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【点在、非在、偏在を確認】

【監視継続】

【時間流への介入を開始】

【……】

【時間軸・3196800秒前】

【アクセスしますか?】

【……】





 ………。

 ……。

 …。





   【正義の味方が失われた日】


   【冬木市 衛宮邸】





 ………。

 ……。

 …。





「鍛錬お疲れ様、士郎さん」

 雲一つない夜のこと。
 縁側に座り空を見上げる美遊は、屈託のない笑みでそう話しかけてきた。

 切嗣との別れから数年。美遊は10歳となっていた。
 随分人間らしくなった、いや"なってしまった"。人形のようだった最初の頃とは似ても似つかぬほどに、今の美遊は年相応の少女のようにしか見えない。
 それを前に、俺は何を思えば良かったのか。
 切嗣のように道具として扱うこともできず、かといって完全に人の子として育てることもできず。
 与えてやれるのは当たり障りのない情報だけ。美遊は屋敷から一歩も出れないまま経験の伴わない知識だけが膨れ上がっていく。

 それが、切嗣との間に交わされた約束だった。
 美遊を外に連れ出してはならない。誰の目にも触れさせてはならない。
 神稚児の力が暴走するというのもある。けれどそれ以上に、自分たちのように美遊(きせき)を奪い取ろうとする人間に必ず見つかってしまうだろうから、と。

 だから俺は、美遊を外に出すことはなかった。それがこの子のためなのだと、自分の心を偽って。
 虚ろな様子で本を読む美遊の姿は、まるで中途半端な俺の心を映したかのようだった。

「まだ起きてたのか」
「うん。星座を見てみたくて」

 少しだけ驚いた、と思う。我ながら情操教育が疎かになっていたと自覚していたから、美遊がそんなロマンティックなことを言い出すとは思っていなかった。

「天体の運動に物理以外の意味などないはずなのに、見かけ上の星の並びに無関係の絵を当てはめた理由が知りたくて」

 ……という俺のささやかな驚きと喜びは、案の定というかやっぱりというか。子供らしからぬ美遊の言葉に木っ端みじんに砕かれた。
 もっと絵本を読ませておけば良かったかなぁ、なんて。
 そんなことを思いながら、美遊の隣に腰かける。

「……オヤジもよく、ここで星を見てたよ」

 一瞬の沈黙の後。星を見たいという美遊の言葉に思い出して、そんなことを言った。

「オヤジ……切嗣さんが? どうして?」
「どうしてだろうな……」

 オヤジ……切嗣は徹底した合理主義者のようで、どこかロマンチストな一面もあったように思う。
 験を担ぐとか無根拠な占いを見て一喜一憂するとかそういうのじゃなくて、なんと言えばいいのか。
 ああ、そうだ。

「もしかしたら、星に願い事でもしてたのかもな」

 彼はそういう人間だった。
 正しく成ろうとして間違いを重ね、間違いを正そうとして間違い続け。
 そうしてどうしようもなく行き詰った果てに、都合のいい奇跡を求めた。
 切嗣はそんな自分の人生を、見えない月を追い掛ける暗闇のような旅路だったと自嘲していたけれど。

 ───暗闇だなんて嘘だ。月が見えなくても、星は輝いてる!

 それでも俺は、正しく成ろうとしていた切嗣の生が間違っていたとは、思っていない。

「も、もしかして星の並びに何らかの魔術的要素が……!?」
「いやそういうんじゃなくて、おまじないみたいなものかな」

 ハッ、などと盲点を突かれたように驚いてる美遊に、思考の海から戻されると同時に微笑ましい苦笑の念が湧きあがった。

「内に秘めたささやかな想いなんかを、星に願うんだ」
「月じゃなくて?」
「月じゃなくて」

 何とも気恥ずかしい、夢見がちな言葉だと自分でも思う。さっきとは理由の違う苦笑の念が滲んでくる。
 美遊と一緒に空を見上げる。そこには、満点の星空が輝いていた。
 その光に思わず目を細め、思う。

(あの時、切嗣はどんな思いで星を見上げてたのだろう)

 ───人は人を救うことなどできないのかもしれない。
 ───できるのは、選ぶことだけだ。

 ───僕はただ、少ないほうを切り捨ててきたに過ぎない。
 ───数にしか価値を見いだせなかったんだ。

 体を病み、かつての面影も見えなくなっていた切嗣がそう漏らしたのを覚えている。
 あの日、あの時、美遊を使って世界を救おうとしていた彼に、俺は正義の味方を継ぐのだと言った。
 けれど。

