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北千住以南の提案」(2009/12/06 (日) 01:19:27) の最新版変更点

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  関東の朝ラッシュというのは、地方から来た人にはもはや名物の1つになっているらしい。そして常磐線も主に松戸→北千住、JR千代田線亀有→綾瀬、地下鉄千代田線北千住→町屋→西日暮里などでその名物を味わえる。これらは関東最大級の混雑率を誇る区間である。それを数字に直すと“松戸→北千住”の1編成あたりの平均混雑は200%以上、最大混雑で250%以上を記録する事もある。しかし1時間あたり20本、2時間あたり31本(プラス貨物、特急)で実は線路許容量の限界に近づいているものの、これでは本数が少ない。そしてなんと言っても深刻なのは千代田線である。朝ラッシュ時の1時間あたりで10両×28本、2時間あたりで10両×51本。いずれも“超満員”という表現が適当だろう。平均混雑率は山手線を押しのけて関東1位に輝く事もあり、一時期は北千住-西日暮里(事実上の最混雑区間)で複々線化の計画が浮上した。   常磐線は混雑の要因が多数ありながら、それの解決となる“交通網”がほとんど無い。よく交通を“人間の血液”で表現するが、常磐線の場合“血はたくさんあるのに血管が限りなく細い”状態である。つまり利用者人口に対してあまりにも交通の扱いが弱いのである。柏~北千住は微妙に並行する&html(<A HREF="http://www.mir.co.jp/" Target="_blank">つくばエクスプレス</A>)が混雑緩和に期待できる。しかし北千住~上野は相変わらず線路は増えない。また平成16年3月13日より普通列車が終日南千住・三河島に止まるようになり、取手以南の通勤電車と区別が無くなった。大は小を兼ねてはならず、本来中距離列車が止まるべきでは無い駅に停車する見返りもほとんど無いまま止まっており、中距離列車の本来の役割を果たしていない事になる。所要時間の面でも北千住~東京は乗換時間を含めると26分にもなり、とても関東の主要路線とは言えない状態である。かといって三河島・南千住に止まらないと両駅の列車本数が少なくなる。ではどうすれば良いのか? もはやここまでくると、根本的な解決しか浮かばない。それは次の通りである。 *&font(b,15){1 : 上野~北千住に短縮路線を建設} *&font(b,15){2 : 乗換無しで新宿に行ける路線の建設} **1の内容 ・ 上野~北千住の距離を5キロ前後とし、走行時間を3分30秒とする。 ・ 上野~北千住は後に記す[[緩行線案>緩行線の提案]]に関連して、途中に駅を設けない。 (ルートイメージ) http://chizuz.com/map/map36141.html http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&gl=jp&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=102912495960258771367.00045763522452eed0e34&z=14&mid=1221984959 **2の内容 ・ 北千住から南千住、三河島、田端、池袋の順に停車する、普通の案。 ・ 北千住から極力直線ルートを通って、新宿にダイレクトに行く案。この場合は池袋へは乗換が発生し、丸ノ内線茗荷谷か有楽町線護国寺あたりが乗換駅となる。 (ルートイメージ) http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&gl=jp&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=102912495960258771367.000457915a91c489f92c4 **1の具体例・障害予測 ・ 上野駅南側を工事して東京駅から上野駅10番線へ、上野駅11・12番線から東京駅へ行けるようにする。地下方式で短縮線の駅を建設しても、山手線や京浜東北線と遠く離れてしまっては走行区間を短縮出来ても乗換ホームが遠ければ通勤時間は短縮できない。