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自然がいっぱいの北大構内をお散歩してみると、あちこちで意外な発見が。季節ごとの魅力をご紹介します。
クラーク博士といえば、北大の前身である札幌農学校の初代校長であり、その後の北大に多大な影響を与えた人物としておなじみです。その功績をたたえ、札幌キャンパス中央ローン設置されている銅像は、観光名所として多くの人が訪れます。
ところが、北大構内にはそれ以外にもたくさんのクラーク博士がいること、ご存知ですか?
クラーク博士像①(Map①、中央ローン):大正15年設置、昭和23年再建。
クラーク博士像②(Map②、事務局会議室):昭和53年設置。加藤和加子さん寄贈。
クラーク博士像③(Map③、クラーク会館2階展示場):昭和53年設置。
クラーク博士像④(Map④、保健管理センターロビー):昭和60年設置。元北大診療所講師五十嵐敏子さん寄贈。
クラーク博士像⑤(Map⑤、付属図書館北方資料室):大正15年設置。
なんと、札幌キャンパスだけで5体ものクラーク博士像があるんですね。また、クラーク博士像③は同じものがもう一体作られ、札幌キャンパス内の百年記念会館に設置されていましたが、平成10年に海を越え、クラーク博士の母校のマサチューセッツ州立農科大学に寄贈されています。
クラーク博士の来札から100年以上を経て、今もクラーク博士は札幌キャンパスを見守っています。
夕暮れ頃、北大のメインストリートの樹木やイチョウ並木をふと見上げると、おびただしい数のカラスが木の枝に止まっていて、ギョッとすることがあります。北大周辺はすっかり都市化されていますが、構内にはハルニレやポプラなどの大木が連続して生える樹林があるため、カラスが巣を作るのに都合がいいのです。
北大構内に繁殖するのは、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種類のカラスです。外見はハシブトガラスの方が盛り上がった額をしていてくちばしが太く、ハシボソガラスは体がやや小さく、額のラインが滑らかでくちばしが細い特徴があります。
普通カラスは平均20メートル弱の樹木の、およそ10メートルのところに巣を作ります。ハシブトガラスの方がやや高いところに巣作りをする傾向があります。ハシボソガラスは、比較的開けた農耕地などを好んで巣作りをします。北大内でも、開けた北大農場に近い林の縁の方にハシボソガラスの巣が多く見らます。
2006年1月14日、遠友学舎で、「雪氷楽会in北大」が開催されました。楽しみながら雪や氷などについて学んでもらおうという催しで、多くの子供たちや家族連れで賑わいました。会場では、手軽に人工雪を作る実験、雪かきに使う力の測定、氷河のスライドショーなどのコーナーがあり、子供たちが挑戦する姿が見られました。
雪氷楽会は、数年前に新潟で開催されたのが始まりで、北海道では昨年10月に旭川で初めて開催されました。主催者の中村一樹さん(日本気象協会)は、「厳しい冬でも楽しい生活をしていけるよう、実際に体験することで、雪や氷のおもしろさや昔ながらの遊び方を伝えたい」と雪氷楽会の目的を話します。次回の開催は未定ですが、「今後も定期的に開催し、恒例行事にしたい」と中村さん。新たな冬の風物詩となるかもしれません。
写真キャプション:会場にはイグルー(イヌイットが雪で作る簡易住居)も
農学部本館北側(北10西9)に御影石でできた奇妙な形の石碑があります。これは遺伝研究で世界的に名高い木原均博士が、わが国初の小麦研究をこの場所で始めたことを記念したものです。
木原博士は小麦という人類になくてはならない作物の起源を遺伝学的に解明する過程で「ゲノムとは生存に必要な最小の染色体セットである」というゲノム説を提唱しました。また、「生物の歴史は染色体に記されている」と考えました。博士がこの説を発表したのはゲノムの本体であるDNAの存在も知られていなかった1919年のことですが、その後すべての生物の遺伝研究に引き継がれています。人間の遺伝子を残らず読み解くという「ヒトゲノム計画」もその一つです。
ところで、小麦研究記念碑の石碑には中心の石を囲むように3つの丸い石が配置されています。パン小麦は3つの異なった種類のゲノムをもつ植物です。これらの石は3つの異なるゲノムを意味しているのです。
(写真キャプション)
「人類の主食」である小麦の世界的研究がここから生まれました。
1.北大植物園・博物館<春~秋・植/知>
札幌キャンパスから少し南へ、植物園は札幌駅近くの緑のオアシスです。季節ごとにさまざまな植物が楽しめます。週末に親子連れでハイキングはいかがでしょう。博物館には、各種はく製や標本があります。
2.北大生協本館店<全・買/WC/ATM>
北大グッズ、食品、本、文房具、パソコンも買えます。郵便局ATMあり。
