネはそれまでの努力を全否定されたこととその気性から、ジルヴェスターの心に大きな傷を与える嫌がらせをするようになり、六代目領主の判断でゲオルギーネはアーレンスバッハへ領主の第三夫人として嫁がされた。
六代目領主の庶子のフェルディナンドが貴族院に在籍していた時は、領主候補生・文官・騎士コースの最優秀を取り続け、エーレンフェストの順位が浮上する。
しかし六代目領主が臥せて、優秀さを示すほどにヴェローニカに酷く冷遇されて、命の危機から逃れるため神殿入りせざるを得なかった。
フェルディナンドが卒業と同時に順位が右肩下がりに落ちた。
ジルヴェスターにフロレンツィアが嫁いできてからも、跡継ぎのヴィルフリートを養育して抱え込むことで、ずっとヴェローニカ派が最大派閥を保つ。

ジルヴェスターの第七代アウブ・エーレンフェスト就任

ジルヴェスターが七代目領主に代替わりし、多少フロレンツィア派も人が増え、力を蓄えつつはあったが、主流はヴェローニカ派のまま。
政変でエーレンフェストは見向きもされず中立で乗り切って、巻き込まれた他の領地が沈んだため順位がやや浮上するが、優秀な騎士は中央に引き抜かれ、青色神官で一定の魔力を持つ者も引き抜かれたため、土地を満たすための魔力が減り、直轄地の収穫量が目に見えて減っていた。
祈念式での小聖杯の発動を、貴族が行うようになる。
六代目領主の死後、ヴェローニカがますます権力を振るうようになり、全体の税が引き上げられる。ハルデンツェルは被害が大きく、民の生死がかかわるようになる。
ライゼガングは影響力をどんどん失っていき、ジルヴェスターはヴェローニカの傀儡を選択したと評されていた。
フロレンツィア派の中には、フロレンツィアに教育されたシャルロッテを引き合いに出し、我儘放題で全く教育されてなかったヴィルフリートを絶好の獲物として、ヴェローニカを糾弾し権力の座から追い落としていく計画が立てられていた。
公称ではカルステッドの娘で神殿に隠されていたローゼマインが神事に携わるようになってからは、土地に魔力が満たされ、エーレンフェスト全体の生産量が上がり、税も少し楽になった。
また、製紙や印刷技術をはじめ新しいものを次々と産みだして、ローゼマイン一人がいなくなっても止まらないほどの影響を下町に与えていた。
しかし強大な魔力と知識を持つために、貴族から狙われるようになってしまう。
神殿に隠されていたローゼマインを貴族から守るため、フェルディナンドとカルステッドは騎士団を動かして、領主のジルヴェスターに働きかけた。
8年春から貴族の出入りについて色々と規則が変わって、領主の許可がない貴族はエーレンフェストの街へ入れなくなる。
ジルヴェスターは身分を偽り、ローゼマインが行う祈念式に同行した。領主でありながら貴族社会から何日も姿をくらませたため、その間貴族街は騒然となってしまう。
領主会議の最中に、ヴェローニカを後ろ盾に持つ神殿長のベーゼヴァンスがアーレンスバッハのビンデバルト伯爵を招き入れて、ローゼマインに従属契約を迫った。
神殿長や他領の貴族に対抗する後ろ盾が必要だったため、ジルヴェスターはローゼマインを養女に迎え入れた。
領主会議の最中にエーレンフェストへ戻り、神殿長とビンデバルト伯爵を捕らえ、ヴェローニカの不正を糾弾した。
公文書偽造と他領貴族を引きいれた罪でヴェローニカを白の塔に幽閉し、領内の勢力図が大きく変わった。
ビンデバルト伯爵が領主の養女を襲撃して、祈念式で領主のジルヴェスターが同行していた際も襲撃していたことから、アーレンスバッハへ宣戦布告の意図を問う。

本編第三部 ジルヴェスターによるヴェローニカ処分以降

ジルヴェスターは前神殿長のベーゼヴァンスを処分し、神殿長の後釜にローゼマインを成人するまでの間就任させ、領地内に印刷業などを広げていくことを宣言する。
ジルヴェスターは旧ヴェローニカ派を切り離したため、首脳部がアーレンスバッハに染まりかけていたのが食い止められたが、これまでの後ろ盾を失う。
旧ヴェローニカ派の中でも中立寄りだった者は、次々と人々を熱狂させる流行もあって、あっという間にフロレンツィア派に寝返った。
エーレンフェスト神殿で平民にも本物の祝福を与えられるようになった事から、エーレンフェストの下町の平民は真剣に祈るようになった。
洗礼を迎えた貴族の子供達はローゼマインの教育計画によって、子供教室で派閥や身分に関係なく競い合い、学力が大幅に上がった。
フェルディナンドが貴族社会に還俗して、正式にローゼマインの後見人になる。
アウブ・アーレンスバッハの第一夫人に繰り上がっていたゲオルギーネが来訪した際、旧ヴェローニカ派の者達は助力を求め、ゲオルギーネ派として復活の兆しを見せて、旗頭にヴィルフリートを据えようとする。
しかしゲオルギーネによって貶められて、ヴィルフリートを白の塔へ誘致させてローゼマインへの不信を煽り、知らずのうちに白の塔に入るという大罪を犯す。
ジルヴェスターによってヴィルフリートの記憶が覗かれ、次期領主の内定から外されて、誘致に携わった者達は晒され今後重用されないことを知らしめられた。
旧ヴェローニカ派の派閥の名を冠するゲルラッハ子爵が暗躍し、ローゼマインはジョイソターク子爵からシャルロッテを助けだすが、毒を受けて死の淵に立つ。
ローゼマインは解毒されるが、毒の影響で固まった魔力を溶かすためにユレーヴェに浸かり、長い眠りについた。
ビンデバルト伯爵の私兵が襲撃に加わっていたことから、アーレンスバッハの貴族の往来が禁止されて、旧ヴェローニカ派の権力が削られる。
旧ヴェローニカ派の者が領主一族に危害を与えたため、旧ヴェローニカ派の子供達は居場所がなくなり、以前の子供教室のような雰囲気を失う。
旧ヴェローニカ派に代わってライゼガング系が少しずつ重要なポストに就き、ヴィルフリートとシャルロッテの二人で次期領主を競う空気が作られていく。
ヴィルフリートとシャルロッテがローゼマインを引き継ぎ、領主候補生が率先して神事を行うようになった。
眠っている間もローゼマインが残したイルクナーの製紙業や、エルヴィーラがハルデンツェルで引き継いだ印刷業、ローゼマイン式魔力圧縮法などの影響力は大きく、フロレンツィア派は勢力を伸ばしていく。
ローゼマインの教材を使って学んだ世代が貴族院に通い始めたことで、座学の成績が急激に上がり、他の領地から探りを入れられるようになった。
また、ローゼマインが眠る前に貴族院で情報収集をするように指示を出していたため、貴族院や各領地の情報が入ってくるようになる。
ローゼマインは眠りについてから2年後に目覚めた。

