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とうとう立てやがった勇者野郎に誓いの流浪投下。第一夜(4分割)。


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「ふぅん、こういうのがお好みなのですね」
 遠い幹線道路の車の音も絶えた深夜、俺はデスクライトのみの暗い部屋の
中、キーボードに走らせていた指を止めてびくっと振り返る。
「え? えっ!?」
 悪戯そうな微笑をたたえた卵形の綺麗な顔。キャスター付きの椅子に座っ
た俺が振り返ったすぐ横に、同じ高さの彼女のそんな表情があった。
 幼い身体つきはまだ中学生になったかならないか。暗い部屋に豪奢な金髪
が光の粒子を振りまいている。
「純愛ものですのね」
 その娘はちょっと目を細め、揶揄するような意地悪な微笑み方をする。酷
薄そうに見える微笑なのに、可憐な美少女がやるだけでコケティッシュで小
悪魔じみた魅力あふれるものに見えた。
 俺はその微笑にちょっと息を呑んでしまう。

「お兄様、どうなされたの? きょとんとなされて」
 動きを感じさせずにすっと近づく娘。爽やかなフローラルの香りに、どこ
かミルクを熔かした様な甘さが混じる。なんだろう。どこかで嗅いだことの
あるような。脳裏の奥深くの本能に訴えかけるような、甘い、爛れた香り。

 それ以前に、この娘は誰だ?
 どうやって僕の部屋に入ったんだ?
 こんな時間に? 一人で? 忍び込んだのか!?

「キミはどこから、いや、なんでここに?」
 警戒して緊張した声が出る。
 無意味に喉に絡まる唾液を無理やりに飲み込む。その音がこの娘に伝わり
そうで必要もないのに頬が熱くなる。
「お兄様が、呼んだんですよ?」
 娘は言葉を一つづつばらばらにほぐすように、甘くゆっくりと囁く。
「え? え?」
 彼女が動くたびに、闇色のゴシックなドレスがふわりふわりと、部屋の中
で揺れる。昏いチュールレースと細い血色のシルクリボンが、大気を愛撫す
るように掻き回す。
「これ、です」
 彼女が指差した先。
 そのスレッドにはひとつの単語が、モニターの中に浮かび上がっている。

――禁断処女。


「なにをっ、そんな訳!?」
「あるんですの」
 いつの間にか吐息が絡まりあうほどの距離に近づいてきた少女が微笑む。
澄んだ色の瞳がとろりと潤んで俺の視線を絡めとる。
「お兄様? ――ほぅら」
 触れる指先。ずきりと甘い痛みに似た快感が僕の下腹部を走る。
「我慢してらっしゃったでしょう?」
 彼女はころころと笑って俺のジーンズに包まれたペニスを恥ずかしげもな
く撫で上げる。幼い指先が奏でる魔法のような快楽に俺の頭は惑乱する。
 禁断処女? 射精をしないで耐えているSS書きの元にやってくるという
幻覚? 馬鹿な、そんなのはただのネタだ。雑談スレの戯れだ。
 仮に百歩譲ってそういった幻覚があるとしたって、今ここに居る彼女はそ
んな曖昧なものではありえない。
 少女の幼い甘い声も。身体から漂うミルクにも似たとろりとした香りも、
部屋で幻想的に揺らめくドレスも、幻覚なんかではありえない。

「なんなんだっ、キミっ」
 俺は彼女の指先に何度も包まれてはしごかれるモノから感覚を必死に逸ら
しながら問いただす。だが、その声は震えていてちっとも説得力を持ってい
なかった。
「お兄様が、我慢しているから。私が来て差し上げたんですよ?」
 指先がくりくりとペニスの先端を撫で回す。
 身体中の神経がぞわぞわと集中していく感覚。
 確かに最近、十日はしていなかった。そのせいか感覚が鋭敏になってしま
っているのだ。身体中が熱い。幼い少女に弄られる感覚がリフレインして、
脳の中身までぐちゃぐちゃに溶けていきそうだ。
「我慢なんかっしてっ」
 言葉を言い切ることも許されない。
 子猫のように伸びた舌が、ちろりと首筋をくすぐる。濡れた感触が心臓の
鼓動をレッドゾーンまで急加速させる。
「してないんですか? うふふ。お兄様、純愛SS書きですものね」
 小悪魔のような微笑。俺の息継ぎを見越したように、花びらのような唇が
喉仏を何度も甘く挟み込む。
 ちりちりと産毛が逆立つような快楽。
 少女の指先がゆっくりとジーンズのファスナーを引きおろしてゆく。ベル
トを緩めずに、忍び込む細くしなやかな指先。俺のペニスに淫らな子蛇のよ
うに絡み付いてくる。


