夜の高徳院に、奇怪な音が木霊していた。
 それは甲高くもよく響く、聞く者へ得も言われぬ心地よさを与える音。
 機械の打鍵音に似ているが、しかし鍵(キー)は盤(ボード)より離れており、おまけに両方材質は木材だ。
 仮に彼の手元を覗き込んだとして、それが日本人であれば音の正体が何であるか即座に看破できよう。
 ――但し、その直後には怪訝な顔をするはずだ。何故ならば、盤面に並ぶ駒数が通常のそれに比べ、明らかに多い。

 「ひひ。王手、じゃの」

 鎌倉大仏――将棋ならぬ大将棋の指し手は、その掌の真上に胡座を掻いていた。
 ゆらりと紫煙が蜷局を巻く。それは幻惑の動きで大仏の掌中を行き渡り、巡り廻って循環する。
 這い回る煙の元となるのは、瀟洒な意匠をあしらった一本の煙管だった。
 傲岸にも仏の手に座して悠々自適と一服し、煙管を吹かすのは書生を思わせる浮世離れした服装を纏った優男の姿。容貌からすれば寧ろ学者肌と思われがちだが、その双眸に湛えるのは自負の一念のみ。
 それはさも、峩々と聳える峰の如く。全容を掴むコトなど到底不能な、巨大極まる自負自信。

 己は勝つ。
 如何なる場合、如何なる場所、如何なる状況であろうとも。
 遍くこの世の万事万象――己が指し筋を超えられぬ。
 そう盲目的に信じ切り、因果も理由も無くそれを真と断ずる釈迦ノ掌の上で踊る漢。

 彼こそ、この鎌倉聖杯戦争に参ずる魔術師の英霊。真名、壇狩摩。


 対し、彼の対面に座す少女は不服げに盤面を見、唸っていた。
 青い髪を夜風に揺蕩わせ、礼儀正しく正座する体躯は明らかにこの深夜へそぐわない小ささだ。
 高めに見積もっても、齢十三には至っているまい。されど、そんな彼女の右腕にも又、刻印が刻まれていた。それは人外の英霊に対する首輪であり、手綱である、彼女達マスターの三本限りの命綱――"令呪"である。

 「……強いのね、あんた」
 「打ってきた年季が違うけぇの。十歳そこらの童に遅れを取るとくりゃ、流石に神祇の名折れよ」

 く、く、く。手にした駒を弄びながら、キャスターは爬虫類のような双眸を細めて嗤う。
 彼と少女が対局を行っていた遊戯の名は、大将棋という。
 世間一般によく知られている将棋に用いる駒の数がたかだか四十止まりなのに対して、大将棋に必要とする駒の数は百三十枚にも及ぶ。現代では殆ど伝わっていないばかりか、一時は実際に指されていたかすら疑問視されていた始末。
 キャスターは兎も角、マスターの少女がこれを知っていたのは偶然だった。
 彼女が学校で所属していた、様々なゲームを行う部活動。今からもう一年以上は前になるが、そこの部長が家の物置からこれを引っ張り出してきたことがあったのだ。
 もっとも、あまりに駒数が多すぎたことから歴戦の部員達も一人またひとり匙を投げ、以降登場した試しはない。
 彼女自身、こんな機会でもなければもう二度と触れることはなかったろう。――そも、駒の動きを覚えていたのが驚きなほどだった。そんな有様で経験者相手にそこそこ戦えた時点で、十分賞賛ものである。

 だが、その善戦にも理由があった。
 この男――時偶、理に適わない無意味な一手を打ち込んでくるのだ。
 彼女はその動きを最大限に利用し、謂わば相手のミスに付け込む形で食いついていっただけ。
 もし完全に無駄のない手ばかりを打たれていたなら、勝負はもっと速く決していただろう。

 そして、その"無意味な一手"こそが、壇狩摩という英霊の真骨頂。


 彼は典型的なキャスターの性質を持つ。
 戦況を見据えた助言・進言。自身の力を的確に振るった、戦線への援助。
 奇策謀術は朝飯前で、時に幻惑すら使いこなして見せる。
 だからこそ、彼を当て嵌めるクラスなどキャスターのそれ以外には存在しなかったはず。
 しかしながら。彼は一介の魔術師とは、ある一点において明確に異なっていた。


