天に輝く銀の月よ
 「Silberner Mond du am Himmelszelt,

  その光は愛に満ちて世界の総てを静かに照らし
  strahlst auf uns nieder voll Liebe.

  地に行きかう人達を
  Still schwebst du über Wald und Feld

  いつも優しく見下ろしている
  blickst auf der Menschheit Getriebe.」


 鈴の鳴るような、少年とも少女ともつかない歌声が夜の工房へ木霊する。
 月は満月だ。白樺の幹を連想させる美しい白色でもって、帳の落ちた地上を照らす灯火の役割を果たしている。
 宛らそれは祝福の抱擁。聖夜と見紛う程の情緒と風情が支配する宵闇時に、その歌声は何物にも妨げられることなく、聞き惚れるほど甘美に響いた。
 歌声は風に乗り、しかし悲しきかな、夜の市街の喧騒に掻き消されて街中へ届くことは叶わない。


 「ああ月よ そんなに急がないで 教えてほしい 私の愛しい人は何処にいるの
  Oh Mond, verweile, bleibe, sage mir doch, wo mein Schatz weile.

  天空の流離い人よ 伝えてほしい
  Sage ihm, Wandrer im Himmelsraum,

  私はいつもあの人を思っていると
  ich würde seiner gedenken: mög'er,

  ああ 伝えてほしい 私があの人を愛していると
  leucht ihm hell, sag ihm, dass ich ihn liebe.」


 この天使の歌声を聴く者は、真実この世にたった二人しかありはしなかった。
 一人は少年自身。そしてもう一人は、彼を茫然と見つめる、彼と然程年の変わらないだろう背丈の小さな少女だ。
 少女の右手には、騎士の誓いが如く重なり合った――だが、それは聖なる剣とは似つかぬ三種の鎌――形状の、ヒトの血潮にも似た真紅の文様が浮かび上がっていた。
 彼女は状況が理解できないといった様子で、されど歌声を妨げるでもなく白髪の少年を見つめたまま、固まっている。
 もしも、何も識らぬ者がこの光景を見たならば、この奇怪極まる絵面以前に首を傾げるだろう。
 現在の時刻は午前二時を廻っている。
 夜間徘徊の非行少年ならばまだしも、こんな年幼い少年少女が……ましてやこんな、大の男ですら近寄ろうとしないであろう地下の一角にて一体何をしているのか?
 家出の延長線上ならば、可愛い物だった。
 解釈によっては、ひょんなことから家出を決意し決行した少女が、美しく不思議な少年と運命的な出会いを果たした――なんていう、ジュブナイルの始まりめいたものを感じ取れるかもしれない。
 ――が。彼女と『彼(かのじょ)』の出会いは断じて、そんな生易しいものではなかった。


 「愛しい人が 夢の中に私を見るなら
  Sieht der Mensch mich im Traumgesicht,

  その幻と共に目覚めてちょうだい
  wach' er auf, meiner gedenkend.」


 白雪を思わせる白髪、中性的な顔立ち。珠のような眼球の右は眼帯(トーテンコップ)にて覆い隠されている。
 それだけでも十分に目を引く出で立ちであったが、極めつけはその纏う装束だ。
 ――軍服。所々に刻まれた鉤十字(ハーケンクロイツ)は言わずもがな、彼が第三帝国の人間であることを意味する。
 少女も、最低限の一般常識としてそれが意味する事実は知っていた。



 「ああ 月よ 行かないで そんなに早く逃げないで
  O Mond, entfliehe nicht, entfliehe nicht! Der Mond verlischt