本編第四部 エーレンフェストの躍進

貴族院での情報収集はローゼマイン個人が指示していたものだったが、有益な情報に対してエーレンフェストの首脳陣などから報酬が渡されるようになり、恒例化された。
アーレンスバッハとの確執もあって、エーレンフェストは影響力を上げていくことが決まる。
ローゼマインが眠っている間は停滞していた、製紙業と印刷業とローゼマイン式魔力圧縮法をエーレンフェストで順次広げていくことになった。
旧ヴェローニカ派の子供達は距離を置かれていたが、一番の被害者であるローゼマインが率先して成果を公平に評価し、他の領地に対抗意識を移させ、派閥に関係なく成績を上げさせることで、貴族院では協力し合う環境に整える。
また、貴族院では親の目が入らないため、旧ヴェローニカ派の子供達には自分で将来を考えて選択する機会が与えられる。
学生がダンケルフェルガーに対してシュバルツとヴァイスの争奪戦を行い、奇策を用いて勝利する。それにより、シュバルツとヴァイスの管理について王族からお墨付きを頂く。
勝利したことによってダンケルフェルガーから持ち上げられるようになって、騎士見習い達から再戦に誘われたり、文官見習い達から集まりに招かれるようになる。
シュバルツとヴァイスに関する情報を得ようと上位領地の文官見習いも近付くようになり、それまで入手が難しかった上位の情報を収集できる機会が唐突に増えた。
ガブリエーレの血筋の者に煮え湯を飲まされたライゼガングを中心にハルデンツェル伯爵グレッシェル伯爵、ローゼマインから恩恵を受けたイルクナー子爵らが、領主候補生でアーレンスバッハの血統と無関係なローゼマインを次期領主に推してローゼマイン派としてまとまろうと動く。
春を寿ぐ宴でヴィルフリートとローゼマインの婚約発表がなされ、それぞれの派閥に波紋が投げられた。
ローゼマイン派は、ローゼマインを他領へ嫁に出さずエーレンフェスト内に止められたらそれで良いという方向で、先走っていた貴族達は多少収まった。
ローゼマインが祈念式でハルデンツェルを訪れた際、儀式での聖典との違いを指摘して再現してみたところ、春を呼ぶ儀式が復活した。
神事でハルデンツェルの奇跡を起こしたことで、じわじわと神殿への意識改革がされるようになる。
貴族院で王族や大領地に繋がりができたため、これまでは命令するだけだった平民と連絡を密にして、商人の受け入れに下町へネバネバを導入して整備した。
エーレンフェストは影響力を伸ばして10位に上がり、中央やクラッセンブルクとの取引が行われるようになって、全体の予算が増加するようになる。
ローゼマインとヴィルフリートの婚約を王が承認したことで、他の領地からのローゼマインの縁談を跳ね除け、それぞれの派閥は表立って文句を言えなくなった。
しかし交流を持たないように徹底していたアーレンスバッハに圧力をかけられて、アウレーリアベティーナをエーレンフェストに迎え入れさせられた。
旧ヴェローニカ派が星結びの儀式の前に強襲を計画するが、馬車を使わずに移動して、旧ヴェローニカ派の子供達から情報がもたらされたことで、未然に防がれた。
旧ヴェローニカ派の子供達は功績が考慮され、名捧げという厳しい条件ながらローゼマイン式魔力圧縮法を教わる権利を得た。
商人受け入れにグレッシェルの下町を整備する計画が始まる。
翌年は順位が8位になり、ダンケルフェルガーとの取引が始まる。
クラッセンブルクには商人がエーレンフェストに娘を置き去りにしたことで圧力をかけて取引の数を減らす。
フェルディナンドが王命でアーレンスバッハへ婿入りするのが決まった。フェルディナンドがエーレンフェストから離れることでローゼマイン式魔力圧縮法を公開する条件が満たせなくなり、以降教えられるものはいなくなった。
婿入りが決まったことでゲオルギーネとディートリンデが来訪し、ゲオルギーネは旧ヴェローニカ派の者に接触する。
ゲルラッハの館で行われた集会で、ゲオルギーネに名捧げした貴族達はエーレンフェストの礎の魔術を手に入れる計画を伝えられた。
旧ヴェローニカ派の貴族達は暗躍し、エーレンフェスト神殿の聖典とその鍵を入れ替えられ、同時にローゼマインの毒殺を謀った。
ローゼマインに神殿の異常を察知され、毒は看破されて、聖典も奪還した。

