文化


 階級を問わず共通の慣習として、女性はスカート、男性はズボンが基本となる。
 更に女性は、年齢に応じてスカート丈や髪の結い方を変える。
 10歳までは膝まで、10~15歳は裾位の長さと決まっており、15歳で成人したら足首も見えない長さが推奨される*1
 更に髪を完全に結い上げるのは成人女性の証とされ、成人前の女子は結い上げず*2、成人後は基本的に寝台の上以外では髪を解かない*3
 実際には、平民の労働階級の成人女性のスカート丈は足首あたりまでであり*4、女性の貴族が騎獣に乗ったり採取に赴いたりする場合はズボンを着用する。
 また、ボディスが存在し、身体の線を綺麗に見せる目的で、(裕福な)平民の女性は10歳から身につけるようになる*5
 その一方で、魔石による簡易鎧を衣装の下につける習慣がある*6ことから、貴族女性は、身体を締め付ける目的の補正衣服を身につける必要がない。

 洗礼式、成人式、星結びの儀式の衣装も、基本的には階級をまたいで共通となっている。
 洗礼式は白の服*7を、成人式や星結びの儀式では生まれた季節の貴色の服*8を身につける。
 例外的に、農村では、秋の収穫祭で一括して、洗礼式・成人式・星結びの儀式を行うこともあり、成人も星結びも秋の貴色の服をまとう*9

 階級差は、服の清潔さをはじめとし、継ぎ接ぎも含めた布の質、布の量、袖の長さに現れる。
 貧民は、晴れ着以外は、生地の厚さと丈夫さが最優先*10、週一程度の洗濯*11と、おさがり、継ぎ接ぎ*12でしのぐ。
 布の量の問題から、女の子の服はワンピースに限定される*13
 富民になると、布の質があがることは勿論、清潔さを重視した高頻度の着替え*14、布の多用したデザイン性重視*15へと移る。
 デザインには身分や立場が顕著に表れる。
 貴族用の衣装は、基本的には側仕えが着せることを前提に作られており、一人で脱ぎ着ができない。*16
 逆に、一人で脱ぎ着ができるようボタンが前についた衣装は、平民用の服と認識される。*17
 自分で動かなくても、側仕えが動いてくれるので、服の汚れを気にしなくても良い立場だと示す場合は、邪魔なくらいに袖が長くなる*18
 但し、貴族であっても、袖が長いのは自分が働く必要がない時に限定され、騎士や文官などの仕事服や神官の普段着は長くない。
 通常の仕事時とは逆に、儀式に臨む青色神官や、給仕の存在が前提となる食事時間の貴族は、袖の長い服を着る。
 その為、汚さないように食べる練習が必須で、洗礼式を終え、見苦しくなく食べられるようになるまで親と食事ができない*19

 身分や貧富の差は、服の下や靴にも表れる。

 富豪や貴族階級では、素足を見せるのは恥ずかしいことだとされているので、男も女も必ず靴下を着用する。
 これは身嗜みとか礼儀のようなもので、靴下を履いていないのはとてもみっともないことだとされている。*20
 富豪や神殿関係者、貴族階級の者は、薄い布製の、太股の半ばまであるような長い靴下を履く。
 ゴムが無い為、靴下には長い紐がついており、靴下をはく前に腰にまいた布の帯に紐を結びつける。
 靴下を着用した後、膝より長くて、薄くて余裕がたっぷりあるドロワーズを履く。
 スカートが捲れた際にドロワーズしか見えないように、ドロワーズの長さは、スカート丈、ひいては年齢に応じて変わる。
 お腹の辺りに紐が通されていて、結ぶようになっている。10代未満の子供用は膝の辺りにも紐があったが、それ以降も紐なのか、年齢に応じて変わるのかは不明。
 靴下とドロワーズを身につけた後に、上のシャツを着る。*21

 一方、下町の人間にとって靴下は防寒具である。
 その為、夏は履かないし、冬は毛糸で編んだ巾着のような袋状のものに足を突っ込んで、紐を縛る。
 この袋は足首までなので、その上に毛糸で編んだレッグウォーマーを膝の辺りまでつける。
 見栄えではなく防寒重視なので、ズボンを数枚重ねて履き、その上に装着する。*22

 貴族階級は、足元の防寒対策を靴で行う。
 冬は裏が起毛した膝くらいまでの深靴(ロングブーツ)を*23中心に、夏は短靴(ショートブーツ)を中心に履き分ける。
 靴の生地も、用途や見た目で使い分けられており、外出は、硬めの馬皮製や柔らかめの豚皮製を、屋内では布製を使用する*24
 貴族院で、魔石を変形させて鎧の靴を作る練習をする為、貴族は、緊急時や魔力の伝達を重視する場合に、魔石の靴を作って履くことができる*25

 下町の靴は、動きやすさを重視した皮製のショートブーツと、フランスのSabotのような木靴の二種類が存在する。
 上(富豪)から下(貧民)にいくにつれて、革靴、木靴、ぼろ布を巻くだけ、素足となっていく。貧乏人は素足であることも珍しくない。*26

 同一色、相似色、補色、中差色、彩度、明度などのカラーコーディネートの概念が存在し*27貴色を纏うことが決まっている儀式以外では、季節や髪や目の色等にあわせて、色の組み合わせを変える。
 デザインを重視する一方で、貴族や富豪は流行を重視する。
 領主一族や上級貴族は流行を発信する側である必要があり、下位の後追いは身分的に相応しくないと考えられている*28
 その一方で、エーレンフェストでは下位の貴族は上位の貴族の流行を後追いしなくてはいけないという暗黙の前提があった*29
 その前提の結果、体格に全く合わない服を着るという個人的な問題*30から、均一な染の布を貴ぶという大領地の流行が持ち込まれた結果、それまで存在した蝋結染めや絞り染めが廃れる*31という大きな問題まで存在した。
 ローゼマインが領主の養女となった以降は、ローゼマインの薫陶の結果、各々に似合った服を身にまとったり、技術が流行で廃れないよう記録に残したりするように変化している*32

 特殊な衣装例として、貴族院での服装、騎士階級の服装、青色神官・巫女の服装が存在する。
 貴族院では、黒を基調とした衣装に領地の色のマントと専用のブローチをまとうことが規定で決まっている*33
 全てを吸収する闇の神に敬意を示し、貴族院での教えを貪欲に吸収する姿勢を見せることから黒の衣装*34を、所属する領地を示した上で、領地別の寮の入室選別を行う目的でマントとブローチを身につける*35
 騎士は、いつでも戦えるように、魔石で作る鎧の基本となるものを衣装の下に着込む。
 防弾チョッキのような役目を果たし、荒れている領地では、突然の攻撃を防ぐために、文官や側仕えさえ身に付けておくのが常識になっている*36
 青色神官や巫女は、最高神への信仰と、これから常に成長し続けることを誓う立場であることから、成長を促し、助ける火の神の貴色であり、最高神の司る高く亭亭たる大空の色である青をまとう*37。青の衣の下は各自で適当に変えられるが、儀式の際には、青の衣の上から季節毎の貴色の飾りを身につけることになる*38
 特に儀式用の服は、晴れ着に相当し、縁取りの刺繍や家の紋章の刺繍のある特別仕立てのものを用意する必要がある*39。更に衣装にあわせる帯も、白地に聖典の祈り文句を銀糸か金糸で刺繍したものを用いる。見習いは銀糸、成人は金糸と決まっている*40
 青色神官・巫女は青の衣だが、神殿長は白の衣をまとう*41

 国境門が開かなくなって十五年以上が経過している為、アーレンスバッハ以外では薄れているものの、国境門がある領地では、衣装等に、独自の異国風文化が存在する*42
 その一例として、アーレンスバッハの女性は、公式の場において必ずヴェールを身に付けるというものが挙げられる*43
 同様に、シャツやズボンの上から、マントではなく、薄くて大きな一枚布を体に巻き付けるようにまとうのが、アーレンスバッハ風の男性の装いとされている*44

 ローゼマインのスープが広まるまで、平民・貴族問わず、スープは一度完全に茹でて茹で汁を捨てる調理法が定着していた*45
 小さいゴミや砂などが入っていることがあるというのも茹で汁を捨てていた理由の一つだが、平民の料理人内で、良い子が恵まれなくなるとか、子供が生まれなくなるとか言われていることが大きい*46
 貧民は非常に固い雑穀パン*47、富豪は小麦だけで作られている白パン*48という差異はあるが、天然酵母の発見はなされておらず、ローゼマインが天然酵母パンを導入するまで、パンは固いものというのが基本概念だった。
 アーレンスバッハ経由で、ランツェナーヴェより砂糖が輸入され始めている*49が、普及率は依然低く、調理方法は確立されていない*50。中央の砂糖菓子も見た目は素晴らしいが、味は完全に砂糖の塊となっている*51
 その為、ローゼマインが導入したお菓子の数々は、富豪は勿論、貴族社会にも非常に高く受け入れられている。

 水分補給の際は、水は勿論、水以外に、ハーブティ*52をはじめとした様々なお茶*53や濃い茶色の何か*54や、果汁水(コルデ水)*55なども飲まれている。
 食事の意味合いが強いが、母乳の代用で山羊の乳*56が、パン食補助で牛乳*57やスープが飲食されている。
 なお、ミルクは紅茶に入れる形でも飲まれている*58

 お酒が存在し、平民から貴族まで愛飲している。
 発泡酒(べレア)*59、果実酒(ダンケルフェルガーヴィゼ他)*60、蜂蜜酒*61、蒸留酒(クラッセンブルクや、エーレンフェストの北方産)*62など種類も豊富に存在する。

