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シャドームーン〈新宿〉に翔ける」(2021/03/31 (水) 18:48:46) の最新版変更点

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まったりとした時が流れるBAR。これ以上起こしていては本業に差し障るので、いらざるトラブルを避けるために店主を眠りにつかせ、ウェザーとシャドームーンは静寂に満ちた時を過ごしていた。 「マスター」 一時間ほど経った時、不意にシャドームーンが口を開く。 「何だ?セイバー」 「討伐令に乗って令呪を得ようと思う」 「また急な話だな」 「今日遭った者達は全て侮ることなど出来ぬ強敵だが、奴等と俺では根本的に俺が有利な点が有る」 ウェザーは考える。このセイバーはステータスも技量も経験も、それ等を総合的に活用する頭脳も、『一流』という言葉で到底言い表せぬ水準に有るが、今日戦った連中はそのセイバーに匹敵する。つまりこれ等の点は有利な点とは言えない。 そうなると……。 「………宝具か」 「そうだ。俺はあれだけの手傷を負い、魔力を消費したにも関わらず、既に回復しつつある。マスターに負担も掛けずにな」 「確かにな。並のサーヴァントならマスターにはかなりの負担になるだろうな」 「このアドバンテージを活かせない相手が一人いる」 「……あの魔人か」 ウェザーの声に苛立ちが混じる。何も漸く苛立ちが収まったところにまた思い出させなくても良いだろうに。 「そうだ。紅い魔剣士は俺が地に伏してもおかしくは無い強者だが、あのクラスの敵が後三人いても勝てる。連戦にさえならなければな」 剣の反英霊シャドームーンの宝具キングストーン。その最大の効果は無尽蔵の魔力による継戦能力。例え傷ついたとしても、魔力消費を全く気にせず傷を癒し、次の戦闘に万全の状態で臨むことを可能とする宝具。 魔力消費を常に計算に入れて戦わねばならない他の主従と比べて、その齎すアドバンテージは絶大だ。 しかし、それもあの魔人相手には意味を為さない。否、本来ならば完治に絶大な消耗と時間を要する傷を、短時間で治せるだけマシなのだが、それにしてもだ。 「だが、あの魔人が間に入れば別だ。奴に付けられた傷はキングストーンを以ってしても癒えるまで時を要する。その間にあの紅い魔剣士の様な難敵と遭遇しては、勝利する事は難しい」 「それと令呪とがどう関係するんだ?」 「『私』と名乗る男は此方が令呪を用いて強化しても、無傷で斃せるか判らない。だが、『僕』と名乗る男なら令呪を用いて強化すれば無傷で斃せよう」 長期的な戦略を考える上での最大の不確定要素であり、強敵ひしめく聖杯戦争での最大の不安要素でもあるあの魔人を真っ先に排除する。 こうする事で戦局は此方にかなり優位になる。 「つまりアイツ相手に令呪を一つ使うから、予め補充しておこうって腹か?」 「そうだ。黒い魔人を斃しても白いキャスターと紅い魔剣士、更には悪魔共が居る。不測の自体に備えて切り札を多く備えておくべきだ」 シャドームーンは今日が始まってから、今に至るまでに出逢った者達を想起する。 状況に応じて魔力回路を組換え、遠近双方の攻防に対応し、自在に戦場を駆け、堅牢な護りを発揮して受けた攻撃の威力を送り返す、異形の姿に変わる紅い魔剣士。 ステータス的には最初に一蹴したバーサーカーと変わらないが、そんなものが意味を為さない魔技を使い、千分の一ミクロンのチタン鋼の無限長の刃という未だに信じがたい武器を使う黒衣の魔人。 底知れぬ実力を持ち、ゴルゴムの技術力を持ってしてもその実態が掴めない白いキャスター。 そして存在そのものが謎というそのマスター。 どれ一つとっても全力で当たらなければ勝利など覚束ない、掛け値無しの強者達。 更に、何らかの意図を持って〈新宿〉を跳梁している『悪魔』 これらを全て打ち倒さなければならないとすれば、切り札たる令呪は一つでも多い方が良い。 それに───── 「他の連中に切り札が渡らない様に出来るしな」 「その通りだ。敵の強化を許すのは下策というものだ」 頷いたシャドームーンにウェザーはふと湧いた疑問を投げ掛ける。 「しかしどうやって、懸賞首の居る場所を突き止める?」 「手駒を失ったのは痛いな」 こういう事は昔から人手が物を言うと相場が決まっている。 