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 ―― ザバッ!

 もう6月も終わりとはいえ、まだ水をかぶるのはやや寒い。
 しかし中々進まない筆に反して、俺の自筆はすぐ元気一杯になっちまう。
 
 浴室の中でも誘惑と戦いながら、何とかJr.を鎮める事に成功した。
 今日こそは煮詰まっている作品を書き上げるのだ!
 
 妄想を高める為に 禁欲の誓いを立てて16時間。
 携帯から通勤・仕事中に浮かんだ描写は転送してある。
 今夜はこれを何とか形にして見せるぞ! と俺は自身に誓いを立てて、飲み物を携え
 自室に向った。
 
 部屋のドアを開けると、薄暗い部屋の中で ロックをかけておいたはずのモニターから
 白い画面が浮き出ている。
 モニターとキーボードのあるデスクの前には、ひっそりと人影が立ち見入っていた。
 ……やばい! さすがに身内の者にエロSSを書いている事を見られるのはやばい!
 俺は焦って室内の照明をつけようと手探りをしながら叫んだ。
「だ、誰だ!? 」
 モニターの逆光に照らされているのは、俺の見知った顔ではなかった。
「明かりはそのままにしてくださいな」
 男にしてはトーンの高い、ややハスキーな声が静かに答えた。
 お、女!? な、なんでここに女がいるんだ!?
 更に驚いた俺は動揺しながら、勝手知ったはずの部屋の照明スイッチを探していた。
 
「明かりはつけなくてよろしいと申しましたでしょう? 」
 声の持ち主は、やや笑いを含んだ声で焦る俺に話しかける。
 ぼんやりと声の持ち主の体が内側から発光し始めた。
 
「こういう文章をお書きになってらっしゃるのですね……。 画面のこちらでは、
 その様なご苦労をなさっていると知っている方は どの位いるのかしら」
 
 段々と姿が鮮明になる声の持ち主は、長い黒髪に薄い若草色のワンピースを纏った
 少女だった。
 白く細い指が、俺の執筆中のSSをスクロールしながら見つめている。
 それは丁度、ヒロインがまさに陵辱を受け 痴態を演じるという所で止まってしまった 場面だ。
「まぁ……。 随分恥ずかしい描写をなさっているのね。でも途中で止まっていますわ」 
 少女は俺のエロ描写を読みながら、うっすら頬を赤らめている。
 家族にさえ読まれるのを隠していた俺の趣味を読まれてしまい、俺はひたすら狼狽した
 
 ……だが待てよ。 なんで見ず知らずの少女が俺の部屋で、しかもパスを解いて画面を 見ているんだ!?
「ま、まさか君は 最近噂の……!? 」
 身体を発光させる少女は にっこり微笑んで頷いた。
 
「はい。 誰が名付けたか知りませんが、画面のむこうの人々は私をこう呼びます。
 『禁断少女』と」


 ……なんてこったい! 俺はまだオナ禁の誓いを立てたばかりだぞ!?
 
 い、いや。 待て待て。 これが噂の『禁断少女』なら、これはただの幻覚だ。
 負けるな! 俺よ! この誘惑に打ち勝てば、神のSSが書けるはずだ!
 
 俺は自分に言い聞かせると、少女を無言で押しのけてパソコンデスクに腰掛けた。
 押しのける際、少女の長い髪が甘い香りで俺の鼻腔を刺激した。
 なんちゅ~リアルな幻覚だ! 
 せっかく水をかぶって鎮めたJr.が起きちまうじゃないか!
 心中滅却すれば、火もまた涼し。 俺は念仏のように唱えながらキーボードに向う。
 頭の中では煩悩の鐘が鳴り響いていた。
 
「あん。 随分つれない仕打ちをなさるのね。 それともこれも計算なのかしら? 」
 椅子に座って携帯の走り書きをPC転送する俺の肩に、少女の細い指が触れてくる。
 ……無視だ! 負けるな俺! 必死で平静を装いつつ、画面に向う俺の耳に、
 少女の息が吹きかけられた。
 思わずぞくりとしながらも、俺は画面で陵辱されるヒロインの描写に視線を集中する。
 