 「さァて。どう転がしたもんかのォ」


 不遜に下界を見下しながら、キャスターはそう口にする。
 キャスター・壇狩摩。
 彼の放つ手は、その悉くが考えなしの一手であり、そこに理屈や筋道、考えなど欠片とてありはしない。
 戦場で振るわれるそれは破天荒で、滅茶苦茶で、余人にはとても理解できない摩訶不思議なもの。
 にも関わらず、それはまず外れない。盲目の打ち手宛らの闇雲さでありながら、精度はこの上なく抜群なのだ。

 ごちゃごちゃと考えを巡らせ、それに基づいて、或いは囚われて行動する等、男のすることではない。一言で断じて、萎える。だから彼が用いるのは単なる直感、反射神経。但し彼のそれは、あらゆる権謀術数を土足で踏み躙る。
 策士殺し――それこそが、このサーヴァントの最大の特性だった。
 この盲打ちを頭脳戦で打倒する事は不可能である。釈迦の掌で這い回る猿のように。この世、ひいてはその外側にある存在に到るまで。壇狩摩の裏を取れる者は存在しない。


 「おぅ、お前はどう思うんなら、古手ぇ」
 「……勝てるなら、なんでも。ただ、あんまり危なっかしいのは勘弁してほしいわね。寿命が縮むから」
 「うはははは! そりゃ無理な話よ。俺が何を打っとるかなんぞ、俺にも分からんけぇ。全ては打ってみてからのお楽しみィゆぅこっちゃ。鬼が出るか蛇が出るか、人生なんぞそんなもんよ」


 彼を召喚した少女、古手梨花は終始不服げな対応をしているが、何も彼女とて自分のサーヴァントを雑魚扱いしているわけではない。確かに扱いは難しいだろうが、キャスターとしては間違いなく当たりの部類だとすら思っている。
 彼女が不安視しているのは、彼のこういう性質。彼の信じているものを、彼自身がさっぱり理解していないこと。
 これでは本当に盲打ち将棋だ。何が起こるかは誰にも分からず、それがともすれば自分達の破滅にさえ繋がりかねない。まるで巨大な爆弾、天災のたぐい。飼い慣らせるような存在ではないし、説教や命令など聞く耳持たずで突っ走るモノ。

 「予選ももうじき一段落着く頃か。正直、ここまでは実に詰まらん展開じゃったわ。戦の始まりとしちゃあんまりにもふゥが悪いってもんよ。本番が始まった暁には、俺も動かにゃならんじゃろうが……
  まあ、そう心配することもないじゃろ。お前から見れば俺は頭抜けた阿呆に見えるんじゃろうが、俺はずっとこれで通してきたモンでの。笑うんは俺じゃ。これは既に決まっちょる事よ。誰にも変えられん」

 何某か考えているかのようで、その実とりたてて深く考えている訳ではない。
 言った通り反射神経の人間だ、思いついたら即行動。
 盤上に上がる価値もない雑把が消えた後のことは、始まってから考えるまでだ。

 「そんなこと言ってるけど、アンタ、セイバーみたいな武闘派相手に勝算はあるんでしょうね? 一応、アンタの宝具の……えっと、鬼面衆? とかいうのを使えば戦えないってわけじゃなさそうだけど」
 「あぁ? そがァなもん、決まっちょろうが」

 呆れたように紫煙を吐き、彼は答える。


 「無理じゃ。直接あんならと事ォ構えてたら、命がいくつあっても足りん」
 「なっ……! じゃ、じゃあどうするっていうのよ! 出会ったら逃げるとか、そんな楽観的な――」
 「さっきも言ったろォが。"どうにかなる"。少なくとも、俺が無意味に屍ェ晒すなんちゅう始末は有り得んのよ」


 楽観視。
 それを地で行く彼の言葉には、何の根拠もない。
 彼にしてみればそれでいいが、彼を召喚した梨花にとってはたまったものではなかった。

 「……言っても無駄みたいだけど、これだけは言わせてもらうわ。私は、この聖杯戦争に勝たなきゃならない」


 古手梨花。
 まだ小学生である彼女は、しかし実際にはその十倍近い年月を生きている。
 ――永遠に終わることのない、"古手梨花の死"を覆すためのループによって、だ。