 お酒、チーズ*63(ワインビネガー)*64が存在し、貧民でも手に入れられることから、発酵技術は普及している。

 平民と貴族では食事のレベルが全く異なる。
 平民の富裕層でも、食事の量が多くなるだけで、それ以外の平民層と料理自体には大差ない。
 その一方で、貴族の食事は腕の良い料理人が、平民が使わない食材や調味料と、貴族の家でしか作らないレシピを用いて調理する為、味も品数も完全に違う*65
 品数の違いを反映し、貴族社会では、コース料理によく似た順番で料理が出される。
 飲み物が注がれて、前菜の次にスープで、メイン料理が続き、果物やデザート、食後のお茶へと続く*66
 更に料理の飾り切りや盛り付けも工夫がなされており、レベルが高い*67

 平民と貴族の差は大きいが、貴族院や領主会議で毎年お茶会交流をしている影響か、中央と各領地間での、料理の種類やレベルの差は比較的小さい*68
 その一方で、アーレンスバッハの料理はランツェナーヴェから入ってくる調味料や香辛料の影響で、酸味が強く、辛みの強い物が多い。
 その結果、他領に受け入れられやすい味に疎くなる傾向がある為、他領から来た配偶者が他領に受け入れられる味を示す役割を担う*69

 平民と貴族では食事の作法も異なる。
 食前の挨拶は、平民はいただきますと告げるだけだが、神殿や貴族階級は、両手を胸の前で交差して、食前の祈りを捧げる*70
 食事中の食べ方も、階級が高くなるほど、優雅な仕草が要求される。
 貴族社会では、長い袖を汚さず食べられるようになるまで親とすら同席しないし*71、中級貴族と上級貴族ですら仕草や作法にレベル差が存在する*72

 貴族社会では、毒殺の危険回避を重視した習慣や礼儀が多い。
 まず、食器やカトラリーは、招待された客が持参する上、壊したり、盗まれたりする危険がある食器は自分の従者が扱い、他のものには触らせない*73
 更に、客が持参した物はその場で客の手で開封されて、毒見のために客自身が食べて見せることが礼儀となっている。同様に、招待主がお茶に口をつけ、毒が入っていないことを示してから、客側もお茶に口を付ける*74

 貴族社会では、食事中に給仕を受けることが当たり前である為、身分差や職分・階級差に応じて食事の時間がずれる。
 身分の高い者から順に食事をとると共に、先に食事をする者から後に食事をする者達へと下げ渡す習慣がある*75
 その一方で、上位者が下位者の料理に興味を示した場合、自分の皿を差し出し、相手が下げ渡すのを待たないといけない*76

 食堂に求める清潔さも、貴族と(エーレンフェストの)平民で大きく異なる。
 エーレンフェストの平民は、街の汚れ度合の影響を受けて、ごみのポイ捨てが当たり前となっていた。
 その結果、カチカチの固いパンを皿代わりにして、いらなくなった食べ物は床に落として、犬に食べさせることで片付けとする文化を持っている*77
 更に、大量の料理を運ぶせいで、平民の給仕は、乱暴だろうが、零れようが気にしない*78
 その一方で、貴族は教育の行き届いた側仕えによって給仕されることが前提であり、更に衛生面の向上から、貴族の間ではテーブルクロスではなく、ナプキンを使うようになっている*79

 神殿や貴族社会には貯蔵用氷室(冷蔵庫)*80や時を止める魔術具*81が存在する為、そこで食材や料理を保管することは可能だが、魔力が必要になることから、平民も貴族も、秋に収穫したものを保存食に加工した上で、暗室に保管することが冬支度の基本となっている。
 魔力節約目的で使用は控えられているものの、他領へ嫁ぐ際に、懐かしくなった時に食べられるようにと、故郷の料理を時を止める魔術具に保管して持参したりすることもある*82

 食に関する特殊事例として、アウブの命令によって騎士団が遠征する際は、転移陣で城から食事を送る慣習もある*83

住居

 貴族が住む住居、神殿、平民の住居の2階程度までは、領主が創造魔法でつくる白い建物でできている*84
 下町では白の建物の上に、自前で木造の建物を建造している*85。貧民街は隙間の多い木肌そのものが露出した木造建屋だが、富豪が住む建屋は色とりどりに塗装されている*86

 下町の建屋はかなり高層で、7階建てが存在している*87
 水の入手が通りの井戸に限定されることもあり、下町では、1階は店舗で、その上の2階は大体店の持ち主の家族が住んでいる。3~6階が貸し出され、7階は店の住み込みの見習いや従業員の部屋になっていることが多い。通りに近く、井戸に近い階ほど家賃が高くなる*88
 基本的に最上階は屋根裏部屋であり、夏は暑くて、冬は寒い。雨漏りをすることも、鳥を飼っていることも珍しくない*89

 貴族街は下町と貴族街の境界にある門から遠いほど高級住宅地になる。
 一軒一軒が公園のような規模を持つが、冬のみ貴族街で暮らすギーベ達の家の庭のサイズは、一年中貴族街で暮らす者の家では庭のサイズより小さい。
 騎獣か馬車が基本なので、道を歩いている者はいない。*90
 領主の城の敷地内には、三階建てや四階建ての建物と庭園、農園、果樹園、騎士団の訓練場が存在している。
 点在する建物は、城の本館、領主の子らが暮らす北の離れ、領主の第二夫人や第三夫人が暮らす西の離れ、騎士団の寮、庭師の住まいや森の管理人の住まいなどである。
 城の入口は、仕事用と領主の家族やごくプライベートな客人用に分かれており、エーレンフェストでは仕事用が南、家族用が北となっている。*91
 城や貴族院の寮や神殿は、性別によって使う階が分けられており、女の子は上の階を割り振られている*92
 貴族の館でも、女主人の部屋は上の階に存在する*93ことから、貴族社会一般的な慣習である可能性が高い。

 貴族街や下町は白の石畳に覆われているが、農村は土がむき出しになっている*94

 創造魔法の建物は魔力では傷が入らない*95が、魔力の維持が絶たれると崩壊する*96上、セキュリティの設定が製作者単位なので、守りの強さの異なる建屋を製作する場合は、領主以外の領主一族が担う必要がある*97
 なお、領主が製作した場合の建造物の守りの強さは、親子喧嘩や夫婦喧嘩をしたものが入れなくなるのを避ける為に、魔力攻撃に特化している*98
 その為、物理攻撃で壊すことは可能*99

トイレ

 八十年程前に、ドレヴァンヒェルがネバネバの有効活用として下水道の作成や利用方法を領地対抗戦で発表するまでは、周囲に汚物を捨てるのが常だった*100
 ドレヴァンヒェルの発表の後、領主会議で申請→権利を金銭で買い取り→許可取得→魔術改造実施という流れで上位領地から順に、下水処理とトイレの改造が進んだ*101
 新式のトイレは深い穴が開いた落下式で、穴の底には、排泄物を分解するねばねばしたものがうごめいている。*102
 アーレンスバッハからの嫁入り騒動の波紋で、エントヴィッケルンによる下水施設の整備が行きわたらなかった結果、エーレンフェストにおけるトイレと下水の整備は、貴族社会と神殿の集合捨て場のみに限定され、下町では、貧民から富豪まで、汚物を窓から道へポイ捨てすることが当たり前の習慣として続いていた*103

風呂

 水場事情もあり、平民には風呂の習慣はないが、貴族社会では大理石の風呂が流行している*104
 外国から入ってきたもので、貴族の間で美容と健康に良いと貴族社会では評判になっている*105
 湯船につかる形式で、側仕えに手伝ってもらって入る*106
 水瓶と水差しを繋ぐ魔術具である緑の魔石*107の存在が、貴族社会で普及した要因と考えられる。
 領主一族、上級貴族の一部、騎士寮は、個人部屋に風呂があるが、貴族の邸宅では共同で使用することが多い。
 城に住み込みの貴族でも、側仕えは共同の風呂となっている。*108

 平民は一部例外を除き風呂を持っていないが、水浴びの習慣(冬はお湯浴び)はある。
 商人は清潔さを重視する為、高頻度で水浴びをする。
 工房も、指名されていない限り、お客に面接するものは、身体が清潔なものを優先する*109
 髪は水につけて汚れを落としているが、身体は、マイン達がしているように、水で濡らした布で体を拭いているのか、水を張った盥に完全につかっているのかは不明。

日常生活

 時間と暦は、平民から貴族まで広く共有されている。
 長さの単位としては、鐘(一日内の時間の区切り)*110、日*111、週*112、月*113、季節*114、年が存在する。
 概念としての年は存在するが、〇〇王歴X年というような年号は使用されていない*115
 詳細は、を参照。

言語

 貴族院や領主会議で一同に会する機会をもつ影響か、ユルゲンシュミット国内では言語が統一されている。
 その一方で、貴族社会は婉曲表現を用いる習慣がある為、言葉は通じているが意味が通じていない場面が発生する。
 特に貴族と平民の間では、その差が顕著に存在する。

 建国期から現代までの間に言い回し*116文字*117が変遷している為、貴族でも古い書物を読めるものが限定されている。
 特に政変による粛清や中央への召し上げによって古い文字を読める者が急激に少なくなった*118

 必要性と教育費の問題から、門番(兵士階級)、平民富裕層、貴族や貴族の側仕えは、文字の読み書きができるが、それ以外の平民は文字が読めない。
 その一方で、市場で値段が木札表示されていることから、数字は読める*119
 なお、基本文字は全部で35種類ある*120