(人の願いも自分の願いも、ランダムに叶えてしまう美遊の力はもう何年も見ていない。
 朔月家を出たこと、年月が経ったこと、あるいは人の知識を得たこと。それらが原因でもしかしたら神稚児の力はもう無くなっているのかもしれない)

 けれど、士郎は思ってしまうのだ。
 美遊が、神の子として生まれてしまった哀れな少女が。
 世界を救えるただ一つの希望(いけにえ)である、この少女が。
 何の変哲もないただの人間であったならば、と。

(ああ、いっそのことそうであったなら……)

 ───俺達は、本当の家族になれたかもしれないのに。

 脳裏に浮かぶその言葉を、士郎は自嘲の笑みと共に切って捨てる。

(なんて、そんなことを星に願うのはあまりにも皮肉が───)





「……星に願い事」
「もし一つだけ、願いが叶うなら」

「士郎さんと、本当の兄妹になりたい」





 ───……。

 星に願った、"人になりたい"という美遊のささやかな願いは。

「……なんて、駄目だよね」

 神稚児自身が叶えた。
 困ったような笑みを向ける美遊に、俺は驚きと、それ以上の嬉しさの籠った笑みを返す。

 ───人ができるのは選ぶことだけ。
 ───俺が、往く先を選んだのは……

「……いや」
「駄目なわけ、ないだろ」

 多分、その瞬間だったのだと思う。





 ────────────。





 チクタク。
 チクタク。
 チクタク。


 チクタク。
 チクタク。
 チクタク。


 チクタク。
 チクタク。
 チクタク。



『すべて』


『そう、すべて』


『あらゆるものは意味を持たない』



 …………。

 …………。

 …………。





   ▼  ▼  ▼





   【同刻】


   【地上、あるいは───】






   ▼  ▼  ▼





 ふらつく足元が、木の根や石に躓きかける。
 流れ出る血が寒々しく、急激に体温が失われていくのが自覚できた。体力も既に限界であったが、咳も息切れも起きない。それだけの余裕は存在しない。
 かの戦場から逃げ出した士郎は、暗闇が満ちる雑木林の中を、ひたすらに進んでいた。

 ───死ねるか、こんなところで……

 気力だけを頼りに足を動かす。しかし地面に張った根に躓き、力なく倒れ伏す。
 あたりに水場などないのに、派手に響く水音。枝に引っ掛かり深く抉れた頬に痛みは感じない。
 抵抗する力も無ければ、立ち上がる力も無かった。
 心ばかりが先行して、体が言うことを聞いてくれない。当初は荒々しかった吐息すら、今は漏れるような小さな音しか出せていなかった。

 分かっている。自分が最早助からないことなど。
 けれど、それでも諦めるわけにはいかなかった。

 ───俺が死んだら、誰が美遊を……

 考えることはそればかり。事ここに至って、士郎は自らのことなど露とも考慮していなかった。
 美遊。大切なたった一人の家族。
 彼女さえ守れるなら、自分は何もいらなかった。
 受け継いだ矜持も。
 自分の命も。
 ちっぽけな幸せも。
 差し出すことで美遊が幸せになれるなら、躊躇いなどしない。だからこそ、他者の命を奪って奇跡と為す聖杯戦争にだって、彼は表情一つ変えず臨んだのだ。
 人類を裏切った自分が、碌な死に方はしないなどと、とうの昔に覚悟はしていたはずだった。
 だが、まだだ。まだ自分は死ねない。
 美遊を救えてない自分は、死ぬことなど許されない。

 だからせめて、この願いを託せる誰かを求めようと。
 力を無くした腕を尚も、前へ伸ばそうと足掻いて。



「あなた、は……」



「───え……?」

 はっ、と。その動きを止めた。
 葉の擦れる音に紛れて聞こえたその声、近寄る足音。先程まで戦っていた者たちではない。もっと小さな、そうだ、美遊と同じくらいの誰か……
 聞いたことのある声だった。他の誰かのものであれば、忘れていたかもしれない声。しかしこの声の持ち主を、士郎が忘れるはずはない。
 何故なら、その声の持ち主である少女とは───