  あの人をその光で照らしてほしい
  verzaubert vom Morgentraum,

  その輝きで あの人が何処にいても分かるように
  seine Gedanken mir schenken.」


 ナチスドイツ、第三帝国。
 数多の非道な実験を執り行い、幾千の屍を積み上げた戦徒達の軍団。
 しかし第三帝国はWW2(第二次世界大戦)の敗北と共に解体され、今や歴史の闇に消え失せた――というのが正史の筈。
 ならばこの少年は何者か? 単に奇特で早熟な趣味を持ったコスプレイヤー? ――否々、戯言が過ぎる。
 彼は正真正銘、第三帝国の魔徒だ。
 戦場をその身一つで駆け巡り、そこいらの凡百が一生を費やしても届かぬであろう殺害数(キルスコア)を保有する殺戮中毒者、疑いようもない戦闘狂(バトルジャンキー)。
 嗚呼。
 ならば、自分はきっと、最上の『カード』を引いたに違いない。
 少女は確信すらしていた。
 魔術の心得に欠け、あるとすればとある遺品の権利者(オーサー)としての資格くらいのもの。
 だからまず、俗に言う英雄豪傑の召喚に挑戦したところでたかが知れている。
 頭を捻った。選択に費やした時間は一日二日ではない。期限一杯、あらゆる要素を加味し考え尽くした。
 その結果、彼女の算盤が弾き出した結論は――『狂化(バーサーク)』というドーピングによる強引な戦力増強だった。


 「ああ月よ そんなに急がないで 私の愛しい人は何処にいるの
  Oh Mond, verweile, bleibe, sage mir doch, wo mein Schatz weile――――」


 戯曲を吟じ終えた少年――バーサーカーのサーヴァントは、狂化しているとは到底思い難い理性的な動作でもってわざとらしく一礼してみせた。顔には無邪気な微笑みが浮かび……なのに決して見る者へ安堵を与えることがない。
 再度実感する。間違いなくこれは、自分にとって最上のカードだ。
 けれど――同時に、最悪の存在と行き遭ってしまったのだと。

 「Guten Abend、マスター。いい夜だねえ。こんな日には、なんだかダンスの一つでも躍りたくなる」
 「……あなたが、エミリーのサーヴァント?」
 「あのねえ。逆にこの状況で、僕が君の傀儡(モノ)じゃないなんて展開があると思うのかい?」

 ……そう、分かった。
 少女(マスター)、エミリー・レッドハンズは納得したように頷き、改めて己の召喚したサーヴァントを見つめる。
 いや、見つめているのは彼の外見ではなかった。もっと奥――正しくはその能力値(ステータス)。
 サーヴァントを従える者の特権として、誰もが持ち得る特殊能力……真名や宝具の詳細を確認することこそ出来ないが、背中を預ける相棒の力量くらいは把握しておかねば話になるまい。
 見る、視る――すると、聞いていた通りに狂戦士の能力がエミリーの視界へと浮かび上がる。

 「!」

 それを見て、エミリーは瞳を若干明るく染めた。
 バーサーカーのステータスは筋力から宝具に到るまで、殆ど全てに於いて高水準と言っていいものだった。
 耐久がEランクというのは言うまでもなく致命的な弱点となるだろうが、特に敏捷と魔力はずば抜けている。
 速度に任せた速攻戦術でワンショット・キルを狙う戦闘スタイル。
 ――悪くない、どころの話ではない。
 遠い勝利の栄冠が一気に近付いたのを感じ思わず笑みを零すエミリーだったが、その顔面が、唐突に少年の手袋に包まれた両手で優しく抑えつけられた。
 突然の行動に疑問符が浮かぶ。
 しかし、誇張抜きに眼前まで迫った彼の表情を見た瞬間、背筋が凍りつくのを感じた。


 「――君、綺麗な瞳をしてるね。まるで硝子玉みたいだ」

 その顔が象っているのは紛れもなく笑顔だ。
 口角は吊り上がり目は細められ、また彼も害意のようなものは少なくともこの瞬間は抱いていないに違いない。
 それでもエミリーは一瞬、一抹の不安を懐いてしまった。

 これは――ほんとうにエミリーのサーヴァントなの?

 他者を安心させ、喜びを分かち合うための笑顔。
 その意味合いが、目の前の狂戦士と壮絶に噛み合わない。
 獲物を貪る昆虫の複眼に見つめられるような、本能的恐怖がエミリーの高揚を瞬く間に冷却させていく。
 ともすればこのまま、顔を押さえつけた指が眦へ至り。
 眼窩に収まった己の眼球を抉り出す暴挙をこのサーヴァントが犯したとして……その想像に、全く違和感を抱けない。
 こいつはそういう蛮行をやってのける。それこそ、呼吸でもするような気軽さで。
 殺し屋という職業(カタ)に収まって結構な時間の経つエミリーも、こんな存在と遭遇するのは誓って初めてであった。