 話し言葉には、「丁寧な表現」・「普通の表現」・「くだけた表現」が存在し、生活階層や話す相手によって使い分けられている。
 ただし貴族の女性は、基本的には、親しい者や下位の者に対しても丁寧な表現を使用し、敬称や態度で差異をつけている。

 一人称は、平民内では多少の多様性が存在するが、貴族内では、男性が「私」、女性が「わたくし」で統一されている*121

貨幣

 身分階層や領地を問わない、ユルゲンシュミット国内で共通の貨幣制度が存在する。
 貨幣単位はリオンだが、実際には7種類存在する硬貨の種類と枚数で金額を示す場合が多い*122
 預金の概念と機構が存在し、ギルドカードのような個人認証機能と決済機能を持つカードも存在する*123
 少額の場合や、商業ギルドに所属していない平民の場合は現金(硬貨)で取引が行われている。
 その一方で、金額が大きい場合はカード決済が多い。
 通貨の詳細は、通貨を参照。

挨拶

 階級や場面に応じて様々な所作がある。
 特に対人の挨拶は多岐に渡る。
 兵士・騎士階級は、姿勢を正して右手の拳で二回左の胸を叩く。*124
 平民同士で、丁寧に挨拶をする場合は、軽く膝を曲げて腰を少し落とす。*125
 商人同士が春になって初めて会った場合は、胸の前で右手を拳にして、指を揃えた左手の手の平に付けながら、軽く目を伏せて春を寿ぐ挨拶を告げる。*126
 商人が貴族に、あるいは、下位の貴族が上位の貴族に挨拶する際には、左の膝を立てて跪き、軽く首を垂れた状態で挨拶の言葉を告げる*127
 貴族同士で初めて会った場合は、上記の挨拶を行い、相手の許可を得た上で、指輪に魔力を込めて祝福の魔力を贈る*128
 貴族が最大の感謝の意を示す際には、相手の前に跪き、相手の手を取り、手の甲に自分の額を押し付けた状態で礼の言葉を述べる。*129
 食前の挨拶は、平民はいただきますと告げるだけだが、神殿や貴族階級は、両手を胸の前で交差して、食前の祈りを捧げる。*130
 神事では儀式毎に様々な所作があるが、神に祈りを捧げたり、神に感謝を捧げたりする動作は、(神殿内または神殿関係者内では)儀式に関わりのない日常習慣と化している。*131
 なお、ユルゲンシュミットでは、挨拶をする際に頭を下げたり腰を折ったりする習慣はない。*132

仕事

 交代勤務である兵士や騎士を除き、基本的には土の日は休みとなっている*133
 貴族階級は思い思いの休暇を過ごすが、平民の、特に下働きなどいない貧民階層は、一週間分の家事に励む*134

 洗礼式前の子供に仕事をさせることは禁じられている*135
 その為、洗礼式前の平民の子供は、手伝いと言う名目で、平民用の森での食べ物採取や、教育を兼ねた家業手伝いをしている。
 一方、神殿や貴族社会では、洗礼式前の子供は人間として認められていない*136
 その為、基本的には家の外にでず、母親の友人が連れてきた子供と遊んだり*137、教育を受けたりして過ごす。

 洗礼式を受けることで、社会の一員として認められる*138
 洗礼式を受けた平民の子供は、親から与えられた仕事着と仕事道具を使って見習いの仕事を行う。これには各職種に必要な教育も含まれる。洗礼式直後は教育の割合が多く、雇用側の負荷が大きいこともあり、見習いの就労時間は週に半分程度である*139
 エーレンフェストの下町の子供は、基本的に親や親戚の紹介で、見習い仕事を始める。その為、大体は親の仕事に関連した職種につくが、甘えが出やすいので、同じ職種でも親の仕事場に行くことは少ない*140
 貴族の子は、洗礼式の後、社会に関わり始める。城でのお披露目をした後、冬の社交期間は、城の一角に7~10歳の子供達が集められ、集団生活を送る*141。冬以外は、騎士希望の子が騎士の訓練を受けたり*142、側仕え希望の子が親戚の上で実地演習をしたり*143する場合もあるが、各家庭内の教育が中心となっていると思われる*144

 商人向の文字や計算の教育費は、週に三日、鐘一つ分だけの授業で、月に最低大銀貨一枚、10万リオン必要となる*145
 その為、教育費が不足する下級貴族と、教育にお金をかけられる上級貴族で、教育のレベル格差が存在する*146
 自領の歴史に至っては、領主一族や領主一族の傍系レベルしか詳しく知らない*147

 商人や職人の見習いは、店長との雇用契約のダルアと、将来的に店や業務を任せるための徒弟契約のダプラの二種類が存在する*148
 将来独立して工房や店を構えたい者や、終身雇用を望まない者、能力的にタプラ契約の打診を受けられなかった者は、ダルア契約でつなぐが、そうでない者は、大体が洗礼時のダルア契約が切れる10~11才時点で、実家や将来働きたいと思う工房や店とタプラ契約を結ぶ*149
 タプラの見習い期間は8年で、見習い期間が終了すると給料があがる*150
 貴族は、10~15才の間が見習い期間となる。該当する年齢の冬は全領地の学生が集う貴族院に通い、国内の地理や国の歴史、一般教養的な共通知識および技能と、文官・側仕え・騎士・領主候補生という職種に応じた専門知識と技能を学ぶ。
 それ以外の期間は、各領地で見習いとして訓練を受けたり実務を行ったりする。

 成人後は、基本的に週休一日体制であり、土の日以外はフルで働く。
 平民の職種は、農民、商人、側仕え、下働き、職人、門番(兵士)に大別され、貴族の職種は、領主、領主候補生、文官、騎士、側仕えに大別される。

遊び

 平民、貴族問わず、遊びや娯楽の概念が存在する*151
 平民は、あまり余裕のない生活をしていることから*152、お手伝い中のおしゃべりや競争*153、大人の真似事や悪戯*154等が中心となるが、おもちゃ*155や人形*156も存在する。
 貴族の場合は、女性のお茶会*157や男性の狩猟やゲヴィンネン大会*158が娯楽的要素を持つが、情報交換を兼ねた社交の意味合いが強い。
 貴族も階級によっては裕福とは言えないが、雪に閉ざされる冬は、暇が潰れて、目先が変わる娯楽用品を購入する*159
 貴族社会にもぬいぐるみは存在する*160が、娯楽専用のカードもなく*161、魔力を用いて駒を動かす三次元チェスのようなゲヴィンネン*162程度しか登場していない。
 例外的に、ラオブルートヒルデブラントに渡す玩具は、箱を開けると何やら飛び出してきたり、正しい手順通りに動かさなければ開かなかったり*163と種類が多い。
 その一方で、レティーツィアレオンツィオから受け取った花弁が飛び出して室内を舞うクラッカーのような玩具*164の存在や、ラオブルートとランツェナーヴェの関係、他国は魔石が少ない*165為、魔石を用いない道具や文化が発展する素地があることから、これらの玩具は、ランツェナーヴェ製品の可能性も高い。

 娯楽用品が少ないという背景と、子供の教育に大きく役立つことから、ローゼマインがもたらした、トランプカルタ各種出版物はエーレンフェストにおいて広く受け入れられた。
 特に本は、貴族院内での流行を介してユルゲンシュミットにも広まりつつある。
 同様に世に出された、チェスリバーシは、平民の間ではそこそこ売れているが、貴族内での売れ行きは、本や知育玩具の購入に押されて芳しくない*166

 日常的な遊びとは別に、イベント的な娯楽も存在する。
 エーレンフェスト以外の町や村では、収穫祭で行われるボルフェ*167、エーレンフェストの下町では、星祭りで行われるタウの実のぶつけあい*168が相当する。
 ボルフェは、秋と冬の戦いを模して行われる、魔獣ボルフェをボールとした村対抗球技で、ゴール枠外はサッカー、ゴール枠内はラグビーやハンドボールのような形式で進む*169
 一方、タウの実のぶつけあいは、拳大の水風船状態となったタウの実を、未婚者が、中央広場に揃った新郎新婦にぶつけることから開始し、新郎は新婦を守りつつ新居に走り込む。最終的には、街中を走り回りながらの相手を問わないぶつけあいが、広場に祝いの食事が並べられるまで続く*170
 貴族の娯楽行事としては、貴族の森で開催される大規模な狩猟大会*171が挙げられる。

 領地によって、娯楽の重みづけが異なる。
 ダンケルフェルガーでは、貴族同士で行う競技であるディッターが盛んであり、何かにつけてディッターを行う。
 クラッセンブルクでは、神話を元にした演劇が領地内のエンターテインメントとなっており、青色神官や青色巫女が演じている*172

男女交際

 貴族社会において男女間に求められる節度は、実年齢ではなく外見で変わる。
 身体的な成長に伴い、周りの反応が完全に変わり、今まで許されていた関係や距離感を見直すように求められる。*173
 少なくとも片方が未婚の場合は、外聞への影響が大きくなる。
 他領からきた女性が、独身の下級騎士を故郷から連れてきて重用すると、変な噂を招きかねないし*174、側近や親戚であったとしても、未婚の女性が仮縫いを行う時に同じ館の中にいるのは外聞が良くないとされる*175

 その一方で、娼婦に相当する者も存在し、下町では酒場の女給*176が、貴族社会では神殿の灰色巫女が*177該当する役割を負っている。
 特に貴族社会では、花捧げという呼び名で隠喩されている*178