人手により集めた情報を振るいにかけ、捨取選択し、正しい情報を見つけ出す作業があるが、先ずは前提として情報の量である。 この状況下ではそんなものは望めない。 「………そういや遠坂凛は警察に追われていたな」 ウェザーのふとした呟きにシャドームーンは思いついたことがあるようだった。 「警察か…情報を集めるにも兵として扱うにも、これほど向いた組織は無いな……問題は接触する方法だが」 「……確か食屍町(オウガストリート)で聞いたが、今日の二時からデカいライブが有るそうだ。今の〈新宿〉の状況なら警察も結構な警備をしているんじゃ無いか?」 「先ずは其処の指揮官と警官共を抑えて、次に指揮官に案内させて署長を抑えるか。傷が癒えて、魔力が回復するのは三時を過ぎるが、まあ間に合う……。それでそのライブは何処で行われる?」 「知らん、興味が無かったからな。だがアイツなら知ってるんじゃ無いか」 結局、BAR『新世界』の店主は再度眠りを破られる事となったのであった。 ---- 【歌舞伎町、戸山方面(BAR新世界)/1日目 午前13:00】 【ウェス・ブルーマリン(ウェザー・リポート)@ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン】 [状態]健康、魔力消費(小) [令呪]残り三画 [契約者の鍵]無 [装備]普段着 [道具]真夜のハンマー(現在旧拠点である南元町のコンビニエンスストアに放置)、贈答品の煎餅 [所持金]割と多い [思考・状況] 基本行動方針:元の世界に戻り、プッチ神父を殺し、自分も死ぬ。 1.優勝狙い。己のサーヴァントの能力を活用し、容赦なく他参加者は殺す。 2.さしあたって元の拠点に戻る。 3.あのポンコツ(アイギス)は破壊する [備考] ・セイバー(シャドームーン)が得た数名の主従の情報を得ています ・拠点は四ツ谷、信濃町方面(南元町下部・食屍鬼街)でした ・キャスター(メフィスト)の真名と、そのマスターの存在、そして医療技術の高さを認識しました ・メフィストのマスターである、ルイ・サイファーを警戒 ・アイギスとサーチャー(秋せつら)の存在を認識しました ・現在南元町のNPCから、自分達の存在と言う記憶を抹消しています ・0現在の拠点は歌舞伎町のBAR新世界です ・シャドームーンからルシファーの存在を話され、これを認識。また、ルシファー配下に高位の悪魔を人間に扮させ活動させている事を理解しました ・葛葉ライドウ&セイバー(ダンテ)の存在を認識しました ・新国立競技場へセイバーと共に赴くかはまだ決めていません 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK RX】 [状態]魔力消費(中だが、時間経過で回復) 、肉体的損傷(小)、左わき腹に深い斬り傷(再生速度:低。現在治りかけ) [装備]レッグトリガー、エルボートリガー [道具]契約者の鍵×2(ウェザー、真昼/真夜) [所持金]少ない [思考・状況] 基本行動方針:全参加者の殺害 1.敵によって臨機応変に対応し、勝ち残る。 2.他の主従の情報収集を行う。 3.ルイ・サイファーと、サーチャー(秋せつら)、セイバー(ダンテ)を警戒 [備考] ・千里眼(マイティアイ)により、拠点を中心に周辺の数組の主従の情報を得ています ・南元町下部・食屍鬼街に住まう不法住居外国人たちを精神操作し、支配下に置いています ・"秋月信彦"の側面を極力廃するようにしています。 ・危機に陥ったら、メフィスト病院を利用できないかと考えています ・ルイ・サイファーに凄まじい警戒心を抱いています ・アイギスとサーチャー(秋せつら)の存在を認識しました ・秋せつらの与えた左わき腹の傷の治療はもうじき終わります ・葛葉ライドウ&セイバー(ダンテ)の存在を認識しました ・ルシファーの存在を認識。また、彼が配下に高位の悪魔を人間に扮させ活動させている事を理解しました ・新国立競技場のライブに赴いて、現場の警官隊を掌握。その後〈新宿〉の警察組織を抑える計画を建てました。 ・新国立競技場へはPM3:00に出立する予定です **時系列順 Back:[[推奨される悪意]] Next:[[黙示録都市<新宿>]] **投下順 Back:[[一人女子会]] Next:[[お話ししようか]] |CENTER:←Back|CENTER:Character name|CENTER:Next→| |40:[[Abaddon]]|CENTER:ウェス・ブルーマリン|| |~|CENTER:セイバー(シャドームーン)|~| ----