本編第五部 旧ヴェローニカ派粛清およびそれ以降の動き

証拠が固まったことと、マティアスからもたらされた情報で、13年冬に旧ヴェローニカ派に対する粛清が行われる。
予定が早まってしまい、ライゼガングを抑える根回しが終わってない状態で粛清が開始した。煮え湯を飲まされてきた貴族は、徹底的に潰しておけと息巻く。
ゲオルギーネに名捧げをしていた者は一斉に処刑され、ヴェローニカに名捧げしていたものや便宜を図るために罪を犯していた者は次々と罰せられ、旧ヴェローニカ派は一掃された。
ジルヴェスターを支持していた者の半数が旧ヴェローニカ派で、側近でありながら処罰された者が何人もいた。
粛清へ向かった際に自爆したものも多く、ギーベだけでも3人(ギーベ・ゲルラッハギーベ・ヴィルトルギーベ・ベッセル)が失われる結果になった。
また、青色神官の数もさらに減り、エーレンフェストを支えるのに必要な魔力が足りなくなる。
元々エーレンフェストは貴族の数が少ないため、ジルヴェスター達は罪を犯していない旧ヴェローニカ派の子供達には生きるための道を与える。
子供達は良好な関係を築いていたため連座を逃れる方法を与えられ、連座が及ぶ学生は領主一族へ名捧げを行い、入学前の子供は騎士寮で預かり、洗礼前の子供は神殿の孤児院で預かった。
貴族院にて学生は、ダンケルフェルガー、ドレヴァンヒェル、アーレンスバッハとの共同研究を行う。
エーレンフェストは失伝していた地下書庫の存在を王族に知らせた。ローゼマインは王命を受けて、現代語への翻訳作業に従事するようになる。
ダンケルフェルガーとの共同研究では、ダンケルフェルガーの古の儀式を復活させ、神の加護の取得方法の再発見に成功する。更に貴族院で奉納式を実演し、大半の学生だけでなく、ツェントを含む王族も参加した。
だがローゼマインは様々な利益や名声を持つため、ダンケルフェルガーの領主候補生であるレスティラウトから求婚され、同時にエーレンフェストは圧力をかけられた。
ダンケルフェルガーから嫁取りディッターを受けて戦い、エーレンフェストは勝利する。
領地対抗戦ではダンケルフェルガーと交渉し、ローゼマインへの求婚を諦めさせ、ダンケルフェルガーからエーレンフェストへディッター勝負を持ち掛けることを禁じた。
領地内では粛清の影響で貴族の人数が減り、空いた地位もできたため、後釜を狙った貴族達の暗躍が始まっていた。
ローゼマインの活躍が群を抜いて領地内や貴族院内で目立ち、不安だった健康面でも順調に成長していることや旧ヴェローニカ派が粛清されたことなどにより、ローゼマインこそ領主となるべきだという声が大きくなる。
ライゼガングの貴族も一枚岩ではなく意見はバラバラだが、ローゼマインを次期アウブに望む一点は共通していた。
アウブになる気がないローゼマインを担ぎ上げるために、領主一族に亀裂を入れさせ、立ち上がらせようと根回しがされるようになった。
ボニファティウスはライゼガングからの申し出を受け、ジルヴェスターを監視とローゼマインの意思確認を行う。
ジルヴェスターは粛清で支持基盤を失っており、ライゼガングの支持を餌に出され、フロレンツィアの懐妊という弱みも重なって、ローゼマインとの間に亀裂を入れる工作を受けた。
ヴィルフリートはヴェローニカに育てられたことやその側近に最もヴェローニカ派の貴族が残っていることから、課題と偽って罠を張られ、過激な貴族からも命を狙われる。名捧げした側近のバルトルトにも暗躍される。
また、エーレンフェストは長い間下位領地であり続け、大人の貴族で上位領地の付き合いを知る者が少ない。大人の貴族は少しでも優位な地位に就こうと暗躍、牽制し合っていたため、他領に目を向けられるような状況ではなくなる。
ライゼガングの貴族はローゼマインの支持基盤である事を利用し、ライゼガングの大人の総意として、領地の順位を維持もしくは十位くらいに下げるように告げた。
しかしフェルディナンドと在学を共にした世代や、下位領地として扱われたことがない若手とは完全に意見が分かれている。
様々な根回しを行っていたが、ローゼマインや側近にはライゼガングの後ろ盾は無くても問題ないと判断され、ボニファティウスとジルヴェスターの摩擦を解消された。
粛清されたギーベの夏の館を調査したが、血族しか開けられない扉が多いため、名捧げして粛清を逃れた子供達は騎士団に協力する。
ゲルラッハの館を調査した際に、グラオザムが粛清から逃れた可能性が発覚し、魔力を通さない銀の布も発見された。
他領の受け入れのために、グレッシェルでエントヴィッケルンが春に行われる予定だった。その事でグレッシェルの貴族が神経を尖らせている状況だったが、フロレンツィアが懐妊しため予定が変更される。
ジルヴェスターが主導することで責任を負い、大半のお金や魔力を提供することが決まる。
春を寿ぐ宴では、ブリュンヒルデを第二夫人に娶ることでライゼガングからの賛同を得て、ギーベの後釜にはライゼガングの貴族を3年の猶予付きで任命した。
時間を稼ぎながらやる気のある若手を中心に派閥を作って世代交代を推し進め、旧ヴェローニカ派の中で無実だが慣例で離れたり、軽微な罰だが遠ざけることを選択せざるを得なかった者も取り立てることが計画される。
メルヒオールはローゼマインが成人になった後に神殿長に就く事が決まり、引き継ぎのため側近と共に神殿へ出入りするようになる。
また、洗礼を終えたが貴族院へ通っていない旧ヴェローニカ派の子供達を、青色神官見習いとして遇する。
ダンケルフェルガーからクラリッサが来訪し、その際にダンケルフェルガー、フレーベルターク、エーレンフェストに対して迷惑をかける。その後は城で文官として働くようになり、熱意が高く細かいところまでよく調べて準備するため、若手の文官達が影響を受けた。
祈念式でヴィルフリートは全く根回しができてないライゼガングへ向かい、返り咲いたことで興奮していたライゼガングの古老を更に焚きつけてしまう。
魔力を受け付けない銀の布は、ボニファティウスやジルヴェスター、文官、騎士団によって研究が行われ、その性質による危険性が発覚する。
銀の布に対応する訓練が行われるようになり、騎士達はシュタープ以外の普通の武器を携帯するように命じられた。
領主会議では、通常は中央神殿が行う星結びの儀式をエーレンフェスト神殿が担当する。中央神殿の文献から古の方法を再現して新郎新婦を祝福した。
エーレンフェストは順位が変わらない代わりに、勝ち組領地として扱われるようになった。それにより、負け組領地から妬まれる。
中央神殿が神殿長としてローゼマインを欲しがり、ゲオルギーネを始めとして他の領地が賛同する。エーレンフェストは反論するが、旗色が悪くなる。
ローゼマインによって、過去の王族が使っていたグルトリスハイトの魔術具を手に入れるための方法が発見された。
ローゼマインは最もグルトリスハイトの魔術具に近い事も判明したためエーレンフェストは守りきれなくなり、王族と内密に交渉して、1年後に王族へ養子縁組されることが決まった。
養子縁組に伴い、エーレンフェストの者との婚姻は五年の間婿入り嫁入りだけに限定され、子供が生まれた時に与えられる魔術具四十個を中央から頂き、エーレンフェスト出身の中央貴族に一度里帰り命令が出された。
また、未成年でもローゼマインに名捧げした側近は中央へ同行することが許可される。更に、不敬を働いたディートリンデを処罰してもフェルディナンドは連座を回避されることが確約され、王命で隠し部屋を与えられることになった。
領主会議の最終日に、王族主催でローゼマインが進行役を務める、アーレンスバッハ以外の全領地が参加した奉納式を行う。その際に、エーレンフェストから採集地を回復させるためのお祈りの言葉を参加した領地に知らせた。
1年後にローゼマインは王族へ養子縁組しエーレンフェストから離れることが決まったため、ヴィルフリートは次期アウブへの内定が消える。
シャルロッテは中継ぎ的な役目をこなすためアウブを目指し、体制の維持と貴族の意識を変化させ、ライゼガングを抑える土壌を作ろうとする。
メルヒオールは神殿の引き継ぎに専念し、ローゼマインは自身がいなくなってもエーレンフェストが立ち回るように体制を整えていく。
ジルヴェスターが不在の時に、ライゼガングの古老が城へ訪れて、フロレンツィアへ不敬を働く。ただしフロレンツィアの計画であり、ライゼガングの勢力の削ぎ落としとバルトルトへの牽制が行われようとしていた。
領主候補生に察知されて庇われたため破綻するが、穏便に済み、ライゼガングの古老と向き合う事で勢いが弱まる。呼び出しを受けたギーベ・ライゼガングが謝罪して、ジルヴェスターへ寄り添うことが約束された。
残留するローゼマインの側近を取り込もうと、領主一族の間で水面下に争いが起こる。ローゼマインは側近や専属とその家族に紋章付きの魔石を渡して、引き抜きを防ぐための身分保障にした。
秋にグレッシェルへエントヴィッケルンを行った。その際にグレッシェルへ領主一族の側近の上級貴族全員が訪れて、広域ヴァッシェンで洗浄した事から、主導したジルヴェスターはギーベ・グレッシェルから好感を寄せられる。
春を呼ぶ儀式の舞台を、来年以降にエントヴィッケルンで作り直すことが計画される。同時にシャルロッテは冬が長い北の方の貴族達を取り込むことを画策する。
貴族院で学生は、クラッセンブルグやフレーベルタークと神事に関する共同研究を行う。
クラッセンブルクとの共同研究で奉納式を行った後、ローゼマインは失踪した。
エーレンフェストでは英知の女神メスティオノーラによって神々の世界に招かれて神々の祝福を受けて成長していると伝えられ、領地外へは体調を崩して臥せていると知らせられる。
冬の社交界で、春になったらローゼマインが王族の養女となり、次期ツェントとされていたジギスヴァルト王子に嫁ぐことが貴族達に周知される。
ローゼマインはメスティオノーラの書を得て、15年春に帰還した。
ローゼマインによって、ジルヴェスターは礎の魔術や転移陣についての失伝していた情報をもたらされる。
また、礎の鍵でもあるエーレンフェストの聖典の鍵が、アーレンスバッハのものと入れ替えられてたことが判明した。
ゲオルギーネがエーレンフェストへ侵攻する際の経路と時期が判明し、エーレンフェストの防衛計画が練りなおされた。
貴族院のシュバルツとヴァイスを参考に資料検索特化のシュミル戦闘特化のシュミルが作成されて、戦闘特化のシュミルは神殿の門に配置された。
防衛のため、若い騎士達が宝盗りディッターを経験している世代に色々と尋ねたことで、地域によっては世代間の溝が多少埋まった。
領地外にゲオルギーネという共通の敵がいることで、ライゼガング系と旧ヴェローニカ派で睨み合ってる場合ではなくなって、協力し合う姿勢が生まれた地域もあった。
春の洗礼式の日に、ディートリンデ達の策略で、アーレンスバッハの供給の間でフェルディナンドは毒を受けて倒れた。
同時にローゼマインへと情報が渡り、ディートリンデやゲオルギーネ達が中央やエーレンフェストへ侵攻し始めたことが判明する。
ローゼマインはダンケルフェルガーに協力を取り次ぎ、最速でアーレンスバッハの礎を狙うため、約二百年ぶりに国境門を動かした。
詳細はエーレンフェストとアーレンスバッハの礎争奪戦及び貴族院防衛戦参照。