 貴族やエーレンフェストの下町の平民の未婚の成人は、星結びの儀式(星祭り)の夜に結婚相手を探す場を与えられる*179
 但し貴族の場合は、貴族院に通っている間が、一番相手に恵まれる為*180、その間に相手を探す場合も多い。
 貴族院に通っている間に相手を見出し、婚約が成立した場合は、卒業式のエスコートの相手となることで公に披露する*181

 求婚をする側であっても、求婚を受ける側であっても、貴族が婚約をする場合は、互いに求婚用の魔石を準備し、交換し合う*182
 その上で、受け取った求婚用の魔石を身につけて肌に馴染ませることで、これから自分はこの魔力を受け入れるのだ、と心の準備をする*183
 その為、正式に婚約または求婚する前に、自力で準備可能な範囲内で最も品質の高い魔石を準備し、自分の魔力で染め、その上で、相手の属性の魔力を込め、最後の仕上げとして、求愛の文字を入れる*184という手順で、求婚用の魔石を製作する。

 子作りの関係で、貴族の夫婦は、互いの魔力で染めあうことで、夫婦間の魔力を近づける。
 その為、男性は、婚約者が父親以外の男の魔力をまとうことに嫌悪感を抱き、女性は、父親に贈られたお守りを少しずつ婚約者から貰う魔石に変えていくことに喜びを覚える*185
 そのような事情から、婚約者の魔力で鎖部分を作ったネックレスは婚約指輪と同じ扱いとなる。
 なお、求愛と婚約で贈るネックレスは形状は異なるが、婚約から結婚へ移行することでネックレスを新調するケースは少なく、そのまま婚約ネックレスを使用し続ける*186
 その一方で、求愛の魔術具が金粉化するような事態は、魔力量を感じられないにもかかわらず、求愛する身の程知らずということが公になってしまう大変な事態である為、婚約のネックレスを贈った後に、魔力量が大きく増えた場合は、結婚のネックレスとして新調する*187

 貴族社会における一般的な求愛は、求婚の決まり文句と共に、求婚用の魔石を相手に捧げるというもの*188である。
 貴族の女性の場合は、ハンカチのような布に刺繍をして好きな人に渡したり、「貴方のマントに刺繍をしたい」と告げたりすることも、女性から男性への告白と見なされる*189
 これは、身につける布に魔法陣を固定するには、魔力を持つ者が、自身の魔力で染めた糸を用いて刺繍することが一番確実である*190こと、糸にこもった魔力の持ち主が、自身で刺繍した方が魔法陣の効力が高い*191こと、魔法陣の使用者と魔法陣の作成者の魔力が同じである方が魔法陣の効力が高い*192こと、親子や夫婦は魔力が近いことや、それに伴う魔力をまとう物を身につけることに関する男女の感覚等から、マントに刺繍ができるのは、自分自身、親子、夫婦に限定されている*193ことに由来する。
 特殊例として、ダンケルフェルガーでは、意中の男性の身体を押さえつけて課題を要求することが、(親の意に背く相手に対する)求婚行為と見なされている*194
 更に、ダンケルフェルガーでは、嫁取りディッターが存在し、負けた場合、男側はきっぱり求婚を諦めることが慣例となっている*195

孤児

 下町では、洗礼式を終えた子供は基本的に就職している為、両親が亡くなった場合は、住み込み見習いという形式で、店が面倒を見る*196
 親が農民の場合は、死んだ時点で畑が接収され*197、子供は町や村の共有財産として、町長や村長が預かる。
 成人する前に、町長や村長によって人身売買対象とされなかった場合は、成人と同時に畑が与えられる。
 ただ、女性は与えられる畑の面積が小さいため、一人で生きていくのは難しく、結婚相手が必要となる。
 親がいない男性を取り込むのは、自分の娘を手元から離さずに一族の数が増えるという意味で歓迎されるが、親のない女性は結婚資金もないため、悲惨な結婚になることが多い。看護の必要な老人の後添えになったり、乱暴な扱いをされたりすることも珍しくない。*198
 神殿の孤児は灰色神官、灰色巫女となり、成人後も孤児院に残ったり、貴族の下働きとして買われていったり、青色神官や青色巫女の側仕えとなったりする*199
 貴族の孤児は、親族の判断で処遇が変わる。魔力を供給する下働きになったり、政略結婚の道具になったり、餓死するにまかせられたりと様々である。

独自常識

 階級毎に独特の言い回しがある。商人が価格を口にすることなく指のサインで示したり*200、貴族が非常に分かりにくい婉曲表現を用いたりと、相手の常識を知らないと会話が成立していない場合も存在する。

 貴族社会で正式に面会を求める場合は、例えお互いに他の用事がなくても、本人が目の前にいたとしても、数日前に書面でお願いしなければならない*201
 特に下級貴族は、この数日間の猶予を用いて貴族としての体面を整えている。*202
 その一方で、緊急時には、オルドナンツを用いて直接伝言することができる。
 また、貴族が平民に面会を要求する場合は、相手の都合を確認することなく、一方的に召喚状を送り付ける。

 上級以上の貴族の面会やお茶会の調整は、基本的に側仕え同士で実施する。
 急な事でも主が決定せず、側仕えに任せることが正しいとされている*203

 貴族の場合、騎獣での移動の方が容易だが、よほど訪問を知られたくないような間柄や気安くて仲の良い者でなければ、貴族の館を訪問する時は馬車を使用する*204

 対人の挨拶は階級や職種、場面に応じて変わる。
 詳細は挨拶の項を参照。

 身分が下の者が上の者に対して敬意や恭順の意を示す場合は、両腕を胸の前で交差させる*205
 敬意や恭順の度合いに応じて、軽く首を項垂れたり、軽く腰を落としたり、跪いたりという動作が加わる。

医療

 平民社会における医者の存在は明確にされていないが、および薬を売買するものは存在する*206
 貴族社会における医者は、人の体内に流れる魔力を調べる魔法陣を用いて健康診断をしたり*207、状態を診て適切な投薬をしたり*208、戦闘等で精神的に不安定になったものに向き合って心のケアをしたりしている*209
 中には研究好きな変わり者もいて、珍しい事例を聞きつけると飛びついたりもする*210
 病院の存在が示されていない一方で、主治医の概念はあり、少なくとも領主一族の階級には専属医が存在する*211

 医者が存在する一方で、常時は医者にかかることなく、自作または側近に作らせた薬で対処している。
 魔力や体力を回復させる薬(回復薬)や、解毒薬、体内での魔力凝固の抑制と溶解を行う薬(ユレーヴェ*212)が存在し、素材の収集から薬の製作までを、自前または側近や同僚に依頼して行っている。
 ユルゲンシュミットの貴族は全員が、回復薬やユレーヴェの作り方を貴族院で学ぶが、個人研究や一族の秘法により、より回復力の強い回復薬のレシピを使用している者もいる。

 魔力を多く消費する為、使用場面や使用者は限定されるが、必要に応じて癒しの呪文が使用される。
 傷を清めたり、魔力を満たしたりする場合は、フリュートレーネの癒しが使用され*213
 体力的な疲労を回復させたり*214、傷を塞いだり、炎症を治めたりする*215場合はルングシュメールの癒しが用いられる。
 ただし、癒しでは流れた血は戻らない*216為、多くの血が流れた場合は、十分な休養を必要とする。

 近視や老眼は存在するが、近代的な眼鏡は普及していない。
 貴族は訓練すれば視力強化の魔術が使用できるようになるが、魔力の消費が大きいことから、モノクルのような形状をした魔術具を使用している。*217

契約

 羊皮紙での文書契約を基本とする。
 ダルア契約(徒弟契約)*218・タブラ契約(雇用契約)*219・売買契約等、各種契約を基本とした社会形式になっている。
 ユルゲンシュミットが魔力を基幹とした国であることから、魔力関係の特殊な契約が存在する。
 従属契約*220、街限定の契約魔術*221、領地全体の契約魔術*222、領地をまたがる契約魔術*223名捧げ等、魔力的な行動の縛りが存在する。

宗教

 七つの大神とその眷属神を信じる多神教*224
 神々や神話に関する詳細は、個別ページを参照。

 暦や節目の行事に密接に紐づいている為、平民から貴族まで同じ神々を信仰対象としているが、信仰レベルは各階層および生活場所によって異なる。

 下町の平民は、日常生活において貴族や神々の恩恵を身近に感じていないことから、信仰心が薄く*225挨拶や決まり文句で口にする程度である。
 農村の平民は、収穫が祈念式の魔力奉納に直結していることから、信仰心が篤い*226
 貴族は、効率を優先して神々への祝詞を省略した呪文を作って使用したり*227、神事や神殿の本来機能が忘れられて変質したり(詳細は個別ページ参照)*228した結果、神々は、神の加護を得る儀式の為に貴族院の講義で名前を覚え*229、その後は忘れていく*230程度の認識に落ちていた。

 ローゼマインが、孤児院を改革し*231孤児達を神殿の外の平民達と交流させたり*232、神殿の儀式で新成人達に祈りによる加護を示したり*233、祈りの重要性*234や祝詞を用いた儀式の効果*235を示したりした結果、平民達や貴族達も神殿を見直し真摯に祈るように変わりつつある。

