男は今風の言葉で言うのであれば、ネットカフェ難民、と言う奴であった。
遠回しな言葉で実態を捻じ曲げているが、とどのつまりは、定住する所を持たない人物、早い話が、ホームレス、と言う事になる。

 男の日常は決まっていた。
<新宿>内の、十二時間のナイトパックが千七百円、ドリンクおかわり自由の格安のネットカフェに入店。
パソコンからアルバイトサイトのページを開き、日雇いのバイトを予約。その後、コンビニで買ったおにぎりや弁当を食べ、そのまま就寝。
そして翌日早起きし、節々が痛む身体に喝を入れ、前もって予約していた日雇いバイトに従事する。それが、この二十代後半の男性の日常の全てであった。

 一般人が連想する所の生活水準以下である事は、疑いようもないだろう。生活保護だって、ひょっとしたら貰えるかも知れない。
しかし、現実はそんなに甘くはない。貰えないからこそ、こんな最低な生活を何年も送っている。道行く人が送る、自尊心を破壊する視線に、何年も耐えている。
男の生活に、楽しみはない。希望もない。ただ、『生きる為』に『生きる』。そんな生活だ。

 ……全く、笑えてしまう。
どうして異世界と呼べる<新宿>で、『元居た世界と同じ様な生活を送らねば』ならないのか?
聖杯なるものがある事も、これを巡ってサーヴァントと共に聖杯戦争と呼ばれる戦いを勝ち抜かねばならない事も、此処では偽りの日常を送らねばならない事も。
男――『奥田宏明』は、重々承知していた。していたからこそ、納得が行かない。別の世界でも自分は負け組の男なのかと、怒るよりも先に苦笑いを浮かべてしまう。

 だが男は、そんな生活の中でも、自棄にならない。
『奥田宏明』には、元の世界でもこの世界でも、そんな最低な生活を送ってでも成し遂げたい目的があった。
その目的を達成したいと言う意識こそが、普通のネットカフェ難民と彼とを区切る、明白かつ明確な境界線。
そしてその意識こそが、彼の人生の骨子となっている要素なのである。

 新宿駅周辺で一番安いそのネットカフェのレジで、代金の支払いを済ませた奥田は、レジ店員に言われた個室へと黙々と歩いて行く。
数ヶ月は、ずっとこんな生活だった。一日中、レジ店員とコンビニ店員以外とは口をきかない日々。それは、心の堕落を招き、腐らせる日常であった。

 指定された個室の扉を開ける奥田。ナイトパック、つまり宿泊全体で利用するネットカフェの個室のなど、何処も大なり小なり同じ様なものだった。
畳二枚分のスペースがあるかないかと言う狭い個室に、その部屋の広さと和合したこじんまりとしたテーブル、そしてその上に乗ったパソコン。
見慣れた光景だ。そして、その光景に安心感を覚えている自分がいた。堪らない嫌悪感を、奥田は憶える。

「わ、せまーい」

 部屋に入り、個室のドアを閉めた瞬間に、部屋の狭さに感嘆とした声が響く。
如何にも年の幼そうな、少女の声。そして、その声を口にする存在は、この部屋にはいない……風に見えるだろう。他人には。

「ねぇねぇマスター、マスターっていつもこんな所に住んでるの?」

 そう言うと、奥田の隣に、彼よりも頭一つ半程も小さい少女が姿を現した。霊体化、と言う状態を解いたのである。
黄色味がかった緑色のセミロングの、可憐で、愛くるしい幼女。奥田と見比べれば、干支一周分以上も年が離れているように見えるだろう。しかし、奥田は知っている。
この少女がその実自分よりも長く生きて来た、妖怪の少女であると言う事を。聖杯戦争に際して、この少女に振り分けられたクラスは、アサシン(暗殺者)。この容姿で、だ。
だが、そのクラス名が仄めかす通り、この少女は人を殺すと言う事に一切の躊躇と言うものがない。そんな彼女の真名、つまり本当の名を、『古明地こいし』と言うらしい。

「俺には住む家がないからな」

 その通りの事を、奥田は言う。この<新宿>においても、それは変わらない。
必要に迫られて住所氏名を記さねばならない時、それらの情報は全て、予めメモしておいたデタラメのものを使っているのだ。