3.クラーク会館<全・食/知/WC/ATM>
生協クラーク食堂のほか、生協の印刷・保険部門があります。北洋銀行ATMあり。会館内の講堂にはパイプオルガンがあり、年に数回コンサートが開催されます。
4.中央ローン<春~秋・遊>
春は桜、夏はサクシュコトニ川のせせらぎで楽しめます。芝生でお弁当を食べる人、友だちと語らう人、読書する人。思い思いのくつろぎ方があります。有名なクラーク像もあります。
5.「エルムの森」<全・買/知/植/WC>
北大交流プラザ「エルムの森」では、北大土産のクッキーやポプラの倒木を再利用した木工製品が買えます。北大のさまざまな情報も手に入ります。この周辺は、春には桜も咲き、お花見スポットです。
6.文学部前<秋・植>
秋にこのあたりを歩いていると、コロコロコロ。ドングリがいっぱい拾えます。
7.総合博物館<全・知/買/WC/植>
博物館前は、秋の紅葉が美しいところです。
8.北大生協中央店・「エンレイソウ」<全・植/買/WC/ATM>
中央店には食堂、ATM、売店があります。ファカルティハウス「エンレイソウ」では、北大静内牧場で飼育された牛のタンシチューが食べられます(数量限定メニュー)。
9.大野池<春~秋・遊/動/植>
通称ひょうたん池。カモ・ドジョウ・糸トンボ・ギンヤンマなど、季節によりさまざまな生き物と出会えます。倒木のある林の中では探険気分を満喫できます。秋には、落ち葉のじゅうたんで楽しめます。
10.花木園・新渡戸稲造像<春~秋・遊/植>
このあたりには池や板橋があります。クワの実もあります。
11.ポプラ並木<全・植>
倒木の危険があるため、中に入って歩くことはできませんが、近くまでは行くことができます。
12.イチョウ並木<秋・植/遊>
写真を撮る人、写生をする人、ギンナン拾いの人、落ち葉拾いの子どもたち。秋は市民のいこいの場となります。
13.工学部前<春~秋・遊/植>
大きな噴水の周りは、春は桜がきれいです。木登りもできる低めの松の木があります。いろんな木があって、かくれんぼうをするにはもってこいの場所です。ここではドングリも拾えます。たまにアカゲラを見かけることもあります。
14.医学部前<春~秋・遊/植>
構内で一番遅い時期に咲く桜はここです。お花見スポットです。藤の花も楽しめます。お散歩のときは、医学部の噴水前でひと休み。
15.北大病院<全・植/食/買/WC/ATM>
一般の人でも売店・食堂・温室・ATMは利用できます。
16.はるにれ食堂<全・食/WC>
めん類メニューが充実。食堂前のスロープや階段は小さな子ども達のちょっとした遊び場です。
17.北大生協北部店<全・食/買/WC/ATM>
食堂、売店、本、旅行センターもあります。
18.生協横通路<春~秋・植>
春一番のタンポポはここで見つけることができます。ツクシもあります。クワの実もとれます。秋には、赤が美しい「ナナカマド並木」が見られます。
19.原生林1<春~秋・植・動>
春には、アズマイチゲ・キバナノアマナがじゅうたんのように咲き乱れます。クワの実がたくさんなるところです。川にカモがやってくることもあります。
20.原生林2<春~秋・植/遊/動>
春にアズマイチゲ・キバナノアマナが咲き乱れ、ヨモギ・ツクシがいっぱいあるところ。続いてクワの実が楽しめます。秋には木登り、小山登り(通称:らくだ山)をして遊び、山ブドウも楽しめます。耳を澄ませば、様々な鳥の鳴き声が聞こえてきます。
21.平成ポプラ並木<全・植>
まだ木も小さいですが、50年後の北大の観光名所となることでしょう。
22.くじら山<全・遊/植>
どことなく山の形がくじらに似ているので通称くじら山。春から秋はミニ登山が楽しめます。(但し、ハチに注意!)冬には、ダイナミックなスロープすべりが楽しめます。くじらのしっぽの方にはヨモギがたくさん生えています。
23.ミニ公園<春~秋・遊/植>
エルムトンネルの上にある、ウッドチップが敷きつめられたミニ公園風の場所です。ベンチもあり、付近にはヨモギも生えています。
24.馬術部馬場
<春~秋・動>
北24条通りから、馬術部の馬を見ることができます。
25.遠友学舎前<春・植/動>
大きなタンポポが一面に咲きます。アカゲラの巣があります。
26.体育館裏<春・植>
フキノトウ、ヨモギが北大の中で一番早く芽をふくところ。春をさがしに出かけましょう。
27.デカデカ山<冬・遊><秋・植>
冬になると、大きな雪山(通称デカデカ山)でスロープすべりができます。秋には大きな栗の実がなります。
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記念碑
F:小麦研究記念碑
G:新渡戸稲造像
H:「人工雪研究の地」記念碑
I:「新撰組隊士永倉新八来訪の地」記念碑
(イメージ写真キャプション)
昆虫学教室の美しい蝶の標本
構内には小さな子どもが自然に親しめるスポットがたくさんあります