 「おいおい、そんなに怯えないでくれよ、悲しいなあ。僕が自分のマスターでいきなり愉しみ始めるような気違いにでも見えるかい? ――まあその認識が間違ってるかどうかは扠置いて。本当に安心して構わないよ。ハイドリヒ卿以外の人間に手綱を引かれるなんて屈辱以外の何物でもないけれど、聖杯だっけ? ソレを持ち帰れば、ハイドリヒ卿のお役に立てるかもしれないしね。だから好きに扱ってくれ。全てが終わるまで、僕は君の敵を殺し尽くす弾丸になってあげるから」
 「――うそ」
 「?」
 「それだけじゃないでしょう、バーサーカー。あなたが聖杯戦争に“乗る”理由」

 少年が口にした『ハイドリヒ』なる人名は、彼が第三帝国の戦徒であることを顧みれば容易に誰か察することが出来る。
 ゲシュタポの首切り長官。黄金の獣と呼ばれた男。このバーサーカーは口振りから察するに、かのラインハルト・ハイドリヒ長官へ並々ならぬ忠心を抱いているらしかった。
 彼はラインハルトへ聖杯を献上するという目的を確かに第一として抱いているのだろう。
 が、それだけではない。言葉を二言三言交わし、同じ空間を共有しただけの間柄でも分かる。
 この狂犬が闘争に求めるものなど――ひとつだ。

 「――くく、あはは……あーっはっはっは! 言うねえマスター、ご明察さ。何しろ地上へ降りてきたのは60年振りでね。いい加減死人を殺すのにも飽きてきた所なんだよ。おっと、英霊ってのも大半は死人なんだっけ? でもま、少しは違った感覚が味わえるかもしれない。相手のマスターで遊んでみるのも面白そうだしね」

 即ち、殺戮。
 男も女も老婆も子供も、家畜であれど殺し尽くせ。
 大虐殺(ホロコースト)の贄と刳べ、一人残さず己が喰らう。
 あまりにも分かり易い破綻者。そもそも倫理観というものを端から所持していない化外。
 ――なるほど。言葉が通じるとはいえ、これは確かに獣(バーサーカー)だ。


 「エミリー、だったかな? そういうわけで、少しの間だが君をエスコートしてあげよう。よろしくね、エミリー」
 「……こちらこそ、バーサーカー」

 エミリーの応対に少年は、んーと唸って小首を傾げる。

 「バーサーカーってのは、なんだかしっくり来ないねえ。面倒だから、僕の名前を教えてあげよう。これからはこれで呼んでくれ。なあに、どうせこれは外典の戦争さ。不利益なんてありやしないよ」

 聖杯戦争のセオリーである、真名の秘匿を狂戦士は否定する。
 彼はにっこりと、再びあの意味合いを履き違えた笑顔を浮かべて、その名前をエミリーへと教えた。

 「聖槍十三騎士団黒円卓第十二位、ウォルフガング・シュライバー=フローズヴィトニル」

 悪名高き狼(フローズヴィトニル)――
 此度の聖杯戦争に於いて、最凶の反英霊を召喚したエミリー。
 父の蘇生という願いを持つ彼女にとって、シュライバーは望んでやまなかった強力無比な手駒だ。
 おまけに意思の疎通がある程度可能な上、狂化の程度が低いにも関わらず並の英霊を凌駕するスペックをも併せ持つ。
 なのに、最高の滑り出しを切ったとはどうしても思えない。
 それどころか、まるで大きな破滅への第一歩を踏み出してしまったような…………


 「――わかったよ、シュライバー。必ず、エミリーを勝たせてね」
 「了解(ヤヴォール)」


 奇怪な不安の発芽と共に、エミリー・レッドハンズの聖杯戦争は幕を開けた。



【マスター】エミリー・レッドハンズ
【出典】断裁分離のクライムエッジ
【性別】女性
【マスターとしての願い】
父親を蘇らせる
【weapon】
『鮮血解体のオープナー』
ナイフの刃が折れ、コルク栓抜きの先端の欠けたソムリエナイフ。
クライムエッジと同じ「切断強化」の能力と、切った対象の傷の治癒を阻害する「止血停止」の能力を持つ。また、前記2つの能力を、オープナー本体と合わせて46本のナイフに適用できる「遺品属性付与」の能力もある。