通過儀礼

 年齢は季節区切りの満年齢で数える。

出産・生誕

 新生児誕生時の対応は、平民と貴族で大きく異なる。
 平民のお産は男子禁制で、産婆と近所のご婦人方の手伝いの元、専用の椅子に座って行う。
 更に、誕生後すぐに、出産を手伝ってくれた人々を労い、赤子と赤子の名を披露する「命名会」を行う。
 記録に残す文化がない為、多くの人に披露し覚えてもらって、記憶に残すことを目的としている。
 同じ理由で、職場も含めなるべく多くの人に報告し、一人でも多くの人におぼえてもらうよう心がける。
 お祝いのお返しは、お祝いをくれた人に子供ができた時に返せばよいという考えであり、貰う都度にお返しをしたりはしない*236
 貴族はお産の際に、魔力を与えることがある。夫や実子といった血族でないと魔力の反発が大きい為、血族が立ち合って行う*237
 貴族社会では魔力を重視し、魔力が家格に会わない場合は、格下の家に養子に出したり神殿に預けたりする。
 その関係上、正妻の子供ならば生まれた時に祝いをするが、第二夫人や第三夫人の子になると、生まれた知らせをわざわざしないことも珍しくはない。貴族社会にその家の子供としてお披露目されるのは洗礼式の時である為、それまでは、子供がどれだけいるのか、よほど仲の良い友人でもなければ、知られることは少ない。*238
 産まれてから季節2つ分は母親の母乳を与える習慣がある。

洗礼

 7歳は階級共通の節目年齢となっている。
 どの階級でも7才時点で洗礼式を行い、子供達は白を基調とした晴れ着を身につける。
 平民の子供は洗礼式を終えた後に見習いとして仕事を始める。
 貴族の場合は、洗礼式を迎えた年の冬の社交が開始する始まりの宴で、王族の場合は、洗礼式以降初めて行われる春の領主会議時にお披露目がなされ、貴族社会の一員と認められる。

 貴族社会では洗礼式の際に正式に対応した親兄弟を、実の親兄弟と見なす。
 生さぬ仲なので良好な関係を結べることは珍しいが、愛人の子が優秀なため、第一夫人の子として洗礼式を受けるということも珍しくはない。*239
 その一方で、血のつながりがあっても、孤児院に入ったり、兄弟として洗礼をしなかったりすると、以降、実の兄弟として接することが難しくなる*240

 洗礼式の際に、各個人の魔力が領地に登録される。
 平民は血をメダルに押し付けることで、血中に含まれる魔力を登録する*241
 その後は神話を聞き、祈りのポーズを取って神に祈ると終了する。通常、青色神官による魔力での祝福は行われない。
 エーレンフェスト街の洗礼式は神殿で季節毎に年4回、直轄地の農村では秋の収穫祭で一括して行われる。街の平民のメダルは神殿で、それ以外の直轄地(ハッセなど)の平民の分は城で文官が管理している*242。ギーベ領の平民のメダル保管場所については明言されていないが、城だと思われる。

 貴族は魔術具の棒に魔力を注いだものを神官に渡し、神官が棒に注がれた魔力をメダルに登録する。
 メダルに魔力を移す際に、何に適性があるのかが示されるため、通常はその際に適性を知らされる*243
 魔術具の棒を光らせられない貴族の子は、貴族として認められない*244
 無事に登録を終えた子供は、親から貴族の子の証として魔力を放出する為の指輪を渡され、以後は挨拶の際に魔力を使った祝福を与える事ができるようになる。
 その後、神具を使った青色神官に祝福を与えられ*245、指輪を使って祝福を返す。この時にやり取りされる祝福の魔力は普通の挨拶程度。
 基本的に季節ごとに各家庭に神官を招いて行うが、冬生まれの子や遠隔地で神官を呼べなかった家庭の分は始まりの宴の際のお披露目と同時に城で行われる。
 貴族のメダルは城や王宮で管理されるが、アダルジーザ出身の傍系王族のメダルは中央神殿で管理されている*246。 

10歳の節目

 7歳の次の節目年齢は10歳となる。
 平民の10歳は、見習いとしての三年間の契約が切れる年で、別の工房と契約するのか、契約を更新するのか、はたまた、才能を見出されてダプラ契約を行うのかを決める、ある意味区切りの年となる*247
 貴族の10歳は、貴族院に入学する年である。始まりの宴の際に領主からマントとブローチを手渡される。
 貴族院は冬限定の教育機関である為、春から冬までを同じ年と見なし、春になった段階で年が切り替わる。
 なお、貴族院の学年設定における、春の開始時期の基準は不明である。

成人

 ユルゲンシュミットにおける成人年齢は階級共通で15歳である。
 成人式が行われ、子供達は生まれ季節の貴色を基調とした晴れ着を身につける。
 平民の場合、エーレンフェスト街の成人式は神殿で季節毎に年4回、直轄地の農村では秋の収穫祭で一括して行われる(その為、農村の成人は秋の貴色の晴れ着を着る)。
 貴族社会では、貴族院の卒業式の日の午前中に行われる。入場にはエスコートが必須とされ、エスコートの相手は婚約者もしくは一目で対象外と分かる親族が務める*248
 なお、貴族の二次性徴には魔力の感知が含まれるため、妊娠は二次性徴後に可能となる。*249
 一般的に成人より前には年頃となり、同程度の魔力量の相手の魔力が感じられるようになる。属性は感じられないので色合わせで確認する事になる。

結婚

 平民の女性と貴族は二十歳まで、平民の男性は二十歳前半が適齢期となる*250
 平民の男性のみ遅いのは、家族を養っていける頃合いを加味するとその頃が妥当という判断による*251
 平民も貴族も、親が結婚相手を選ぶ事は普通であり、貴族社会ではしばしば政略結婚が行われる。
 貴族男性は3人まで妻を迎える事ができ、一夫多妻制である。

 平民は両親の合意を得れば婚約成立、貴族は両親の合意を得て色合わせ*252を行い、求婚の魔石の交換をすると婚約が成立する。
 婚約披露の場として求婚の魔石の交換をする婚約式を行う場合もある。
 その後、夏にある星結びの儀式(結婚式)を受けると正式に結婚成立となる。
 星結びの儀式は各階級別に一年に一度のみ執り行われる。
 下町の平民は夏に神殿で、農民は秋に収穫祭で、貴族は夏に城で、領主候補生や王族は春に領主会議の場で行う。

 平民(特に貧民)と貴族では、結婚相手に求める基準が異なる。
 貧民街における良い嫁とは、まず、健康で丈夫であること第一条件で、次いで気立てが良くて働き者であることが続く。美人の条件に裁縫の腕ややりくり上手などが加わる*253
 一方、貴族は魔力的な釣り合いが取れないと子供ができない為*254、魔力の釣り合いが第一で、次いで身分や派閥関係の調整が挙げられる。
 相手に合わせて魔力濃度を薄める事で釣り合わせれば子供はできるが、濃度調節は身体に負担をかける上、薄めた魔力で生まれる子は家の魔力基準に満たず、神殿行きか下働きになる可能性が高い。

 子供の魔力量は妊娠中の母親が注ぐ魔力量に左右されるので*255妊婦はなるべく多く魔力を与えられるように、他への魔力の使用を控える。かといって、期待をかけすぎて初期に大量に注ぎすぎると流産しやすく、母体にも良くないため*256、適切に行う必要がある。
 この為、一般の貴族女性は妊娠、出産、子育て期間は丸々職から離れることになり*257、女性領主もに魔力を注げなくなる。この制約から、女性が領主となる場合は、必ず夫も領主候補生でなくてはならない*258

 子供は母親とほぼ同じ魔力だが、夫婦関係が良好な場合は、互いに染まり合い、夫婦の魔力が近い状態になる*259
 子供を父親の魔力に近付けるには、妊娠期間中もなるべく頻繁に夫から妻へ魔力を流すようにした方が良い。この辺りの事情もあって、妻が妊娠中に他の妻を娶らない方が良いとされている*260
 一般的に1ヶ月程度で染め合った魔力は元に戻るため、離れると互いの影響が薄れることになる*261
 夫の影響が薄くなった母親は本来の自分の色に戻り、子供の魔力は生まれた時が基準になるので、成長すれば親子でも差が出てくる。

 子供の魔力に大きな影響を与えるのが母親である為、貴族の結婚の血統禁忌は、同じ母親につながるか否かで異なる。
 同母の場合、兄妹(第二親等)での結婚は許されないが、異母の場合は許される。なお養女は異母妹と同じ扱いになる。
 血筋を遡った際に、同一の女性に至る場合、従兄妹(第四親等)から結婚を許可される。*262
 同母の年の離れた妹を養女にした場合の息子と養女の結婚可否や、父娘間の可否、洗礼式で戸籍変更した場合の血筋上のみ兄妹間の結婚可否等は不明。

 通常の貴族で、他領からの輿入れがある場合、それぞれの領主の許可を得た後、親族だけで領地の境界にある門へと迎えに行き、お互いに挨拶をして、花嫁や花婿を連れて帰ってくる。この時点ではまだ儀式を終えていない婚約者の状態で、正式な婚姻は夏の星結びの儀式を待つことになる。*263
 王族や領主候補生の婚姻は、領主だけでなく、王の許可が必要になるため、領主会議の時に中央神殿から神殿長がやってきて、星結びの儀式を行う。貴族院の祭壇のある礼拝室で星結びの儀式を執り行い、その後、領地ではお披露目のみが行われる。*264
 いずれにせよ、他領に輿入れする場合は、洗礼式の際に登録したメダルを持参する*265

離婚

 所定の手続きを踏むことで、離婚することができる。
 ただし、星結びの儀式で最高神の祝福を得たのにも関わらず離婚した場合、それから先は最高神の祝福を得にくくなり、普通にお祈りしても半分くらいしか祝福を得られなくなる。*266