他の領地が持つ情報と認識

エーレンフェストに関する情報は非常に少ない。
貴族院でエーレンフェストの学生に尋ねても聖女伝説ばかり語られて、他の領地の者はそれを受け流していた。
政変を中立で乗り切ったことで順位を急浮上させたため、魔力が温存されていると認識されている。領地の生産量が上がり、安定していることが土地を満たす魔力が豊富という認識の根拠になっている。
片田舎で見るべきところがない領地だと思われていた。
貴族院においては低学年から座学の順位が上がって嘲笑されていた。が、実技でも成績を上げる生徒が出始め、中領地とは思えない魔力量で実技を終える学生が現れる。半数以上の学生の成績が上がっていたことから、魔力圧縮の良い方法を思いついたのだろうと噂される。
ローゼマインが入学してからは座学の初日全員合格で周囲の注目を集め、数々の新しい物を披露し、後に王族と繋がりができていたことに多くの領地が驚愕する。 *5
領主のジルヴェスターには悪い噂が絶えない。
貴族院での初日合格が当たり前くらいの反応になって、先生の間で評価が上がっている。 *6
急速に順位を伸ばしているが上位領地としての振る舞いができず、自領地の産業に詳しくない者が多いため、ローゼマインによって順位を持ち上げられたという認識が強い。
エーレンフェストでは洗礼式を終えると、魔石を使って魔力供給をしたり、神事の手伝いをしたりすると王族に知られている。
中央でも急成長するエーレンフェストの情報を集めようにも、エーレンフェスト出身の中央貴族が非常に少なく、独身者が多くて帰郷したがらないため、情報が集まらない。 *7
貴族の常識に則って動くと迷惑がられるため、王族に常識が噛み合わなくて何を考えてるかよくわからない未知の存在と評される。
政変で負けた方に与して苦境に立たされている領地や、勝った方に与したものの魔力不足に陥っている領地から疎まれている。
14年春には勝ち組領地への仲間入りを果たしたため、負け組領地に更に妬まれる。
中央や王に対する忠誠は低いのに、影響力だけは上げてきている危険領地と考えられていた。 *8
ダンケルフェルガーとの共同研究の成果で、神の加護を得る方法やその効果が知られた影響で、他の領地では上級貴族から領主一族への養子縁組が増えた。
採集地を回復させるためのお祈りの言葉を知らせたことで、いくつかの領地からお礼を述べられるようになる。
グルトリスハイトの継承式では、メルヒオールが神殿長の服を纏って参加したため、ダンケルフェルガーの領主候補生からはメルヒオールが次期アウブになるのではないかと目された。

各地のギーベの館

領内で変事が発生した際に騎士団を送り込めるように、ギーベの館にはアウブによって大人数を送れる転移陣が設置されている。
何代にも渡って大人数の騎士団を派遣するような変事が発生しなかったため、当代のアウブには存在が忘れられていた。
ローゼマインのメスティオノーラの書によって再発見され、キルンベルガの夏の館の一角にある転移陣はフェルディナンドの救援で活用された。 *9

エーレンフェスト

領主の城がある街で、領主の家名が名前になっている。
北は領主のいる貴族の街があり、南は農村と森、小さな街がある。西は大きな川があり、隣の領地の街と比較的近く、行き来が盛ん。東は街道があり、旅人が一番多い。
西を流れる太い川はかなり汚れているが、森を回って合流する細い支流は綺麗になっている。
直轄地の中でもかなり西寄りに位置する。
詳細は個別ページ参照。

エーレンフェストの直轄地

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき2220。面積量は1/29位。
グレッシェル、ロウィンワルト、クレマー、ランセル、バウアー、フーバー、ブロン、グラーツ、ヒルシュ、キルンベルガ、ダールドルフ、ジョイソターク、ライゼガング、ハーゼナイ、カルクに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。
領主が直接治めている土地で、農村などがあり、畑が多い。
エーレンフェスト近隣の農民が、農作物を売りに向かうことがある。
政変の影響で青色神官・青色巫女が減って、祈念式の祝福も激減して、直轄地の収穫量が目に見えて減っていた。
マインから直接祝福を行うようになってからは安定して、収穫量が周辺貴族の土地を越えるほどになった。 *10
神殿長になったローゼマインが直轄地を回ると熱狂的に歓迎されるようになる。 *11

エーレンフェストに一番近い農村

エーレンフェスト南門を出て15分の所にあり、下町の住人冬支度に食肉加工をしに行ったりしている。
冬支度での豚肉加工の日には、下町の住人のご近所さんで集まってを買って、手分けして作って分け合う。
塩漬け燻製ポットミートベーコンソーセージなどが作られる。 *12

冬の館
昔の小学校のような木製の大きくて広い建物。
冬の間、周辺の農村から人が集まって暮らす。
広場
運動場のような広場。
冬支度の豚肉加工の日に、の解体をした。
祈念式では千人くらいの人が集まっていた。
広場の前方に作られている小さな舞台のような場所で、祈念式の儀式を行う。
燻製小屋
燻製作りに使う小屋。
たくさんの煙が出るため、エーレンフェストに燻製小屋はない。
冬支度では、下町の住人は一番近い農村に小屋を借りる。 *13

ハッセ

エーレンフェストの東側にある。 *14 騎獣で移動した場合、農地を越えて小さな森を越えたところにある町。エーレンフェストから馬車で移動した場合は半日かかる。 *15
街道に面した部分が町長の館で、鍛冶工房、木工工房などの職人の店が同じ建物に並ぶ。その奥に、冬にしか使われない冬の館がある。
木造の大きな建物がコの字型に並び、中央は広場になっていて収穫祭の会場に使われる。 *16
ハッセの町は特殊で、町長の権力が非常に強かった。
貴族の宿泊地はハッセからさらに進んだディンケルの町になるため、よほどの用事がないかぎり、祈念式収穫祭以外で貴族が立ち寄ることがない。
エーレンフェストの商人にとっての価値も余所と比べて低く、地方から向かってくる商人が品物を買い取っている。
冬の館があり周辺の農村から人が集まってくるため、采配を配る町長の影響力が大きい。 *17
領主一族が建てた小神殿へ攻撃したことから反逆罪に問われることになり、ハッセの町長とそのシンパが処刑され、次の祈念式青色神官が派遣されず、十年増税された。 *18 *19
その後ローゼマインは世話を焼き、リヒトの教育に灰色神官の派遣、手押しポンプの融通、自粛していたボルフェの許可与えたりと支援している。
住民は数百人いる。 *20

町長の館
鍛冶工房
木工工房と同じ建物に並んでいる。
木工工房
鍛冶工房と同じ建物に並んでいる。
マルクの顔なじみがいる。
冬の館
冬の間、周辺の農村から人が集まって、ハッセの住人を含め千人ほどが暮らす。
孤児院
町で管理され、孤児は共同体の財産の一部として利用されている。
水車小屋
小神殿と距離を取った対岸にある
住人
ハッセの町長リヒト

小神殿

領主がローゼマインの要望を聞き入れて、創造の魔法によって一瞬で建てられた、工房と孤児院と礼拝室のある建物。
実際はイタリアンレストランで満足したジルヴェスターの気が大きくなり、ローゼマインが自分の有利な立場で要求を通そうとしてると勘違いしたフェルディナンドが内心喜んで、その場の勢いで建てられたもの。 *21
ハッセの近くの森と川に挟まれた場所にあるのに、不自然なほどに美しく真っ白で、シュール。
工房の広さはエーレンフェスト神殿と同じで、孤児院の広さと部屋の数は半分になっている。
建造で時間を稼ぐつもりだったが、一瞬で建てられて、ベンノ達が急いで専属の工房を回し、家具や道具を搬入していくことになった。
守りの魔力を込めるのはローゼマインが担当している。 *22
小神殿の周囲の土地は、ハッセよりも魔力に満ちて肥えている。 *23