 昭和五十八年六月――それが、古手梨花という少女に与えられた終末の時だった。
 梨花はこの月に、必ず死ぬ。殺される。方法や過程はどうあれ、そこだけは絶対に変わらないし動かない。
 だが、果たして何の罪もなく生きてきた普通の女の子が、そんな結末を享受できるだろうか。
 幸せな日常を理不尽に破壊され、友人を奪われた挙句、最後には無残な屍を晒し事切れる。――納得できるはずがない。
 だから彼女は、繰り返してきた。時間に換算して百年分にも渡る数の「昭和五十八年六月」を、自分だけが視ることの出来る神様と共に、繰り返してきた。さりとて、運命は彼女に微笑まない。
 希望の活路は、見えたと思った矢先に閉ざされる。
 或いは、最初からそんなものが見えないままに殺される。
 それだけならばまだしも、疑心暗鬼に狂い、殺し合って死んでいく旧友や、人として最悪の人間性しか持たない男に親友が壊されるのを指を咥えて見ているしか出来ない……そんな苦痛すら味わされた末にだ。
 まさしくそれは、無限に続く拷問だった。
 挫けそうになったことも、諦めたくなったことも、星の数ほどある。
 それでも諦めずに歩き続けられたのは、常に傍らで励ましてくれた神の存在だろうか。それとも、世界から仕打ちを受け続けても尚、幸せな日常を願う心があったからだろうか。きっと、両方だろう。

 それも、ある世界と共に終わりを告げた。
 仲間の一人である、快活で優しい少女が狂った世界。
 彼女は疑心暗鬼の末に学校へ籠城し、ガソリンを撒いて袋小路を作り上げる。
 ――――しかしその袋小路は、一人の少年が手繰り寄せた"奇跡"によって、綺麗なまでに打破された。

 この世界ならば。
 この世界ならば――超えられる!
 そう思ってしまった彼女を、誰が責められようか。
 そうまで期待した世界に敢えなく裏切られて死んだ彼女を、どんな言葉で慰めればよいのか。

 少女は絶望の末、この鎌倉へと辿り着いた。
 共に歩んできた神はいない。代わりに、この悪辣なる博徒の英霊がいる。
 聖杯戦争……その趣向が意味することさえ理解できないほど、梨花は阿呆ではなかった。


 「この鎌倉に存在する、全てのマスターを……彼らが作り上げてきた思い出の"カケラ"を、一つ残らず踏み潰す。誰だろうと倒して進んで、――私が聖杯を獲る。誰にも――誰にも、私の邪魔はさせない。それはアンタも同じよ、キャスター」


 百年を生きた魔女が選んだのは、血の闘争によって運命を打開すること。
 彼女がこれまで散々憎悪してきた"死"そのものと化し、聖杯を狙う邪魔者を全て打ち倒すこと。
 皆殺し。そう、皆殺しだ。私の願いを叶えるために、お前たちの存在は目障りなんだよ。

           フ
 「ひひ。ええでよ。"触れ"ちょるんが玉に瑕じゃが、どだい血みどろの殺し合いよ、そのくらいでええ。
  まあ見とけや、直に聖杯戦争が始まる……どいつもこいつも、皆纏めて転がしちゃるわ。きひひ、はは、うはははははははははははははは――――!!」


 呵々大笑するキャスターの背後に、三つの面が浮かぶ。
 神祇の鬼――盤面不敗・壇狩摩。
 彼と百年の魔女、古手梨花の辿る結末は、果たして如何なものであるのか……。


【クラス】キャスター
【真名】壇狩摩
【出典】相州戦神館學園 八命陣
【性別】男性
【属性】混沌・中庸

【パラメーター】
 筋力:D 耐久:E 敏捷:D 魔力:B 幸運:A+++++ 宝具:A

【クラススキル】
 陣地作成:A
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 “工房”を上回る“神殿”を形成することが可能。

 道具作成:C
 魔術的な道具を作成する技能。

【保有スキル】
 邯鄲の夢:A
 夢界に於いて超常現象を発現させる力の総称。
 身体能力を強化する戟法、体力やスタミナを強化する楯法、イメージを飛ばす咒法、他者の力や状況を解体・解析する解法、そしてイメージを具現化させる創法の五つに分かれている。
 狩摩は創法の界、及び咒法の射と散を共に極めた最上の空間支配者。

 盲打ち:EX
 何も考えていない適当な手しか打たないが、その結末はなぜか詰め将棋のごとく嵌る。
 明らかに行き当たりばったりながら権謀術数を凌駕するため、策士にとっての鬼門めいた賭博師――と表現できる。

