夢を、見ていた。
大勢を殺す夢。
大勢が殺される夢。
その悉くに生き残り、勝ち続け。
その尽くに磨り減り、失い続ける夢。

それでもと。
最後まで信じたかった結末は、決して訪れる事は無くて―――



ここには、なんでもない日常がある。
違和感。
学校に行く。
違和感。
友人たちとなんでもない話をする。
違和感。
生真面目だからこそ校則を守らない友人と、生真面目だからこそそれを諭す友人。
違和感。
その間にボクが入っていく。
違和感
あの教師の授業は眠くなる、因数分解ってなんだよって、自然のままにしてやれよとか。愚痴を叩いて。
違和感
どこにでも転がっているような日常を過ごす。
違和感
ああ、なんて幸せな―――



今、この時を、日常だとボクは理解している。
かけがえのない友と共にあるのだと認識している。
この上なき、幸福を過ごしているのだと感じている。


……本当に?


日常だと理解しつつも、その始まりを理解できない。
―――地続きな連なりこそが日常だと言うのに、積み重ねを感じられない。

友であると認識しているのに、その始まりを思い出せない。
―――まるで、そんなものは存在しないとでも言うような、取って付けられた認識。

ずっと過ごしてきた筈なのに、旅行先のように余所余所しい街並みを見る。
そこに過ごす人たちを見る。

一歩歩く度に、違和感が膨らむ。
一つ時が流れる度に、本当にこれでいいのかと、己の内から投げかける声がある。
疑問の態を為してはいるが、その実わかりきった答えを強要する要素たち。

それでもボクは、幸福を過ごしているのだと感じている。
―――それ自体がおかしいのだ、ただ漫然と日常を貪る"今"を幸福と感じるには、"失った何時か"が必要だ。
―――そんな何時かは、なかった筈なのに。

記憶の縁をノックする、意識の端を大きく揺さぶる違和感。
グラグラと揺れる日常に眩む様な思いを抱けど、それに溺れて居たくて。
だからボクは、"今"から眼を背ける。

……黙れ。
頭の割れるような痛みさえ伴う、違和感を噛み殺す。
真実から、目を逸らす。



違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感違和感
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205 :フツオ&アーチャー ◆TIENe3Twtg:2015/06/26(金) 13:21:16 ID:YlQA2mTU0

モラトリアムが終わる。
彼にとって不幸な事に。
彼にとって当然の事に。

どれだけ幸せに浸ろうと、ここは理想郷ではなく。
どれだけ自分を騙そうと、ここにいるのは彼の本当の友ではなく。
どれだけ行っても、彼は彼以外のモノになれないのだから。


■■によって招かれたここは、彼の居た世界とは違えど、それでも一つの世界だった。
そこに住むほとんどの人々は、英雄のような強烈な個性こそ持たずとも、それでもやはり人だった。
人であるが故に善意も悪意も存在し、TVは変わらず快と不快を同時に吐き散らす。
幸も不幸も存在する、たしかにここは一つの世界だった。

人間一人一人の善良さを否定する必要はない。
だが社会を形成するだけの人の集まりであるのなら、そこに罪が生まれるのは倫理でなく統計の必然だ。

校庭に駆け込んできたのは、赤い衣装に身を包んだ禿頭の男。
足取りもふらふらと怪しいそれを誰もが遠巻きに避けていく。
その判断は正解であり、同時に酷く生ぬるいものであった。

その身を浸す赤は、誰かの生命の赤で。
その腕には小ぶりな銀色のナイフが、赤いものに染まりながらも鈍く光っていて。
その口元からは「あぶぶー」だのなんだのと意味を為さない喃語が漏れて。

走り出した姿に如何なる目的もなく、ただ無軌道に、目についたものを傷つけようと。

彼はそれをただ眺めている。
ここは二階、通い慣れた/余所余所しい 自教室。
彼が"違和感"に目を逸らしていない、本来の彼自身であったとしても、凶行を払う手立てはない。

彼は異能に縁持たぬただの人間でしかなく、その力は手が届く程度の広さにしかない。
だから、彼は選択する。
逸らしていた目を今に向け、本来の彼すら持ち合わせていなかった、一つの力を選択する。
今まさに、人一人の命を奪おうとする狂人に向けて。

「令呪を持って命じる、アーチャー」



「ずいぶんとお早いお目覚めだったな、マスター」

場所を移し人眼を避け、開口一番に飛び出したのはそんな皮肉だ。
それを甘んじて受ける。
結局のところ、最初から自身が"マスター"であることを受け入れていればよかったのだ。
そうすれば貴重な"令呪"をこんな形で消費する必要はなかった。