また短縮線そのものを地下化しても結局北千住やその先で地上に出なければならないので、上野~北千住で線路を地下化するメリットは少ない。一方で緩行線は千代田線を経由するので、上野に達するまでには地下に入っていたい。高架橋新設区間は約2.3キロで、純粋な建設費は全区間複線で約58億~74億円(目安として、複線高架橋の建設費は1キロあたり25億円~32億円とされている)。ただし地元への保障などで倍以上に跳ね上がるであろう。また、上野郵便局が大きな壁になる事も予想される。 ・ 同様に上野駅は2010年以降は東京方面発の下りは5~8番線を、上りは9番線、上野折り返しは10~12番線使用になるものと予測されるが、東京~北千住の様子次第では10~12番線からも東京駅に行けるものとする。これは丸井スレスレの西側に線路を敷く形になるが、提案する線路の長さは300mほどか?1平方メートル50万円×横幅12m×長さ300mで建設費は18億前後と推測できるが、地元の保障費などで跳ね上がるか。東京駅から上野9番線へはスムーズに入線出来るものとし、上野駅9番線~12番線は常磐線専用とし、東北本線系統は、5~8・13~17番線とする。 ・ 2006年12月現在、高架線と地上線で東北・常磐線を立体交差させる案もある。これは現在JRで検討されている上野駅立体交差の計画と思われる。ただし現時点では非公式で、いまだ計画の全容は明らかになっていない。 **提案根拠(共通) 1.北のターミナル上野駅。今も交通の要衝として有名であるが、新幹線開業以降は徐々に利用者が減り始めており、上野発着の主流特急が常磐線のみとなった現在は昔の面影すら残っていないと言われる。一方、松戸→北千住では凄まじい混雑を誇る常磐線だが、北千住→上野ではその凄まじさは一体どこへ? 同区間の混雑率が150%以下になる事もある。大体の利用者は、北千住駅で千代田線(一部日比谷線)に乗り換えるためだ。つくばエクスプレスが開業したため、更に混雑率は低下するだろう。つくば線が東京駅へ延伸したら尚更で、北千住~東京ノンストップの列車が設定されたら常磐線は東北縦貫線を完成させたくらいではどうにもならない。しかも東京地下鉄側では快速電車の運転に意欲的で、万が一にも千代田線内で快速電車が実現したらますます常磐線上野~北千住の利用者が少なくなる。つまり常磐線上野~北千住の存在意義が無くなり、いよいよ上野駅の空洞化に歯止めが効かなくなる。上野ほどの拠点を有効活用しないのは非常にもったいない。上野~北千住短縮線の建設提案根拠は常磐線本線の五方面路線たる地位の確保、北千住~上野で低下している混雑(=不便であるため、利用者が逃げている)の均等化などをもとに提案している。また上野~東京複線復活や最近発生している“北千住地位向上”と合わせると“東京~北千住間約8分”という肩書きが誕生し、素晴らしい経済効果が期待できる。更に東京と北千住の間に上野が来る事でターミナル駅を3連続させる事となり、東京~北千住の交通利便性を格段に向上させる事が出来る。 2.関東中長距離列車の主要五方面路線に常磐線が含まれるが、この五方面路線にて新宿方面に行けないのは常磐線だけである。常磐方面から新宿方面への混雑そのものは大した事ではないが、この事実は常磐線の地位低下につながりかねない。赤羽線が“埼京線”と呼ばれる以前は利用者数は大した事は無かったらしいが、こんにちのように“埼京線”と呼ばれるようになってからは爆発的に利用者が増えた経緯がある。したがって常磐沿線がつくば線開業するほどにまで発展した現在、山貨直通線が採算の面で不安になる要素は少ないだろう。常磐線用に新宿~北千住で新規に作っても良いくらいである。一応弁護しておくが、(交通業界では当たり前の話だが)交通網は都市部でも開業から20年程度は赤字覚悟で経営しなければならないし、それ以外の鉄道は基本的に儲からない。 ・ 戦前は三河島~駒込はスイッチバック無しで繋がっていたが、今のようにスイッチバックしなければ三河島~駒込を通れないのが不自然である。山手線視点でも、素直に南千住貨物駅に行けないのは貨物列車にとって非常に大きな障害になっている。そもそも山手線の最初の開業区間は品川~赤羽で、池袋~田端(当時の豊島線)は明治34年に開業したが、池袋~田端は純粋に山手線と常磐線を迅速に行き来するために開業させたものである。実際には常磐方面から京浜地区に木炭を輸送する目的で、豊島線を開業させた。