ビール酵母について
ビールを醸造する際に用いられる酵母で、
上面発酵のものと
下面発酵のものがあり、それぞれ発酵温度が違うので注意が必要です。
手作りビール用の
ドライイースト(乾燥酵母)や
リキッドイースト(液体酵母)が市販されていますので、使う際は説明書を良く読んで温度に気を付けて下さい。
日本で入手しやすいドライイーストは『FERMENTIS』というブランドのものです(以前は『DCL』と呼ばれていました)。
FERMENTISのドライイーストは、通常エール酵母2種類,ラガー酵母2種類,ヴァイツェン用酵母1種類,ベルギービール用酵母2種類の計7種類があります。
他に、主に海外通販で入手可能なリキッドイーストもあります。
ドライイーストに較べて入手性や扱いに難がありますが、数十種類のイーストがラインナップされているのが長所です。
『Wyeast』『White Labs』というブランドのものが有名です。
Wyeastのリキッドイーストは二重パッケージにされていて、そのパッケージ内で培養して使用します。
White Labsのリキッドイーストはプラスチックアンプル巻に入っていて、フラスコ等を使用して培養してから使用します。
薬局などで販売されている「ビール酵母」の錠剤は、既に酵母が死んでいる為に使用することができません。
ビール酵母の種類
- エール酵母
- 上面発酵。エールを醸す際に使う。醗酵温度は20℃前後。
- これで醸されたビールは、フルーツのような香り高いビールになる。
- ラガー酵母
- 下面発酵。ラガーを醸す際に使う。醗酵温度は10℃前後。
- 広く使われている酵母とは種類が異なり、学名Saccharomyces carlsbergensis(サッカロミセス・カールスベルゲンシス)という。
- エール酵母と同程度の温度で醸すと、スチームビール,ハイブリッドビア,カリフォルニアコモン等を呼ばれるビールになる。
- スチームビールの名称は登録商標のため、商品に使うことはできない。
- ヴァイツェン酵母
- 正確には、エール酵母の一種。独特の香りと酸味が特徴。
- ヴァイツェンという小麦を原料に使ったドイツ風のビールを醸すときに使う専用の酵母。
- ランビック
- ベルギーで作られるビールの一種。
- 酵母を入れることなく、空気中の酵母により発酵させる。
- どちらかと言うと、天然酵母の一種。
- しかし、よく似た菌配合のリキッドイーストが海外で発売されており、通信販売などで入手できる。
無濾過生ビールからの酵母の取り出し
無濾過の生ビールから、酵母を取り出すことが可能です。
大手国産チルドビール、地ビール、外国産ビールなどをチェックしてみましょう。
培養の項目を参照してください。
最終更新:2010年10月08日 21:31