男子棟

礼拝室
1階にあり、彫刻のある立派な両開きの扉が付き、それほど広くはないが礼拝室らしい威厳が出ている。
祭壇に神の像が飾られ、エーレンフェスト神殿から持ち込まれたカーペットが敷かれている。
一番奥の壁に魔石のようなものが埋め込まれており、込めた魔力は神殿の守りに使われる。 *24
ローゼマインの部屋
礼拝室から出入りできるようになっている。魔力登録がされていて、普段は閉ざされいる。
ローゼマインの魔力で作られて、エーレンフェスト神殿のローゼマインの部屋と同じくらいの広さがある。
地階
工房で、主に植物紙の生産やガリ版印刷を行う。

女子棟

食堂
男女共用の部屋で、1階にある。
地階
厨房になっている。

住人
組織参照

ディンケル

ハッセから更に半日進んだところにある町。
エーレンフェストを出発した貴族の宿泊地になっている。 *25

ドールヴァン

南にある小さな町。冬の館がある。 *26
周辺にある農村の外れにはリュエルがあり、エーレンフェストの秋の素材で最も品質が高いものが採れる。 *27
シュツェーリアの夜にはリュエルの実を求めてザンツェフェルツェアイフィントが大量に集う。

フォンテドルフ

女神の水浴場に一番近い村。
周辺の小型の魔獣は基本的に食料豊富な森にいるが、畑を始める頃になると農村にやって来る。
害獣退治は農作業と平行して行うため、骨の折れる仕事になる。 *28

冬の館
冬の間、周辺の農村から人が集まって暮らす。

女神の水浴場

春の女神たちが集う泉だと言われている。
フォンテドルフから人里を離れた小高い山となっている森の奥にあり、馬で向かっても数日必要になる。
フリュートレーネの夜に近い日に上空から探しても、不自然なほど水の流れや木々の切れ目もなく隠されて、到着できない。
森の入口に女神の像があり、甘い物を捧げると、木々が動いて道ができて迷うことなく泉に到着できる。
森に雪が積もっていても女神の水浴場は完全に春で、さんさんと眩しい光が降り注ぎ、冷たくない澄み切った水が湧き出る泉があり、レンフールが咲き乱れている。
その更に奥に女神の愛した花と言われるライレーネがあり、エーレンフェストの春の素材で最も品質が高いものが採れる。 *29
フリュートレーネの夜では女性は招かれて、男性はフェルディナンドでも魔力の壁に阻まれ近寄ることができない。
森にはザンツェアイフィントが出没し、泉にはタルクロッシュが現れる。

一番大きな農村が集まる穀倉地帯

祈念式の際、回るのに1日かかる。
5カ所の冬の館を巡る。 *30

北西の領地


ハルデンツェル伯爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき1128。面積量は2/29位。
アスマン、キューネ、ヘルツフェルトに加えて、クラッセンブルク境界線、旧ザウスガース境界線と隣接する。 *31
ハルデンツェル伯爵が治める土地で、エーレンフェストの最北にある。
エーレンフェストから馬車で数日かかるが、騎獣で駆ければ半日もかからない。 *32
川が凍るほどの極寒の土地で、人々は身を寄せ合って暮らしている。南の方に人口が集中していて、北の方はほとんど人がいない。 *33
余所者に厳しい。身内同士はとても結束が固く、一度受け入れたものは大事に守っていく土地柄。 *34
南側には森があるが、北側は雪解けが遅く低木の方が多い。
広く開けた土地に白い石造りの大きな城がある。夏はギーベの夏の館になり、冬は民が過ごす冬の館になる。
冬の主が現れる確率が高い。
魔獣が力を求めて食らい合い、最終的に一番強い魔獣が冬の主になるため、少しでも抑えるために魔獣狩りを行っている。
昔から最も騎士が多い土地で、平民でもある程度の魔獣が倒す必要があるため、強い者が多い。
ハルデンツェルの南側の住人は、エーレンフェスト周辺の農民達と同じような生活をしている。
北側の住民はいくつもの狩猟部族に分かれ、夏の間は駆け回って過ごし、冬は城で暮らす。 *35
六代目領主が亡くなってからはヴェローニカによって対応が厳しくなり、冬の厳しい土地のため他の土地より被害が大きく、民の生死にかかわった。
ローゼマインが神事に携わってから魔力の満ちた小聖杯が届くようになり、ヴェローニカが退けられたことで息を吹き返した。 *36
11年春から秋と12年春にグーテンベルクが派遣された結果、印刷協会と印刷工房が立ち上がっている。 *37
ローゼマインユレーヴェで眠っている間にエルヴィーラが印刷業を引き継ぎ、実家のハルデンツェルで大々的に事業を行った *38
予想以上に売れたため、印刷業を推し進めていく。 *39 冬が長い土地柄で、植物紙の工房は見送られている。
祈念式ローゼマインが訪れた際に春を呼ぶ儀式が復活し、一晩で雪解けして、例年での初夏の光景が広がった。 *40
春の暖かい気候が長く続いて、収穫量が倍近くになった。
代わりに気候が大幅に変わったせいか、魔木が妙な成長を見せたり、魔獣が出てくる時期が違ったりと大変なことも多かった。 *41

ハルデンツェルの城
白い石造りの大きな城。
上は仕事場とギーベ達の居住区。
地下は住民たちの冬の住居区。真っ白の廊下に等間隔で扉が並んで、貴族院の寮のように見える。
中心部は大きな広場があり、その中心部で祈念式を行う。
まるで小さな町。
印刷工房
エルヴィーラが実家に頼んで作った工房。
初めに作った印刷機の金属関連の部品は、エーレンフェストから持ち込まれた。
インゴが組み立てた物と、教わりながら作った物、ハルデンツェルの者達で作ってみた物の三つが置かれている。
文字を読める平民が全くと言っていいほどいなかったため、活字の校正には文官がついている。
夏は畑仕事や狩猟で人がいなくなるため、ハルデンツェルでは長い冬の間の仕事。
恋物語専門の印刷所と化している。
鍛冶工房
印刷機の作り方を教えたが、精密さを求められ技術が足りず、金属活字や部品の数々でヨハンの合格が出なかった。
グーテンベルクが二度目に訪れた際、説明不足のヨハンに反発するが、ローゼマインが仲裁して和解する。
ヨハンザックと職人達で祈念式をほっぽり出して、真剣に金属活字を作り、最終的には晴れがましい笑顔と握手で別れを惜しんでいた。
木工工房
印刷機の木の部分の作り方を教えられた。
インク工房
印刷のために建てたお抱えの工房。
印刷協会
平民と取引する上で必要になる書類の数々がある。
商業ギルドとアウブ・エーレンフェストギーベ・ハルデンツェルから許可を得て作られている。

境界門
クラッセンブルクとの境界門(閉鎖中)
クラッセンブルク側も春を呼ぶ儀式を失伝しているため、春が来るのが非常に遅い。
さらに鉱山やそこの住人の騒動によって、昔のアウブ同士が境界門を封鎖した。
これまでは全く困らなかったが、取引を多めにしたいアウブ・クラッセンブルクは封鎖を解きたいと考えている。
しかし、道を作るところから始めなければならない状態である。 *42

住人
組織参照

アスマン領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき177。面積量は17/29位。
ハルデンツェル、キューネ、ロウィンワルトに加えて、旧ザウスガース境界線と隣接する。 *43