しかし現在はその常磐線への定期列車は無く、土休日に走っていた臨時列車も一旦スイッチバックする事で所要時間が大幅に増加したため利用者が少なく自然消滅した。これを自然な形で復活させる目的でもある。 **メリット 1-1 上野以南~北千住以北への所要時間が大幅に短縮される。例えば上野~柏は北千住・松戸停車で19分(E531系)で行けるようになり、現行の特別快速(本来であれば区間快速と名乗るべき)よりも早く着く。 1-2 千代田線の混雑緩和に貢献する。残念ながら、東北縦貫線だけではこれの効果は薄い。しかも朝ラッシュ時は東北本線からの列車を優先するというので、もはや効果は皆無に等しいかも知れない。上野~東京の線路を常磐線用と東北線用で両方作るなら話は別だが・・・。 1-3 線路整備が現状の上野駅周辺に比べると安全性が向上する。現在は上野~日暮里で10線が並び、保線作業なども命がけである。 1-4 上野駅基準で、普通列車系のダイヤの均等化が図れる。例えば17:54の後は18:00の特急列車が走行するが、54分発を17:57に変更出来る。当然待避線への入線スピードを60キロか70キロくらいに引き上げれば17:58などにも設定可能である。 1-5 上野駅基準で水戸・宇都宮・高崎の普通運賃が同じになり、新幹線と特急料金で大きく差が出る。今は水戸まで特急で3510円(普通乗車券2210円 + 特急券1300円)かかるが、これが3190円(普通1890円 + 特急1300円)となる。参考までに、新幹線は上野~宇都宮・高崎ともに4090円(普通1890円 + 特急2200円)で、東京から乗ると200円プラスされる。 2-1 千代田線からは西日暮里や新御茶ノ水で各線に乗り換えて池袋・新宿方面に向かう利用者が多いので、新宿方面線路のメリットは非常に大きい。 2-2 新宿と北千住を乗換無しで結ぶ事で、常磐線だけではなく東武伊勢崎線やTXにも効果が現れる。上でも書いたが、主要のJR線で新宿駅に行かないのは常磐線だけであり、早期に是正する必要がある。 **デメリット(共通) ・ 今まで北千住~対上野・対新宿の利用者が日暮里まで同じ経路を使用していたのが北千住で分かれる事になる。今は朝ラッシュ時でも北千住→日暮里では、列車によってはまれに150%程度の空気輸送(!?)を行う事がある。千代田線客がシフトしなかった場合は空気輸送が更に加速する。つまり、上記メリットの期待と正反対になる事も考えられる。 ・ 旅客列車としては上野~三河島が廃線される。日暮里を通らないという事は京成電鉄へのアクセス悪化が懸念される他、せっかくの京成電鉄日暮里大改修も意味が無いものとなる。常磐線方面から京成電鉄を利用する方は少ないと思うが、東武伊勢崎線からはどうだろうか? 特にスカイライナーを利用する場合は? スカイライナー以外は牛田乗換で何とかなるが、スカイライナーは常磐線を使って日暮里で乗り換える他に方法は無い。一応京成電鉄は上野まで来ているが、日暮里からの乗り換えが便利である。 ※ なお、これは京成電鉄日暮里駅のホーム拡張が可能になる事を意味している。そもそもあんな狭い駅に4つの運転系統(山手、京浜、常磐、京成)がひしめき合っている事に問題があり、巨大な財力を扱えるJRが手を打つのが当然の事である。 ・ 上野駅の地上ホームから常磐線に入りづらくなる。もともと常磐線は地上ホームとはそれほど縁が無いが、それでも16・17番線は特急専用ホームとして主に常磐線が使用している。ただし東北縦貫線が完成すれば特急は東京駅発着が主体になるという事なので、完全に地上ホームと縁が無くなる。 **各駅の利害(共通) ・ 利益になるのは、北千住以北の全ての駅。ただし東京から離れれば離れるほど7分程度の短縮に意味を持たなくなる。なお、いわきでは「スーパーひたち」が2時間を切る計算になる。 ・ 逆に日暮里駅にとっては害悪でしかない。日暮里から常磐線へは乗換無しで行けたのが、上野~北千住の路線によって日暮里~三河島間の短縮線は必要なくなる。つまり日暮里からは直接は常磐線に乗れなくなる。   なお、2007年04月27日から「[[総合案>ここまでの総合案]]」でご意見を募集とする。