「もしかして、私と同じでフラフラするのが好きなタイプ?」

「出来れば、一ヶ所に留まりたいタイプだ」

 言いながら奥田はPCの電源を付ける。
一ヶ所……つまり奥田としても、ちゃんとした住処と定職が欲しい所であったが、それは最早、諦めていた。

「ねぇマスター、こんな狭い部屋で貴方は寝れるの?」

「まるまるようにすれば行けるさ」

「でも二人で寝るには狭くない?」

 キョトンとした表情で部屋を見渡すこいし。
確かにそれはそうだろう。そもそもこの個室は一人用のスペースだ。二人分の広さの部屋は、あるにはあるのだが余分に金を取られる為頼んでいない。当然の按配だ。

「お前は室外だ、アサシン」

「え~、何それ!? 女の子に対する扱い酷くないマスター!!」

 露骨に不服そうな表情を浮かべて、こいしはブーたれた。
インターネットブラウザを開き、活用しているバイトサイトのページを開きながら、奥田は冷ややかに応対する。

「馬鹿言え。霊体化だけじゃなくて、無意識だか何だか操るズルい能力まで持ってるんだ、寝床の一つや二つぐらいは、どうにでもなるだろう」

「一人で寝るのは最近寂しくてね~、お姉ちゃんから貰ったペットと一緒に過ごして来たせいかなぁ」

「……俺はペット扱いか、アサシン」

「うん」

 即答された。怒る気力も奥田にはない。区内の清掃バイトを予約し終えた奥田は、コンビニのビニール袋からツナマヨネーズのお握りを取り出した。
これと、同じくコンビニで売っている、サラダパスタが今日の夕食である。実に、壊れた食生活だった。

「ねぇ、それ美味しい?」

 コンビニのお握りを取り出したのを見て、こいしが聞いて来た。興味津々そうな光が、瞳の奥で子供の目のように輝いていた。

「それなりと言った所だな」

「じゃあ頂戴」

「じゃあって何だじゃあって、あげんぞ」

「ケチ」

 こいしはそっぽを向いて頬を膨らませる。これが、本当にアサシン(暗殺者)なのか?

「サーヴァントは、食事を摂る必要がないんだろう? それにお前は、一足早い夕食を取って来ただろうが」

「……毎日あれだけの量の食事を約束してくれたら、ケチって言葉撤回する」

「無理だ。あれは今日限りの夕食だ」

「ケチ!!」

 面と向かって力強く言われてしまった。
食事を取ろう、と思った奥田が、ペリペリとお握りのテープをはがし始める。服の上に、細かい海苔の破片が落ちて行く。

「……でも、意外だったな」

 こいしがそう零した。

「何がだ」

「マスターの行動が、かな」

 どうにも、要領を得ない。

「何が言いたい」

 お握りを咀嚼しながら、奥田がとうとう口にして訊ねた。
ニッコリと笑いながら、こいしが口を開く。その瞳には、光が瞬いていた。十(とお)にも満たない子供が宿す純粋な光とは違う。狂気に彩られた、危険な光が。

