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震災から復興がある程度進めば、人が増え、店も開店し、そして活気が生まれる。 常連客もちらほら顔を見せたが、それでも人は減った方だろう。 アレで果たしてどれだけの人が死んだ事か アレでどうして平凡な日常を取り戻せるか 現代においては不可能に近いと思う。 平和が保たれていた<新宿>で、突如の震災に衝撃が走った。 絶望と恐怖と死が折り重なったことで平穏な日常は再生された…… しかし、奇怪な噂があった。 美術館の芸術品が何者かによって無茶苦茶にされてしまったらしい。 その無茶苦茶、というのも一言で済まされないものであった。 有名な絵画が偽物とすり替えられていた……のではなく、全く異なる絵に変化したのだとか。 ある石像は、本来のポージングではない異なる格好へ変化していたとか。 鑑定をしても、筆のタッチや、芸術性から本物であることは間違いないのに まるで絵が動いたような――そんな有様だった。 ◆ <新宿>の住宅街にポツンとある館。 例の震災でもびくりともせず、倒壊することがなかった数少ない建物の一つ。 だが、地割れや壁にヒビ一つ入らない姿からは、幸運よりかは不吉な場所だと人々は気味悪がっていた。 近頃じゃ心霊スポットになっているよう。 しかし、最近になって興味本位で近づく者が少なくなった。 何故ならば――あそこは本当に「出る」場所であると知れ渡ったから。 飾られている絵画が動き、埃を被っている芸術品などが生き物のように襲いかかり どこからともなく少女たちの笑い声が響く。 最初は冗談半分で足運ぶ者が絶えなかった。 ところが生きて来れた人間は、わずかばかりで、警察も一度か二度様子見したらしいがそれ切りだったという。 あそこは本当に不味いところだ。 人々が自覚をすれば誰も何も触れようとはしなくなる。 触らぬ神に祟りなし、だ。 たとえ、そこにいるのが神でないとしても。 ◆ 「んー」 一人の少女が青く不気味な人形を眺めていた。 彼女こそが館の主。 少女の姿をしているが吸血鬼である。 「どうしたの?」 その吸血鬼のサーヴァント――これまた少女の姿をしたもの――が問いかけた。 吸血鬼は答えた。 「きゅっとしてドカーンしようかなって」 「きゅ? ドカーン? ……駄目! この子もわたしの友達なんだから!!」 「しようとしただけよ」 「もう」 サーヴァント・キャスターは不安を隠せない様子で溜息をついた。 少女のキャスターも主の恐ろしい能力を知っている。 ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 生物も鉱物も建物も、皆等しく破壊できるからこそ破壊する。 気のふれた吸血鬼の少女、フランドール・スカーレットはその手加減が出来ないのだ。 人間も、芸術品も、壊れてしまうものだと自覚しているのだから うふふとフランドールは言う。 「メアリーたちの『目』は見えないし」 「そういう問題じゃないでしょ」 「ま、人間は元に戻せないみたいね」 流石のフランドールもその程度の常識は取り込めた。 しかし、それはすぐ壊してしまったらツマラナイ程度の解釈であって、最終的には壊してしまう。 それでもフランドールは昼間、外出することは叶わない。 彼女の知るのは夜の世界だけだった。 そんな狂った主にキャスターは尋ねる。 「ねぇ、フラン。あなたのお願い事はどうするの?」 「私は遊びに来ただけ」 「遊ぶことがお願い?」 「違うわ。私は願いを叶えに来たんじゃなくて、遊びに来ただけ。95年くらい地下にいたから外で遊んで楽しむのよ」 「そっか……でも、今は外で遊べて楽しいよね!!」 「気分転換には最適」 「今日は本が沢山あるところに行こう! 本には色んな子がいるから、沢山友達ができるよ!!」 「また、イタズラするのね?」 「うん、またイタズラしちゃおう!」 二人の少女が嗤い合う。 さあ、もう一度遊びましょう。 あなたもわたしも、コンティニューできないのだから。 ---- 【クラス】キャスター 【真名】メアリー@Ib 【属性】中立・中庸 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:EX 幸運:E 宝具:EX 【クラススキル】 陣地作成:A  ヒトが立ち入ることは許されないその世界を堪能するため  私はキャンバスの中にその世界を創った 道具作成:B  ようこそ、ゲルテナの世界へ 【保有スキル】 変化:A  一見美しいその姿は近づきすぎると痛い目に遭い  健全な肉体にしか咲くことができない 精神異常:C  あまりに精神が疲弊するとそのうち幻覚が見え始め  最後は壊れてしまうだろう  そして厄介なことに、自身が『壊れて』いるのを自覚することはできない 【宝具】 『我が愛おしい娘』(メアリー) ランク:EX 種別:対人 レンジ:- 最大補足:1人  サーヴァントが持つ宝具ではなく、宝具そのものがサーヴァントとなったもの。  作品が自我に芽生えることすら奇跡に等しい。  元は絵であった為、炎によって燃やされることで消滅してしまう。  ただし、燃やされる事以外で彼女が消滅することはない。  メアリーは芸術作品と友達になれる、メアリーの周囲にある芸術作品は動き出す。  また、メアリーは彼らと話すこともできる。  動くとはいえ実際に歩きだすのか、絵の中で物が動く程度なのか、それは作品の気分次第。 【人物背景】 ゲルテナの生涯最後の作品 その少女はまるで実在するかのように佇んでいるが、実在しない人物である。 【サーヴァントとしての願い】 お父さんに会いたい 【マスター】 フランドール・スカーレット@東方Project 【マスターとしての願い】 色々遊ぶ 【能力・技能】 ありとあらゆるものを破壊する程度の能力  全ての物には「目」という最も緊張している部分があり  その「目」を自分の手の中に移動させ、拳を握りしめる事で「目」を通して対象を破壊する。  何らかの制限により、サーヴァントや宝具・使い魔などの「目」は認識できない。 吸血鬼にして魔法使い  日光が弱点。 【人物背景】 495年引きこもりだった。 少々気がふれてい為、あまり屋敷の外に出してもらえず また、彼女自身も外に出る気がなかった。
震災から復興がある程度進めば、人が増え、店も開店し、そして活気が生まれる。 常連客もちらほら顔を見せたが、それでも人は減った方だろう。 アレで果たしてどれだけの人が死んだ事か アレでどうして平凡な日常を取り戻せるか 現代においては不可能に近いと思う。 平和が保たれていた<新宿>で、突如の震災に衝撃が走った。 絶望と恐怖と死が折り重なったことで平穏な日常は再生された…… しかし、奇怪な噂があった。 美術館の芸術品が何者かによって無茶苦茶にされてしまったらしい。 その無茶苦茶、というのも一言で済まされないものであった。 有名な絵画が偽物とすり替えられていた……のではなく、全く異なる絵に変化したのだとか。 ある石像は、本来のポージングではない異なる格好へ変化していたとか。 鑑定をしても、筆のタッチや、芸術性から本物であることは間違いないのに まるで絵が動いたような――そんな有様だった。 ◆ <新宿>の住宅街にポツンとある館。 例の震災でもびくりともせず、倒壊することがなかった数少ない建物の一つ。 だが、地割れや壁にヒビ一つ入らない姿からは、幸運よりかは不吉な場所だと人々は気味悪がっていた。 近頃じゃ心霊スポットになっているよう。 しかし、最近になって興味本位で近づく者が少なくなった。 何故ならば――あそこは本当に「出る」場所であると知れ渡ったから。 飾られている絵画が動き、埃を被っている芸術品などが生き物のように襲いかかり どこからともなく少女たちの笑い声が響く。 最初は冗談半分で足運ぶ者が絶えなかった。 ところが生きて来れた人間は、わずかばかりで、警察も一度か二度様子見したらしいがそれ切りだったという。 あそこは本当に不味いところだ。 人々が自覚をすれば誰も何も触れようとはしなくなる。 触らぬ神に祟りなし、だ。 たとえ、そこにいるのが神でないとしても。 ◆ 「んー」 一人の少女が青く不気味な人形を眺めていた。 彼女こそが館の主。 少女の姿をしているが吸血鬼である。 「どうしたの?」 その吸血鬼のサーヴァント――これまた少女の姿をしたもの――が問いかけた。 