  関東の朝ラッシュというのは、地方から来た人にはもはや名物の1つになっているらしい。そして常磐線も主に松戸→北千住、JR千代田線亀有→綾瀬、地下鉄千代田線北千住→町屋→西日暮里などでその名物を味わえる。これらは関東最大級の混雑率を誇る区間である。それを数字に直すと“松戸→北千住”の1編成あたりの平均混雑は200%以上、最大混雑で250%以上を記録する事もある。しかし1時間あたり20本、2時間あたり31本(プラス貨物、特急)で実は線路許容量の限界に近づいているものの、これでは本数が少ない。そしてなんと言っても深刻なのは千代田線である。朝ラッシュ時の1時間あたりで10両×28本、2時間あたりで10両×51本。いずれも“超満員”という表現が適当だろう。平均混雑率は山手線を押しのけて関東1位に輝く事もあり、一時期は北千住-西日暮里(事実上の最混雑区間)で複々線化の計画が浮上した。   常磐線は混雑の要因が多数ありながら、それの解決となる“交通網”がほとんど無い。よく交通を“人間の血液”で表現するが、常磐線の場合“血はたくさんあるのに血管が限りなく細い”状態である。つまり利用者人口に対してあまりにも交通の扱いが弱いのである。柏~北千住は微妙に並行する&html(<A HREF="http://www.mir.co.jp/" Target="_blank">つくばエクスプレス</A>)が混雑緩和に期待できる。しかし北千住~上野は相変わらず線路は増えない。また平成16年03月13日より普通列車が終日南千住・三河島に止まるようになり、取手以南の通勤電車と区別が無くなった。大は小を兼ねてはならず、本来中距離列車が止まるべきでは無い駅に停車する見返りもほとんど無いまま止まっており、中距離列車の本来の役割を果たしていない事になる。所要時間の面でも北千住~東京は乗換時間を含めると26分にもなり、とても関東の主要路線とは言えない状態である。かといって三河島・南千住に止まらないと両駅の列車本数が少なくなる。ではどうすれば良いのか? もはやここまでくると、根本的な解決しか浮かばない。それは次の通りである。 *&font(b,15){1 : 上野~北千住に短縮路線を建設} *&font(b,15){2 : 乗換無しで新宿に行ける路線の建設} **1の内容 ・ 上野~北千住の距離を5キロ前後とし、走行時間を3分30秒とする。 ・ 上野~北千住は後に記す[[緩行線案>緩行線の提案]]に関連して、途中に駅を設けない。 (ルートイメージ) http://chizuz.com/map/map36141.html http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&gl=jp&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=102912495960258771367.00045763522452eed0e34&z=14&mid=1221984959 **2の内容 ・ 北千住から南千住、三河島、田端、池袋の順に停車する、普通の案。 ・ 普通列車に限り北千住から池袋、新宿の順に止まる案。 ・ 北千住から極力直線ルートを通って、新宿にダイレクトに行く案。この場合は池袋へは乗換が発生し、丸ノ内線茗荷谷か有楽町線護国寺あたりが乗換駅となる。(北千住から池袋のみ停車の山手貨物線経由と所要時間が1分しか変わらないことが分かったため、2009年12月現在は「常磐線としては意味がなく、都心向けの電車として効果がある」という考えをさせて頂いております。) (ルートイメージ) http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&gl=jp&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=102912495960258771367.000457915a91c489f92c4 **1の具体例・障害予測 ・ 上野駅南側を工事して東京駅から上野駅10番線へ、上野駅11・12番線から東京駅へ行けるようにする。地下方式で短縮線の駅を建設しても、山手線や京浜東北線と遠く離れてしまっては走行区間を短縮出来ても乗換ホームが遠ければ通勤時間は短縮できない。また短縮線そのものを地下化しても結局北千住やその先で地上に出なければならないので、上野~北千住で線路を地下化するメリットは少ない。一方で緩行線は千代田線を経由するので、上野に達するまでには地下に入っていたい。