3,償い 

    

※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

 無音の世界…  思い出したくない記憶…  壊れた世界…

   あの時、僕の世界は壊れた。

      幼いころ、人を諦めた時に…

   火事で燃えた家の跡で見上げた夜空…

  僕をあざ笑う様に見下ろす月…


   ……ああ、嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ・・・

      うあ!!!!!!





 「うあーーーー!!!」
 蒼樹は、自分の声で眼が覚めた。

  毎日の様に見た夢

    僕の永遠の罪の拘束の証

 死神にも見放された体

  今一度それをかみ締め、自分の今の状況を確認した。


 見慣れない和式の部屋

  障子から部屋に降り注ぐ月の光

  何時ものアパートとは違っている。

 「・・・・つーか・・・何所だよ・・・ここ」

  学校をさぼって、雨の日に街を歩いていて何時もの様な魔力衝動が起こり、眩暈と苦しみで倒れたのは覚えているが、あとは意識が途切れて覚えていない。

 しばらく辺りを見回していたが、ふと、影の横の襖から気配がした。

 「誰かいるのか?」

 襖から気配しかしない

 「助けてくれたなら、ありがとう…」

 襖から気配が消えた。

 襖の気配が消えて、少し時間がたって縁側があるのだろう、障子の向こうからいくつもの足音が聞こえて来た。

 そして障子が開かれた。

 「・・・・・」

 開かれた障子のところに、いたのは自分と同じくらいの少女と中年の男、そして和服姿の女性だった。

 「気分はどうですか?」

 和服の女が蒼樹に聞いた。

 「良くなりました。ありがとうございました」

 蒼樹は和服の女に頭を下げた。

 「起きてすぐですが、お一つお聞きになってよろしいでしょうか?」

 蒼樹は尋常でない雰囲気で背筋が冷たくなった。

 「ああ、聞いてかまわない」

 和服の女は、隣の少女と男と顔を見合わせて頷くと再び蒼樹の方を向いた。

 「あなたは何者ですか?」

 蒼樹は今度こそ背筋がぞっとした。
|新しいページ|検索|ページ一覧|RSS|@ウィキご利用ガイド | 管理者にお問合せ
|ログイン|