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1.4 1次元の波動方程式
さて、より形式的な方法で、音の性質であるp、ρ、uの関係が、例えば(図1.2)に描いてあるような調波振動における音波の場合のように、それら(p、ρ、u)が場所や時間によって連続的に変わるとき、どうなるのかを求めてみようと思う。
まず、音波が伝播する管の中の、ある任意の固定体積を考える。
その体積は断面積Sと、xという距離の中のdxという長さで与えられる。
これを図1.5に示す。
再びその微小部分での流体の瞬間の総密度を、ρtot=ρo+ρであると定義する。ここでρというのは音波の伝播によって生じた密度の増加分である。
質量保存の法則をその微小区間に適用することを考える。
限定した体積に流入する質量の割合はつぎの(1.4.1)式で与えられる。
質量保存の法則が成り立つには、この正味の流入物と、微小部分においての質量の増加とが等しくなっていなくてはならない。
限定した体積の中の質量の増加率は(式は本文参照)によって与えられる。
もし今流入物の質量と、質量の増加率とが等しいならば、(1.4.2)式が得られる。

まず導関数⊿(ρtotu)/⊿xを考える。
(ρtotu)の項は(ρo+ρ)uに等しく、よって再び、ρuの項が2つの小さな量の積であるので、それは無視できるほど十分に小さいという仮定を用いる。
それゆえにρouという項だけを残し、ρoはxの関数ではないので、xという点における
この項の導関数はρo(⊿u/⊿x)となる。
ρoはまたtの関数ではないので、導関数⊿(ρtot)/⊿tは⊿ρ/⊿tとなり、(1.4.2)式はつぎの(1.4.3)式へと変形される。
この関係は線形化された質量保存の法則として知られており、その語源はこの方程式の項は、変化量ρとuという線形的な項のみであるという事実からきている。

また、流体の微小部分に運動量保存の法則も適用できる。
この場合、流体と一緒に動く、ある微小面積に適用する。また再び流体の正味の瞬間圧力はptot=po+pによって与えられ、pは音波の圧力であることを仮定しておく。
よって正の変位xにおける流体の微小部分にかかる正味の力は、(1.4.4)式で与えられる。

運動量保存の法則はこの与えられる正味の力と、流体の微小部分の質量と加速度の積とが等しいということを言及している。
流体の微小部分の加速度は、(式は本文参照)によって与えられ、そのことはまた流体の速度はxの関数でもあるということを説明している。(例えば・・・)
しかし、u⊿u/⊿xの項は⊿u/⊿tよりも(u/coによって)はるかに小さくなるので、流体の微小部分の質量と加速度の積は、ρodxS(⊿u/⊿t)と近似できる。
この運動量の変化率と、流体の微小部分にかかる正味の力とが等しいとし、(1.4.5)式が得られる。
この関係は線形化された運動量保存の法則として知られている。理由は(線形化された質量保存の法則と)同様で、方程式で使われている項が微小変化量に依存する線形的な項のみであるからである。

もし今、点tにおける(1.4.3)式の微分と、点xにおける(1.4.5)式の微分をし、その結果得られた二つの方程式をあわせると、(1.4.6)式が得られる。
再び音波の圧縮が断熱変化であり、圧力と密度の増加が比例関係にあるということと、音速の2乗がp=Co^2ρのように比例定数となることを仮定しよう。
この関係の(1.4.6)式への代入によって、音圧の伝播を表す1次元波動方程式を得る。
これは以下の(1.4.7)式によって与えられる。

この方程式は音響的な圧力の変動が、(座標軸上の距離xの関数としての)空間という点において、そして時間tという点において、どのように振舞うのかを表している。
この方程式を発展させるにあたって、線形化の過程は重要な仮定となる。
今、波動方程式を満足するような解を見つけ、その解がセクション1に示されている音波の伝播の記述を証明しているということを論証しよう。