クレマー領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき158。面積量は21/29位。
直轄地、ヘルツフェルト、キューネ、ランセル、ロウィンワルトと隣接する。 *44

キューネ領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき151。面積量は22/29位。
ハルデンツェル、ヘルツフェルト、アスマン、クレマー、ロウィンワルトと隣接する。 *45

北東の領地


ヘルツフェルト領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき381。面積量は7/29位。
ハルデンツェル、キューネ、クレマー、ランセル、レーデに加えて、国境線、クラッセンブルク境界線と隣接する。 *46

バウアー領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき184。面積量は16/29位。
直轄地、ランセル、レーデ、フーバーに加えて、国境線と隣接する。 *47

ランセル領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき163。面積量は19/29位。
直轄地、ヘルツフェルト、クレマー、レーデ、バウアーと隣接する。 *48

レーデ領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき106。面積量は27/29位。
ヘルツフェルト、ランセル、バウアーに加えて、国境線と隣接する。 *49

西の領地


グレッシェル伯爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき407。面積量は6/29位。
直轄地、ロウィンワルトに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。また、フレーベルタークとの境界門を有する。 *50
グレッシェル伯爵の治める土地で、エーレンフェレストの西の川を越えてしばらく騎獣でかけたところにある。
元々アイゼンライヒ時代の古都で直轄地だったが、領主候補生だった初代ギーベ・グレッシェルガブリエーレが嫁いだことで次期領主から外されて土地を与えられたのが始まり。 *51
アーレンスバッハの姫君に配慮して、直轄地の中でも人口が多い、街道沿いの土地が与えられていた。
第二のエーレンフェストで、貴族達が過ごす小さな貴族街と平民達が過ごす下町がくっきりと分かれている。
直轄地と違って冬の館は見当たらず、ギーベの城のすぐ近くで儀式を行うわけでもない。
収穫祭では農村のような収穫はない。エーレンフェストの下町と同じで、ご近所で祝いの宴がある。
12年夏から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。 *52
エーレンフェストの順位が上がって他領の商人が増えているため、街道沿いにあるグレッシェルを交易都市に発展させる計画が挙がる。 *53
下町や川が汚い *54 ことが、製紙業と交易都市化に悪影響を及ぼす為、エントヴィッケルンを申請し14年秋に実現した *55
ローゼマインの助言とブリュンヒルデの努力の結果、グレッシェルの下町の住人や兵士、グレッシェル周辺の木工工房、エーレンフェストの下町の木工工房や商人達とも連携をとり、他領の商人に期待されるレベルの仕上がりになった *56

グレッシェルの城
第二の貴族街のような印象。城の内部と外の下町で隔絶されている。
離れ
祈念式収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
グーテンベルクの滞在場所になったが、印刷工房と遠いため、グーテンベルクは下町に居を移した。
広場
収穫祭の儀式を行う場所。
余所の土地と比べて人口は多いが、お祝いの当人達と身内だけで集まる人は少なかった。
ローゼマインに本物の祝福を与えられて、かなりの人が集まる。
印刷工房
平民の居住区に造られている。
製紙工房
小さな川のすぐ近くに作られている。
川が汚いため、エーレンフェストで作られている紙と比べると品質が良くなく、藁半紙のように見える。
そのことを逆手にとって、色のついた紙を製作することにした。
鍛冶工房
金属活字でヨハンの合格をもらえなかった。
ハルデンツェルを教訓に、ヨハンが会話を増やすように頑張ってザックが上手く間を取り持ち、職人達と信頼関係を築いた。
冬の間はエーレンフェストの鍛冶工房で二人の職人を預かって、鍛えられた。
木工工房
鍛冶工房と共同作業で印刷機の作り方を教えられた。
グーテンベルクの滞在中に印刷機は二台作られた。
インク工房
色インクの材料が周辺で取れないものがあったため、周辺の素材で試して研究が始まった。

境界門
フレーベルタークとの境界門

住人
組織参照

ロウィンワルト伯爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき481。面積量は4/29位。
直轄地、グレッシェル、アスマン、キューネ、クレマーに加えて、フレーベルターク境界線、旧ザウスガース境界線と隣接する。また、旧ザウスガースとの境界門を有する。 *57

境界門
ザウスガース(現クラッセンブルク)との境界門

東の領地


キルンベルガ伯爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき430。面積量は5/29位。
直轄地、フーバー、ブロン、グラーツ、ヒルシュ、ダールドルフに加えて、国境線と隣接する。また、国境門を有する。 *58
キルンベルガ伯爵の治める土地で、エーレンフェストの領地の中では東にある。
東端は国境に接していて、国境門がある。 *59
国境門が閉められるまでは、交易が盛んで、人の行き来が多く、賑わっていた為、下町の規模は大きい。現在は、人口が少なく空き家が多い。 *60
大昔は国境門から入ってくる他国の者が多かったため、国境門から見て奥にギーベの館が作られた。
そのためエーレンフェストからみてギーベの夏の館と貴族街が最もエーレンフェストに近い方にあって、最奥に城があるエーレンフェストとは完全に逆になっている。
昔は国境門の開閉にツェントの訪れていたため、歓迎していた春と秋の祭りの話はいくつも残っている。 *61
14年春から秋にかけてグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。 *62

キルンベルガの夏の館
離れ
祈念式収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。

下町
町の規模は大きいが、実際に住んでいる者は少なく空き家がたくさんある。
鍛冶工房
ヨハンダニロセアドが派遣された。
木工工房
ディモが派遣された。
インク工房
ホレスが派遣された。
印刷工房
事前の情報収集とユーディットテオドールの連携の元準備された。
製紙工房
同上。

住人
組織参照

国境門

境界門の先にある。
200年以上前のアイゼンライヒ大領地だった頃に、国境門が閉められ、それ以降は開けられていない。 *63
境界門とキルンベルガの外壁はエーレンフェストと同じ真っ白の物だが、その奥に壁と門はまるで螺鈿細工に使われる貝の真珠層のようなきらめきを持つ淡い虹色のもの。
門の扉には複雑な模様が刻まれている。
門の中に待合室や執務室がいくつもある境界門や街の門に比べると、国境門はほとんど奥行きがなく、三、四メートルくらい。
国境門が開かれると、そこには巨大な魔法陣が浮かび上がっていると伝えられている。
国境門は国と国を繋ぐ巨大な転移陣で、ツェントの許可がない者は魔力の有無に関係なく通れない。
中にはグルトリスハイトを持つツェントにしか使えない、ツェントが国境門に訪れる際に使う転移陣もある。
昔は国境門の開閉にツェントが訪れ、春から秋の間に開かれて、冬の間は閉ざされていた。
国境門が開いていた頃は、転移してきた後に境界門を通ってキルンベルガへ入るため、ツェントとアウブの両方の許可が必要。 *64

国境線

アウブの作る境界線は肉眼では見えないが、ツェントの作った国境線は国境門と同じように淡く虹色に光る壁がある。
国境の壁はキルンベルガの外にも長くどこまでも続いていて、万里の長城を思い出させた。
地形に合わせて曲がりくねっているのではなく、誰かが線を引いたように真っ直ぐにずっと続いている。 *65

国境の外

国境門の向こうに広がるのは砂の海で、さらさらとした魔力の全くない砂の状態が見渡す限り広がっている。

ヒルシュ領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき130。面積量は25/29位。
直轄地、グラーツ、キルンベルガと隣接する。 *66

フーバー領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき123。面積量は26/29位。
直轄地、バウアー、ブロン、キルンベルガに加えて、国境線と隣接する。 *67

