キラ

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キラ」(2008/08/16 (土) 15:18:56) の最新版変更点

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「はっ! 噂に聞くガンダールヴがその程度とは。やはり骨董品だな」 「なっ!?」  至近距離から放たれた魔法を、なんとかデルフリンガーで受け止める。   「くそっ!」  キラは焦燥を隠しきれない。  ラウ・ル・クルーゼとの死闘。その終焉直後に発射されたジェネシスにより、彼の愛機は消滅した。  退避が一歩遅れたのは、相手がプロヴィデンスに残した執念か。 「やはり風の遍在には手も足も出ぬか!」 「なんだとっ!」  叫びながら剣を夢中で振り回す。  工学系の学生だったキラは、正式な訓練を受けていない。  ヤキン・ドゥーエ攻防戦前の数ヶ月間に、ムウやアスランから手解きを受けた程度である。  確かにルーンが自分の力を上げている事は実感できるが、それでも多人数相手では分が悪すぎた。 「だけど、僕は……!」  諦めるわけにはいかない。  死んだと思った直前、自分は不思議な鏡に吸い込まれた。  その結果としてルイズの使い魔とされたが、元より死んだ身だ。不満など感じなかった。  自らの在り方を語ったクルーゼの言葉も、いまだに心の中に焼き付いている。    一人の人間として生きるには、コーディネーターという枷から逃れられない。  だが。 「ルイズが僕を救ってくれた。僕はここで生きていけるんだ!」  ルーンが輝く。  メイジという明らかに特別な存在は驚きだった。  しかし、それ以外の無力な平民、そこには何の区別もない。ナチュラルもコーディネーターもないのだ。  だから。 「僕には、守りたいものがあるんだ!!」  ルーンが一際激しく輝いたとき。  なにかが割れるような幻想とともに、走った剣閃は全てのワルドを一瞬で薙ぎ払った。

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