第四話:応用題には2つのタイプ

 応用題には、次の2つのタイプがあります。
 (1時間、4km、6km、差2km) … 時速の問題
 (1km、4分、6分、差2分) … タイムの問題
 別の単位に変われば、時速系とタイム系の2タイプになります。

 例題4
 自宅から駅まで4kmあります。 自転車で行き、徒歩で帰りました。
 合計1時間20分かかりました。自宅から公園までは自転車では1分
 徒歩で3分かかります。公園まで何mありますか。


解法1:

 自転車や徒歩の速さが不明なので、公式が使えません。
 そこで、駅まで自転車で何分かかったか、比例配分で求めます。
 80分÷(1+3)×1=20分
 4000m÷20分=200m/分‥‥自転車の速さ
 200m/分×1分=200m‥‥公園までの距離


解法2:

 (距離、合計時間)の組を作ります。
 (4000m、80分)→(□m、4分)‥‥問題文の意味
 (4000m、80分)÷20=(200m、4分)‥‥万能式

 解説
 【解法1】では、時間と時間の比例で、比例配分です。
 その後は、公式で解くことになります。
 【解法2】では、距離と時間の比例を考えて、終了です。

 この問題は、【タイム系の問題】です。
 (距離、時間の差や和)で比例を考える問題だからです。

 (時間、距離の差や和)なら【時速系の問題】です。
 これが分からないから、応用題で苦労するのです。


実証(4):2つのタイプ

 どちらのタイプか考えることです。

 応用題
 A、B、Cの3人が同時に同じ方向に歩き出しました。
 A、Cはそれぞれ毎時6km、4kmです。A、B、Cの順に目的地に
 着きました。到着時刻は、順に9時、10時、11時でした。
 Bの速さを求めなさい。


解法1:

 公式で解くとすると、最初に何を求め、次に何を求めるか、
 最後までの見通しがつけられますか?
 できなければ、公式を考えるのを止めることです。
 無駄な努力をしないで済みます。

 実際は、【解き順】は決まっているのです。
 【式順の法則】と言います。【式数】も決まっています。

 しかし、教える先生がいません。
 生徒はどこまで行っても、八方ふさがりなのです。

 本講座では【式順の法則】を教えていません。
 【解法2】では万能式で解くから必要ないのです。


解法2:万能式

 同じ距離です。従って【タイム系の問題】です。
 A:(6km、60分)÷6=(1km、10分)
 C:(4km、60分)÷4=(1km、15分)
 Bの速さは(1km、12.5分)となります。←(等間隔で到着)
 4.8倍すれば、時速になります。  答 毎時4,8km

 もっと楽な方法もあります。
   →詳しい解き方は別途紹介。



最終更新:2008年07月13日 13:35