葬式

 近しいものが死んだ場合は、葬式を執り行う。
 貴族は時を止める魔術具を持つため、死亡時期と葬式の時期の間に乖離が存在することが多い。
 領主が死亡した場合は、領主会議で次期領主が承認された後、周辺の領地を招いて葬式を執り行う。

 貴族の葬式は青色神官を呼び、遺体から命の神の神具を使って魔石を取り出し継承を行う。
 魔石を取り出すと遺体が消える為、遺体の埋葬はしない。
 魔石も埋葬せずに各家庭で保管される。魔石は代々受け継ぐが、保管し続けるか使用するかは継承者次第である*267

 一方平民は、死後すぐに葬儀を執り行う。
 家族とその近所の住民は、黒い布を腕に巻くことで、葬儀に関係していることを示す。
 死者の国の扉が開くのは、闇の神と光の女神が出会う夜明けであり、無事に朝日が昇る時、夫婦神の導きで死者の国へと迎え入れられると考えられている。
 その為、井戸の広場に黒の布を腕に巻いて結んだ近所の人達が集まり、故人が無事に死者の国に迎え入れられるまで、故人の思い出を語りながら夜を明かす。
 葬式が終わるまで、肉の類は口にしてはならず、2の鐘が鳴り響く頃に婦人方が配るパンとお茶で朝食とする。
 朝食後に、近所の皆で板を担いで、神殿へと向かい、死亡したという届出をして、埋葬に必要なメダルを受け取る。
 洗礼時に登録したメダルが埋葬の許可証となる。金をかけて墓石や墓碑を準備できない者は墓石代わりに使う。
 神殿でメダルを受け取ったら、街の外にある墓地へと向かい、木箱を埋め、板を土に差し込む。
 板にメダルを押し付けると、メダルがピタリとくっついて離れなくなる為、この板を墓標とする。
 街の外にある墓地への埋葬が済めば、葬式は終了になる。
 死んだのが一家の主であれば、遺産相続についての話し合いやこれから先の一家を支える跡継ぎの決意表明のようなものがある*268

 神殿が近隣にないことから、エーレンフェスト以外の平民の登録証(メダル)の受け渡しは直ぐにできない。
 その為、死者を神殿に運ぶ代わりに、葬式時に死者の血を木札に取っておき、秋の収穫祭時に文官(徴税官)に報告して木札(血)を渡す*269
 文官は徴税の品物と一緒に、木札(血)を発送専用の魔法陣*270で、登録証が保管されている城に送る。
 死者の登録証は、血にこもった魔力*271を目印とした魔術で取り出され、木札に貼り付けられた状態で送り返される*272
 従って、遺族が受け取った登録証付きの木札を墓標につけるのは、送り返された木札を受け取った後となり、葬式から相当日数が経過する。*273

 青色神官は魔力を持つので、遺体の性質的には貴族に近いが、墓参り対象となることから、儀式で魔石を取り出すことなく墓に埋葬されると推測される*274

 反逆者は葬式がなされず墓標も存在しない。
 領主と領主候補生のみ使用できる闇の神の魔術があり、洗礼式のメダルを用いて処刑を行う*275
 処刑されたものは灰すら残らない。

 魔力を持つものは、死んだら魔力を溜める器官へと魔力が流れ込んで固まり、魔石の元になる*276
 死後どのような形態になるのかは、肉体の部位が身体から切り離される際に、魔石になる部位がどういう状態だったかでかわる。
 死ぬ前かつ魔石を傷つけられる前に剥ぎとられたものは生前の状態で、死後や魔石を傷つけられた後は、魔石以外の部位はどろりと溶けてなくなる*277
 政変の後にランツェナーヴェに魔石が送られたり*278、洗礼式前のアダルジーザの子がアダルジーザの実(魔石)としてランツェナーヴェに送られていたり*279、魔石狙いで襲撃されたり*280、一瞬で魔石になる毒が存在したり*281、死後に魔石化が始まったり*282していることから、魔石化する速度は遅いものの、貴族も死後魔石になる。
 戦闘の死ぬ、即死毒で死ぬなどの特殊な例を除くと、死んですぐさま魔石になるということはない。魔力が器官に集まっていき、血液凝固のように固まって魔石が形成される*283

 今際の台詞が話題にあがることはあるが、故人の財産の処分等、遺された生者の行為に効力を持つ「遺言」の存在は明示されていない*284
 その一方で、魔力を持つ者が、自身の魔力を振り絞って助けを求めた場合、助けを求めた相手に声と映像が飛ぶ現象が生じることと、その性質上、該当現象が、戦死や処刑などの際に起こりやすいことから、貴族は、この現象を、死の間際の「遺言のようなもの」として扱っている*285


芸術

文芸

 文芸(言語芸術) は、親から子や吟遊詩人から大衆への口承が中心だったが、エーレンフェストの印刷本の台頭により、記載文学が普及しつつある。

 口承文学は広く普及している。*286
 平民や貴族を問わず、親が子に物語を語ったり*287吟遊詩人が騎士物語を語ったり*288している。

 記録媒体が、木板か羊皮紙と、没食子インクであり、羊皮紙とインクが非常に高額であること*289、更に印刷がなく手書きで作成するしかなかった*290ことから、本の絶対数が少ない*291
 蔵書場所も、神殿の図書室*292、上級貴族の書斎*293、城の図書室*294貴族院の図書館*295等に限定される。
 貴族院の図書館の蔵書量でも、貧乏貴族救済目的で成績の良い者や字が綺麗な者の参考書を毎年購入したり*296、成績優秀者についてまとめた資料を毎年保管したり*297しているにもかかわらず、保存用の書庫に収めた古い資料まで含めて、3~4万程度にとどまっている*298

 これらの状況に加えて、エーレンフェストの本が広く認識されるまでは、本は一点ものであり芸術品であると考えられていた。
 その為、美しい字を書く者に本文を書かせ、芸術家や絵の工房に色鮮やかな挿絵を頼み、皮の職人に宝石や金をあしらえた皮張りの表紙をつけさせて、初めて本と認められた*299
 結果として、中級貴族ですら手に出しにくいほど高額になり*300、重くて持ち運びどころか紙を捲るのにも労力がいる*301物となっていた。

 価格面で手が出しにくいことに加えて、聖典や古い書物は、日常で使用されている新しい言葉とは異なる、古い言葉で記載されている為*302、古い言葉に親しんでいる少数の者*303以外には、読書行為自体が負荷となっていた*304

 一方で、エーレンフェストの印刷本は、植物紙に(植物油と煤等からなる)印刷インキで印刷され、和綴じで製本され、皮の表紙はついていないことから、価格も重さも捲りやすさも大きく改善されている。
 加えて、新しい言葉で記載されていることから*305、古い言葉の知識のない者でも容易に読むことができる。
 これらの事情から、エーレンフェストの印刷本の台頭により、記載文学が一気に普及しつつある。

 なお、印刷技術自体は、写本で収入を得ている下級貴族や青色の生活を圧迫するのではないかという危惧を抱かれていた*306が、絵画の印刷により、その価値が貴族にも受け入れられた*307

美術

 美術(造形芸術・視覚芸術)として、彫刻と絵画が存在する。

 彫刻物は、神殿にある神々や神々以外*308の石像、礼拝室や図書室等の壁や柱や棚等の彫刻およびレリーフ等で見受けられる*309
 彫刻の内、像の制作は平民の芸術関係の工房が担っている*310
 建物は王や領主の創造魔術で作られていることや、彫刻物の一部が魔法陣と連動している*311ことから、貴族が魔術で制作したものも存在すると思われる。

 神殿の宗教画*312、城等の肖像画*313、本の表紙や挿絵*314、資料の絵*315など、主に貴族社会において絵が見受けられる。
 絵画は写実的に描かれており*316、デフォルメは認められていない*317
 音楽ほどではないものの、貴族は嗜みとして画力も求められており、自称不得意でもそれほど下手ではなく*318、得意と言うと絵師になれるレベルとなる*319

 絵具の材料である素材(鉱物・)や、絵を描く布や紙それぞれが魔力を持ち、互いの属性の影響を受ける*320為、同じ鉱物でも異なる油に混ぜると様々な色に変化したり、絵具同士を混ぜると黒になったり、絵具を紙に塗ると時間と共に変色したりする*321
 この為、絵具の製法は完全に工房独自の物で秘匿されて、同じ工房に注文しなければ、同じ色を取り寄せることができない。
 加えて、絵具は下町には売りに出されておらず、貴族向けには注文を受けた工房が作って直接納めに行く形式をとっている。
 なお、塗った後の色の変化の抑制は、予め色を付ける対象に定着剤を塗って、定着剤が乾いた後に色をつけることで回避している。*322

 ローゼマインの出資で印刷用の色インク製造技術が確立した結果、同じインク工房から取り寄せた色インクで多色刷りができるようになった*323
 更に、ハイディの研究により、上から塗ってインクを変色させることなく保護する薬剤の開発された*324

音楽

 伴奏を伴う声楽が中心であり、伴奏用の楽器として、弦楽器(フェシュピール*325)、管楽器(横笛*326、笛*327)、打楽器(太鼓*328)が存在する。

 農村で暮らす平民とって音楽は歓喜の表現であり、収穫祭にて、手拍子、足拍子、口笛や楽器と共に、大きな声で歌い踊る*329
 貴族にとって音楽は嗜みであり*330、奏者の技量と場との調和が必要となる。