まったりとした時が流れるBAR。これ以上起こしていては本業に差し障るので、いらざるトラブルを避けるために店主を眠りにつかせ、ウェザーとシャドームーンは静寂に満ちた時を過ごしていた。 「マスター」 一時間ほど経った時、不意にシャドームーンが口を開く。 「何だ?セイバー」 「討伐令に乗って令呪を得ようと思う」 「また急な話だな」 「今日遭った者達は全て侮ることなど出来ぬ強敵だが、奴等と俺では根本的に俺が有利な点が有る」 ウェザーは考える。このセイバーはステータスも技量も経験も、それ等を総合的に活用する頭脳も、『一流』という言葉で到底言い表せぬ水準に有るが、今日戦った連中はそのセイバーに匹敵する。つまりこれ等の点は有利な点とは言えない。 そうなると……。 「………宝具か」 「そうだ。俺はあれだけの手傷を負い、魔力を消費したにも関わらず、既に回復しつつある。マスターに負担も掛けずにな」 「確かにな。並のサーヴァントならマスターにはかなりの負担になるだろうな」 「このアドバンテージを活かせない相手が一人いる」 「……あの魔人か」 ウェザーの声に苛立ちが混じる。何も漸く苛立ちが収まったところにまた思い出させなくても良いだろうに。 「そうだ。紅い魔剣士は俺が地に伏してもおかしくは無い強者だが、あのクラスの敵が後三人いても勝てる。連戦にさえならなければな」 剣の反英霊シャドームーンの宝具キングストーン。その最大の効果は無尽蔵の魔力による継戦能力。例え傷ついたとしても、魔力消費を全く気にせず傷を癒し、次の戦闘に万全の状態で臨むことを可能とする宝具。 魔力消費を常に計算に入れて戦わねばならない他の主従と比べて、その齎すアドバンテージは絶大だ。 しかし、それもあの魔人相手には意味を為さない。否、本来ならば完治に絶大な消耗と時間を要する傷を、短時間で治せるだけマシなのだが、それにしてもだ。 「だが、あの魔人が間に入れば別だ。奴に付けられた傷はキングストーンを以ってしても癒えるまで時を要する。その間にあの紅い魔剣士の様な難敵と遭遇しては、勝利する事は難しい」 「それと令呪とがどう関係するんだ?」 「『私』と名乗る男は此方が令呪を用いて強化しても、無傷で斃せるか判らない。だが、『僕』と名乗る男なら令呪を用いて強化すれば無傷で斃せよう」 長期的な戦略を考える上での最大の不確定要素であり、強敵ひしめく聖杯戦争での最大の不安要素でもあるあの魔人を真っ先に排除する。 こうする事で戦局は此方にかなり優位になる。 「つまりアイツ相手に令呪を一つ使うから、予め補充しておこうって腹か?」 「そうだ。黒い魔人を斃しても白いキャスターと紅い魔剣士、更には悪魔共が居る。不測の自体に備えて切り札を多く備えておくべきだ」 シャドームーンは今日が始まってから、今に至るまでに出逢った者達を想起する。 状況に応じて魔力回路を組換え、遠近双方の攻防に対応し、自在に戦場を駆け、堅牢な護りを発揮して受けた攻撃の威力を送り返す、異形の姿に変わる紅い魔剣士。 ステータス的には最初に一蹴したバーサーカーと変わらないが、そんなものが意味を為さない魔技を使い、千分の一ミクロンのチタン鋼の無限長の刃という未だに信じがたい武器を使う黒衣の魔人。 底知れぬ実力を持ち、ゴルゴムの技術力を持ってしてもその実態が掴めない白いキャスター。 そして存在そのものが謎というそのマスター。 どれ一つとっても全力で当たらなければ勝利など覚束ない、掛け値無しの強者達。 更に、何らかの意図を持って〈新宿〉を跳梁している『悪魔』 これらを全て打ち倒さなければならないとすれば、切り札たる令呪は一つでも多い方が良い。 それに───── 「他の連中に切り札が渡らない様に出来るしな」 「その通りだ。敵の強化を許すのは下策というものだ」 頷いたシャドームーンにウェザーはふと湧いた疑問を投げ掛ける。 「しかしどうやって、懸賞首の居る場所を突き止める?」 「手駒を失ったのは痛いな」 こういう事は昔から人手が物を言うと相場が決まっている。 人手により集めた情報を振るいにかけ、捨取選択し、正しい情報を見つけ出す作業があるが、先ずは前提として情報の量である。 この状況下ではそんなものは望めない。 