 じりじりと顔をあげ、視線を合わせる。
 銀色の髪に、赤い瞳の少女が、そこにはいた。
 妖精のように儚げな気配を湛えて、あの日出会った少女の姿が、そこにはあった。

「きみ、は……」

 頭の中が真っ白になった。
 どうしてここにいるのだと、そう考えるだけの余裕はない。反射的に、士郎はその少女へと手を伸ばした。
 少女は、差し出された腕をそっと握ると、安心してと言うかのように笑いかけた。
 その光景を前に、士郎の頬を一筋の涙が伝った。

 蘇るのはかつての記憶。
 エインズワースの牢に閉じ込められて、全てが徒労に終わったのかと絶望していた自分のかけられた、彼女の決然とした言葉。

 ───友達だから助けます。ミユを不幸にする人がいるなら、私が絶対許さない!

 その言葉に、自分はどれほど救われたか。
 彼女がいてくれたから、俺の願いは半分叶った。
 美遊を傷つけない優しい世界は確かにあった。そして、美遊の友達が彼女を助けようとしてくれる。

 ああ、それは、なんて……

 ───そうか。
 ───お前はもう、独りじゃないんだな。

 ───美遊。

 なんて、遠い遠い回り道。
 自分にとっての救いはすぐそこにあったのに、どうして今まで気付けなかったのか。
 不明な我が身を恥じる気持ちが湧いてくる。そしてそれを上回るほどに、暖かな想いが胸の奥から溢れてきた。

「たのむ……みゆを、たすけ……」

 二人の間に、もう言葉は必要なかった。
 決意を湛えた表情で、彼女は一つ頷いた。白い少女はそのまま踵を返し、背中を向ける。

 ああ、それでいい。美遊を救ってくれるなら、俺はもう何も望まない。
 俺の役目は、ここで終わりだ。

 白い少女の姿が消える。もう行ったのだろう、それを見ることなく、士郎は再び倒れ伏した。
 見上げた空には、夜半の星が輝いていた。
 それを見て、士郎の口元に浮かぶのは、何かをやり遂げたような小さな微笑み。
 星の輝きを掴むように、もう一度だけ、そっと手を伸ばして。


 ───切嗣……星が、見えるよ……


 奇跡はなく、希望もなく、理想は闇に溶けて消えた。
 見えない月を追い掛けて、それでも星を仰ぎ見て。
 夜闇を照らす輝きに、一縷の小さな願いをかけた。

 俺はどこで道を間違ったのか。
 俺はどこかで道を間違ったのか。
 それは分からない。けれど、それでも俺は自分の選択に後悔などしない。

 正義の味方にも悪の敵にもなれなかった自分は、ここで死んでしまうけれど。
 それでも、託せたものがあったなら。


 ───ああ。なんて、きれいな……


 それは、確かに救いだろうと。
 奇跡へ伸ばした手を落としながら、衛宮士郎と呼ばれた男は静かに瞼を閉じた。


 あの日見つけた希望を胸に抱き、煌めく星に願いを託して。
 果て無き旅路を往った男の人生は、かくの如きに終わりを迎えた。



【衛宮士郎@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 死亡】






   ▼  ▼  ▼






 ───願い。



 願い、星には届かない。
 願い、月には届かない。
 願い、どれだけ声を張り上げれば届くのか。

 それは、ここの果てに在るものが決める。
 それは、ここの高みに坐すものが決める。
 それは、万色に揺らぐ世界の主が決める。

 時計の音を響かせて。
 秒針の音を響かせて。
 決定する。
 選別する。
 見つめ、選び、そして嗤うのか。

 崩れ去るものを決める。
 砕け散るものを決める。
 それは、いと高きところに在るものが。

 その一柱の名を知るものはここにはいない。
 いるとすれば、100年前のマンハッタンに。
 あるいは、永劫回帰の座の深奥に。
 もしくは、欲界に抗う無謬の神無月に。
 けれど、彼らはもういない。
 桃の煙に揺蕩う夢界の中にさえ。