【能力・技能】
『受注製品(オーダーメイド)』
人によって作られた、殺害遺品を使う権利者。
通常の権利者と違い、殺人衝動に支配されることは無いため、衝動を抑える行為も代償も必要とはしない。
元は、先代のウィッチー卿が殺害遺品を作り出すために生み出した殺人鬼の子孫。殺害遺品のオリジナル(元の持ち主。「名もなき犠牲者」と呼ばれる)となる人物に薬を使い、わずかに自我を残した状態で何人もの人を殺させ、その者の子供を産ませると、その中に低確率ではあるが殺害遺品の権利者が現れる。そのような子供を何百と生産し、その中から狙った能力を持った理想の殺人者として選別された者たち。殺人衝動に支配されることが無いのは、オリジナルの執念が弱く、権利者への精神汚染も少ないからである。

【人物背景】
紫髪の幼い少女。
殺害遺品「鮮血解体のオープナー」の権利者で、受注製品。元はスラムで育ち、名前も養父につけてもらったもの。
養父は亡くなった祝の父親で、深い愛情を与えられ、エミリーもまた養父に感謝し愛していた。しかし父親を忘れているかのような祝の姿を見て憎悪を抱き、祝を殺害し養父を蘇らせようとした。
近接戦闘の専門の訓練を受けており、その戦闘力は高い。

【方針】
シュライバー(バーサーカー)と組み、他の競争相手を皆殺しにする。
聖杯を手に入れる為ならば、手段を選ぶつもりはない。

【クラス】バーサーカー
【真名】ウォルフガング・シュライバー
【出典】Dies irae-Amantes amentes-
【性別】男性
【属性】混沌・悪

【パラメーター】
筋力:B+ 耐久:E+++ 敏捷:A++ 魔力:A 幸運:E 宝具:A

【クラススキル】
狂化:E
 通常時は狂化の恩恵を受けない。
 その代わり、正常な思考力を保つ。

【保有スキル】
騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

魂喰の魔徒:A
 十八万以上もの魂を喰らっていることから、マスターに消費させる分の魔力を自分で補うことが出来る。
 これによってシュライバーはその性能を鑑みて反則的に燃費の良いサーヴァントと化している。

精神汚染:A
 理性こそ存在するものの、意思疎通が出来ているようで同格以下とは決して噛み合わない。
 精神感応系の術をほぼシャットアウト可能だが――彼の場合、一種類のみ例外が存在するという。

【宝具】
『暴嵐纏う機械獣(リングヴィ・ヴァナルガンド)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大補足:100人
素体はドイツの軍用バイク、ZundappKS750。アインザッツグルッペンの特別行動部隊長であり、常軌を逸した殺人鬼であるシュライバーの愛機であったために、彼の犠牲者たちの血と怨嗟に彩られた聖遺物となった。シュライバーの意のままに超々高速で機動し、一撃の吶喊で街一つを焼け野原にする。

『死世界・凶獣変生(ニブルヘイム・フェンリスヴォルフ)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~100 最大補足:500人
ウォルフガング・シュライバーの創造。
能力は 「どんな速度や行動であろうと必ず誰よりも速く動くことができる」 こと。
どんなに速い相手であろうとそれを上回る速度で先手を取り、またいかなる攻撃もそれを上回る速度で回避する、絶対最速かつ絶対回避の能力である。このルールの強制力は凄まじく、高速で直進している状態から一切減速することなく飛び退くなど、慣性の法則・物理的な常識を無視するかのような機動も実現する。のみならず、時間軸を逆転させたかのごとく、後手が先手を追い抜くという不条理さえも引き起こす。その性質上、相手が速ければ速いほど自身も速くなるため、無限速を誇る蓮さえもシュライバーには追いつけない。ただし「誰にも触れられたくない」という渇望から、他人に触れられたことを認識すると自己の世界が崩壊し、それだけで回復不能の致命傷を負うという欠点を持つ。

もっとも、この創造には二つの段階があり、第一段階は不完全な状態のものである。彼の渇望はあくまで無自覚なものであり、平常時ではこちらの創造しか使用することができない。聖遺物とも完全に融合しておらず理性も残っているため、万が一誰かに一度でも触れられてしまうと、それが女性の張り手程度であろうとも自身の世界が崩壊し、砕け散ってしまう。

