第三話:教科書の偽装問題
昨今、新聞やテレビなどを賑わして偽装問題に相当します。
文科省や教科書会社がこぞって教科書のミスを隠しているのです。
マスコミは、それを暴くことができないでいます。
教科書の問題:
(3/4)㎗のペンキで(2/5)㎡の板を塗ることができます。1㎗のペンキ
で何㎡の板を塗れますか?
単元:分数の割り算:
分数(2/5)÷分数(3/4)=分数(2/5)×分数(4/3)
教科書の説明:
ペンキ量が2倍になれば、塗れる面積も2倍になります。
だから、次のようになります。
(3/4)㎗÷3×4=1㎗
(2/5)㎡÷3×4=(2×4)㎡/(5×3)‥‥②
註:②式 面積÷係数(ペンキ量ではありません)
ここから後は【マジックショウ】です。
見破ってください。
公式:面積÷ペンキ量=1㎗で塗れる面積
(2/5)㎡÷(3/4)㎗ ←公式通りに単位をつければこうなります。
=(2/5)㎡÷3×4 ←上の②式…なぜ㎗が消えたのか?
=(2×4)㎡/(5×3)
解説:
教科書では、(3/4)㎗で割るところを(3/4)にして、
②式と公式を結びつけたのです。
つまり、②の説明ではペンキ量で割っていないのに、公式では
ペンキ量で割っているのです。
すべて無単位式にすると誰も気づきません。
意図したものなら、巧妙な【すり替え】です。
意図したものでないなら、単なる【誤り】です。
まさに「知ってやった」「知らないでやった」の偽装問題です。
しかし、この誤りを指摘しても、文科省は【ノーコメント】です。
教科書会社も、誤りを公表しません。
世の人が知らなければ、隠し通すということです。
どう考えても偽装問題です。
何も知らない子供たちはどうするのでしょうか?
彼らに、教育を語る資格があるのでしょうか?
→教科書問題の正解は別途紹介。
公式の無理:
公式の使えない問題でも、むりやり公式を使おうとします。
ここまでくると【公式依存症】です。
先生が自ら治さない限り、更に蔓延を続けます。
例題3:
みかんなら20個、りんごなら15個買える金額で、みかん12個買い、
残りのお金でりんごを買ったところ、ちょうど買うことができました。
りんごを何個買えたのでしょうか。
参考書:
個数と代金の問題は、例題3で説明した通りです。
その公式を忘れられない先生方は次のように考えます。
みかんなら20個、りんごなら15個買える金額を1と仮定します。
それぞれのねだんは、みかん(1/20)、りんご(1/15)となります。
この参考書では、仕事算と言っています。
一般公式でも無駄なのに、仕事算の公式を使って更に無駄を重ねます。
習う生徒は気の毒なものです。
新算数:万能式
みかん 4 8 12 16 20 ‥‥ 両数列は比例しています。
りんご 3 6 9 12 15 ‥‥ 表の中に答があります。6です。
みかん 20-12=8
りんご 15-9=6
頭の中で(ドル、りんごの数)と仮定します。
(20、15)→(8、X)
(20、15)÷5×2=(8、6) 答 6個
比例していれば、いかなる単位にも対応します。
【比例の法則】です。
従って、頭の中で、好きな単位に置き換えれば良いのです。
単位に捉われるから、思考範囲が狭くなるのです。
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最終更新:2008年07月15日 15:12