「………そういや遠坂凛は警察に追われていたな」 ウェザーのふとした呟きにシャドームーンは思いついたことがあるようだった。 「警察か…情報を集めるにも兵として扱うにも、これほど向いた組織は無いな……問題は接触する方法だが」 「……確か食屍町(オウガストリート)で聞いたが、今日の二時からデカいライブが有るそうだ。今の〈新宿〉の状況なら警察も結構な警備をしているんじゃ無いか?」 「先ずは其処の指揮官と警官共を抑えて、次に指揮官に案内させて署長を抑えるか。傷が癒えて、魔力が回復するのは三時を過ぎるが、まあ間に合う……。それでそのライブは何処で行われる?」 「知らん、興味が無かったからな。だがアイツなら知ってるんじゃ無いか」 結局、BAR『新世界』の店主は再度眠りを破られる事となったのであった。 ---- 【歌舞伎町、戸山方面(BAR新世界)/1日目 午前13:00】 【ウェス・ブルーマリン(ウェザー・リポート)@ジョジョの奇妙な冒険Part6 ストーンオーシャン】 [状態]健康、魔力消費(小) [令呪]残り三画 [契約者の鍵]無 [装備]普段着 [道具]真夜のハンマー(現在旧拠点である南元町のコンビニエンスストアに放置)、贈答品の煎餅 [所持金]割と多い [思考・状況] 基本行動方針:元の世界に戻り、プッチ神父を殺し、自分も死ぬ。 1.優勝狙い。己のサーヴァントの能力を活用し、容赦なく他参加者は殺す。 2.さしあたって元の拠点に戻る。 3.あのポンコツ(アイギス)は破壊する [備考] ・セイバー(シャドームーン)が得た数名の主従の情報を得ています ・拠点は四ツ谷、信濃町方面(南元町下部・食屍鬼街)でした ・キャスター(メフィスト)の真名と、そのマスターの存在、そして医療技術の高さを認識しました ・メフィストのマスターである、ルイ・サイファーを警戒 ・アイギスとサーチャー(秋せつら)の存在を認識しました ・現在南元町のNPCから、自分達の存在と言う記憶を抹消しています ・0現在の拠点は歌舞伎町のBAR新世界です ・シャドームーンからルシファーの存在を話され、これを認識。また、ルシファー配下に高位の悪魔を人間に扮させ活動させている事を理解しました ・葛葉ライドウ&セイバー(ダンテ)の存在を認識しました ・新国立競技場へセイバーと共に赴くかはまだ決めていません 【シャドームーン@仮面ライダーBLACK RX】 [状態]魔力消費(中だが、時間経過で回復) 、肉体的損傷(小)、左わき腹に深い斬り傷(再生速度:低。現在治りかけ) [装備]レッグトリガー、エルボートリガー [道具]契約者の鍵×2(ウェザー、真昼/真夜) [所持金]少ない [思考・状況] 基本行動方針:全参加者の殺害 1.敵によって臨機応変に対応し、勝ち残る。 2.他の主従の情報収集を行う。 3.ルイ・サイファーと、サーチャー(秋せつら)、セイバー(ダンテ)を警戒 [備考] ・千里眼(マイティアイ)により、拠点を中心に周辺の数組の主従の情報を得ています ・南元町下部・食屍鬼街に住まう不法住居外国人たちを精神操作し、支配下に置いています ・"秋月信彦"の側面を極力廃するようにしています。 ・危機に陥ったら、メフィスト病院を利用できないかと考えています ・ルイ・サイファーに凄まじい警戒心を抱いています ・アイギスとサーチャー(秋せつら)の存在を認識しました ・秋せつらの与えた左わき腹の傷の治療はもうじき終わります ・葛葉ライドウ&セイバー(ダンテ)の存在を認識しました ・ルシファーの存在を認識。また、彼が配下に高位の悪魔を人間に扮させ活動させている事を理解しました ・新国立競技場のライブに赴いて、現場の警官隊を掌握。その後〈新宿〉の警察組織を抑える計画を建てました。 ・新国立競技場へはPM3:00に出立する予定です **時系列順 Back:[[推奨される悪意]] Next:[[黙示録都市<新宿>]] **投下順 Back:[[一人女子会]] Next:[[お話ししようか]] |CENTER:←Back|CENTER:Character name|CENTER:Next→| |40:[[Abaddon]]|CENTER:ウェス・ブルーマリン|53:[[流星 影を切り裂いて]]| |~|CENTER:セイバー(シャドームーン)|~| ----

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