 幸福に沈んだ月世界。
 微睡みに沈む三世の果て。
 そのどちらにも彼らはいない。
 だから、ただひとりの主は、嗤うのだ。

 チクタク。チク・タク。
 チクタク。チク・タク。
 それは、万仙の王を讃える痴れた者たちの声か。

 この、紫影の果てで。
 呪われた世界塔の果てで。


 嗤うのか───





『チク・タク、チク・タク』





 ───それは、虚空か。

 ───それは、玉座か。
 ───それは、いと高きものの座す処。

 ───それは、螺旋階段の遥か彼方。
 ───誰かが願った夢の跡。
 ───世界の塔の最果てか。
 ───それとも。主の玉座であるだけか。
 ───夢の坩堝であるのかどうかさえ。



『青年。生贄。彷徨う子羊たちよ』

『罪深きものたちよ』

『さあ、そろそろ、時間だよ』

『断罪の時だ』

『お前の涙を見せておくれ』

『お前の夢を見せておくれ』

『幾百万の悲劇すべてが』

『私に、力を与えてくれるのだから』



 遥か高みの玉座にて。
 今も、君臨するものは語る。
 今も、君臨するものは囁く。

 嗤い続ける月の瞳そのものの双眸で。
 チクタクと、音を、響かせて。

 邪悪なるものは嗤うのだ。
 神聖なるものは嘲るのだ。
 すべて、すべて、戯れに過ぎぬと嘯いて。
 そして己自身も。箱庭。遊具。

 すべて、愚かなものたちのすべて。
 すべて、罪深きものたちのすべて。
 すべて、夢見るものたちのすべて。
 その掌の上に見つめながら。

 虚空の黄金瞳に見下ろされながら。
 月に眠る仙王の悲嘆を聞きながら。
 嗤うのだ。嗤うのだ。

 太極より両儀に別れ、四象に広がる万仙陣のすべてを。
 遠く、この高みより見下ろして───



『罪深きものたちよ』

『彼の救済たる微睡みを拒むものたち』

『滑稽なる、誰かの、メモリーたち』

『果てなきものなど』

『尊くあるものなど』

『すべて、すべて』

『あらゆるものは意味を持たない』



 静かに告げて。
 玉座の主は、深い笑みを浮かべる。

 人のような笑みではあるが。
 鮫のような笑みではあった。
 憐憫の一切を想わせない"笑み"だった。

 盲目の播神が謳う声を受けて。
 君臨する神は、今こそ告げる。

 笑みを絶やすことなく。
 残酷に。冷酷に。



『たとえば───』

『間違ってしまえば何の意味も、ない』





   ▼  ▼  ▼





「いや、稀なほどに醜悪な愚物よな。醜いからこその希少性を考慮しても尚、その腐臭は耐えがたい。
 贋作者の更に偽物などと、道化にすら劣る身で剣の丘の主を気取り、偽りの奇跡などに手を伸ばして一体何処を目指していたのやら」

 ……また、訳の分からないこと言ってる。
 イリヤが傍らの男の言葉に抱いた感想は、概ねそんなところであった。

 バーサーカーの襲来を退けて幾ばくか、イリヤとギルガメッシュは衣張山から麓までを繋ぐ参道を歩いていた。
 イリヤを介抱(と言うには些かぞんざいな扱いだったが)し終えた後、それなりに時間が経っており、目覚めたイリヤがこれからについて聞くと、「我に続けば良い」という有難い返事を貰ったという経緯がある。
 それは要するにアテがないってことじゃないのか、という内心は口には出さなかった。

「だから、"あれ"を殺したの?」
「愚弄しているのかイリヤスフィール。斯様な汚物、我が態々手を下してやる義理などないわ。
 勝手に朽ちるに任せればよかろうよ。あのザマでは死を免れまい」

 つい先ほど、ほんの数分ほど前。イリヤたちの前に"誰か"が現れた。それは、聖杯戦争のマスターだった。
 どうやら死にかけだったようで、その人物はイリヤたちのすぐ目の前で倒れ込んだ。死にかけで声も出さず、イリヤも目が見えなかったのでそいつがどのような人間なのかは分からなかったが、感じられる魔力の残滓からそいつが魔術師であることだけは理解できた。
 最初は思わず声をかけてしまったが、よく考えずともサーヴァントを失い自身も力尽きようとしているマスターになど興味はなく、イリヤはさっさと踵を返したのだが、どうにもギルガメッシュは無関心どころか嫌悪の感情さえ抱いているようだった。