高架橋新設区間は約2.3キロで、純粋な建設費は全区間複線で約58億~74億円(目安として、複線高架橋の建設費は1キロあたり25億円~32億円とされている)。ただし地元への保障などで倍以上に跳ね上がるであろう。また、上野郵便局が大きな壁になる事も予想される。 ・ 同様に上野駅は2013年(東北縦貫線開業)以降は東京方面発の下りは5~8番線を、上りは9番線、上野折り返しは10~12番線使用になるものと予測されるが、東京~北千住の様子次第では10~12番線からも東京駅に行けるものとする。これは丸井スレスレの西側に線路を敷く形になるが、提案する線路の長さは300mほどか? 1平方メートル50万円×横幅12m×長さ300mで建設費は18億前後と推測できるが、地元の保障費などで跳ね上がるか。東京駅から上野9番線へはスムーズに入線出来るものとし、上野駅9番線~12番線は常磐線専用とし、東北本線系統は、5~8・13~17番線とする。 ・ 2006年12月現在、高架線と地上線で東北・常磐線を立体交差させる案もある。これは現在JRで検討されている上野駅立体交差の計画と思われる。ただし現時点では非公式で、いまだ計画の全容は明らかになっていない。 **提案根拠(共通) 1.北のターミナル上野駅。今も交通の要衝として有名であるが、新幹線開業以降は徐々に利用者が減り始めており、上野発着の主流特急が常磐線のみとなった現在は昔の面影すら残っていないと言われる。一方、松戸→北千住では凄まじい混雑を誇る常磐線だが、北千住→上野ではその凄まじさは一体どこへ? 同区間の混雑率が150%以下になる事もある。大体の利用者は、北千住駅で千代田線(一部日比谷線)に乗り換えるためだ。つくばエクスプレスが開業したため、更に混雑率は低下するだろう。つくば線が東京駅へ延伸したら尚更で、北千住~東京ノンストップの列車が設定されたら常磐線は東北縦貫線を完成させたくらいではどうにもならない。しかも東京地下鉄側では快速電車の運転に意欲的で、万が一にも千代田線内で快速電車が実現したらますます常磐線上野~北千住の利用者が少なくなる。つまり常磐線上野~北千住の存在意義が無くなり、いよいよ上野駅の空洞化に歯止めが効かなくなる。上野ほどの拠点を有効活用しないのは非常にもったいない。上野~北千住短縮線の建設提案根拠は常磐線本線の五方面路線たる地位の確保、北千住~上野で低下している混雑(=不便であるため、利用者が逃げている)の均等化などをもとに提案している。また上野~東京複線復活や最近発生している“北千住地位向上”と合わせると“東京~北千住間約8分”という肩書きが誕生し、素晴らしい経済効果が期待できる。更に東京と北千住の間に上野が来る事でターミナル駅を3連続させる事となり、東京~北千住の交通利便性を格段に向上させる事が出来る。 2.関東中長距離列車の主要五方面路線に常磐線が含まれるが、この五方面路線にて新宿方面に行けないのは常磐線だけである。常磐方面から新宿方面への混雑そのものは大した事ではないが、この事実は常磐線の地位低下につながりかねない。赤羽線が“埼京線”と呼ばれる以前は利用者数は大した事は無かったらしいが、こんにちのように“埼京線”と呼ばれるようになってからは爆発的に利用者が増えた経緯がある。したがって常磐沿線がつくば線開業するほどにまで発展した現在、山貨直通線が採算の面で不安になる要素は少ないだろう。常磐線用に新宿~北千住で新規に作っても良いくらいである。一応他の鉄道を弁護しておくが、(交通業界では当たり前の話だが)交通網は都市部でも開業から20年程度は赤字覚悟で経営しなければならないし、それ以外の鉄道は基本的に儲からない。 ・ 戦前は三河島~駒込はスイッチバック無しで繋がっていたが、今のようにスイッチバックしなければ三河島~駒込を通れないのが不自然である。山手線視点でも、素直に南千住貨物駅に行けないのは貨物列車にとって非常に大きな障害になっている。そもそも山手線の最初の開業区間は品川~赤羽で、池袋~田端(当時の豊島線)は明治34年に開業したが、池袋~田端は純粋に山手線と常磐線を迅速に行き来するために開業させたものである。実際には常磐方面から京浜地区に木炭を輸送する目的で、豊島線を開業させた。しかし現在はその常磐線への定期列車は無く、土休日に走っていた臨時列車も一旦スイッチバックする事で所要時間が大幅に増加したため利用者が少なく自然消滅した。