 戦闘続行:E
 即死級の攻撃を受けても尚、短時間のみ行動を可能とする。
 生前、龍神空亡に首から下を吹き飛ばされて尚、戦真館の学徒たちへ助言を飛ばしたり、弾丸で額を撃ち抜かれながらも同じく助言を言い残した逸話から。


【宝具】

 『大日本帝国神祇省・鬼面衆』
 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~50/1~10/1~40 最大補足:100人
 壇狩摩が率いる神祇省の配下部隊。
 神国・日本の祭司を司る神祇省。飛鳥の時代より連綿と続いてきたその組織は明治の初期に消滅したが、裏の実働部隊として闇にあった者たちは生き残った。
 彼らは文字通りの穏――すなわち鬼の子孫とも言うべき武術、方術、忍術の達人集団に他ならない。
 千数百年もの永き渡って影働きを行ってきた組織のため、狩摩を筆頭に正々堂々という概念は彼らになく、その属性は戦士というより殺し屋である。執着、拘り、美学、信念、そうしたものを持ち合わせず、主の一手に順応する。
 喚び出す駒は三つ、夜叉、怪士、泥面の鬼面。標的の命を刈り取るためなら命すら眉一つ動かさず捨て去る事の出来る戦闘機械である。その精神性は一片の傷すら存在せず、廃神たる神野明影をもってしても「人間ではない」といわしめた。

 『中台八葉種字法曼荼羅』
 ランク:D 種別:対軍宝具 レンジ:1~200 最大補足:3000人 
 五常・破ノ段。創法の界、咒法の射・散を組み合わせた夢。
 盤上の駒を再配置するように、創界内の敵の配置を好き勝手に組み替え、さらに咒法によって(偽の)五感情報を叩き込んで方向感覚を狂わせる。狩摩自身にも方向感覚を狂わせる効果は発生するが、自分の破段なだけあって方向感覚が狂った状態でも特に問題はない。特に軍勢に対しては特効の夢である。

 『軍法持用・金烏玉兎釈迦ノ掌』
 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~300 最大補足:3000人
 敵と味方を自らの創り上げた異空間のゲーム盤の駒として当て嵌める五常・急ノ段。
 しかし、宝具の発動には条件が二つ存在している。

 まず、相手が「これから行われる勝負が何らかのゲーム(基本的には将棋と予想されるように仕向けている)である」と思っている」こと。これを満たすために狩摩も趣向を凝らすが、賢い人間が相手の場合基本的にここで「これは盤面で、これから対局が行われる」と理解してしまう為、非常にこの夢に嵌り易い。
 これらの条件を達成した際に創り出されるゲーム盤は、双方の行動の結果によって流動的に変化するため、基本的に狩摩にさえどのようなゲームが元にされるかは不明。
 そのため、事前に趣向を将棋と推測して、条件を達成しないように将棋のルールを無視するような行動を取ったとしても意味はなく、極端な話、味方同士が殺し合いを始めたとしても、それに合わせたルールのゲームが開始されるだけである。
 条件が非常に偏屈かつ達成困難である分、内包される力は急段の中においても桁違いであり、発動さえすれば神格のような存在ですらも(片鱗程度のものだが)この創界のルールに縛り付けられ、操られてしまう程の力を発揮する。

 そして形成される創界は、駒となった人間が戦う戦闘の舞台となる盤面の世界と、狩摩と二人きりで盤面の元となったゲームをプレイする世界の二つに別れる。

 盤面の世界では、駒となった人間の行動は割り当てられた駒の機能が反映されてしまうために、様々な制限を受ける。これは単純な動きの制限だけではなく、視覚などの感覚器官も制限され、当て嵌められた駒の種類によっては能力の行使すら不可能となる(例えば将棋で香車に当て嵌められているならば、前方以外に攻撃できず、前しか見えなくなる)。
 逆に、本来の能力では行えないような挙動でも割り当てられた駒の機能の内であれば行うことができる(例えば桂の駒に当て嵌められているならば、空間を超越して攻撃することができる)。
 駒となっている間指し手達の対局状況によって行動が影響されるが、それは単なる傀儡として指し手の意のままに動かされるわけではなく、両者の意思と思考が混ざり合った特殊な動作として表れる。これによって、駒となっている味方には反応速度や攻撃速度の上昇などの有利な補正が発生する。
 狩摩の配下である鬼面衆は盤面での戦いに慣れている上に連携が緻密であるため、非常に脅威的な存在となる。

