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 話しが終わったあと僕は着物を借りて着替え、どこかに案内された。  そして、今僕の目の前には決して僕が今まで食べたことの無い様な豪華な料理が置いてあった。  「ふふふ、たくさん作ったから沢山食べてください」  呆然としている僕を和服の女の人がニコニコと笑いながらこっちを見ている。  「いや・・・一つ聞きたいことがあるのですが・・・」  僕はこの部屋中の人皆に言う様にに聞いた。  ま、皆と言っても同じくらいの女の子と中年のおっさんと和服の女の人の三人しか居ないけどな・・・  和服の女の人は、相変わらずニコニコしながら「ふふ」と怪しい笑い方をした。  「ここは神城家の宗本家ですわ」  ・・・神城?・・・何だ、それは・・・知らんぞ  全く覚えの無い言葉に僕は少し困惑した。  はっとして、視線に気づいて視線の方向を見た。  まず、僕を見ながらニコニコとしてて何考えてるか全く見当の付かない表情がをしている和服の女  先ほどから、ずっとこっちを見ている僕と同じくらいの無表情の少女  そして、特に特徴といった特徴のない中肉中背の中年のおっさん  皆が僕の方を見ている。  「ねえ、あなたどうしてあんな所に倒れてたの?」  無表情の僕と同じくらいの少女が聞いてきた。  「・・・言う必要はない」  「いえ、助けた立場だから聞かなければならないわ」  少女と僕は少しにらみ合った。  「こら、冬那やめなさい」  和服の女が少女を止める。  「この子は冬那。皇架聖城高校1年よ。そして私はこの子の母親で詩奈維で、あそこの人は旦那の澤間よ」  澤間と言った男が僕に笑みを浮かべて片手を軽く上げた。  冬那と言う少女がこっちを見て軽く頭を下げた。  ・・・・いや、それ以前にさ、皇架聖城?・・・1年・・・やばい僕と高校も学年も同じだ(汗)  明日から学校に行きたくなくなった。  しばらく沈黙が広がった。  「はいはい、では話しはそこまでで食事にしましょう」  話しは詩奈維さんの言葉で話しは強制終了、夕食が始まった。  僕は目の前の茶碗蒸しを、スプーンですくって一口食べた。  ――やっぱコンビ二弁当より美味しいな――  私は夕食が始まってから、目では見てないけど蒼樹の方を気配だけで見ていた。  父さんが先ほどから彼に人懐っこい笑みを浮かべて一方的に話しをしている。  蒼樹は、美味しそうに食事を食べながら父の質問に答えていた。  「ねえ、ねえ・・」  不意に横から肩を突かれた。  横を見ると母さんが私の横に居た。  「何?母さん」  「蒼樹くんってあなたが見た限りどういう子?」  母は蒼樹について知りたいだそうだ。  「学校で?クラス違うけど…彼は何時も孤立しているかな・・・友達になりたい様な子が居ても彼が回りを拒絶してる様に見えるから・・・ま、1・・・2人くらい彼と居た人も居たけどね」  母は、めったに見せない寂しそうな顔をして、彼を見て私の視線を移した。  「たぶん蒼樹くんは、自分の呪で周りの人に迷惑かけるのを恐れているのよ。・・・蒼樹くんは、呪のことは教えてくれたけど、どうして呪になったのかは教えてくれない・・・それが証拠よ」  私と母さんはしばらく顔を見合わせていた。  『ボーン…ボーン…ボーン…』  突然掛け時計がなった。  8時だった。  彼は、ふと立ち上がり「家に帰ります」と言って来た。  「冬那、彼を玄関に連れてって上げて」  母は私にそう言った。  私は、一瞬彼の顔を見てたがすぐ視線をそらした。  「こちらです。付いてきてください」    私は玄関の方に歩き出した。  蒼樹は部屋を出る時、母さんと父さんに頭を軽く下げて私の後をついてきた。  「うわ、ほんとにデカイ家だな・・・・」  誰にも聞こえないくらいの小さな声で僕はしゃべった。  僕と冬那は無音で暗い廊下を月明かりだけを頼りに歩いていた。  家のアパートと比べると、かなり作りが違いすぎた。  ・・・つーか比べること自体間違いか・・・    僕は、ふと何所かからの視線に気づき庭の離れらしいところを見た。  その離れから障子の隙間から小学校5年くらいの女の子が僕を見ていた。  僕と目があってびっくりしたのか、急いで障子を閉めた。  それでも、ちらちたと障子の隙間から僕を見ていた。  僕は女の子の方に手を軽く振った。  女の子も恥ずかしそうにこっちに手を振った。  そして僕は女の子から視線をはずして廊下を歩いた。  そしてそこから2分くらい歩いて玄関についた。  「それじゃ」  彼女がそれだけ言って僕の目を見た。  「うん、助けてくれてありがとう」  僕はそう言って玄関を出た。  「ここから右に歩けば商店街に出れるから」  後ろから冬那が一言だけ言って門を閉めた。  僕は右の道を歩き始めた。  ・・・何故だろう・・・明日ろくなこと無い様な気がする  

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