「訳分かんない。つまり死にかけの負け犬がいたってだけなんでしょ。
 それともまさか、何か知ってるだとか脅威になるようなことでも……」
「はは」

 薄っすらと、ギルガメッシュが笑みを浮かべ。

「イリヤスフィール、面白いぞ。貴様も冗談が言えるようになったか。
 そういう機能を積んでいたか、アインツベルンは」
「……何よ、いきなり」
「訂正しよう。二つだ」

 イリヤの言葉を待つこともなく、ギルガメッシュは勝手に話を進めていく。

「一つ目。あれは既に脅威と成り得ない。言ったはずだぞ、最早死は免れんと。
 二つ目。あれは我や貴様に縁ある者ではない。その身は剣製そのものだが、あれは正義の味方ではなく世界の敵だ。
 三世の果てたる、遥か遠きあちらのものだ」

「分かるか。これが何を意味しているか」

 全くもって分からなかった。
 このサーヴァントは、時々変なことを言う。しかしイリヤには、それが戯言であるとは何故か思えなかった。
 思えなかったが、それでも意味が分からないことに変わりはなく。

「だから、分からないわよ」
「そうか。まあ仕方あるまい。貴様が望まれた役割とは意味合いを異とするものであろうからな」

 金色の男は目を細める。
 それは、遥かな果てを見据える瞳か。
 透き通った色の瞳で彼は、今や偽りとなった空を見つめる。
 彼は、星々の浮かびつつある天を見上げて。

 僅かに唇開いて。
 誰にでもなく呟いた。

「だが……ああ、そうだな。これだけは言っておかねばなるまい。
 イリヤスフィール、いと儚き造花の妖精よ。かの朔月の娘と同じく聖杯の器となることを運命付けられた者よ」

 そしてその瞳は、空からイリヤへと向けられて。

「美遊とは、何者なるや」
「ミユ?」

 イリヤは、眼窩に刻み込まれた傷を更に歪めるように、眦を曲げて。

「誰それ」


 ───ギルガメッシュは、笑みを浮かべたままだった。



【C-3/常栄寺近くの雑木林/一日目 夕方】

【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】
[令呪]二画、魔力消費(中)、疲労(中)
[状態]健康、盲目
[装備]
[道具]
[所持金]黄金律により纏まった金額を所持
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手にし、失った未来(さき)を取り戻す。
1:ある程度はアーチャーの好きにやらせる。
[備考]
両目に刻まれた傷により視力を失っています。肉体ではなく心的な問題が根強いため、治癒魔術の類を用いても現状での治療は難しいです。


【ギルガメッシュ@Fate/Prototype】
[状態]健康
[装備]
[道具]現代風の装い
[所持金]黄金律により纏まった金額を所持
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯戦争を勝ち抜き、自分こそが最強の英霊であることを示す。
0:?????
1:自らが戦うに値する英霊を探す。
2:時が来たならば戦艦の主へと決闘を挑む。
3:人ならぬ獣に興味はないが、再び見えることがあれば王の責務として討伐する。
[備考]
叢、乱藤四郎がマスターであると認識しました。
如月の姿を捕捉しました。
バーサーカー(ウォルフガング・シュライバー)を確認しました。






   ▼  ▼  ▼






 常栄寺のすぐ近く、暗闇が満ちる雑木林の奥底で。
 たった一人うつ伏せに倒れる青年がいた。脇腹に大きな風穴を開けて、骨や内臓が垣間見える。夥しい出血は、彼の命がそう長くないことを告げていた。
 彼は地に顔を伏せたまま手足の一つも微動だにせず、何事かをぶつぶつと呟いていたが、程なくしてそれも途切れると、二度と動くことはなかった。

 星が、彼を照らしている。
 月が、彼を照らしている。

 けれど、彼の顔は最期の瞬間まで地に伏せられたままで表情は伺えず。彼が星の輝きを見ることはついぞあり得なかった。





前の話 次の話
044:深蒼/真相 投下順 049:夜を往く
050:落日の影 時系列順 051:盤上舞踏

BACK 登場キャラ NEXT
036:夢は巡る アイ・アスティン 052:葬送の鐘が鳴る
セイバー(藤井蓮)
すばる
043:機神英雄を斬る アーチャー(東郷美森) GAME OVER
ライダー(ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン) GAME OVER
衛宮士郎 GAME OVER
アサシン(アカメ) GAME OVER
032:血染めの空、真紅の剣 イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 054:夢より怪、来たる
アーチャー(ギルガメッシュ)

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