 少女は少し焦れたように、俺の耳朶を齧り始めた。
「んもう……。 そんなにつれない素振りをしちゃ嫌ですわ。 お兄様ったら」
 耳に舌を差し込まれ、少女の小さな舌がちろちろと俺の耳朶を弄ぶと 俺はまるで
 SSの中のヒロインのように 発してしまいそうな声を耐えた。
「た、頼むから消えてくれよ……。 お、俺は今作業中なんだ! 」
 危うく保存していないエディタを閉じてしまいそうになりながら、俺はマウスに
 手を伸ばした。
 ――カチリ。何とか上書きのクリックを押すと、その手の上に少女の手が重なる。
「そんな無粋な物をクリックするより、もっといい物をクリックしません?」

 相変わらず少女は俺の耳腔に甘い吐息を吹きかけて、俺の思考を停止させようとする。
「も、もっといい物……? 」
 俺は一瞬、少女の言葉に惑わされかけたが ここで負けたら男が廃る。
「だ、だからね? 俺は今創作中なの! 俺のSSを待っててくれる人がいるんだよ! 」 
 マウスの上に重ねられた少女の手を断腸の思いで振り払うと、俺は鉄の意志で
 キーボードに向おうと努力した。
「でも、お兄様。 その創作活動が行き詰まってらっしゃるんでしょ?
 だから私が現れてしまったんですのよ? おわかりになりません? 」
「うっ……! 」
 一番痛いところを突かれた俺のキーボードの動きが止まってしまう。
「……図星でしたわね」
 少女は悪戯そうに笑うと、内側から光を放ったまま 後ろから身を翻し、俺の膝に
 腰掛けてきた。
 その反動でPCチェアの滑車が後退し、俺をPCデスクから遠ざける。
「お、おいおい。 邪魔しないでくれよ! 」
 デスクから離れた俺の両腕は、虚しく空を彷徨ってしまう。
「だって、私を呼んだのはお兄様ですのよ? 
 ほら、お兄様のJr.だって もうこんなに立派に成人なさってらっしゃるわ」
 まるで体重の感じられない少女の手が、俺の息子を撫で上げる。

 ―― 息子よ、お前も俺を裏切るのか!?
 せっかく冷水で鎮めたはずのJr.が、少女の手でむくむくと成長始めてやがった。


 なおも発光する少女は俺の息子の成長を嬉しそうに確認すると、自ら若草色の
 ワンピースのファスナーを下ろした。
 白く豊満な乳房が目の前に露わになると、俺の鼓動は高鳴った。
 少女はにっこり笑うと宙を彷徨う俺の手を、その豊満な胸にあてがった。
 
「ね、お兄様。あんな無機物なんかより、ここをダブルクリックなさりません?」
 白く豊満な乳房と裏腹に、小さい乳輪に覆われたピンク色の乳首が尖っている。
 幻覚とは信じられないほど、その感触は柔らかく体温さえ感じさせる。
 俺は思わずその先端を、夢中でダブルクリックしてしまった。
「……あっ……あぁん……! 」
 マウスのクリックと違い、俺の指先は少女の乳首に埋め込まれてゆく。
 無機質なクリック音とは違い、甘い声が鳴り響いた。

「こ、声を出したらまずいよ! このアパートは安普請なんだから……」
 俺は目の前の少女の反応に禁忌の誓いを忘れながらも、彼女の声を気にしてしまう。
「お兄様ったら……。 そんな無粋な事を仰っちゃイヤですわ。 
 私達は電脳世界の産物です。声はお兄様の脳髄に直接聞こえるだけですの」
「そ、そうなの……? 」
 こんなにリアルに聞こえる声が、本当に俺の頭にしか聞こえてないのか!?
 俺は半信半疑だったが、少女の乳房を弄びたい衝動に負けてしまった。
 
 少女は甘い声を放ちながら、俺の片手をワンピースの裾から中に誘導する。
 誘導された少女の足の付け根にはあるはずの下着も着用されていなかった。
「うふっ……。パンティーがあったほうがよろしかったですか? お兄様? 」
 既に濡れている少女の股間に指を誘導された俺は、360°回る勢いで首を振った。
 少女は俺のパジャマから成人したJr.を摩りながら囁く。
「……ここもすっかり敏感になってますの。ダブルクリックしてくださる? 」
 濡れた二枚の肉襞の間から、小さな突起が脈打っていた。
 パジャマから引っ張り出されたJr.を少女に預けつつ、俺は言われるままに
 少女の突起をクリックした。
 ぬるぬると滑りながら少女の肉襞や突起を夢中でこね回すと、少女は歓喜の声を放つ。