 貴族のお茶会では、楽師が複数呼ばれて、代わる代わる演奏する*331
 曲目は、最高神と五柱の大神に捧げる歌や芸術の女神に捧げる曲、戦いの時に鼓舞する軍歌のような曲が多く、英知の女神に捧げられる曲は少ない*332
 ローゼマインがクラシックアニソン等の曲をもたらした結果、曲の種類が一気に増えた。
 エーレンフェストで印刷がはじまるまでは、家庭で音楽の教師から学ぶか、貴族院の講義で学ぶ*333か、お茶会で他の楽師が披露した曲を耳で覚えた後に楽譜をおこす*334かすることで、曲が広まっていた。
 エーレンフェストで印刷製の楽譜の販売を開始した*335ことから、楽譜をもとにした曲の普及も進んでいる。

 洗礼式のお披露目*336、貴族院の実技の講義*337貴族院の卒業式の奉納用の音楽や歌*338と、自身の腕前を披露する公式の場が多いことから、洗礼式を迎える前から練習を重ねる。
 音楽の演習は、フェシュピールで、音階や歌、曲を覚えておくことを基本とし、その上で、自分に合った楽器を探す*339
 その一方で、教育費の結果生じる、楽器や教師の質の差で、演奏の腕前に差が生じることから、お披露目は下位階級から行う*340し、貴族院の練習も貴族階級で分かれる*341

 貴族が専属楽師になる場合は、側仕えを兼任する。
 平民でも、音楽の才能が高い場合は、専属楽師として身を立てる場合もある。
 魔力量の問題で貴族になれずに平民となった、貴族一族の者がなる場合がほとんどだが、神殿の灰色神官や灰色巫女が楽師となる場合もある。
 いずれにせよ、音楽的な才能と貴族社会で浮かない立ち居振る舞いが必要とされる。*342

舞台芸術

 舞台芸術として、舞や演劇が存在する。

 貴族は、貴族院の卒業式で歌舞音曲の奉納を行う*343
 その中で、領主候補生は奉納舞を、騎士の内選抜されたものは剣舞を披露する為、貴族院の実技の講義の中に、奉納舞の練習や剣舞の練習が組み込まれている。*344

 お茶会や狩猟大会以外の、娯楽的な催しの有無や種類は領地によって変わる。
 クラッセンブルクでは、神殿の青色神官や青色巫女が演じる神話をもとにした演劇が楽しまれている。*345


交易

 中央と領地、領地間、ユルゲンシュミットと他国間で交易が存在する。

 中央と領地、領地間の交易は、貴族院の領地対抗戦で交易対象物を示し、領主会議の場で具体的な取引量と取引内容を決める。
 その取り決めに従い、平民の商人達が、領地間を移動して商品を入手・輸送する。

 ユルゲンシュミットと他国間は、領主が境界門を開き、王が国境門を開けることで可能となる。
 他国では魔石があまり存在しない珍しい物らしく、ユルゲンシュミットと交易する国々が何よりも欲しがった。
 その為、平民でも狩れるような弱い魔獣の小さい魔石でも高価で取引できた。*346
 実際には王であることより、グルトリスハイトを取得しているかどうかが重要で、グルトリスハイトを取得していれば国境門も国境門内にある転移陣も起動が可能となる*347

 交易実績のある外国として、ボースガイツ、ランツェナーヴェが存在する。
 先代ツェントの治世時は、それ以外の国とも交易していたが、ツェント・トラオクヴァールの治世時はランツェナーヴェに限定されている*348

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  • 結婚:農民は祈念式で→農民は収穫祭で(197話) (2016-11-04 17:06:53)
    • 一括修正しました。
  • 結婚のところ、同母では結婚出来なくて、異母なら兄弟でも結婚できる() - 2016-09-11 18:56:23
    • ミスった。(440話 来訪者と対策) - 2016-09-11 18:57:06
    • …ところで、異母ならokって、父と娘だとどうなるんだろう? - 2016-09-11 19:00:12
    • あと洗礼式で別の親が付いた時に、元親の兄弟との結婚も気になる。 - 2016-09-11 19:02:08
    • 追加しました。 - 2016-09-11 20:10:40
  • 平民でゆで汁を飲むと子供が生まれないとか良い子に恵まれないってのは魔力でも増えるのかな? 夫婦間の魔力差の問題で子供ができなかったり子供が身食いになったりするとか - 2017-08-02 03:35:30
    • 2016年 11月11日活動報告で、「Qスープの煮汁を一旦捨てる習慣は、やはり魔力絡みの由来があったのでしょうか? Aはい、そうです。」とあるから、魔力が絡んでることは間違いないかと。生でも食べてるし、他の調理は特にケアしてないしなので、誤差レベルな気がしないでもないのですが、魔力が水溶性で、かつ、水溶状態の方が身体に取り込みやすいのなら、多少の有意差はあるのかもしれません。 - 2017-08-02 07:04:47
      • ローゼマインのユレーヴェ状態かな? - 2017-08-03 23:06:08
      • 貴族にとっては、煮汁を捨て合い (2018-07-16 17:35:40)
      • 魔力が体内で蓄積する可能性を考えると、平民は煮汁捨て料理がいいけど、貴族は煮汁捨てない料理の方がいいってことかな? (2018-07-17 00:21:55)
        • アウレーリアが妊娠時に拒絶反応出てたみたいだし、ジルもフロレンツィアが妊娠中に「巨大な魔術具に入れられない」とか言ってたから、妊婦だと他の魔力に触れるのはお腹の子に問題があるって事だろう。普通なら左程影響はないんじゃね? (2018-07-17 01:51:24)
          • 母親の魔力を子に注ぐ行為をしている関係上、妊婦は他の魔力に触れない方が云々はあると思うけど、アウレーリアの拒絶反応はごく一般的なつわりだと思う…… (2018-07-17 06:35:59)
            • 426話の最後の描写だけが根拠だから。でもアウレーリアはつわりがヒドイ中でも煮汁捨てスープだけは喜んで食べた訳で、作者の言と併せて考えれば、魔力的な事なんだろうと想像は出来る。 (2018-07-17 13:37:42)
              • アーレンスバッハ伝統ムニエル料理(フィッケン)とアーレンスバッハ伝統スープの2種の魚料理を口にした結果、バターたっぷりのムニエル料理は駄目だったけど、薄味スープは美味しくいただいたという話(426話)であって、マインスープ(or マイン料理)はNGで伝統スープだけを食べることができたという話ではない。 バターたっぷり料理と薄味スープの二択なら、重度のつわり妊婦は大抵、後者のみ受け付ける。 ユルゲン魔法社会なので、魔法絡みの可能性はなくもないけれど、この逸話だけで魔力的な事だと言い切るには状況描写が弱いと思う。  まあ、だからこそ、最後のロゼマコメントのみを根拠にしたということなのだろうけど。 (2018-07-17 23:15:15)
  • 妊娠期間中は頻繁に魔力を流したほうが良くて、魔力の流し方が性教育関係ということは... - 2018-02-16 11:06:00
  • そう言えば、衣装の詳細を扱った専門ページは無いんだね、文化研究とかだと結構重要な項目なのに。 (2018-07-15 20:45:23)

*1 第54話、第140話、第244話、第282話

*2 第6話、第140話

*3 第520話

*4 第54話

*5 書籍第三部IV プロローグ

*6 第237話

*7 第15話、第20話、第175話、第212話

*8 第181話、第183話、第196話、第494話

*9 第212話

*10 第85話

*11 第63話、第85話

*12 第85話

*13 第85話

*14 第63話、第63話、第85話

*15 第28話、第85話

*16 SS44話

*17 SS44話、書籍版第四部III特典SS

*18 第85話、2014年07月03日の割烹返し

*19 2014年07月03日の割烹返し

*20 第141話 ルムトプフと靴

*21 第141話 ルムトプフと靴、第237話 新しい衣装、第279話 浦島太郎なわたし、第584話 じじさまとの対面

*22 第141話 ルムトプフと靴

*23 第141話 ルムトプフと靴

*24 第141話 ルムトプフと靴、第142話 金属活字の完成、第585話 メスティオノーラの書

*25 第585話 メスティオノーラの書、第657話 アドルフィーネの相談と儀式の準備

*26 第141話 ルムトプフと靴

*27 第85話

*28 第175話

*29 第183話、第240話、第241話、SS9話

*30 第183話、第240話、第241話

*31 第347話、第349話

*32 第274話、SS9話、第449話

*33 第282話

*34 第282話

*35 第282話、第283話、第284話

*36 第237話

*37 第79話

*38 第79話

*39 第90話

*40 第125話

*41 第66話

*42 本好きの下剋上 設定等まとめ Twitterまとめ その2

*43 第252話

*44 第252話

*45 第23話、第50話

*46 書籍第5巻書下ろし 神殿の料理人見習い

*47 第23話

*48 第50話

*49 第436話

*50 第74話

*51 第287話

*52 第29話

*53 第73話、第83話、第105話、第300話、第304話他多数

*54 第29話

*55 第39話

*56 第154話

*57 第13話

*58 第83話

*59 第77話

*60 第5話、第363話

*61 第23話

*62 第74話、本好きの下剋上 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*63 第17話、第125話