第二段階にして真の創造は、どんな形であれ一度触れられたことで、シュライバーの自我が吹き飛び狂乱状態となった時に無意識に発動させた完全な創造。
発動時は詠唱が変わるだけでなく、髪は過去の姿まで伸び、右眼からはかつて彼が詰め込んだ犠牲者達の血や肉体、汚物が流れ出し続けるというおぞましい姿へと変貌する。また、それまで使用していた拳銃や聖遺物は完全に自身と融合し、徒手空拳による肉弾戦を武器とする。融合型である彼にとってはこの状態こそが本来の姿であり、真の実力を発揮する。
この状態のシュライバーは融合型の極致・生きる聖遺物そのものとなっており、最早その眼光や吐息、気勢まですらも、シュライバーから放たれるもの全てに聖遺物の力が宿っているため、ただの咆哮ですら聖遺物の使徒を殺傷することが可能となっている。能力自体は同じだが、狂乱状態であるため何も認識できず 「接触した事実にも気付けない」 ため、相手に触れられても自己の世界が崩壊しない。創造の性質上防御能力がないため、この状態でも(それが自分の攻撃によるものであろうと)相手に触れた部分は砕けてしまうが、彼が喰らった魂を再生燃料としてどんな損傷からも瞬時に再生・復元される。蓄えた魂の数も団員最高の18万5731と膨大であり、燃料切れなどを期待することはできない。

その性質上、シュライバー自身の意思では使用不可能。
マスターのエミリーによる令呪があって初めて開放することができるが、一度解き放てば全てのステータスが爆発的に跳ね上がるだけでなく狂化のスキルもEXランクまで上昇し、一切の意思疎通が不可能になる。
また、この状態のシュライバーは彼を屈服させた主君・ラインハルト・ハイドリヒ以外の命令を受け付けず、仮にマスターであれども彼の殺人対象に含まれてしまう為、実際には真の創造を解放させるのに令呪一画、加えてマスターへ危害を加える事を禁ずるのに令呪一画と、まともに戦力として取り入れようとするならば計二画の令呪を使用する必要がある正真正銘の鬼札。但し一度使ってしまえば……途端に彼は、最凶の凶獣として暴威を振り撒くことだろう。
問題はエミリーが如何にして、彼の真髄を知るかである。

【weapon】
狼のルーンが刻印されたルガーP08のアーティラリーモデルとモーゼルC96の二丁拳銃を使う。ただしこれは活動位階においては通常の銃であり、サーヴァントに対してダメージは与えられない。

【人物背景】
本名はアンナ・シュライバー(Anna Schreiber)であり、ウォルフガングは父の名。母が生粋の娼婦であり、家業を共にする女が生まれることを望むも、生まれたのが男であったため、男性器を切り落として強引に娼婦として働かせる。
彼自身も生きるため、そして母のため娼婦を行うが、容姿の美しい彼が母より客を取るようになると母が嫉妬のため彼に暴力を繰返し彼の右目をえぐり、さらに父も彼に性的と呼ぶことすら生ぬるい猟奇的な暴力を行うなどして、彼の精神は追い詰められていく。そして最終的に彼は「自分は男でも女でもなく、子供も生めないし孕ませない」「故に種として完成しており、不死身である」という妄想にとらわれ、母と父を殺害、さらにその後もシリアルキラーとして客を中心に殺人を繰り返す。その後1939年12月24日に自分と似通った容姿であるヴィルヘルム・エーレンブルグと出くわし殺し合いに発展するが、ラインハルトとメルクリウスの介入により中断、ラインハルトの圧倒的な力の前に屈服する。
幼く中性的な容姿に加え、言動も明るいが、幼少期の体験から他者と共感する機能が完全に壊れており、他人を殺害した後の「轍」としてしか計れず、彼の他者に対する感情は愛であれ憤怒であれ最終的には殺害に結びつく。

【サーヴァントとしての願い】
ハイドリヒ卿へ聖杯を献上する。


BACK NEXT
-004:丈槍由紀&アサシン 投下順 -002:トリコワシティ 蒼色サーヴァントと教言遣い
時系列順

BACK 登場キャラ NEXT
参戦 エミリー・レッドハンズ 000:封神演義
バーサーカー(ウォルフガング・シュライバー)

|