これを自然な形で復活させる目的でもある。 **メリット 1-1 上野以南~北千住以北への所要時間が大幅に短縮される。例えば上野~柏は北千住・松戸停車で19分(E531系)で行けるようになり、現行の特別快速(本来であれば区間快速と名乗るべき)よりも早く着く。 1-2 千代田線の混雑緩和に貢献する。残念ながら、東北縦貫線だけではこれの効果は薄い。しかも朝ラッシュ時は東北本線からの列車を優先するというので、もはや効果は皆無に等しいかも知れない。上野~東京の線路を常磐線用と東北線用で両方作るか、ATACSを本格活用して上野~東京の運転間隔を1分30秒にするなら話は別だが・・・。 1-3 線路整備が現状の上野駅周辺に比べると安全性が向上する。現在は上野~日暮里で10線が並び、保線作業なども命がけである。 1-4 上野駅基準で、普通列車系のダイヤの均等化が図れる。例えば17:54の後は18:00の特急列車が走行するが、54分発を17:57に変更出来る。当然待避線への入線スピードを60キロか70キロくらいに引き上げれば17:58などにも設定可能である。 1-5 上野駅基準で水戸・宇都宮・高崎の普通運賃が同じになり、新幹線と特急料金で大きく差が出る。今は水戸まで特急で3510円(普通乗車券2210円 + 特急券1300円)かかるが、これが3190円(普通1890円 + 特急1300円)となる。参考までに、新幹線は上野~宇都宮・高崎ともに4090円(普通1890円 + 特急2200円)で、東京から乗ると200円プラスされる。 2-1 千代田線からは西日暮里や新御茶ノ水で各線に乗り換えて池袋・新宿方面に向かう利用者が多いので、新宿方面線路のメリットは非常に大きい。 2-2 新宿と北千住を乗換無しで結ぶ事で、常磐線だけではなく東武伊勢崎線やTXにも効果が現れる。上でも書いたが、主要のJR線で新宿駅に行かないのは常磐線だけであり、早期に是正する必要がある。 **デメリット(共通) ・ 今まで北千住~対上野・対新宿の利用者が日暮里まで同じ経路を使用していたのが北千住で分かれる事になる。今は朝ラッシュ時でも北千住→日暮里では、列車によってはまれに150%程度の空気輸送(!?)を行う事がある。千代田線客がシフトしなかった場合は空気輸送が更に加速する。つまり、上記メリットの期待と正反対になる事も考えられる。 ・ 旅客列車としては上野~三河島が廃線される。日暮里を通らないという事は京成電鉄へのアクセス悪化が懸念される他、せっかくの京成電鉄日暮里大改修も意味が無いものとなる。常磐線方面から京成電鉄を利用する方は少ないと思うが、東武伊勢崎線からはどうだろうか? 特にスカイライナーを利用する場合は? スカイライナー以外は牛田乗換で何とかなるが、スカイライナーは常磐線を使って日暮里で乗り換える他に方法は無い。一応京成電鉄は上野まで来ているが、日暮里からの乗り換えが便利である。 ※ これは京成電鉄日暮里駅のホーム拡張が可能になる事を意味している。そもそもあんな狭い駅に4つの運転系統(山手、京浜、常磐、京成)がひしめき合っている事に問題があり、巨大な財力を扱えるJRが手を打つのが当然の事であった。結局2009年10月3日より、京成本線の下りホームが3階部分に拡張・新設され使用開始となった。 ・ 上野駅の地上ホームから常磐線に入りづらくなる。もともと常磐線は地上ホームとはそれほど縁が無いが、それでも16・17番線は特急専用ホームとして主に常磐線が使用している。ただし東北縦貫線が完成すれば特急は東京駅発着が主体になるという事なので、完全に地上ホームと縁が無くなる。 **各駅の利害(共通) ・ 利益になるのは、北千住以北の全ての駅。ただし東京から離れれば離れるほど7分程度の短縮に意味を持たなくなる。なお、いわきでは「スーパーひたち」が2時間を切る計算になる。 ・ 逆に日暮里駅にとっては害悪でしかない。日暮里から常磐線へは乗換無しで行けたのが、上野~北千住の路線によって日暮里~三河島間の短縮線は必要なくなる。つまり日暮里からは直接は常磐線に乗れなくなる。   なお、2007年04月27日から「[[総合案>ここまでの総合案]]」でご意見を募集とする。 (更新履歴) 2009年12月06日:更新履歴の項目を追加。文章をところどころ修正。

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