 ずくずくとした熱が下半身に集まる。
 触れられたい、扱かれたい。そんな欲望を際限なく煽り立てるような緩慢
な彼女の動き。
「うふふ。たっぷり溜まっていますね」
 微笑む少女の唇の淫らな朱色。
 禁断の味を秘めた唇が緩やかに開閉をして小さな舌が覗く。
 たまらなくいやらしい光景。
「スレッドでは、GJが沢山ついてます。お兄様、ファンいらっしゃるんで
すよね?」
「んっ! うっ……っ!」
 繊細な十本の指が俺のペニスに絡みつく。敏感になっている俺にはそれだ
けで腰が勝手に動いてしまうほどの快感。それなのに金髪の少女は先走りの
漏れる亀頭を何度も人差し指で優しく可愛がってくる。
 ヌルつく指で粘液を塗り広げ、反応を確かめるようにじっくりと快楽を染
み込ませてくるのだ。
「お兄様のSS、皆様がほのぼのとした気持ちになってくれてますけれど…
…」
 弱火でじりじりと焼き焦がされるような快感。
 じっとしていることが不可能なほどのじれったさ。射精したい。その想い
が狂ったように脳をかき回す。
「本当は、ハードディスクにいやらしいSSをたーくさんお貯めになってい
るんですよね」
 揶揄するような言葉に俺の身体が一気に緊張する。
 その無邪気な微笑と囁きが、俺の快楽の引き金を絞りきる。
 先端の切れ込みをくすぐる指の動き、恥ずかしい趣味を見透かされたよう
な発言、幼く邪悪な微笑の美しさ、部屋にこもる甘い囁き。それが一体にな
って狂おしい焦燥で焼き焦がす。
「ほらぁ」
 彼女はくすくすと笑いながらペニスに指を絡める。
 どんどん執拗に粘着質になる動き。
 繊細でいながらこちらの弱点をそそのかすような甘美な律動に、どうしよ
うもないほど神経が狂わされてしまう。
「お兄様のおちんちんにも、たぁくさん精子が溜まっていましてよ。――し
ょうのないおちんちんですこと。私の指先にそんなにぬるぬるの腰をこすり
つけて、気持ちいいですか?」


 少女の指先が俺のペニスを愛しげに擦りたてる。吐息が絡む距離、肌に触
れるさらさらした華美なドレスの感触と、漂う甘い香りが視界を輝く闇で満
たす。
「気持ちいいでしょう? こんなに溜め込んで、どろどろに熱くなって。お
兄様のミルク、出して欲しいと涙をこぼしていますわ」
 雁の下に絡みついた人差し指が蛇のように亀頭を舐め上げるその動きに、
歯が浮きそうなほどの快感を感じる。
「ほらぁ、お兄様。出してしまっていいんですよ。――これだけ溜め込んだ
のですもの、気持ちいですわ。お漏らしが癖になるほど。私の手にたっぷり
と出してください。何度でも、どろどろで汚してくださっていいんですよ」
 限界だった。
 十日以上節制を重ねてきたペニスは俺の意思に反して爆発してしまう。
 今までに経験がないほどの愉悦と開放感に俺の意識は白くかすむ。
 金髪の少女が何かを囁く。
「……た、沢山……我慢…………会いに……くだ……ね」
 その言葉も聞き取れない。まるで壊れてしまったような射精の快楽が脳を
狂わせる。下半身全てが濁流になって流れ出るような脱力感に俺は意識を失
っていった。

 ――。
 ――――。
 失態だ。いくらSS書きが煮詰まってたとはいえ、デスクで寝てしまうな
んて。俺は目を擦りながら、情けない気分で下半身を見下ろす。
 おいおい。俺は中学生かっての。ったく。恥ずかしいなぁ。
 誰もいないはずの部屋で、誰かに見られてないかときょろきょろと周囲を
見回しながら、俺は下着の中を確認する。
 ――うわっ。洗濯しなきゃ。最悪だぁ。
 なんだかなぁ、たしかにすげぇえっちな夢を見たような……。
 いや、なんだか思い出しちゃいけない気がする。俺は部屋の中に漂う僅か
な甘い香りを嗅いだ気がして、一瞬だけ陶然となる。
 うう、早いところ連載を完成させなきゃ。待ってくれてる人もいるんだし
な! 俺は自分を無理やり鼓舞してストーリーを考えながら風呂場に向かう
のだった。
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以上、お粗末様っ! ネタから始まった稀有なスレへの慶賀の気持ちを込め
て。まずは一筆、今後ともヨロシク&職人様の来駕を願っております!