「マスターってそんな平凡な見た目なのに、私に人を『殺せ』って命令出来るんだね」

 ニコニコ笑いながら、こいしがそんな言葉を言い放つ。大した動揺も見せない。そんな事か、と言った風に、奥田は面倒くさそうに応対する。

「そんなおかしい事か、それが」

「うん、おかしいよ」

「人が人を殺す事なんて、珍しい事じゃないだろう」

「確かにそうかもしれないけど、マスターの場合だと、うーん……ちょっと意外だったかなぁって」

「嫌いになったか?」

 一つ目のお握りを口にし終え、二つ目をコンビニ袋から取り出しながら、奥田はマウスを動かし、新しいタブを開く。

「ううん」

「そうか」

 短いやり取りの後、奥田は複数のタブを使って、あるページを開いていた。
それは、公式のニュースサイト。それは、所謂まとめブログと呼ばれる、恣意的かつ変更的な書き込みだけを纏めた記事ブログ。
奥田が見ているニュースは、一つだけ。<新宿>内における、あるニュースを目にしていた。それは今日の昼過ぎに起った、ある大事件についてのニュースだ。
『<新宿>の某中堅IT会社の社長、幹部、社員全員が殺害される!!』。記事の内容を要約すれば、そう言う事になる。そして、それが全てだった。
白昼堂々、とあるビルのワンフロアに社を構えていたIT会社の構成員が、その日の内に全員殺害されていたのである。
ビル管理人や警備員は勿論の事、監視カメラにすら下手人の姿はない。犯行の瞬間の映像には、突如社員が首や心臓から血を吹いて次々と倒れる瞬間しか映っていない。
まとめブログに掲載されているレスを見ると、『怪異』だの『オカルト』だの、と言った言葉が躍っている。しかし今回に限り、それは正鵠を射ているだろう。
まるで透明人間にでもやられたかのように、次々と身体から血を吹いて倒れる人間達。誰が見たって、尋常の現象でないと思う他ないだろう。
そして事実、これは尋常の現象ではなかった。正真正銘本物のオカルト――即ちサーヴァントが絡んでいるのだ。

「わっ、私達ってもう有名人?」

 奥田が見ているまとめブログのページを見て、かぶりつくようにパソコンの画面に近付いて行くこいし。
自分の事が大々的に報道されている為、このサーヴァントは、興味津々であるようだ。

 そのIT会社の住民達を殺害した張本人こそが、今此処にいる奥田とアサシンの主従であった。
彼らが、いや。奥田がこのIT会社の事を知ったのは、全くの偶然である。奥田が日雇いの配達バイトで、<新宿>中を駆け巡っていた頃。
彼は偶然、繁華街でその社名を発見してしまったのである。忘れたくても、忘れられない会社だ。会社の名前、そして、そのロゴまで同じ。確定であった
嘗て奥田は、元居た世界のその会社で派遣社員として働いていた。いつか正社員として登用される事を夢見て。
ただそれだけを目標に、彼は無茶な注文にも耐え続け、デスマーチにだって弱音を吐かなかった。残業だってしっかりやったし、社員と何ら遜色ない働きぶりもして見せた。
そんな彼にその会社が叩き付けて来た仕打ちが、不当解雇であった。いわば、雇い止めだ。

 あの時の事は、今でも夢に見る。社長と、その社員の、予め示し合わせていたようなバッシング。
通常業務ではなく、トイレ掃除や部屋の掃除を行わせると言う、典型的な社内いじめ。そして、給湯室から聞こえて来た、自分を無能と馬鹿にする陰口。
奥田は、社長達の思惑通り、会社を辞めさせられた。転落はその日からだった。貯金を崩し、職を探す日々が続いた。見つからなかった。
日雇いの肉体労働で、日々を凌ぐ生活が始まった。長く続く、筈もなかった。そしてある日、運命の日がやって来てしまった。
初めて、殺意を胸に抱いてしまった日が。その殺意の突き動かすがままに、人の脳天にスコップを振り下ろしてしまった日が。
灰色の脳と脳漿を飛び散らせ死んだ、あの現場監督の姿を思い出す。吐き気を催す程の屑だった。そして、その屑に侮辱された、あの外国人労働者が哀れでしょうがない。

 今日まで続く自分の不幸の源泉が、この世界にもいると思うと。奥田は我慢がきかなくなっていた。
霊体化して、原付の荷物入れの上に座っていたこいしに指示を出し、そのIT会社の社員を皆殺しにしろと命令を下したのは、他ならぬ奥田宏明その人だった。
ただ殺すのでは、無駄である。奥田はその社員達を有効活用してやろうと思った。彼はIT関連の知識や、情報処理技術者の資格しか取り得のない男だ。
つまり、聖杯戦争に際しては殆ど無駄な知識だ。戦闘力も無ければ、サーヴァントを長く運用する為の魔力も無い。
だから、せめて自らが召喚したアサシンを長く保たせる為に、奥田はこいしに魂喰いを命令した。その対象は、言うまでもないだろう。
奥田の言っていた『一足早い夕食』とは、彼がこいしに命令した、そのIT会社の社員全員の魂喰いの事を指していた。