 狩摩と対局する世界では、普通のゲーム(作中では将棋、大将棋)が行われる。
 この空間にいる間は後述する状況以外で異能を使えない。もし、この世界で自陣の味方に割り当てられた駒が損害をこうむれば、その分だけ回復不能のダメージを受ける。つまり、一つしかない駒が取られてしまえばその時点で味方は死亡してしまう。ただ、相手から同じ種類の駒を事前に取っておけば、最悪の事態は避けられ、復帰することも可能。
 加え、味方が割り当てられた駒が何か対局者からは一切判らないため、容易く捨て駒を作れず、通常よりもゲームの難易度が上がってしまっている。
 なお、誰にも割り当てられていない駒で相手の割り当てられている駒を取ることや相手の行動の制限ももちろん出来るため、盤面での戦いに有利に働かせることができる。
 そして、この世界での勝負に敗れ、負けを認めてしまえば死が訪れ、連鎖的に盤面の味方も全員死んでしまう。


 しかし、以上の効果はこの宝具の表面的なものであり、真の効果は第二条件である「壇狩摩がこんな型に嵌った行動をするはずがない」を元に発動する。

 その効果は 「ゲームに負けた側がその負けを認めなかった場合に、相手を殺すことができる」 というもの。
 ゲームの勝敗が決した時点で創界を維持している全ての力が負けた側に流れ込む。
 その時に「負けた」と認識していればその力によって殺され、認めていなければ逆にその力を使用し、相手を容易く殺害できる。狩摩の急段の内包する力は桁外れであるがゆえに(この効果を使用すれば条件を無視して急段を発動することすら可能)、勝った相手は抵抗もできず、発動したら逃れることができない。
 作中での喩えで言えば、「将棋に勝っても、殴られて泣かされたら負けだろう」「サッカーで負けた時に、相手のチームを皆殺しにしてしまえば勝ちである」という理屈である。
 棋士どころか博徒ですらやらない反則だが、「壇狩摩がこんな型に嵌った行動をするはずがない」という同意が双方に成されている故に、型破りが成立してしまう。壇狩摩流に言えば、ゲームに負けたからといって素直に掛け金を払おうと考えてしまう時点で「型に嵌っている」ということであろうか。
 とはいえ、いつでも殴れるわけではない。直接攻撃が許されるのは、自身が負けた瞬間だけである。


 『中台八葉種字法曼荼羅』、並びに『軍法持用・金烏玉兎釈迦ノ掌』には共通の弱点が存在する。
 それは、相手が極度の馬鹿であった場合、夢の効果が正常に、或いはまったく機能しないというもの。
 『中台八葉種字法曼荼羅』ならば通用こそするが、『軍法持用・金烏玉兎釈迦ノ掌』であれば、考えるよりも先に手を出すようなタイプ、まともな知性を持たないバーサーカーなどに対してはそもそも第一の条件が満たされない為、宝具を発動すること自体が不可能である。


【weapon】
 なし。

【人物背景】
 神祇省の首領。
 夢界深層にある何かを巡って争っていると思しき六勢力の一角、神祇省の首領。
 自身とその郎党を『タタリ狩り』と称しており、数多ある作中の謎に対してもっとも理解が深いと思わしき面がある。
 現実世界では地相学の権威として知られていたらしく、辰宮百合香により戦神館再建の際に呼び寄せられ、戦神館再建に貢献した。なお、千信館資料室にて当時の顔写真が確認できる。

【サーヴァントとしての願い】
 なし。聖杯戦争に対しては、半ば物見遊山気分である。

【基本戦術、方針、運用法】
 存在しない。
 彼を思いのままに動かすにはそれこそ令呪を使用するくらいしかなく、仮に令呪を使ったとしてもその並外れた幸運と盲打ちのスキルによって自動的に彼の利へと転がされる。


【マスター】古手梨花
【出典】ひぐらしのなく頃に
【性別】女性
【マスターとしての願い】
 聖杯を手に入れて使用し、昭和五十八年六月の呪縛を乗り越える。
【weapon】なし

【能力・技能】
 特に持たないが、体感時間百年程の時間をループしているので、精神年齢は見た目と一致しない。

【人物背景】
 雛見沢村と昭和五十八年六月を巡る惨劇の中核にある人物。
 彼女は六月中に必ず殺されてしまうが、オヤシロさまこと羽入の力で時間をループしている。
 見た目は青髪の小さな少女。自身のサーヴァント以外の前では猫を被る。

【方針】
 キャスターの打ち手に任せるしかないが、無力なままではいたくない。


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