グラーツ男爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき87。面積量は28/29位。
直轄地、ブロン、ヒルシュ、キルンベルガと隣接する。 *68
旧ヴェローニカ派。 *69

ブロン男爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき82。面積量は29/29位。
直轄地、フーバー、グラーツ、キルンベルガと隣接する。 *70

ブロン男爵の治める農村


ブロン男爵の夏の館
春から秋にかけて過ごす館。
離れ
祈念式収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
神官は大体二人で移動するので、神官のための豪華な部屋は三部屋しか準備されていない。
従者の部屋はマインの家より広い。

南西の領地


イルクナー子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき188。面積量は15/29位。
フォルスト、ビュルス、グリーベルに加えて、フレーベルターク境界線、アーレンスバッハ境界線と隣接する。 *71
イルクナー子爵の治める土地で、エーレンフェストの領地の中では南西にある。
森や山が多い土地で、山から湖へ川があり、川に沿うようにして数件ずつ家が建つ。冬になっても川は凍らない。
一番大きな集落の中に、白くて広い屋敷があり、ギーベの夏の館になっている。
イルクナー子爵領では民と貴族の関係が随分と近く、食事を共にして、他の土地と比べて馴れ馴れしい。物々交換でのやり取りが主。 *72
水がとても綺麗。汚物を農地に使っていたため、臭いはそれほど気にならない。 *73
広さはあるが、田舎で人口は少なく、特筆するほどの特産物もなかった。木材を特産としているが、それは周囲の領地も同じ。
家具や建材として使われる丈夫で硬い木はイルクナー辺りの林業が盛んな土地で切られ、川を使ってエーレンフェストに運ばれている。 *74
ローゼマインの後ろ盾を得て9年夏から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会と製紙工房が立ち上がっている。 *75
他の土地に先行して植物紙の研究と生産を行うと同時に、他の貴族が視察に訪れるようになるため、灰色神官達から礼儀作法も学んだ。 *76
エルヴィーラプランタン商会から次々と商品の催促が来て、嬉しい悲鳴があがるようになる。 *77
近くのギーベのところへ紙の作り方を教えた。
新しい紙の作成に奮闘している。 *78
植物紙に適する魔木はナンセーブエイフォンが生息している。 *79

イルクナーの館
調度品は芸術的なものではなく、素朴な物が多くて、手作りの温もりを感じる。
貴族が訪れるようになるため、そしてフォルクのために、神殿のやり方を取り入れた。
離れ
祈念式収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
植物紙の研究に訪れたプランタン商会灰色神官の滞在場所に使った。
製紙工房
リンファイ紙、ナンセーブ紙、エイフォン紙が生産される。
植物紙協会
形式上作られている。
紙の値段が取り決められていて、商人からの交渉なく簡単に売買が終わる。

住人
組織参照

フォルスト領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき281。面積量は10/29位。
ライゼガング、ハーゼナイ、ビュルス、イルクナーに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。 *80

ハーゼナイ領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき193。面積量は14/29位。
直轄地、カルク、フォルスト、ライゼガングに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。 *81

カルク領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき147。面積量は23/29位。
直轄地、ハーゼナイに加えて、フレーベルターク境界線と隣接する。 *82

南の領地


ライゼガング伯爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき921。面積量は3/29位。
直轄地、ハーゼナイ、フォルスト、ビュルス、ガルドゥーン、ヴィルトル、ゲルラッハ、ベッセル、ジョイソタークと隣接する。 *83
ライゼガング伯爵が治める土地で、ギーベの中では最大の土地を持つ。
(面積自体はハルデンツェル伯爵領のほうが大きいため、この「最大の土地」とはギーベが管理している耕作可能な土地を意味していると思われる)
アウブ・エーレンフェストの一族が領主になる前から存在する。
農地を整備し、どんどんと広げていく過程で利便性が良いように本拠地を次々と変えていった。 *84
エーレンフェストの南側にあるため、雪解けが早い。イルクナー同様に山や森がある。
農地の面積が広く、「エーレンフェストの食糧庫」と言われるほど農業が盛ん。
森に囲まれた農地に、青々とした葉が茂る長閑な田園風景。
冬明けはあちらこちらに雪が残った黒っぽい土ばかりが広がり、緑が少なくて寂しい景色に見えて、季節が違うと雰囲気も違う。
農業を中心にしているため、人口密度は低い。
ライゼガングの収穫量は冬の社交界の食糧に直結する。 *85
穀倉地帯で、皆が農業に全力を尽くし、商売っ気が少ない分、非常にのんびりとした雰囲気の土地。
富に執着するのではなく、己の役目を全うすることに全力を尽くす。 *86
南側は旧ヴェローニカ派が多いため、南側で領主一族を迎え入れることができる少ない場所。 *87
13年春から秋にグーテンベルクが派遣された結果、植物紙協会、印刷協会、製紙工房、印刷工房が立ち上がっている。 *88

ライゼガングの館
夏の館。
小高い丘の上にあり、森に囲まれている。
壁が取り巻いているだけで、下町はなく、すぐに農地が広がっている。
離れ
祈念式収穫祭に訪れた青色神官の宿泊場所として準備されている。
マインの頃の祈念式で宿泊した。
あまり大きくない。
製紙業
林業に携わる者がかかわることになっている。
孤児院の子供でも手伝えることで、女子供や老人の仕事。
新しい紙ができそうな木がみつかって、イルクナーに売って研究してもらう。
印刷協会
プランタン商会と契約を結ぶ。
植物紙協会
プランタン商会と契約を結ぶ。

住人
組織参照

フルース

ライゼガングの夏の館に最も近い平民の町。
どことなくハッセに似た雰囲気で、平民たちの仕事は農業が中心。
冬の館付近には、農業以外の仕事をする者が集まっている。

冬の館
冬の間、周辺から人が集まって暮らす。
冬を越えると農民達は自分達の土地へ戻っていく。
グーテンベルクの滞在場所に使った。
鍛冶工房
印刷業に必要な細かい作業は無理だと早々に諦めた。
木工工房
印刷工房
冬の手仕事の一環として行う。あくまで副業で、本業にはしない。
平民達にとっては、印刷業はちょっと小金を設けることができる娯楽のような位置づけになっている。
金属活字は他の土地から買い取り、植物紙で足りない分はイルクナーから取り寄せている。
稼働時間が短く、住民総出で取り組むわけでもないため、利益は少ない。

ガルドゥーン子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき218。面積量は12/29位。
ライゼガング、ビュルス、グリーベル、ヴィルトルに加えて、アーレンスバッハのザイツェン子爵領と隣接する。また、アーレンスバッハとの境界門を有する。 *89
また、アーレンスバッハ境界線を挟んで、ビンデバルト、ザイツェンと隣接する。
ガルドゥーン子爵はライゼガング伯爵と仲が良い。 *90

境界門
アーレンスバッハとの境界門

グリーベル領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき205。面積量は13/29位。
イルクナー、ビュルス、ガルドゥーンに加えて、アーレンスバッハのザイツェン子爵領と隣接する。 *91
エーレンフェストでは最も南に位置する。領内にローエンベルクの山が存在する。

ローエンベルク

エーレンフェストから南へ、直轄地を飛び越えて、森や丘が多いところの先にある。
いくつかの連なる山の中でもひときわ高い火山。近くに村はない。
麓には背の高い樹林が広がり、中腹から上は丈の短い木や草が目立つ。山頂付近に植物はなく、岩肌だけが見える。
中腹に裂け目のような洞窟の入口がある。中には泉ができていて、硫黄臭がひどい。
最奥の泉で、エーレンフェストの夏の素材で最も品質が高いリーズファルケの卵が採れる。
ローエンベルクの魔力が余りすぎると、ライデンシャフトが怒り、噴火する。
そのため魔力を消費する魔獣は極力殺さないようにして、素材の採集には細心の注意を払う必要がある。 *92
ローエンベルクがある山岳地帯は南のアーレンスバッハ領内にも延びており、ザイツェンの西からヴルカタークの辺りと繋がっている。 *93