「ああ、おはよう、アーチャー」

世界が違うためか、精神世界ですら機能した悪魔召喚プログラムは沈黙している。
その事に心細さを覚えないのは、"夢"に見た彼の背中、その頼もしさ故なのだろう。

「ふん、まあいい、まだマシな顔をするようになったようだな」

目をそらしていただけで、現実は変わらずに前へ進み続けている。
それはつまり、彼が"夢"に溺れている間も、"アーチャー"は見守り続けてくれていた事を意味していて。

「本当はさ、やりなおしたい、って思ったんだ。夢でもいいと思っていたんだ」

だから、目の前の存在に自分を語る。

「悪魔がいなくて、友達がいて、それだけで十分だって、思ってたんだ」

目の前の英霊に、既に終わっている存在に。

「でもさ、自分で思っていたよりも欲張りだったみたいなんだ」

既に終わった、つまりは自分だけの"終わり"を出した存在に。

「だから、ボクは帰りたいと思うんだ、あのボロボロの東京に」

自分だけの"答え"を出した存在に。

「投げ出したいことも、辛いこともあったけど。
 でも、楽しいことも確かにあったんだ」

自分だけの"答え"を。

「ボクの人生だから出会えた幸せがあったんだ。
 やり直すなんて、それを放り投げるなんて」

胸を張って語る。

「やっぱ、もったいないだろう?」

それがボクの夢なんだと、精一杯に生きることを誓う。

悪魔を殺し、天使を殺し、友を殺して。
荒れ果て、ことごとくが"終わってしまった"世界に戻ろうと。
願う。
きっとまだ何かができるんだって、小さく信じて、故郷を思う。
迷って、悩んで、くたびれて。

やさしかったかつての"東京"ととても似た"鎌倉"で少しの元気をもらった。
人は穏やかにあれるのだ、誰かに優しく出来るのだ、なんでもないことで笑えるのだ。
だから、"彼"はまた戦える。
磨り減った筈の何かは、こんなにも簡単に埋まっている。


【クラス】アーチャー
【真名】エミヤ
【パラメーター】
筋力D 耐久D 敏捷C 魔力B 幸運E 宝具?
【属性】
中立・中庸
【クラススキル】
  • 対魔力:D
 一工程による魔術を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
  • 単独行動:B
 マスターからの魔力供給が無くなったとしても現界していられる能力。
【保有スキル】
  • 心眼(真):B
 修行・鍛錬によって培った洞察力。
 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理”
 逆転の可能性が1%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。
  • 千里眼C
 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。
  • 魔術:C-
 オーソドックスな魔術を習得。

【宝具】
 無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)
 ランク:E-~A++ 種別:対人宝具 レンジ:30~60 最大補足:????
 錬鉄の固有結界。
 一度目視した剣を登録し複製することができる。
【weapon】
  • 干将・莫耶
  • 赤原猟犬(フルンディング)
  • 偽・螺旋剣(カラドボルグII)
  • 熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)
【人物背景】
 Fate/stay night参照
【サーヴァントとしての願い】
 マスターの手助けをする。
【基本戦術、方針、運用法】
 基本的にはマスターの意向に従う。

【マスター】フツオ(真・女神転生)
【マスターとしての願い】生きる。
【weapon】
アームターミナル(悪魔召喚プログラムは使用不可)
無銘の刀
【能力・技能】
呪文を唱え火を起こすことも、剣先から衝撃波を起こすことも出来ない。
異能も奇跡もなく、ただ人として出来ることが出来る、それ以上の事は出来ない。
強いて言えば、機械弄りが得意で、仲間への指示出しと観察力に長けている。
力が強くて、戦うことに慣れきっていて。
―――殺すことに躊躇いが無くなっている、ただそれだけの強い人間。
【人物背景】
休むことなく歩き続けた少年は、少しだけ疲れてしまった。
掛け替えない友を斬り、やり直したいと願ってしまった。
だから、彼はここにいる。
【方針】
聖杯戦争に勝ち残り、元いた世界に帰る。
【備考】
令呪を一つ失っている。
鎌倉に来るまでの世界移動の際、記憶に混乱が生じ学園に通っていた。
OPにて学園に侵入してきた不審者から学園生を守りたいと感じ、
記憶を取り戻し令呪を使用して撃退する。

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