*64 第23話

*65 第74話、第76話

*66 第110話

*67 第110話

*68 第287話

*69 SS32話

*70 第88話、第138話他

*71 2014年07月03日の割烹返し

*72 書籍8巻書下ろし

*73 第109話、第110話

*74 第144話

*75 第87話、第205話、第212話

*76 第146話

*77 第77話、第89話

*78 第110話

*79 第109話

*80 第133話

*81 第322話

*82 第369話

*83 第626話

*84 第4話、第65話、第174話、第230話、第350話

*85 第350話

*86 書籍第四巻書下ろし「側仕えの自覚」、第360話、第368話

*87 第4話、第28話

*88 第28話、第58話

*89 第58話

*90 第174話

*91 第182話

*92 第530話

*93 第451話、第532話

*94 第11話、SS26話

*95 第299話

*96 第373話、第569話

*97 第201話

*98 第201話

*99 第618話

*100 第345話

*101 第345話

*102 第175話

*103 第3話、第142話、第126話、第344話、第345話、第350話

*104 第91話

*105 第51話

*106 第51話、第91話、第175話

*107 第299話

*108 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*109 SS2話、書籍第二部I書き下ろし

*110 第24話他

*111 「曜日」という呼称の使用例は第228話のみの上、書籍版ではどの曜日→土の日に修正されていることから、「曜日」という言葉自体は存在しない可能性あり。曜日に相当するものは存在し、内訳詳細は第48話で説明されている

*112 第17話他

*113 第5話他

*114 第9話、第48話他

*115 第379話

*116 第361話、第398話、第411話、第519話、SS第8話

*117 第485話、SS第28話

*118 SS第28話

*119 第4話

*120 第16話

*121 2015年 03月04日 活動報告

*122 第38話 ギルド長と髪飾り

*123 第38話 ギルド長と髪飾り

*124 第8話、第161話、第597話

*125 第73話

*126 第59話

*127 第82話他

*128 第174話他

*129 第281話、第374話

*130 第88話、第138話他

*131 第66話

*132 第8話、第170話

*133 第48話

*134 第63話

*135 第16話

*136 第92話、第261話

*137 SS10話

*138 第20話、第261話

*139 第20話

*140 第24話

*141 第221話、SS10話

*142 ニコラウスの場合

*143 ベルティルデの場合

*144 子供部屋での子供達の教育レベルや、ローデリヒやフィリーネ状況

*145 活動報告掲載SS「トゥーリ視点 困った妹」

*146 第220話、第221話、第289話

*147 第481話

*148 第76話

*149 第76話、第239話

*150 第76話

*151 第6話、第60話、第136話

*152 第136話 三者会談

*153 書籍第一部I書き下ろしSS「マインのいない日常」

*154 第76話 閑話 私と旦那様

*155 第159話、第160話でおもちゃの説明が通じている

*156 第6話 閑話 変になった妹

*157 第188話、第328話他

*158 第328話 社交週間の始まり

*159 第53話 冬の始まり

*160 第483話、第509話、第516話、SS24話、SS26話等で、ぬいぐるみで話が通じている

*161 第136話 三者会談

*162 第136話 三者会談、第229話 祈念式に向かって

*163 第461話 プロローグ

*164 SS32話

*165 第539話

*166 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*167 第212話 ハッセの収穫祭、第213話 収穫祭

*168 第60話 既得権益、第97話 星祭りの準備

*169 第213話 収穫祭

*170 第97話 星祭りの準備

*171 第264話 ヴィルフリートの行い

*172 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*173 第624話

*174 第574話

*175 第626話

*176 第110話、書籍第二部II書き下ろし「神殿の料理人見習い」

*177 第90話他

*178 第98話他

*179 第97話 星祭りの準備、第182話 領主の城、第183話 星結びの儀式 貴族編

*180 第246話 神官長の還俗と衣装のお披露目

*181 第313話 エグランティーヌとのお茶会

*182 第247話 会食と販売会、第388話 音楽のお茶会と講義終了、第440話 来訪者と対策、第441話 歓迎の宴、第581話 初週の講義 前編

*183 第581話 初週の講義 前編

*184 第388話 音楽のお茶会と講義終了

*185 第455話 閑話 忙しい冬の始まり

*186 本好きの下剋上 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*187 本好きの下剋上 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*188 第274話 閑話 二つの結婚話、書籍版第三部IV ダームエルの申し出

*189 第356話 留守番中の生活 前編

*190 第345話 シュバルツ達の衣装

*191 第349話 消えるインクと城への帰還

*192 第454話 別離

*193 第356話 留守番中の生活 前編

*194 ハンネローレの貴族院五年生 第12話、SS第31話、本編第419話

*195 第508話 ダンケルフェルガーとの社交 後編

*196 第200話

*197 第200話

*198 第204話

*199 第204話

*200 第38話、第73話

*201 第93話

*202 書籍版第四部III特典SS

*203 第393話

*204 第626話

*205 第118話、第350話

*206 第275話。ふぁんぶっくで下町にもいるにはいるとコメントされた

*207 第173話

*208 第269話

*209 第624話

*210 第170話

*211 第421話、第624話

*212 第174話、名前の初出は第197話

*213 第420話

*214 第494話

*215 第420話、第616話

*216 第616話

*217 本好きの下剋上 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*218 第76話、第239話

*219 第76話、第239話

*220 第163話、第255話、第448話

*221 第30話、第45話、第61話、第70話、第134話

*222 第256話

*223 第261話、第266話、第337話

*224 第61話、第66話他

*225 第152話、第196話、第88話

*226 第146話、第152話

*227 第402話

*228 第78話、第92話、第119話、第354話、第404話、第468話、第483話、第485話、第493話、第585話他

*229 第226話、第466話、第534話

*230 第534話

*231 第94話、第95話、第360話

*232 第95話、第198話、第248話、第257話他

*233 第196話

*234 第468話、第493話

*235 第354話、第494話、第487話、第556話他

*236 第153話

*237 第576話

*238 第166話

*239 第272話

*240 第564話、第579話

*241 第66話、第231話

*242 第231話

*243 第176話、第212話、第425話、第578話、第581話

*244 第220話

*245 SS42話

*246 第640話 アルステーデの話

*247 第244話

*248 第313話

*249 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*250 第535話

*251 第535話

*252 SS22話

*253 第105話

*254 第105話、第238話

*255 第466話

*256 第403話

*257 第535話

*258 第253話

*259 第581話、第585話

*260 第581話

*261 第581話、第585話

*262 第440話

*263 第366話

*264 第366話

*265 第536話

*266 第657話 アドルフィーネの相談と儀式の準備

*267 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*268 第168話

*269 第232話 処分

*270 第197話 収穫祭の打ち合わせ、第213話 収穫祭

*271 第346話 魔術具のインク

*272 第213話。徴税官が、発送専用の魔法陣と受け取り専用の魔法陣の両方を持参しており、その場で、魔方陣の描かれた布を、発送専用から受け取り専用に交換して待機し、多少の時差で城から戻されたものを引き渡す……というのが一番効率が良いが、効率より儀礼的な手順を重視する為仕事の進め方が非常に遅い、城付貴族の文官がそれをしているかどうかは不明。従って、最速で収穫祭翌日、最遅で翌年の収穫祭時の返却となる

*273 第232話 処分

*274 第245話 領主夫妻の帰還、第252話 ゲオルギーネの来訪、第253話 閑話 お茶会

*275 第232話、第523話

*276 第174話

*277 第226話、書籍第1巻書下ろし

*278 第569話

*279 第595話

*280 第602話

*281 第607話、第616話

*282 第617話

*283 設定等まとめ Twitterこぼれ話

*284 本編・SS・ハンネ・設定集を通じて「遺言」という単語の登場は、「第524話 領主一族の会議 後編」における、ローゼマインの脳内考察のみ。「遺言のようなもの」は後述

*285 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン/助命権限を持つ者や助命能力を持つ者に対するヘルプコールなので、実際には遺言ではない

*286 第19話、第221話、第228話、第258話、第372話、第386話、SS8話、SS12話、書籍版第一部II 洗濯中の井戸端会議

*287 第19話、第221話、第386話

*288 書籍版第一部II 洗濯中の井戸端会議、SS8話

*289 第8話、第38話、第43話、第241話

*290 第5話、第121話

*291 第5話、第119話

*292 第67話、第80話

*293 第289話、第565話

*294 第207話

*295 第292話

*296 第293話

*297 第303話

*298 第301話

*299 第121話、第130話、第479話、SS第8話

*300 第227話、第479話

*301 SS8話、第479話

*302 SS8話、SS28話、第303話、第485話、書籍版第二部III「神殿の昼食時間」

*303 SS28話

*304 SS8話

*305 SS8話

*306 第152話、書籍版第三部I特典SS お姉様とのお茶会

*307 書籍版第三部I特典SS お姉様とのお茶会

*308 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*309 第15話、第16話、第381話、第454話、第583話、第602話

*310 第186話

*311 第381話、第583話、第602話

*312 第96話

*313 書籍版第四部III書き下ろし

*314 第121話

*315 第303話

*316 第96話、第496話

*317 第96話

*318 第303話

*319 第496話

*320 第346話、第348話

*321 第156話、第157話

*322 第157話

*323 第157話、第339話

*324 第348話

*325 第105話

*326 第147話

*327 第297話

*328 第297話

*329 第213話

*330 第104話、第206話

*331 第110話

*332 第304話

*333 第380話

*334 第305話

*335 第247話

*336 第206話、第219話、第220話

*337 SS10話、第289話他

*338 第334話、第517話

*339 第206話

*340 第219話、第220話

*341 第289話

*342 本好きの下剋上 設定等まとめ ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*343 第334話

*344 第281話、第297話、第334話他

*345 ふぁんぶっく2 はみ出たQ&Aコピーシテペッタン

*346 第539話

*347 第600話

*348 第510話