バルシュミーデ

夏の素材が採れる山。
ローエンベルクの素材よりは品質が落ちる。 *94

一番南に位置する貴族の館

境界の結界が近い。 *95

離れ
マイン祈念式の際に宿泊した。

ビュルス領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき145。面積量は24/29位。
ライゼガング、フォルスト、イルクナー、グリーベル、ガルドゥーンと隣接する。 *96

南東の領地


ゲルラッハ子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき365。面積量は8/29位。
ライゼガング、ヴィルトル、ベッセル、ジョイソタークに加えて、アーレンスバッハのビンデバルト伯爵領および国境線と隣接する。 *97
粛清後、調査に赴いた騎士団が、領地内にいくつか魔術具を隠してある小屋を発見した。開けたらわかるようにボニファティウスが罠を仕掛けている。 *98

ダールドルフ子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき334。面積量は9/29位。
直轄地、キルンベルガ、ジョイソタークに加えて、国境線と隣接する。 *99

住人
組織参照

ジョイソターク子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき269。面積量は11/29位。
直轄地、ライゼガング、ダールドルフ、ベッセル、ゲルラッハに加えて、国境線と隣接する。 *100

ヴィルトル子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき165。面積量は18/29位。
ゲルラッハ、ライゼガング、ガルドゥーンに加えて、アーレンスバッハのビンデバルト伯爵領と隣接する。 *101

ベッセル子爵領

エーレンフェストに占める割合は、エーレンフェスト全体を10000としたとき161。面積量は20/29位。
ゲルラッハ、ライゼガング、ジョイソタークと隣接する。 *102


コメント

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  • 書籍六巻の地図を面積測定ツールで計測してみました。縮尺が不明のためエーレンフェスト全体の面積に対する比較で表しています。 - 2016-03-25 22:20:27


*1 第355話 エントヴィッケルン

*2 ふぁんぶっく・Q&A

*3 第555話 得られた条件

*4 第585話 メスティオノーラの書

*5 第493話 閑話 聖女の儀式 前編

*6 第468話 ヒルシュールと加護のお話

*7 SS.23 アナスタージウス視点 奉納式の準備

*8 第435話 私的な報告会(二年)

*9 第600話 転移陣

*10 第226話 冬の終わりへ

*11 第259話 リュエルに再挑戦

*12 第11話 石板GET!

*13 第11話 石板GET!

*14 第342話 春を寿ぐ宴

*15 第186話 小神殿

*16 第212話 ハッセの収穫祭

*17 第200話 孤児の扱いと町の調査

*18 第230話 ハッセへの罰

*19 第231話 選別の扉

*20 第202話 新しい課題と冬支度の手配

*21 第230話 ハッセへの罰

*22 第186話 小神殿

*23 第371話 収穫祭とグレッシェル

*24 第198話 ハッセの孤児院

*25 第200話 孤児の扱いと町の調査

*26 261話でイルクナーに比較的近いとの表記はあるが、371話によるとギーべの土地で祝福を与えるのはグレッシェルが初めてなので直轄地

*27 第209話 収穫祭の準備

*28 第234話 女神の水浴場

*29 第234話 女神の水浴場

*30 第147話 襲撃

*31 書籍第六および七巻掲載地図

*32 第352話 ハルデンツェル 前編

*33 第326話 ギーベ・ハルデンツェルとの面会

*34 第326話 ギーベ・ハルデンツェルとの面会

*35 第352話 ハルデンツェル 前編

*36 第322話 お母様とハルデンツェルの印刷業

*37 第275話 閑話 オレ達に休息はない、第277話  閑話 神殿の二年間 後編 、第353話 ハルデンツェル 中編

*38 第275話 閑話 オレ達に休息はない

*39 第322話 お母様とハルデンツェルの印刷業

*40 第354話 ハルデンツェル 後編

*41 第374話 冬の社交界の始まり(二年生)

*42 2016年 03月22日活動報告 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/372556/blogkey/1375867/index.php?p=6

*43 書籍第六および七巻掲載地図

*44 書籍第六および七巻掲載地図

*45 書籍第六および七巻掲載地図

*46 書籍第六および七巻掲載地図

*47 書籍第六および七巻掲載地図

*48 書籍第六および七巻掲載地図

*49 書籍第六および七巻掲載地図

*50 書籍第六および七巻掲載地図

*51 第364話 グレッシェルへの来訪と星結びの儀式

*52 第364話 グレッシェルへの来訪と星結びの儀式、第372話 グレッシェルの貴族と印刷業

*53 第372話 グレッシェルの貴族と印刷業

*54 第371話 収穫祭とグレッシェル

*55 第576話 アウブの面接とエントヴィッケルン

*56 第524話 領主一族の会議 後編、第528話 ブリュンヒルデの提案、第535話 クラリッサの来襲、第576話 アウブの面接とエントヴィッケルン、第577話 収穫祭とグーテンベルクの選択

*57 書籍第六および七巻掲載地図

*58 書籍第六および七巻掲載地図

*59 第473話 領主候補生の講義終了

*60 第538話 グーテンベルクの弟子達

*61 第539話 キルンベルガの国境門

*62 第538話 グーテンベルクの弟子達、第577話  収穫祭とグーテンベルクの選択

*63 第538話 グーテンベルクの弟子達

*64 第539話 キルンベルガの国境門

*65 第539話 キルンベルガの国境門

*66 書籍第六および七巻掲載地図

*67 書籍第六および七巻掲載地図

*68 書籍第六および七巻掲載地図

*69 本好きの下剋上 第二部 神殿の巫女見習いIV プロローグ

*70 書籍第六および七巻掲載地図

*71 書籍第六および七巻掲載地図

*72 第248話 イルクナーへ行く

*73 第371話 収穫祭とグレッシェル

*74 第222話 お茶会

*75 第248話 イルクナーへ行く、第262話 イルクナーの収穫祭

*76 第257話 灰色神官の移動

*77 第323話 冬の社交

*78 第375話 貴族院へ出発

*79 第205話 イルクナーのブリギッテ

*80 書籍第六および七巻掲載地図

*81 書籍第六および七巻掲載地図

*82 書籍第六および七巻掲載地図

*83 書籍第六および七巻掲載地図

*84 第431話 曾祖父様

*85 第430話 ギーベ・ライゼガング

*86 第443話 準備と共に過ぎる秋

*87 第365話 ランプレヒト兄様の結婚

*88 第430話 ギーベ・ライゼガング、第443話 準備と共に過ぎる秋

*89 書籍第六および七巻掲載地図、活動報告の感想返信 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/372556/blogkey/1432721/

*90 本好きの下剋上 第二部 神殿の巫女見習いIV プロローグ

*91 書籍第六および七巻掲載地図、活動報告の感想返信 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/372556/blogkey/1432721/

*92 第250話 ローエンベルクの山

*93 第667話 魔力散布祈念式 中編

*94 書籍十巻 エピローグ

*95 第148話 撃退

*96 書籍第六および七巻掲載地図

*97 書籍第六および七巻掲載地図、活動報告の感想返信 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/372556/blogkey/1432721/

*98 第589話 聖典の鍵

*99 書籍第六および七巻掲載地図

*100 書籍第六および七巻掲載地図

*101 書籍第六および七巻掲載地図、活動報告の感想返信 http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/372556/blogkey/1432721/

*102 書籍第六および七巻掲載地図