「どちらにしても、こんなに一度に大量に人を殺す機会は、もう最後だ。後は最小限にとどめる」

 これは決定事項だ。そもそもこのこいしと言うアサシンは、直接戦闘には優れない。
無意識を操ると言う能力を用いて、相手に接近、一撃で相手を殺す、と言う解りやすい戦法を取らねばならない存在だ。
つまり、目立ってはいけないのだ。それはそうだろう、この世に、目立つ暗殺者などいてはならないのだから。
今回は感情の赴くままに何人も殺してしまったが、今回のような事態は二度と起こすつもりはない。下手したら今報道しているニュースから、自分達が聖杯戦争の主従だと突き止めかねないサーヴァントが、いるかも知れないのだから。

「えー、でも、おなか空いちゃうよそんなんじゃー」

「……」 

 仕方がないと言った風に、奥田はコンビニの袋から、昆布のお握りを取り出し、こいしの方に放った。
「ありがとー!!」と言ってこいしはそれを受けとる。現金な少女だ。が、肝心のお握りを包むビニールの剥がし方が解らず、色々な角度からお握りを眺めている。
面倒くさいので、それは教えてやらない事にした。

「(……ヒョロ……)」

 ブラウザを閉じ、奥田は目を瞑り、思いを馳せていた。自らの運命を決定づけた、あの日の事を。
それは、山間開発のバイトであった。肉体労働の典型のような業務内容。そして、正しく地獄のような労働環境で働く事を強いられる、劣悪な仕事である。
重機を購入する事を会社が渋っているせいで、二十一世紀だと言うのに、労働者はてこの原理やらを用いた原始的な手法で岩を撤去したり、スコップで一々土を除けねばならない。
身体から出てくる汗で塩が精製出来るのではないかと言う、炎天下のあの日に、奥田は出会ったのだ。その劣悪な労働環境で働く、自分を含めてたった五人の労働者達と。

 葛西智彦。関西の方の出身である事と名前をもじって、カンサイと言うあだ名付けられた。元々バンドをやっていたらしく、日本のロックの現状を語らせたらうるさい男だ。
寺原慎一。不摂生が祟ったせいで太ってしまった容姿のせいで、着いたあだ名がメタボだ。パチンコにハマったせいで、人生を台無しした男。
木村浩一。眼鏡をかけ、ほっそりとした外見から、ノビタと言うあだ名を彼は貰った。無口で人と話す事が苦手な青年で、数年前までは引きこもりだったらしい。
そして、ヒョロ。フィリピンから、日本にいるであろう父親を捜しにやって来た男。……腎臓を売ってまで、父親を捜したかった男。そしてその末路が、最低なこの国で腎不全を起こして死んでしまい、最低の人間から侮辱された、と言う男。

 性格が良く、明るいだけでは、世界を生きて行く事は出来ないのだ。
ヒョロは、腎臓を売ってまで、この国にやって来て、日本人の父親を捜したかったと言う。ヒョロの母親は、病気で亡くなったと彼は言っていた。
その母が今わの際に、父が日本人である事を口にしたともヒョロは言っていた。奥田から……いや。誰が見たって、子供を捨てて日本に帰ったとしか、ヒョロの父親は見られない。
しかしそれでも、ヒョロは父親を憎まなかった。ただ会いたくて、彼は、非合法の医者から腎臓を摘出して貰い、日本にやって来て。
バイトでお金を溜めながら父親を探そうとして、そのバイト先が給料を未払いにして、その事に疑問を抱かないヒョロをタダ働きさせ。
そして、そのバイト先が経営難で潰れて。金もなく、就労ビザもなく。行き着いた地獄のような山間開発のバイトで、消耗品みたいに扱われ、ゴミみたいに死んでいった、哀れなフィリピン人。

 生きる為の知恵もなく、体力もない。ただ、優しさと明るさだけが取り柄の青年。世界も神も、そんな青年に慈悲をかけはしない。その証拠に、青年は死んだ。
現場監督が、ヒョロの死体を見て言った言葉を思い出す。「腐るから早く埋めろ」。どんな悲壮で悲惨な境遇も、笑って吹っ飛ばしていた青年にかける言葉とは、到底思えない。