吸血鬼は答えた。 「きゅっとしてドカーンしようかなって」 「きゅ? ドカーン? ……駄目! この子もわたしの友達なんだから!!」 「しようとしただけよ」 「もう」 サーヴァント・キャスターは不安を隠せない様子で溜息をついた。 少女のキャスターも主の恐ろしい能力を知っている。 ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 生物も鉱物も建物も、皆等しく破壊できるからこそ破壊する。 気のふれた吸血鬼の少女、フランドール・スカーレットはその手加減が出来ないのだ。 人間も、芸術品も、壊れてしまうものだと自覚しているのだから うふふとフランドールは言う。 「メアリーたちの『目』は見えないし」 「そういう問題じゃないでしょ」 「ま、人間は元に戻せないみたいね」 流石のフランドールもその程度の常識は取り込めた。 しかし、それはすぐ壊してしまったらツマラナイ程度の解釈であって、最終的には壊してしまう。 それでもフランドールは昼間、外出することは叶わない。 彼女の知るのは夜の世界だけだった。 そんな狂った主にキャスターは尋ねる。 「ねぇ、フラン。あなたのお願い事はどうするの?」 「私は遊びに来ただけ」 「遊ぶことがお願い?」 「違うわ。私は願いを叶えに来たんじゃなくて、遊びに来ただけ。495年くらい地下にいたから外で遊んで楽しむのよ」 「そっか……でも、今は外で遊べて楽しいよね!!」 「気分転換には最適」 「今日は本が沢山あるところに行こう! 本には色んな子がいるから、沢山友達ができるよ!!」 「また、イタズラするのね?」 「うん、またイタズラしちゃおう!」 二人の少女が嗤い合う。 さあ、もう一度遊びましょう。 あなたもわたしも、コンティニューできないのだから。 ---- 【クラス】キャスター 【真名】メアリー@Ib 【属性】中立・中庸 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:EX 幸運:E 宝具:EX 【クラススキル】 陣地作成:A  ヒトが立ち入ることは許されないその世界を堪能するため  私はキャンバスの中にその世界を創った 道具作成:B  ようこそ、ゲルテナの世界へ 【保有スキル】 変化:A  一見美しいその姿は近づきすぎると痛い目に遭い  健全な肉体にしか咲くことができない 精神異常:C  あまりに精神が疲弊するとそのうち幻覚が見え始め  最後は壊れてしまうだろう  そして厄介なことに、自身が『壊れて』いるのを自覚することはできない 【宝具】 『我が愛おしい娘』(メアリー) ランク:EX 種別:対人 レンジ:- 最大補足:1人  サーヴァントが持つ宝具ではなく、宝具そのものがサーヴァントとなったもの。  作品が自我に芽生えることすら奇跡に等しい。  元は絵であった為、炎によって燃やされることで消滅してしまう。  ただし、燃やされる事以外で彼女が消滅することはない。  メアリーは芸術作品と友達になれる、メアリーの周囲にある芸術作品は動き出す。  また、メアリーは彼らと話すこともできる。  動くとはいえ実際に歩きだすのか、絵の中で物が動く程度なのか、それは作品の気分次第。 【人物背景】 ゲルテナの生涯最後の作品 その少女はまるで実在するかのように佇んでいるが、実在しない人物である。 【サーヴァントとしての願い】 お父さんに会いたい 【マスター】 フランドール・スカーレット@東方Project 【マスターとしての願い】 色々遊ぶ 【能力・技能】 ありとあらゆるものを破壊する程度の能力  全ての物には「目」という最も緊張している部分があり  その「目」を自分の手の中に移動させ、拳を握りしめる事で「目」を通して対象を破壊する。  何らかの制限により、サーヴァントや宝具・使い魔などの「目」は認識できない。 吸血鬼にして魔法使い  日光が弱点。 【人物背景】 495年引きこもりだった。 少々気がふれてい為、あまり屋敷の外に出してもらえず また、彼女自身も外に出る気がなかった。

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