西洋の酒と違い、糖化とアルコール発酵が同時に行われます。
これは
平行複発酵といい、東洋特有のものです。
醸造酒の中では比較的高いアルコール度が特徴です。
醸造においてはきわめて繊細な酒であり、素人が自家醸造するにはかなりハードルの高い酒と言えます。
近い物に
どぶろくがあり、こちらは日本における自家醸造酒の代表です。
日本酒は、製法の品質表示基準によって大きく次の3種類に分類されます。
吟醸酒
精米歩合60%以下の白米と米麹及び水、またはこれらと醸造アルコールを原料として吟味して造った酒で、固有の香味及び色沢が良好なものです。
吟醸香と呼ばれる特有のフルーツに似た香りがするのも特徴です。
純米酒
白米、米麹及び水を原料として造った酒で、香味及び色沢が良好なもの。文字どおり米だけで造られた酒です。
本醸造酒
精米歩合70%以下の白米、米麹、醸造アルコール及び水を原料として造った酒で、香味及び色沢が良好なもの。
また上記以外にも製造上の特徴から様々な日本酒があります。
生酒
出荷までに2回(貯蔵時・ビン詰め時)の火入れ殺菌を行う通常の清酒に対し、2回とも火入れを行わない酒のことを言います。搾りたての新鮮な味と香りが特徴です。
生貯蔵酒
搾り立ての日本酒をそのまま低温で貯蔵し、出荷直前に一度だけ加熱(火入れ)したもの。生の風味がそのまま残っていて、いつでもフレッシュでおいしいお酒です。
生詰酒
一度加熱してから貯蔵し熟成させた酒を、ビン詰め時には加熱せずそのまま出荷する日本酒。冷やおろしとも言います。
生一本
米、米麹、水を原料とし、一カ所の製造所だけで造られた純米酒。「混じり気のない酒」という意味。
原酒
一般の市販酒は搾った日本酒に水を加えてアルコール分を調整しますが、原酒は水を加えていないためアルコール分は高く(18 ~20 度)、風味は濃醇です。
その他
タンクで煮て酵素剤で糖化してしまう「液化仕込み」
精米の時に出る米の粉を使った「米粉の清酒」
と言った酒も「日本酒」のジャンルでひとくくりにされていますが、本来の清酒の造り方からは逸脱したものです。
最終更新:2008年04月17日 23:24