 誰に感謝されるでもなく。まともに人間扱いされる事もない。生活の為に働く場所では、襤褸切れに近しい状態になるまで働かされて。
其処で死んでも、誰も悲しむ訳でもなく、厄介者のように扱われる。奥田達は、何の為に生きているのか、解らなかった。

 仕事もない、金もない。当然、将来も無い。あるのは人を殺し、放火をし、殺した死体を遺棄した、と言う消える事のない烙印だけ。
表の世界に浮き上がる事すら、最早出来はしない。だが、奥田は諦めなかった。そんな、社会の爪弾き者四人でも、出来る事はある。
吐き気を催す程邪悪で、慈悲のないこの世界に。自分達の意思を叩きつける手段が、ある筈だ。それを彼は考えていた。

 聖杯戦争。それは、奥田が考えていた世界に対する報復に、全く組み込まれていない、いわばエラーだった。
生活費を稼ごうと始めた、ホテル清掃のバイトをしていた時に、宿泊客の去った部屋で発見した、群青色の鍵。
それを手に取った瞬間には、奥田はこの<新宿>へとやって来ていたのだ。其処では、殺し合いを行わねばならないと言う。
そして、最後に生き残った者には、どんな願いでも叶えてくれる聖杯が手に入る、らしい。確証はない、が。異世界の新宿区に招く奇跡を見せつけられては、信じる他はない。

 ……望む所だ。だったら、勝ち残ってやる。自分はもう、失うものが何もない人間。人を殺す事など、訳はない。
勝ち残り、聖杯を手にし……『ヒョロの骨を、彼の父親の下に届けてやりたい』。傍から見れば、下らない願いにしか見えないだろう。
だが、そんな下らない願いが、奥田の行動原理の全てだった。世界から裏切られた青年の、ささやかな思いを叶えてやりたい。それだけが、奥田の願いなのである。

 奥田は懐から、カップアイスを掬って食べる為の、へら状のスプーンに似た形のものを取り出した。
ヒョロが遺した、正真正銘の遺品。傍から見たら珍妙で、下らない物にしか見えないだろう。それはOTPトークンと呼ばれるもので、ワンタイムパスワードを設定する為のものだ。
嘗てヒョロが働いていた、給料を未払いにしていたネットカフェ店。その店長が経営難で夜逃げした時に残していった物を、ヒョロは拾ったのだ。
彼が、おみくじマシーンと勘違いして、事あるごとにこれを弄っていたのを思い出す。

 ――数字がいっぱい並んだら、ラッキーなんだ!!――

 屈託のない笑顔で、そんな事を言っていたヒョロ。この装置の本当の意味を知らない人間らしい人間の解釈
ピッ、と。奥田は手にしていたOTPトークンのスイッチを入れる。デジタル画面には、全て数字が映っていた……。






【クラス】

アサシン

【真名】

古明地こいし@東方Projectシリーズ

【ステータス】

筋力E 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具B

【属性】

中立・中庸

【クラススキル】

気配遮断:EX
自らの気配を、力量が許す限り薄めて気配を断つ通常の気配遮断とはまったく別の気配遮断方法をアサシンは持つ。
その方法とは、『相手の無意識を操りアサシン自身の存在を認識させない事で気配を一切消失させる』と言う方法。
相手の無意識を操る事に成功した場合、アサシンは敵サーヴァントの視界の前に立とうが、其処で食事をしようが、剰え相手に話しかけようが、気付かれる事はなくなる。

【保有スキル】

覚(さとり):-(A)
アサシンは相手の心を読む事の出来る、『覚』と呼ばれる妖怪である。
本来ならばAランク相当の読心術スキルと精神攻撃を可能とした存在なのだが、アサシンは自らの意思で、覚がその能力を発揮する為に必要な第三の目を閉じている為、
覚に由来する能力が全く使えない状態となっている。但し相手から封印されているのでなく、自らの意思による封印の為、彼女の気が向けば、第三の目を開眼してくれる、かもしれない。

閉じた恋の瞳:A+
アサシンは完全に心を閉じている。心を閉ざす事自体は、鍛錬を積んだ武芸者や、強いトラウマを負った者であれば行える事であるが、アサシンの場合は、
常時心を閉ざし、それでいて全く別の自分を演じられていると言う点で彼らとは一線を画している。ある僧侶はアサシンを指して、『空(くう)』の領域にあると言った。読心術や、魔術や意図的な精神干渉をシャットアウトする。