 気づかぬうちに俺は少女の胸にむしゃぶり付きながら、少女の肉襞をかき分けて
 奥に隠された狭い洞窟で指を動かし続けていた。
「……あんっ……! お兄様ったら。 ……やっと素直になれましたのね……あぁ……」
 俺はお世辞にもテクニシャンとは言えないのだが、少女は俺の手で淫らに反応する。

 少女の手に委ねられた俺のJr.も元気に反応していた。


「うふっ……。 お兄様のここも、一つ目小僧が涙を出していますわ。
 きっと寂しかったんですわね」
 少女は息を荒くしながら俺の膝を立ち上がると、するりと服をを床に落とした。
「……可哀相に……。 いけないお兄様ですわね」
 少女は俺の座る椅子の前に全裸でかがみ込むと、先走って涙ぐむ俺のJr.に
 愛しそうに舌を這わせた。
「う…! 」
 いきなりぬるりとした舌先で先端を舐められた俺は不覚にも声を発してしまう。
 少女はそんな俺を上目遣いで見つめながら、尖らせた舌先で俺のJr.の頭を円形に
 舐めつつ、ゆっくりと口に含んでいった。
 
 俺はもうPCチェアにすっかりもたれかかり、少女の艶かしい舌の動きや、時たま
 思い切り吸い込まれる感触を、手すりに掴って耐えるしかできなかった。
 
 小さな頭からは想像もできないほど、少女の唇は俺の猛り立つ息子を根元深く迄
 飲み込んでしまう。
 吸い込むときや唾液を絡ませて舐め上げる少女の口からは淫らな水音が派手に
 鳴り響いた。息子をおいしそうに貪る少女の恍惚とした表情に、俺の理性は
 とうの昔に吹き飛び、彼女の顔を見つめていた。
 
 少女の口技は俺の息子ばかりではなく、その下にある二つの卵をも筋に添って
 舐め上げ片方ずつ口に含み弄ぶ。
 俺は段々込みあがる感情を持て余し、彼女の頭を抱えると 少女の口内に
 押し付けるように、腰を浮かし始めていた。
「……んっ……んぐっ……! 」
 頭を抑えられた少女は時折苦しそうな表情で 俺の息子を飲み込んでいる。
「……も、もう駄目だ……」
 俺はついに耐え切れなくなり、少女を息子から離そうとした。
 しかし少女はしっかりと吸い付いたまま離れようとしない。
 俺を見上げると頷くように瞬きをする。
 
 ついに俺は耐え切れず、少女の口の中に溜め込んでいた物を全て解き放った。
 
 座っていた椅子から半分ずり落ちそうになりながら、最後の一滴迄吸い尽くす
 少女を 俺はぼんやり見つめていた。
 少女は俺が放った物を飲み干すと、口角に溢れた残りを掌ですくい舐めとる。
 汗で頬に絡みついた黒髪をかき上げると、にっこり笑った。
「ご馳走様でした。 お兄様」

 足元に落としたワンピースで前を隠すと、発光していた少女の体が透明になる。
「またすぐお会いするかもしれませんね。 ごきげんよう、お兄様」
 少女は微笑みながら段々と姿を消してゆく。

「あ……。ちょ、ちょっと待ってよ。 君の名前はなんと呼ぶんだ? 」
 消える少女は二言だけ言い残した。

「私の名は『禁断少女』。 画面の中でいつもあなたを見ています」 

 少女が消えた後には、満足したJr.がパジャマの上から眠っていた。
 そして、離れた画面には『See You Agein 』と、スクリーンセーバーが作動していた。
 
 ……See You Agein って……綴りが違うじゃないか! 俺は失笑と共に呟いた。
「それを言うなら See You again だろっ!」

――さすが俺の元に来た『禁断少女』だ。でも可愛かったから、まぁいいか……。

            ~Fin~