【宝具】

『無意識を操る程度の能力』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大補足:複数人
覚妖怪の特徴とも言える、心を読む能力を捨てた代わりにアサシンが獲得した能力が宝具となったもの。
覚が文字通り、読心術と、相手の心の表層を利用した精神攻撃を得意とするのに対し、アサシンは深層意識と無意識を利用した攻撃を得意とする。
深層意識に抑圧された感情やイドを爆発させたり、それらを表象した弾幕で攻撃したりと、精神的な攻撃だけでなく、直接的な魔術攻撃にも長ける。
この能力の真の活用法は、相手の無意識を操る事で、アサシンの存在自体を認識させなくさせる事で、これを用いて相手に近付き暗殺すると言う事。
但しサーヴァントの場合は無条件で無意識を操れると言う訳ではなく、対魔力及び相手の精神耐性を合算して判定する。
また相手が、気配察知に類するスキルを有していた場合には、姿こそは見えないかも知れないが、空間への違和感を感じる事が、もしかしたらあるかも知れない。

【weapon】

【人物背景】

幻想郷の地下に広がる、旧地獄の巨大な屋敷、地霊殿の主である覚(さとり)妖怪である、古明地さとりの妹。
その種族の特徴上当然の事だが、元々は読心術を使えたらしいが、その能力のせいで周りから嫌われることを知り、読心を司る第三の眼を閉じて能力を封印。
同時に自身の心も閉ざす。 第三の眼を閉じた事によって心を読む能力に代わり、『無意識を操る程度の能力』を得てしまう。
この能力により、無意識で行動できるようになったこいしは、はあちこちをフラフラと放浪するだけの妖怪となる。
読心術に長けた覚ですら心を読む事が出来なくなったこいしの放浪癖を心配に思ったさとりから、こいしと遊ぶための専属のペットを与えられた彼女は、
段々生活も性格も良い方向に変わって来た……が、本質的には人を喰らう妖怪。人殺しには、全く躊躇がない。

【サーヴァントとしての願い】

取ってから考える。




【マスター】

奥田宏明@予告犯

【マスターとしての願い】

嘗て自分と働いていたフィリピン人労働者である、ヒョロの遺骨を彼の父親の下に届ける。

【weapon】

OTPトークン:
ヒョロが働いていたネットカフェの店長が、夜逃げの際に店に残して行ったもの。ワンタイムパスワードの設定の為に必要。
本来はこの道具を用いて奥田はその計画を成功させるのであるが、今回の聖杯戦争では全く役に立たない代物になるだろう。
しかしそれでも、奥田にとっては大事な、思い出の品。

【能力・技能】

IT知識:
元々奥田はそう言った会社に派遣社員として勤めていた為、そう言った知識に非常に明るい。金を取れるレベルのプログラムの構築だってお手の物。
その手腕は非常に優秀であり、正当な歴史においては、警察のサイバー犯罪課の刑事達をして、悔しい位頭の良い人物と言う評価を下さざるを得なかった程。
この知識に付随して、数学的な知識にも長けている。また、どのようにして調べ上げたのかは不明であるが、警察がどのようにして犯人を追跡、逮捕するか、と言う方法を、知っているフシがある。

【人物背景】

元々はIT会社の派遣社員であった青年。不当解雇に遭い、日雇いの肉体労働を始めるようになるが、その時にヒョロと呼ばれるフィリピン人労働者と知り合う。
が、日本に来るために腎臓を売ったヒョロは、山間開発のバイトと思しきタコ部屋で腎不全に陥り、死亡。
その事を監督に知らせ、やって来た監督の『腐るから埋めろ』と言う発言に逆上した、同僚の寺原に手を貸す形で、監督を殺害。
以降は、ヒョロの骨を彼の父親の下へと届ける為に、策を練る事になる。本文中では記載していなかったが、彼のあだ名は『ゲイツ』である。

犯罪予告をネット配信する犯罪グループ、『シンブンシ』として活動する前の時間軸から参戦。

【方針】

聖杯狙い。